バイオレンスジャック ハーレムボンバー
ストーリー・大彗星が衝突し、関東地方は暴力によって支配される無法の地と化してしまった。そこへ出現した不死身の巨人ジャックは、暴力組織スラムキングの無法に立ち向かってゆく!
・86年の夏休みOVA期待作の一本だ。あの有名な「バイオレンスジャック」がついにアニメ化となれば…原作は古本屋で立ち読み(おいおい…)していたし、気にはなってた。そういやその古本屋と言うか、漫画専門の古本チェーン店もまた、移転したか、閉店したかで今はその跡地はどうなってたっけかな。色々変わったもん。ちなみにその店、結構通ってた…なにせ、OVAがただで見れたんだからな。店外に向けてテレビを置いててさ、それをじぃ〜っと見てた見てた。まぁ、音が聞こえにくかったけどね。でも、あの頃は長めの作品多かったもん、全編を見ている余裕は無かったがそこは…通い詰めだ。 ・実際、当時アニメを借りてみてたが、その時は破綻を感じたりはしなかった。まぁ、見たのは一回っきりだったしね。さて、改めまして今回は…うん、めちゃくちゃ。難しいんだろうけどね、この作品。 では、突っ込みまくるとしてだが、一番初めに、宇宙空間の広がってるシーンがあり、宇宙の果てより関東を襲った隕石がやってきたように演出されてた、あのSF観的な表現は作品にそぐわないように感じた。次にOPのジャックの紹介ナレーションで「その瞳には、知性の輝きがあった!」と入るシーン、ぶっちゃけそのカットでのジャックのお目々、イッちゃってましたんですけど…知性なんて、とてもとても。 では先ずはジャックのことを。OPにてジャックの背後に津波が迫る!これはオレの誤認というべきなんだが、その時に起きた地震とか、それは一種の、ジャックとキングの戦いのすごさを表現してるもんと思い、実際に津波が襲ってるシーンとは思えなかった。現に、ジャックが津波に巻き込まれるシーン、入らなかったしね。ED前でジャックが雷を自分に落とし、傷を再生するシーン、あれは目の再生よりも腕の再生を集中して見せた方が、印象深くなるはずだ。目の再生はアップでちゃんと見せてるけど、腕の再生はそのシーンに入るまでの流れに入ってただけで、ちゃんと見せれてるのか微妙だ。スタッフはちゃんと演出した気でいても、通らないかもしれない…そう、今のテレビぢゃない、昔の、商品ごとに映りこみの範囲がまばらなあの時代では、文字通り「見せれてるか」なのだ。それからお声が玄田哲章さん、合ってなかった。地声は高めなのかな。シュワちゃんの吹き替えとかでは低くて渋いんだけど、叫び声になると、それ、活きてこないみたい。 次は今回のボスキャラであるところのハーレムボンバーさん。この作品が18禁でエロバリバリだったとしたら、彼は何人かの女をハメることをするかもしれません、彼のナニが大きすぎて、ヤルたんびに女をぶち殺しまくるかもしれません、でも、この作品はただの一般OVAですんで、このお方はただの奴隷商の親玉…です。折角ハーレムなんて名前、おまけにボンバーなのに、そういった面の出る幕はありません、結局彼は、ただのデクの坊。体格と腕っぷしに恵まれてるだけ。酷い言い方ですが…仕方ないでしょう。彼はスラムキングの組織の大幹部、そりゃすごいッスよ、でも、この作品で大幹部「ごとき」に、どれだけの立場がおあり?普通な作品なら、小競り合いを繰り返して旅をしながら真の敵を知り、そいつを倒しに行く。でもこの作品、ジャックって「スラムキングの野望に立ちふさがる巨大な存在」なんっスよ、そして、すでにラスボスと何度かガチでやってんですよ。そんなんですから、思いませんか?大幹部「ごとき」に、どれだけの立場があるのかと。この頃はまだ連載中だったはずなので、番外編を構成するしかなかったのかもしれませんが、その犠牲となった、哀れなやつですな。ガタイのでか過ぎるザコ。 ハーレムボンバーの部下のヤバいおばさん(おねーさんとは呼びたくない)のローズさん、あのコス実は…ノーパン?ノーパンあんどスケスケヴェールっすか。そんなであちこちうろつきますか。すごすぎです。いろんな意味で目に悪いです。エロアニメでやってください。 おレズでやられるためだけに出てきたユミさん、マリとケンの逃走をハーレムボンバーに密告した人。ヤられるとか、二人の良い仲に悔しがったりと良いとこなし。おレズでヤられる前に、服を脱がされたようなのだが…そう、脱がされたのだ。いっそ引きちぎってしまっても良かったのだ…彼女も含め、さらわれて女性たちは、性奴隷に調教されるわけだから、いちいち服を残してやる必要は無いわけだ…そこは資源の節約?ならいいけど、裸にしておけば、脱走させにくく出来るはずだもん、わざわざ「脱がす」必要は無いでしょ。OPの段階で、ハーレムボンバーがあいつだと紹介されてる以上、それはムリなんだが…実は彼女が本当のハーレムボンバーだったとか、だったら面白かったね。あの街を裏で操ってたとか、奴隷にする女たちは自分で見定めて、スパイを通して部下に包囲させ、逃げれないように誘導して、一緒に捕まるとか。自分だけ逃げてうっかりついてきたから、取り損じたとかでは、面目たたんしね。んで、あのハーレムボンバーとか、あのおレズの幹部さんを、「おい、てめぇら…誰の知恵のおかげで飯が食えてると思ってんだぁ!あたいの知恵が無かったら、どうやって女たちをとっ捕まえることが出来たぁ?てめぇらの部下じゃむりだよな。」とか、「おい、○○○!下がダメなら上で何とかするしかないだろ?とっととジャックを倒してきな!」ってどなり散らすとか。お声は鶴ひろみさんなんでさぁ、そういう「でかい」役をして欲しかったって、やっぱ思ったり。 数カットだけ登場した男の子、サブ君、「ジャックだ…ジャックがみんなの血を狂わせるんだ…。」って、よく判りますね、お子様のクセに。むしろ君の親父に言わせるセリフぢゃ無いの?死ぬ間際に「これでみんなのところに…。」ほんっっとに頭の中を見てみたいもんです。その出来すぎの。 う〜んと、結局なんだったか判らんケン。ハーレムボンバーの親衛隊長。なのにあの面々の中ではいっちゃん弱っちく見えます。んぢゃ、他の面々はいかなる地位だったのか、イマイチ判らん。しかも規則を破ってマリの調教を避けようとしたが、受け入れてもらえなかったことから、親衛隊長と言う地位、なんなのか。ケンイチってのが正しい名前らしいけど、ケンで通してるみたい。難波圭一さんが声を当ててるので、マリに「ケンイチさん…。」って呼ばれたシーンでは、「ケイイチさん…。」って、聞こえてしまった…あれ?出番とか、色々恵まれていたみたいなのに…顔つきは少々良くないけど、結局は悪の側では生きて行けん上にその生き方をしようとして、人生を棒に振ってしまったお方。 今回のヒロインのマリ。まともな出番、なし。せめてメインストーリーの、つまり原作の誰かと合流したとかなら、面白かったのに。 ・ふと、原作の設定を部分部分に、とにかく織り込みまくってオリジナル作品に構成しなおしたように、見えなくも無い。そういう意味では「ゲ○○記」と、並ぶのか? ・抜ける度は例外として、一般アニメなので「なし」とします。サイトの便宜上では「1」とします。よくやった、あの頃だから出来たか。おレズなら、本番じゃないから、おっけーですか?抜きどころはそのおレズシーンのみですが、短すぎますしね。でも、股間から汁(それとも舐めて時の唾液?)が足に伝ってるとか、かなりな表現はしています。他は全裸でぶらさげとか、あるにはありますが、背景としてだけ。 ・アニメとしてのお勧め度は3。作画には、ばらつきを感じますな。他にも使い回しが少々目立ちます。どうも永井豪作品は、プロジェクト段階ではイケてる感じっぽいけど、作品になるにつれ、パワーダウンする部分が目立ってくる感じがします。難しいのか、他に原因があるのか。 入手に関して言えば、レンタルがあればそちらで。DVDも発売されてますので、値段によっては、レンタル探すよりも買った方が早い?かも知れません。地元、ビデオショップ、減ったなぁ。(輝川流一)
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