戦乙女ヴァルキリー2

第三話 「恥じらいの性懺悔」

 ストーリー・魔王軍の捕虜となり、魔族の種を孕まされてしまった戦乙女レイア、アリーヤ、ヒルデガードの3人・・・。彼女たちが回想する屈辱の日々とは・・・・




 ・こっとんどーるレーベルから2011年に発売された作品です。
 2008年から2009年にかけて1〜2巻が発売され、その時点で一旦完結となったはずなのですが、作品のセールスが好調だったのか、2年ぶりに続巻が企画、発売ということになったようです。
 とは言え物語としては2巻目でキチンと終わっているため、本巻では3人のヒロインらが過去の経緯を回想するという構成になっています。
 中でも力が入っているのは、最も年若(らしい)の戦乙女ヒルデガードのパートです。
 彼女は前2巻では責め堕とされるシーンがありませんでしたから、この新作ではなるほどウリとなるだろうヒロインであり、そもそも彼女の陵辱を前2巻で描ききれなかったことが、続巻発売の大きな原動力となったのではと想像されます。
 エロとしては、視聴者を飽きさせないように配慮からでしょう、3人それぞれにシチュあるいはキモが異なっています。
 まずヒルデガードは、浣腸でボテ腹にされて散々辱められるというパターン。
 次にレイアは、衆人環視下での触手責め、羞恥責めというパターン。
 そしてアリーヤは、電撃拷問にかけられて失禁、つまり苦痛系のエロとなっています。
 かよう、複数ヒロインによる色々なシチュが楽しめるというバリエ感は良いのですが、どうも全体にテンションは低く、前2巻のように濃厚なエロス、「こりゃ抜けるぜ!」という迫力が伝わってこないことには大きな不満を覚えました。
 そうなってしまった理由は色々ありましょうが、やはり突き詰めれば、一旦綺麗に終わったモノを無理やり続けようとしたことに無理があり、スタッフのモチベが上がり切らなかったのがマズかったのかもしれません。
 また前2巻までの大きな特色であった、女体をモコモコしたボンレスハム風に描くというビジュアル上の味付けも、この3巻ではかなり薄まっており、普通のグラマーな女体にしか見えません。
 ああいう極端な作画はイヤだという向きもありましょうが、作品の独自のウリ、アピールというのはとても大切なはずで、せっかくの個性がスポイルされてしまったことはやはりマイナスではないでしょうか。
 そうした点を勘案して、本巻の「抜ける度」は、前2巻よりは大幅ダウンの2.5とさせていただきます。
 せっかく美しく、エロく完結していた前2巻にちょっとミソを付けた格好の商品であり、ファンサービスが裏目に出てしまった感があるのは残念です。
(彩雲11型)


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