肉嫁〜高柳家の人々〜(全4巻)
ストーリー・高柳みつ子は美貌の若妻。地方の旧家に嫁いで女の子も授かり、幸せな毎日を送っていた。しかし彼女の豊かな女体を、スキモノの舅・富蔵が見のがすはずもなく・・・・
・みやびつづる氏のコミックをアニメ化した作品です。 2005年にミルキーレーベルから頒布され始めましたが、途中で1年以上ブランクが空き、中途で打ち切りかしらと思っていたところ、2007年から続巻が出始め、同年末にめでたく完結。終わってみれば4巻分の長尺となりました。 そうした長スパンのリリースのためか、あるいは原作マンガがそもそもそうなっているのか、本作はその構成がかなりギクシャクしている印象です。 具体的には、1〜2巻と、3〜4巻では、作品のカラーが異なって見えます。 1〜2巻では、「肉嫁」というメインタイトル通り、グラマーな美人妻が舅や義弟の肉奴隷にされ、レイプされたり調教されたり、本人もそれはそれで楽しんだりという、ヒロインを中心にした作劇が成されます。 しかし後半の3〜4巻では、旧家内の退廃しきった人間模様が描かれ、ヒロインのみつ子さんは登場人物の1人へ格下げされてしまいます。 ドラマはこの旧家の家族が全員で支えるようになり、つまり「〜高柳家の人々〜」というサブタイトルに沿ったような群像劇に変わってしまうのです。 これはこれで、先の展開が読みにくくて面白いとも言えるのですが、しかしやはり一本の作品として評価した場合、テーマが絞り切れていないように見えてしまうのは難でしょう。 ここはやはり、人妻がレイプ調教されるオハナシを描くのか、あるいは旧家のドロドロエロエロした人間ドラマを描くのか、キチンと決めてから作劇をするべきだったと思います。 そのどちらも盛り込んだ作品にするつもりであれば、全体構造がいびつにならないよう、最初からもっとバランスに配慮した脚本にするべきだったでしょう。 エロについては、4巻分タップリ人妻の濡れ場がありますから、グラマーな熟女、それも痴女風のノリが好きな人なら、まずまず楽しめると思います。 作画も中の上くらいで、ヒロインもエロっぽく描けているのは好印象。 ただ、ヒロインらを犯すヒヒジジイやブサオがやたら前面に出た作りなので、男の顔なんかウザイから見たくないという向きにはちょっとマイナスかも。 「抜ける度」は2.5。(彩雲11型)
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