IZUMO(イズモ)一ノ巻 藍の勾玉

 ストーリー・主人公「塔馬 ヒカル」は、ごく普通の生活を送っていた。あの日、彼の通う「出雲学園」の使われていない教室、その地下に隠された祭壇を見つけるまでは。祭壇を見つけた後に発生した大地震、それがヒカル達5人を異世界「ネノクニ」へと誘うものだったとはその時はまだ、知る由も無かった。教室を出たヒカル達が目にしたものは誰もいなくなった校舎と、巨大な蜘蛛の化け物だった。



・ミルキーレーベル作品、全五巻。原作は「Studio e・go!」のPC用18禁ゲームです。近年の作品にしては…って2003年か、これを近年と言う事では歳を喰ったね。ゲームの方は珍しくRPGのようです。18禁なのに!もっとも、このレビューのためにPCソフトを探したものの見つからず、見つかるのはこのシリーズの続編ばかり。そこからRPGと踏んだのですが…だれか!たのむ!はっきりしてくれぇ!!あっ、ゲーム機用ではドリームキャスト用ソフトが出ていたね。RPGみたいですけど。だからぁ!だれかぁ!!え?、このシリーズのゲームですか?買ってませんし、友人から借りたり見せてもらったと言う事もありません。それどころかゲーム原作と言われるあらゆるアニメ作品のほぼ100%において、ゲームをプレイしてません。それだけにどのゲーム原作アニメに対しても先入観なしに見ることはできますが。

・近年のエロゲー原作の所為か、設定に破綻を見る。キャラは年齢がちょっとおかしいのだ。幼なじみ系の「水瀬 七海(ななみ)」は18歳。義妹系の「塔馬 美由紀」も18歳。だが主人公「塔馬 ヒカル」は19歳なのだ。同じく主人公をライパル視する同級生、ツンデレ系の「倉島 渚」も19歳である。同じ「学園」に通ってると言う事は…ダブリか?その設定は難しい。ヒカルの祖父は学園の理事長である。ヒカルに対し剣の鍛錬だけでなく、勉強にもうるさいはず。ヒカルだけがダブリと言うのなら、この祖父はかなりのドジをこいたことになる。ついうっかり言ってしまう「停学にするぞ!」のセリフが活きてしまうのだ。停学が重なりダブリになってしまったって感じ?ドジと言うか、大失態でしょ。せめて制服に工夫があれば高・大一貫校であり、途中まで一緒に通っているのだとの映像上の区別が付くのだが、普通の高校あたりの学生服に見える。おっと女子学生のリボンの色が違うが、それが区別になるか?せめてエロゲー原作でなければ、年齢にかなりの自由度を設ける事が出来たはず。なお、皆の通う「出雲学園」も、そのエロゲーゆえの名前の制限が加わってるらしい。つまり学校名に「学園」と付けたのは、キャラ年齢をあやふやにするためでもあるらしい。

・今回の名セリフ…いや、迷セリフはお姉さん系キャラで保健室のせんせーの「橘 綾香」さんが寝言で言った「…ななみちゃぁぁあんっっ、何度量ってもぉ、体重は変わらないのぉ…」で、決まりでしょう。

・なお、パッケージは「塔馬 美由紀」が飾っているものの、お肌を拝めるだけ。彼女のえっちは実は最終巻までおあずけです。彼女が登場する出番そのものも、最終巻まできわめて薄いです。

・抜ける度は1〜2と言った所。冒頭のイザナギとイザナミのはイマイチ萌えません。謎の美女、楓とのシーンはそれなりに良いのですが、まだ始まったばかりの一ノ巻ではエッチシーンもちょっくらパワー不足のようで。

・アニメとしてのお勧め度は1から2程度。序章とも言える一ノ巻では、まだキャラ紹介でしかなく、ストーリー的に面白い所も特にない。本編のほとんどが「日常」なのだから仕方ないか。せめて二ノ巻の予告を入れて欲しかったな。
(輝川流一)


→戻る