癒してあげルン 西遊記

 ストーリー・まゆこ、いずみ、うさぎは、無慈悲に遺棄された機械を魔法で修理する美少女3人組だ。名付けて「癒してあげちゃい隊」!は、今日も癒しの旅を続けて・・・・




 ・オズ・インクというレーベルさんから2007年に発売された作品で、「リヨン伝説」の内田順久氏がプロデュースして話題になりました。尺は約30分。
 どうやら同人マンガか何かが元ネタらしいのですが、その原作を読んでいる人のみを対象としたような、不親切さが際立った作りであり、見ていてどうにもノレません。
 ヒロインは「うち捨てられた機械を魔法で修理する女学生3人組」で、その彼女らが何故かいきなり玄奘一行となって天竺へ旅をし、道中に立ち寄った淫売宿で娼婦型アンドロイドの触手攻撃と戦うというのですから、こんなこと申し上げると怒られるかもしれませんが、何やら統合失調の患者さんが書いたようなシノプシスです。
 原作マンガを知っている人にはそれなりに筋が通って見えるのかもしれないけれど、そうでない人にはおおよそ意味不明であり、それ故ヒロインたちに感情移入して視聴することは無理でありましょう。つまりドラマとしては全くダメだと思います。
 一方で作画は、とにかくスゴク良く動きますし、女体描写もネチっこくて、内田氏の底力を感じさせてくれます(さすがにやや古臭い味ではありますが)。
 結果として本作は、往年の名アニメータが、文芸そっちのけで作画のテク自慢をやっているような印象に仕上がっており、それを「エロアニメ」として楽しめるか否かは、見る人の感性、また内田氏のファンであるかどうかということに大きく左右されましょう。
 「抜ける度」はオイラ的には2.5。
 とにかく動きまくるアニメが見たい人や、80年代っぽい作画の味が好きな人にはオススメですが、それ以外には地雷とも映る作品と言えるかもしれません。
(彩雲11型)


→戻る