微熱っ娘 ♭37゜C(全2巻)

 ストーリー・鍵堂むつみは美人で成績優秀な女学生。しかし校内でコッソリオナニーに興じているところを、七瀬犬彦に盗み見られてしまう。そして犬彦は、むつみにあることを要求してきた。




 ・2003年から2004年にかけて、ピンパイさんから2巻構成で頒布された作品で、原作は月野定規という人の人気コミックだそうです。
 内容的には、いわゆる「委員長」タイプの優等生女子を調教して奴隷化するというモノですが、陰惨さは全くありません。
 確かにヒロインはセックスを強要されたり貶められたりはするものの、それで深く悩んだり、泣いてイヤがったりするワケではないからです。
 むしろ明るい表情や、ギャグ風の変顔を見せたりするシーンが多いため、本作がシビアな陵辱調教モノではなく、ちょいSM風のコメディだということを強く印象づけています。
 そうやって、作品のカラーを分かりやすく表明することはとても良いと思うのですが、見て面白いかと言えばまた話は別で、何とも凡庸で退屈だなあと個人的に感じました。
 出来が冴えない最大の原因は、その中途半端さにあると思います。
 真にコメディをやりたいのなら、もっと明るく屈託のない題材を選ぶべきですし、調教モノをやりたいのなら、羞恥や屈辱描写にもっと意を払うべきです。
 しかるに本作のヒロインはと言えば、散々ろくでもないことをやらされながら、でもセックス超キモチイイ!もっとしてして!と大喜び。
 要するに、バカップルのソフトSMごっこが延々と描かれるだけであり、そんなものをわざわざマンガやアニメで見せられても、視聴者としては「勝手にやってろよ」と白けるばかりだと思うのですが・・・・
 ちなみにヒロインが可愛ければ、こんな作品でも見ていて楽しいとは思うのですが、その点でも難があり、むつみちゃんは何とも垢抜けない、くたびれたオバハンのようなルックス。
 ドラマがダメ、キャラもダメで、ファンの人には申し訳ないですが、「抜ける度」は1に限りなく近い2とさせていただきます。
彩雲11型


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