まじかるカナン(全4巻)

 ストーリー・ヒロインのちはやが異世界から来たなつき(小動物と人間の2形態)の魔力を借りて魔法少女に変身、エッチな敵と戦っちゃうぞ☆敵はちはやの学校や自宅(ファミレス)にも襲ってきていろいろ楽しいことをしてしまうので、ボクがみんなを守らなきゃ!…えっ?一連の事件にそんな真相が?!




 ・邪悪な敵からみんなを守るため、正体を隠して魔法とかの力で健気に戦うヒロインたち。彼女らを観ながらいつも我々は思ってきた。「よし、そこだ!一気にやってしまえ!…ああ何やってんの、あと少しなのに。妖魔のいくじなし!」「邪魔するなタキシード仮面!…ていうかお前もう帰れよ」と。その越えられない一歩を踏み出した本作の魅力はコンセプトに忠実な丁寧さ。展開も台詞もいちいちベタですが、実はそれが作画も含めていかにも土日の朝放送してそうなアニメ、という同一の雰囲気をつくり出しています。
さて、自称するほどどこにでもいる普通の女の子のちはやは、なつきとキスするとマジカルエンジェル・カーマインに変身します。この変身シーンは必見です。そのカーマインの衣装に注目すると、全体に淡いピンクでそれなりに可愛いです。でも
全然カーマインじゃない…
カーマインは昆虫からつくられる濃い赤であります。口上の(口上まであります)“なんとかの炎”の部分がメンタル的にカーマインなんでしょうか。ええ、野暮だってことはわかります。野暮ついでにもう一つ言うと
カナンって誰?
ヒロインはちはや。変身後はカーマイン。ではカナンは何でしょうか。確かにクレヨンしんちゃんだってクレヨンは出てこなくてもしんちゃんは出てきて作品名の責任を果たしているので、本作もまじかるが出てくればそれで及第点ということかもしれませんが。カーマインの敵は女学生になりすまして学校に潜伏しているセプティムと、魔法で操られて彗星帝国の人みたいな肌になったやんちゃな一般市民。主に彼らが引き起こすニャンニャンシーンはわりときれいで安定していますが、単調だから2巻くらい見ると「もういいや」って感じです。最後の4巻はもうほとんどコレ書くためだけに観ました。全4巻に原作(ゲーム)を詰め込んだ窮屈さが気になって、いっそ原作のストーリー無視しちゃえばよかったんじゃないかと思います。もちろんちはやのキャラデザインがかなり封印解除(レリース)されてるというのは禁句です。抜ける度は3といったところ。
eternal白


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