Natural2-DUO(全4巻)
ストーリー・翔馬は祖父の死によって十年ぶりに故郷に戻った。彼を慕う義理の妹たち、千紗都と空は、再会を心から喜ぶが・・・
・人気PCゲームのアニメ化作品で、以前に評した「ナチュラル」シリーズの続編ということらしいですが、登場人物や物語世界は繋がっていません。ただ鬼畜男とそれに恋い焦がれる女性達の群像劇というフォーマットのみが共通しています。レーベルは前シリーズと同じグリーンバニーさん。 本作は四巻構成となっていますが、それぞれの巻で1人ずつヒロインを扱っています。そして同じ作品内時間を、それぞれのヒロインの視点から描きわけているというのがミソです。要するに、映画「パルプフィクション」のような手法と言えましょうか。 主人公(?)である男の内面には全く意が払われず(伏線めいたセリフやシーンもありますが、最後まで全く回収されません)、ヒロイン達の心情のみが描写されているのも特徴です。 結果、シリーズを通じたストーリーという点では弱い印象がありますが、しかしそんなことは本作の価値に全く影を差しません。 アームズスタジオによる美麗極まる作画、丁寧で愛のあるエロシーン演出はまさに圧倒的! 揺れるお乳、ヒクつく筋肉、上気したアヘ顔・・・・どれも見ていて拝みたくなるような、本当に力のこもったお仕事です。素晴らしい! またストーリーが弱いとは書きましたが、キャラの心情描写だけで、原作ゲームファン以外でも十分に楽しめます。 オイラは三巻の未亡人と四巻のメガネっ娘が萌えましたが、特にメガネっ娘の方は、ひょうきんかつ屈託のない外面と、一途で純粋な内面との対比が見事で、ラストシーンの切なさにはついホロリとさせられてしまいました。 かよう本作は、絵としてのエロアニメが辿り着いた頂点の一つして、長く記憶に留められるべき佳作と評価したいです。 「抜ける度」はオイラ的に2.5ですが、抜ける抜けないという価値観を度外視しても、見てみて決して損はしないと思います。 一方で、このように良心的な作品を頒布していたレーベルさんが撤退せざるを得なかった、エロアニメ市場の脆弱ぶりには暗い気持ちにさせられます。 ファンとしては、せいぜい目を肥やし、良作を応援するということしか出来ないわけですが、それにしてももう少しレーベルさんの誠意が報われるような仕組みが出来ないものでしょうか・・・ とまれ、今さらもう遅いけれど、グリーンバニーさんお疲れさまでした。たくさんの良作をありがとう。(彩雲11型)
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