姫騎士リリア vol.06 魔色に染まる最後

ストーリー・リリアは完全に堕落したかに見えたが、放出したエナジーは未だ目的の半分だという。焦るディルクは、国中の男を動員してリリアを犯させるが・・・・ 　・シリーズの最終巻で、開始から４年目にしてようやく完結ということになりました。まずはデビューシリーズの完結をお祝い申し上げます。 　さて本巻のエロシーンは、 　（１）リリアを犯し続けるディルク。しかしリリアの肉欲は増すばかりで、ディルクの触手でも満足させられない。 　（２）困ったディルクは国中の男性に命じてリリアを犯させる。 　（３）エピローグ的シーンでは、レイラ王妃が魔王の娼婦となって犯され三昧。 　というシンプルな構成です。 　（２）のシーンが非常に長いのですが、そこそこにテンションは高く、冗長な印象はさほどありません。 　またレイラ王妃の完堕ちシーンはなかなかにそそる味であり、全体に５巻よりもエロ度が増しているのは良いと思いました。 　ただ前巻でも書きましたとおり、本シリーズはエロとしてのクライマックスをとうに終えている感があり、本巻全体が終戦処理のような空しさも覚えます。 　またオチは最悪のバッドエンドかと思わせて実はそうでもないというヒネリが加えられていますが、ためにかえってモヤモヤが残る印象でもあります。 　グッドにしろバッドにしろ、ここはキチンとどちらか分かるように終わらせた方がスッキリして良いと思うのですが・・・・ 　最後にシリーズ全体を総括しますと、リリアの長編としての難点は、オイラ的に、 　（１）尺が長すぎる。 　（２）色々と詰め込みすぎ、かえって散漫に見えている。 　という２点に尽きます。 　これは想像ですが、おそらく制作スタッフは、原作ゲームのシチュやルートをなるべくたくさん盛り込もうとして、このような構成になったのではないでしょうか。 　それは確かに原作のファンに対するサービスとはなるでしょうが、オイラのような一見（いちげん）の視聴者にとっては、ストーリーがあっちへフラフラこっちへフラフラとして全く進まないというフラストレーションばかりが溜まりました。 　あくまでオイラ個人の印象ではありますが、やはり長編とはいっても尺は９０分程度に絞り、その分エロを濃厚に詰め込んで欲しかった気がします。 　ゲームという原作があるにせよ、アニメとして作るからには製作者が独自のリビドーを込め、「ここで抜かせるぞ！この要素で抜かせるぞ！」という気迫が伝わるような作品にして欲しいではないですか。 　ハイグレードな作画のエロアニメを破格の安価で提供しようというレーベルさんの壮図は大いに嬉しいですし、その第一弾企画である本シリーズにも敬意は払いますが、もう一歩の煮詰めが足りなかった感があるのはやはり残念です。 　この６巻目の「抜ける度」は２.５とします。（彩雲１１型） →戻る