なりすスクランブル

 ストーリー・(本文参照)


 ・これは当初、富本起矢さんが「くりいむレモン PART11 機動少女さやか」として企画されていた作品であり、富本起矢氏にとってのくりいむレモンシリーズはシリアスな亜美、エスカレーション、黒猫館とは打って変わり、SFギャグ路線に挑もうとした作品として計画されていたのですよ。ところが当の富本起矢氏はAICや創映新社(フェアリー・ダスト)との上層部たちと散々揉めた末、富本起矢氏は「機動少女さやか」の制作途中に離脱。「ハプニング・サマー」で登板した富本起矢氏の後輩でもある美橋亜矢子さんが富本起矢氏に代わって、大幅なキャラデザインの改訂などが行われております。ただキャラの性格設定や一文字羅美、なりすの父親の校長のキャラデザインが、「機動少女さやか」からの名残。ある意味本作品が富本起矢氏の置き土産としてくりいむレモンの制作から立ち去ったと考えた方が良いかなぁ…とか。もしこれを最初から最後まで富本起矢氏が「機動少女さやか」として手掛けていたら、それ以上の名作に慣れたはず…。本作品の抜ける度は「ポップチェイサー」と同様、0.5。ぶっちゃけ、色気よりもSFギャグ路線でやった「プロジェクトA子」の姉妹作的な位置づけだと考えた方が良いかもなぁ…。アニメとしての完成度は3。富本起矢が手掛けていたら、もっと高く評価していたかもしれんが、キャラデザインが美橋さんにチェンジしてもそれでもキャラデザインが可愛いから許します…(マイケル・イリモル



・なりすは学園長であるパパさんのお呼びがかかれば即スクランブル、学園の平和のためにバトルプロテクターを身にまとい出撃します。まぁ、ろくでなしパパのくだらん用事にこき使われてると言えなくも無いのですが…。前回のスクランブル(こともあろうに!授業料滞納の催促のためにだ!!)の祭に偶然出会ってしまった少年のことを想うと胸が痛くなってしまうのです。ついつい、彼のことへ想いふけり股間に指が伸びて行ってますと…「なぁ〜りぃ〜すぅ〜!スクランンンブルだっっっ!!」早速お呼びです。イチゴの代わりに梅干の乗ったショートケーキにつられ、お小遣い50円アップにつられ、今日も彼女は出撃します!がんばります!!


・くりいむレモン第14作目。今回はえっちシーンが…あんまりにも弱いもんで、我が悪友が当時言ったセリフが「こんなんで18禁なんてぼったくりや。一般向けのうろつき童子(←そう、初版のヴァージョンを発売当時に見ていたので18禁だと気づいてない。)でもあんなんやのに。あぁ、そうそう!テレビで流してもばれへんのじゃないかぁ?」まぁ、当時にしてエロシーンが最弱じゃなかろうかと。本作品は「うろつき」の後に見たことことになる。同時に借りて先ず「うろつき」を見ていたか、その一週間後に本作を借りて来ていたはずだ、その悪友が。

・本作品のウリをあえて言うならパロディとギャグ…それらのアニメとしてのノリの良さ。あれ?エロアニメだよねぇ?なんというかシリーズだからこそ18禁発売されたような感じ。裸体だけはまぁ、それなりにありますけど。あっ、なりすがオナニーしてる時にパパさんが通信で呼びかけるシーンで、「コラ!なりす!またにしなさい!なりすぅ〜!!」と、叫びまくってるシーンが結構お気に入り。そっか、オナニーしても良いんだ。でしょ?『またにしなさい!』なんだから。ほのぼの。

・BGMのいくつかに「旅立ち〜亜美・終章〜」のものが。まぁ、同じメーカーの音楽なのでどう使おうが勝手だが、その音楽の方がかなり目立ってしまった。そちらの売り込みに夢中だったのかな?

・抜ける度は1。抜きどころは無し。全編ギャグだのパロディだらけでおまけにこのデザインではどうにも。キャラデザの「美橋 亜矢子」先生の所為では無く、このような…デフォルメのきき過ぎたデザインにしてしまったことが不味いだろう。ある意味スーパーバージンと張り合え…いや、それより弱い作品だな。エロさえ完璧にこなしていたら、ポップチェイサーとすら張り合える作品になっていたと思いたい。先ほど少し述べたなりすのオナニーも、さわり程度で半端なシーンに過ぎない。

・アニメとしてのお勧め度は2。エロアニメのものとは到底思えない馬鹿げたパッケージやエロの弱さも相まって、やはり勧めにくい。ギャグやパロディ系のアニメとしてエロ系のネタがちょっとやりすぎた作品と思って見る分には問題なしと言うことで。
 入手については本来、アナログメディアであるVTとLDを勧めるのだが、入手しにくいと思う。やはりレンタルが予算などから妥当なのだが。購入においてはやはり「亜美V」とのカップリングのDVDあたりか。500円くらいで手に入るなら文句は無しで。この一本はエロでは外れと覚悟の上で。
輝川 流一


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