淫獣女教師2〜妖花狂宴の章〜
淫獣女教師3〜淫夢狂涛の章〜
ストーリー・英語教師、水野弥生は生物教師、久保たつやと婚約した。彼女は彼との結婚を皮切りに学校を辞めることになった。そこで、彼女を慕っていた立川栞をはじめとする4人の女子生徒は、お別れキャンプと称して、彼らの婚約旅行に強引に割り込んで同行した。彼らの向かう山中には狂科学者が創り出したおぞましき妖花が待ち受けているとも知らずに・・・
・ピンクパイナップルが量産した淫獣シリーズの一つ。この淫獣女教師は全部で3章から成り、1章と2,3章は全く別のストーリーである。ここでは2,3章をレビューする。淫獣シリーズの特徴は何よりも人が、それもメインキャラクターが次々と死んでいくところにある。少年漫画に多いいくら主人公たちが窮地に陥っても絶対に死なない法則に私は幾分納得いかないので、こういう展開はむしろ歓迎である。言っておくが、私は人の死を進んで喜ぶ人非人では決してない。人の死は、古くから芸術のテーマになってきたように、人に強い感銘を与えることは確かであるということを強調したかったにすぎない。ただし、ここでは、blue eyesのダーク・シェルを悪例として取り上げるが、あの作品のようにただ人がむやみやたらに死んでいくだけでは、視聴者はしらけるだけだ。人の死に感銘を受けるためには、視聴者が死に逝くキャラクターたちに感情移入できなくてはならぬ。魅力的なキャラクター作りを必死で行う覚悟がなければ、製作者は死という重々しいテーマを軽々しく扱わないほうが懸命だ。さもなければ、物語中で人が何人死のうが、製作者が期待する反響とは裏腹に、視聴者は、人がまるでゴミのようだという無味乾燥なセリフを彼らに投げかけるだけであろう。 淫獣女教師は数ある淫獣シリーズの中で最も優れた作品であると私は思う。その理由は、やはりキャラクターの魅力にあるのではなかろうか。この作品の放映時間は昔の作品であるため45分である。だから、2章立てであっても、30分アニメ3本分ある。90分の時間はキャラクターの魅力を引き出すのに十分な長さであるということをこの作品は証明していると言えよう。それでは、この作品のメインキャラクター一人一人についての雑感を書き綴るとしよう。 水野弥生・・・このアニメの公式ヒロイン。彼女は物語の途中で出てくる妖花(淫獣?) に寄生され、自分の意識を破壊されてしまう悲劇のヒロインである。さすがにヒロインだけあって、エロシーンもそれなりにあるのだが、私は彼女に性的興味をほとんど抱くことはできなかった。私は以前のレビューでも主張したようにロリ好きである。誤解を生じて欲しくないので、最初に断っておくが、アニメをはじめとする二次元創作物において、キャラクターの年齢を問うことは愚問である。だから、私がここで用いているロリという単語は決して低年齢の女を直接意味しない。私はアダルトな雰囲気をもつ女キャラが苦手である(彼女たちは、一般的に細目の女として描かれることが多い。)。一方で、私は無邪気で、かわいい女キャラを好む(彼女たちはアダルトなキャラとは対照的に大きなどんぐり目で描かれることが多い。)。私は後者を便宜的にロリキャラと呼んでいるにすぎない。弥生はアダルトな雰囲気をばんばんに醸し出した女教師である。私が彼女に興味を持てなかったのは言うまでもないだろう。 久保たつや・・・このアニメの主人公と言っても過言ではない。彼はうだつの上がらない教師で、女子学生からなかば馬鹿にされているが、普段は温厚で物分りの良いお人好しであった。彼のそのような性格に弥生は惚れたのであろう。しかし、山中で彼らが遭難事故にあうと、彼の性格は豹変する。彼は同行していた女たちに空腹の苛立ちからか罵詈雑言を平気で浴びせる。そして自分自身の命さえ助かればよいという身勝手な男に変貌していく。彼の態度の変遷は別におかしくないと私は思う。このアニメの冒頭で「例外なく全ての人間には善と悪の両面がある。そして、その暗部には獣の血が流れている。」と表示されるように、緊急事態における人間の心理状態の変化をこの作品はテーマの一つにしているように思われる。彼はこの物語の主人公として忠実にこのテーマに沿って行動をしているにすぎない。この作品はエロアニメであるから、当然性欲をもてあました彼は一人の女子学生を犯そうとする。しかし、その女は、後で紹介するが、かなりの淫乱女であるために強姦されたというイメージがわかない。彼が犯した女子学生は物語中で結局この淫乱女一人のみであった。彼はもっとはめをはずして、一人のみならず、より多くの女を犯したほうが良かったのではなかろうか。これはエロアニメである。だから、強姦描写を遠慮する必要性はどこにもないではないか。 立川栞・・・公式ヒロインは弥生であるが、どうも栞のほうが物語中でヒロインとして振舞っているような気がする。彼女は2話目の冒頭でこの物語の代表としてキャラクターの紹介をする役目を担っている。また、妖花が弥生の次に選んだ宿主は彼女である。この物語において、彼女はこのように重要なポジションを占めてはいるが、エロシーンに関してはかなり冷遇されている。彼女のエロシーンはなんと1話目のオナニーと2話目の最後の最後に妖花の触手に襲われて、衣服をひん剥かれる場面だけである。彼女は男との本番が一度もない。これはたつや以外のもう一人の男キャラがエロシーンをまともに作れないある意味へタレなキャラだからである。彼については後述する。栞はかわいいし、明るく性格も良いなかなか魅惑的なキャラである。彼女のエロシーンがほんのちょっとでもより充実してさえいれば、この作品はかなりの名作たり得ただろうに、私は非常に遺憾である。 佐原恭子・・・コギャル系でどんな男にも抱かれる淫乱女。私はコギャル系が大嫌いであるが、彼女なら許せる。彼女はキャンプ場に向かう時、対向車線のバスに乗っていたエロジジィたちに自分の胸をさらけ出す過剰なサービスを提供する。またキャンプ場で偶然出会った不細工男と無償で、しかも嫌がる素振りを全く見せず性交を行う。彼女のこのようなどんな男に対しても分け隔てない態度から判断すると、彼女は淫乱女を通り越して、むしろ聖女であるとすら言えるのではないだろうか。イエス・キリストはとある娼婦のことをこう言ったではないか。「この女の多くの罪は許されている。なぜならば、彼女は多く愛したからである。少しだけしか許されない者は少しだけしか愛さない。」恭子はたくさんの淫行の罪を犯したが、男たちを多く愛したことによりきっとその罪は許されているはずだ、多分。以上のことから分かる通り、彼女のエロシーンはかなり多い。ここで紹介している主要男キャラ2人も彼女とセックスをする。エロシーンだけを見渡せば、彼女が実は真のヒロインといえるかもしれない。 小泉ゆう子・・・スポーツ万能女。スポーツ大好き女にはボーイッシュという特性がつくことが多いが、彼女からはそのような雰囲気を感じ取ることはできなかった。彼女はレズで、次に紹介する八代明美とはあやしい関係にある。彼女に関してはこれ以上言うことはあまりないが、それでは短いので、彼女の最期について言及する。彼女は妖花に寄生された弥生に殺される。彼女だけでなく、恭子と明美も弥生に殺される。結果として栞だけが妖花の次の宿主に選ばれるわけだが、これは一体なぜだろうか?妖花はあらゆる女たちを襲い、彼女たちを全て宿主にしてしまえば、仲間がどんどん増えるはずだ。特定の女だけを宿主に選んでいたのでは非常に非効率的ではないだろうか。ひょっとして遺伝的な適合性の問題でもあるのだろうか?物語中にその答えはない。全ては推測の域を脱し得ない。 八代明美・・・大人しい(実はそうでもない)お嬢様系の眼鏡娘。彼女は眼鏡娘の鏡である。他のアニメは彼女をぜひ見習ってもらいたい。エロアニメにはなぜか(これは非常に疑問なのだが)必ずと言っていいほど眼鏡娘が最低一人は登場することが多い。私は眼鏡娘が基本的に嫌いである。眼鏡娘が大活躍するようなエロアニメを私が見たとしたら、私は確実に萎えるであろう。これは私の個人的な考えなのだが、眼鏡娘の眼鏡というのは、言わば女の下着のようなものだ。エロアニメで女キャラが下着姿でいるならば、視聴者はその下に隠されているものを想像し心躍るであろう。しかし、ここでもし彼女がアニメの最後まで下着姿のままであり続けるとしたら、視聴者の怒りは沸騰点に達するだろう。彼女はどうして裸にならないのかと。眼鏡娘の件もこれと似たようなものだ。視聴者は眼鏡の下に隠されている眼鏡娘のキュートな素顔を想像し、胸を膨らませているのである。それにも関わらず、エロシーンの間中、眼鏡をかけ続けられた日には怒り心頭に発するのは必然であろう。彼女はどうして眼鏡をはずさないのかと。その点、明美はエロシーンの時に眼鏡をよくはずす。その時の普段の眼鏡顔とのギャップが私の性的興味を大いに高めるのである。まさしく眼鏡娘のあるべき姿ここにありといった感じである。 土屋てつじ・・・恭子のボーイフレンド。ゆう子に気があるらしい。彼は見かけによらずかなりの硬派である。彼が絡むエロシーンはなんと淫乱女、恭子とのセックスシーンだけである。栞と二人きりのシーンがあっても、彼は絶対に彼女に手を出さない。妖花の蜜を飲み、淫乱になったゆう子が自ら誘ってきても、彼は「こんなのいんちきだ!」と一蹴し、その場を立ち去ってしまう。最後のシーンでは、彼は妖花に襲われた栞を救い出し、裸の栞に自分の上着を差し出す。そして決め台詞、「さあ、行こう。」(結局、てつじは妖花の最期の一撃で死亡。栞のその後は言うまでもない。) この男はなんて空気が読めない愚か者なのだろうか?確かにこれが少年漫画かなにかならば、彼は硬派でかっこいいヒーローであること間違いなしだ。だが、これはエロアニメである。エロシーンを作ろうともしない、または自らエロシーンを拒む彼の態度はエロアニメにおいてあってはならないのではないだろうか。だから、私は彼のことをヘタレと呼んだのだ。このアニメの残念なところの一つに彼の性格付けがあげられる。彼の性格は少年漫画ならば正統派だが、エロアニメとしてはそぐわなかったのではなかろうか。いっそのこと、たつやのように性格がどんどん破綻していったほうが良かったように思われる。 色々と述べたが、このアニメはピンクパイナップル作品の中でもかなりの良作といえる。エロシーンも昔のアニメの割には非常に充実している。抜ける度は3である。(りぷとー)
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