回春(前・後編)

 ストーリー・ICPOに勤める恵と篤子は、国際的に頻発している連続強姦殺人の謎を追っていた。ある日その現場に居合わせた2人は、怪物化した人間によって事件が起こされていたことを知る。そしてその背後に、とある製薬メーカーの陰謀が絡んでいることも・・・・



・前編はビデオCDで手にした。最新のアニメがビデオCDで同時発売か、それに近い姿と言うのは今までありえなかったので、目の前にあるそれ、その存在に懐疑的に思ってしまうのは無理からぬこと。その頃にあったビデオCDでヘンなのがあり、それもんではと疑ったもの。それはどうやらPCゲームの画面をストーリー調にまとめて一本のストーリーとして見れるようにされたもの。違ったのならば、そのように作られたアニメとしては超手抜き作品。…何とか作画されてた「エスパー少女まなみ」とかとはまた違ってね。そんなだからこそ、中を見て普通にアニメしてるさまを見て、少なからず感銘を受けたモノ。パッケージにセル画を使われてようが、中身がどうなってるのかの保障にはなってない。どうしても気になってしまったがために内容の確認のために購入したって事か…約5000円支払って。後半は…レンタルでテープだったはず。…でも、ビデオCDを持ってたようなあいまいな記憶も…しばらくして結局は売り飛ばしに行ったんだから、結果は同じ。

・しかしながら、そのディスクの作りのなってなさにはさすがに。あのころになるとPCを手にし、ビデオキャプチャにてビデオCDを自作していたのだから、少しはディスクの作られ方、裏事情っぽいところにも目が行く様になっていた。よりによって記憶にある限り…それ以降はDVD完全移行がなされることになるので、ビデオCD作品が登場する最後の年…の作品にありながら、インデックス(DVDのチャプター)を組み込んでなかったとは。当時使ってたビデオCDプレイヤーも、DVDプレイヤーも、ビデオCDの時間サーチには対応していないので、そこまで早送りが必要になる、エンドロールやら予告やらだけが見たい場合、操作が面倒だ。いくつかのプレイヤーがあったので、どうにかなったりはするけど、やっぱ最優先したいプレイヤーと言うのはありますので…残念。

・さて、改めてですが画質確認、当時はそうは感じなかったのですが……うぅぅ……穴埋め作品ですか?これ。ストーリーも確かにムチャクチャしてますけど、むしろキャラデザとか作画面に気がかりなものを感じますな。三流な感じがひしひしと感じられてしまうのです…「普通はこんなデザインではOK出ないっしょ?」なのをまんま出したって感じ。ダメ新人さん、こっそりデビューっすか?よりによってメインヒロイン達がモロにダメに感じられ…で、AICが関わってる?胡散臭いなぁ…どこが?

・気になったとこと言えば「毛」だね。
 メインヒロイン(???実際は誰が主人公で誰がメインだ???)の宗教組織の女信者達に湯浴みをさせてもらってるシーン、あの時に彼女の陰毛を剃るシーンがあるんっすね。見えんかった。角度でごまかしやがって。まぁ、どうせモザイクで隠れるとは言え、あれでは手抜きだね。ちゃんとやってみせろぉ!あの角度ではお尻を描くだけですむのだから。
 「毛」が気になると書いたので、もう一つ、その女信者達のほぼ全員が頭髪を剃っていること。たぶん陰毛もだろう。ここからふと立てた仮説は、あのボスが慰み物にするために必要な行為だったのではないかと。髪がない状態にする事で特徴を消し、ほぼ女体だけの状態にしてからヤると。つまりはあいつの抱きたいあの人の代わりとして使うためだったのではないかと…生きたダッチワイフ!!

・抜ける度は1とします。確かに仕上がりは淡白だと思います。好みにおいて、前編でのレズっすか。ねちっこいのが良い(それともマッチョ系おねーさんのエロが好きなのか?)のですが、バックに流れる読経がぢゃまですんで、やっぱそれでもきついッス。

・アニメとしてのお勧め度は1。なんだかなぁ。三流な何かを感じますね。後学のために見ておくならば問題ありますまい。
 おっと、どうせ調べりゃすぐですけど「回春」とは、若返ることを示す言葉です。他にも病気が完治すると言う意味もですが、この作品ではどのような意味合いだったのでしょう。
(輝川流一)


 ・マイアミソフトという会社が版元となっている作品で、発売の経緯や、ゲームなど何らかの原作が存在するのか、いずれも良く分かりませんです。
 全編を通して見てみた感想は、いくら何でも色々詰め込みすぎだろうということです。
 メインとなるのは女性エージェントたちの捜査活動とそれに絡むエロ事件ですが、戦う相手として淫獣は出るわ奇妙なトンデモ宗教は出るわそこへ怪しげな変身薬が絡むわ不老不死を手に入れたがってるらしいジジイ集団が絡むわ、あげくにサイキックらしいお姉ちゃんが素っ裸で光りまくってるわでワケが分かりません。いや言いたいことは何となく分かるのですが、いくら何でも作品の見せ方として欲張りすぎ、不親切すぎます。何を見せるのかということを脚本段階でもっと丁寧に練り上げ、少なくとも淫獣とサイキックのどちらかを要素として切り捨てておくべきだったと思います。
 またそういった詰め込みすぎの要素を全部見せようとするあまり構成に無理が来ているのも難点で、それぞれ別々に事件に関わったキャラたちが、出会ってみると皆知り合いだったり恋人だったり兄妹だったりするという御都合主義の極みのような展開には頭がウニになりそうでした。
 エロシーンは多くもなく少なくもなくでそこそこに入っています。
恵と篤子はレズなので、彼女たちの百合シーンですとか、またそれぞれ敵(?)に捕らわれてレイプされてしまうシーンですとか、あるいは淫獣が触手で女性を犯しまくるシーンですとか色々あってまあまあ楽しい。しかしどれもコクがなく、イカされちゃうシーンとかもほとんどないので抜くのには使いづらいかもしれません。恵ちゃんが胡座縛りでペッティング責めされるシーンはちょっと良かったですが・・・。作画はそこそこに綺麗。
 ちなみにラストでも事件は完全解決という感じがせず、またヒキのようなセリフも入るので、当初はシリーズ化が予定されていたのかもしれません。
 「抜ける度」は2.5です。
(彩雲11型)


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