ねぇ、…しよ(前、後編)


 ストーリー・本文参照



 ・2018年にQueen Bee(メディアバンク)レーベルから発売された作品で、原作はピジャという人のコミック作品らしいです。
 前、後編合わせて4本の短編が入ったオムニバス構成となっており、全体の尺は40分ですから、1本当たり10分の持ち時間ということになります。
 そうした厳しい尺ですから、凝ったストーリーがあるわけではなく、全編とにかくやってるだけという感じで、それぞれ、

 (1) 両親が不在の家で、一晩中ただハメまくる高校生カップル。
 (2) (1)のカップルが、少々仲がギクシャクするも、やっぱりハメまくる。
 (3) 付き合うことになったばかりの高校生カップルが、色々問題はあるけどこれまたハメまくる。
 (4) コッソリ付き合っているJKとその教師。2人はマンツーマンの補修の最中にハメまくる。

 という、セクロスまたセクロスばかりの汁まみれな内容になっています。
 だからといって、平板だったりつまらなかったりするのかというと、決してそんなことはありません。
 一見ただハメているだけのように見えて、そこにはカップル2人の内面がキチンと描かれており、文芸的に空疎ではないからです。
 描かれる内面というのは、どちらがイニシアティブを取るのかを互いに探り合い、牽制し合い、時には暴力的な支配を試みたり、時には卑屈に媚びてみたり、またそれらが上手くいったりいかなかったりというやり取りの中で、揺れ動く男女の心情です。
 もっと言えば、「セックス」という、男女間の究極的な交流そのものを、戯画的に表現しているとも言えます。
 単純なようで、ただ漫然と演出していては出来ないことであり、これは原作コミックが良作であるからかもしれませんね。
 女の子たちも健康的なグラマーあり、段腹ブヨブヨあり、貧乳スポーツ系ありとバリエ感があり、セックス描写もそれぞれ特徴付けられているのは良いと思いました。
 「抜ける度」は3に少し足りないくらい。
 作画も悪くありませんし、丁寧に作られた力作だと思います。
(彩雲11型)

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