町ぐるみの罠 白濁にまみれた肢体(上、下巻)

 ストーリー・敦子は私立南翠学園に赴任してきた美貌の女教師だ。父も同じ学校に職を得、妹も通学することになり、新しい生活に心浮き立つ敦子。しかし彼女を地獄へ突き落とす事件が待ちかまえていた!・・・




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2010年にPoROレーベルから二巻構成で頒布された作品です。
 原作であるPCゲームは「
2009年度萌えゲーアワード・エロス系作品賞金賞受賞作品」なのだそうで、ということはかなりの人気作品なのでありましょうが、このアニメ版は、オイラ個人的にどうもノリの悪い、入り込みにくい印象を覚えました。
 何故そうなのか、色々考えてみたのですが、ヒロインらの心情が説得力を持って視聴者に迫ることがないため、それがドラマ全体をひどく不合理な、胸に落ちにくい印象に見せているからではないかと感じました。
 処女レイプの危機にあっても、「えー、困るー、何でこんなことになっちゃったのかなー」なんてユルい反応しか見せず、どうにもならない卑劣漢たちにすぐ降参したり阿ったり(おもねったり)してしまう。あまりにバカ女すぎて、見ている方としてはシラける一方です。
 無論こうした鬼畜エロというのは、ヒロインがアホでなければ始まりません。オイラの書いてる駄小説でも、ヒロインは往々にしてアホ丸出しです(^^)。
 しかしアホにも限度というモノがあるわけでして(何か前にも同じこと書いた気がするが)、「生徒から盗撮写真を示されて脅迫される」→「その写真を撮ったのはアナタなの?と反問」→「違うよ!先生はボクを疑うのかい?」→「いいえ生徒を信じなくちゃイケナイわ。仕方ないからアナタに処女を捧げましょう」って、どこでどう思考回路がネジ曲がればそんなムチャクチャな展開になるんかい!ってツッコミたくなるシーンの連続ジャブであり、ああアホらしいなあ、見てられないなあという心情になってしまうのは、あながちオイラだけでもありますまい。
 こうした脚本の不合理さは、恐らくゲームで見せられればさほど気にはならないと思われ、だからアニメがまるでリアリティを欠いて見えるのは、あるいはゲーム内容を忠実になぞっているからなのかもしれません(ゲームをプレイしていないので、違っていたらお詫びいたします)。
 エロとしては、ムチムチ巨乳の清純派女教師と、その妹のタカビーロリという、ハッキリキャラの立った2種類のヒロインが散々犯されますので、それぞれの嗜好に合った消費者のニーズにはまずまず応えられるでしょうし、作画が可愛いのも良いと思います。
 ただ上で書いたような理由で、ヒロインらに感情移入出来ないことはエロにとってもマイナスであり、「可哀想だな、そそられるな」と視聴者に思わせられるかは疑問です。
 また姉の方はあまりに少女チックで可愛らしいキャラ絵となっているため、少しも「女教師」に見えないことも気になりました。
 「抜ける度」は2.5。
 ちなみにタイトルの「町ぐるみ」が、あまり内容に沿っていないのは困りものだなあと。町の住人はほとんど無関係な話ですし・・・・
(彩雲11型)


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