もけもけ大正電動娘 ARISA（全二巻）

ストーリー・時は大正時代・・・森崎眞一郎と森崎琴美は、仲良くカフェを経営する義理の兄妹。そんな２人の店に、ある日天から少女が降ってきた。アリサと名乗ったその少女は、なんとアンドロイドだったのだ！ 　・２００５年度にグリーンバニーレーベルから頒布された作品で、原作はＰＣゲームということです。 　内容的には、アンドロイド美少女が主人公のところへやって来て、実は兵器である彼女を軍が追い回したり、エロい騒ぎが起きたりというスラップスティックコメディです。 　全体に「ラピュタ」と「メタルスキンパニック」と「サクラ大戦」を合体させたような印象であり、ストーリーは類型的の一言ですが、だからつまらないということもなく、コメディとしてそこそこ及第です。 　潜入してきた女スパイに妹が陵辱されるのを主人公が目撃しながら、うーん彼女は一体何者だろうと静観しているなど、不自然な展開も山盛りですが、まあそれもご愛敬でしょう。 　エロとしては薄めで、妹キャラが緊縛されて百合調教されたり、女スパイが軍人にディルドー拷問されたり、あとはヒロインのアンドロイドが主人公とちょっとハメる程度。どのシーンも淫靡さはやや欠きます。 　本作の価値は、むしろ非エロ部分でのヒロインの可愛らしさにあり、その善良さ、明るい屈託の無さには癒されます。ロボットのペーソスもまずまず表現できています。 　ラストが脳天気なハッピーエンドとなっているのも好印象で、コメディはこうでなくちゃと思わされました。 　かよう本作は抜き用エロとしては弱いですし、作画も高品質とは言えませんが、マジメに心を込めて作っていることがうかがえて嬉しくなります。キチンと完結していることも美点でしょう。 　ゲーム原作アニメをイントロだけ作って投げっぱなしにするレーベルさんも多い昨今、このグリーンバニーさんのように誠実なレーベルが撤退してしまったことは本当に残念です。 　「抜ける度」は２。 　薄いなりに明るく楽しいエロコメを見てみたい人には良いかもしれません。（彩雲１１型） →戻る