Grope〜闇の中の小鳥達〜

1st.「M〜エム〜」

 

 ストーリー・桃瀬吹雪と河原慎一は幼馴染み同士。ある日彼らの通う学園が地震で崩壊、中に閉じ込められてしまった。この機会に思いを打ち明け合う2人だが、慎一の親友である津村貴章が奇妙な行動を取り始める・・・


 ・2007年に「鈴木みら乃」というレーベルさん(?)から発売された作品で、原作はPCゲームだそうです。
 この「鈴木みら乃」なるレーベルがどのような経緯で登場したのかは知りませんが、扱っているタイトルを見ると、本作を含めて「ひまじん」さん風のモノが多く見られます。あるいは解散した「ひまじん」さんのスタッフが関わっていたりするのかな?
 さてオイラは本作を友人宅で見せて貰いまして、その際少々酔っ払っていたからということもありましょうが、何だかゴチャゴチャして分かりにくい作品だなという印象を持ちました。
 登場人物は4人と少ないですし、舞台も学校内だけなので、複雑な作品世界というわけではないのですが、何だか構成が不親切で、キャラの心情や置かれたシチュが追いにくいのです。
 エロとしてはいわゆる「寝取られ系」の作品であり、よこしまな友人が主人公を出し抜き、彼に惚れている女の子達をハメたりイジメたりという内容です。
 エロシーン自体が多いし、そのノリも悪くないのですが、前述のように構成がイマイチで、見ていてハラハラしたり緊張したりという気分になってこないのは難だと思います。
 そもそもこうした寝取られエロスを描くのに、学校が地震で倒壊したり水没したりというサバイバル要素を盛り込む必要があるでしょうか?
 オイラ的には、それによって、友人の邪悪さによるドラマの盛り上がり、もっと言えば「寝取られ」というジャンルそのものの面白さがスポイルされてしまった気がします。フツーの学園で、フツーの寝取られエロをやった方が良かったんじゃないかなあ・・・(原作ゲームがあるのだから仕方ないでしょうけど)
 まあ女の子の表情や声は可愛いので、細かいことを気にせずにユルく眺めるには良いかも知れません。
 「抜ける度」は2.5。
 ちなみに濡れ場の最中、女の子がのべつに心情やシチュを独白で喋りまくっているのは五月蠅かったです。この辺りも「ひまじん」作品の香りがしますね。気のせいかもしれませんが。
(彩雲11型)


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