放課後マニア倶楽部(全2巻)

ストーリー・河合雛子は「恋愛クラブ」に所属する女の子。ステキな恋に憧れ、後輩の倫子とアレコレ話し合う毎日だ。そんな雛子に怪しい視線を向けるのは、弟の小太郎だった。




 ・2003年にピンクパイナップルさんから2巻構成で頒布された作品です。

 原作はPCゲームだそうですが、何でも一般向けのゲームがまず先にあり、それを元に18禁のスピンオフゲームが作られ、それがエロアニメ化されるというややこしい経緯があったのだとか(間違っていたらスミマセン)。
 あるいはそうした出自の故なのか、このエロアニメ版はイマイチ狙いのハッキリしない、焦点がボヤけた仕上がりという印象があります。
 エロの核となるのは、小太郎少年が姉やその友人を辱め、調教していく過程を描くことなんですが、その前段として、ヒロインである
雛子ちゃんや倫子ちゃんが、「恋」あるいは「セックス」とどう向き合うべきなのか、迷ったり悩んだりする様子が描かれます。
 一般作であれば、ヒロインらのそうした心情は丁寧に追うべきかもしれませんが、エロアニメである本作の場合、どうも邪魔くさい気がしてかないません。
 ここはもう鬼畜エロで押し切ると割り切って、最初から小太郎視点にカメラを固定し、ヒロインらをガシガシ調教しまくるだけの内容にした方がスッキリしたのではないかと感じました。
 また本作は、ヒロインらが和式便器で用を足すシチュにこだわっており、つまり「遺作」シリーズと似たような嗜好を狙っている向きもありますが、そうしたテイストも「恋愛クラブ」というどこか牧歌的な設定とはそぐわないように思えました。
 作画はシャープで、女の子たちの表情も可愛らしく描けているだけに、文芸的な中途半端さが際立って見えるのは残念です。
 
「抜ける度」は2.5としておきます。(彩雲11型)


→戻る