月花美人(全2巻)

 ストーリー・伊東晴一は浪人生。とある事情で実家を追い出され、「かざはな荘」というアパートで受験生活を送っている。美貌の未亡人である管理人さんや、明るい御近所さんに囲まれてそれなりに楽しい毎日。しかしある日、彼はこのアパートに隠された闇の部分を知ってしまう。



 ・ディスカバリーレーベルから頒布された作品で、原作は例によってPCゲームのようです。
 題名からして古典的かつ淫靡なSMものかと思って見てみたんですがさにあらず、明るいギャグコメディという感じの内容でした。
 ストーリー的には「SM版めぞん一刻・侍ジャイアンツ風味」とでも言うべきものでバカバカしさ炸裂!
 ヒロインの深雪さんはモロに音無響子ですし(エプロンまでパロってある)、主人公が何故かモテモテになって女性らが部屋に押しかけてきたりという構成も「めぞん」に似ています。
 「侍ジャイアンツ」と書きましたのは主人公が色々と荒唐無稽なSM技の特訓をするからで、それによって身に付けたスキルがまたも新たな試練によって打ち砕かれ・・・というドラマがまさにスポコンのノリだからです。
 もちろんそんな作品が真面目(?)なSMものになるはずもなく、全体にナンセンスな雰囲気に仕上がっていますが、どうせそういう作り方をするのならば、最初からギャグとして突き抜けたノリにするべきだったと思います。
 主人公は「縛り師」としての未熟に悩んだり、女性たちの嫉妬合戦を上手くさばけずに悶々としたりしますが、こんなアホらしい作品でマジに苦悩されたって視聴者としては付き合い切れませんぜ。もっとサラッと、粋にドラマを進めるべきだったんじゃないかなあ・・・・
 かような理由から今ひとつノリやテンポの悪い、冴えない印象の作品となってしまっているのは残念です。作画があまり良くないこともその印象に一役買っている気がします。
 ちなみに全体に巨乳属性なので、オッパイ星人の人にはまあまあアピールするかもしれません。それとスカシーン(かなり汚い)もあるのでそちらの趣味の人にもちょっと良いかも。
 「抜ける度」は2です。
(彩雲11型)


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