リヨン伝説フレア

 

 ストーリー・全てを略奪し、犯し、焼き尽くすという魔物の軍団が、宇宙からリヨン王国に侵攻した。その頭領グローデに捕らわれた王女フレアは、侍従の女剣士ネリスと共に残酷な陵辱にさらされるが・・・。




・動画枚数約7000枚の大作か。加えてオリコンでは最高で二位を獲得、よくやるよね。地味なシーンも派手なシーンも、とにかくなんとなくだが動きまくってたのは確かみたいだ。もちろん、それらの中には単にスクロールしてるだけのもあったが、それでも「作ったるぞ!」ってなのがひしひしと感じられたな…だからぢゃねぇのかな?これをフレア2やらガイシリーズやら、新リヨン伝説シリーズやらも、そのノリでやりまくってたら、そりゃいろいろなスタミナ、続かんと思うよ。やがて…リスクの方を感じるようになったんぢゃね?記憶が正しければだが、当時の深夜の大人専用の…いかがわしい、つまりはエロエロ話とか、エロビデオ紹介のコーナーとかがある番組で…最近はその手のテレビ番組、やってるなら見てみたい…で紹介されたと言ってたやつがいた。ほぉ、そんな番組で、エロとは言えアニメをな…良い時代だね。

・1986年7月14日が発売日か。思い違いをしていたな。こちらの地方での一般的な夏休み期間、もちろん地元での考え方でだが、それに突入してからのはずだから、中ごろではなく後半だったはずなのだが、何故にずれて覚えていたのか。メーカーの発売日と、地元入荷日の違いがあった可能性もあるな。7月中に見ていたのは確かなはずだがな。もうひとつの可能性は、こちらの夏休み期間がずれていたと言うことだな。たぶん、これだろうが、発売日と入荷日が偶然にも一週間とか二週間とかごとにずれたと仮定して、かつその前日に目撃できたので、地元でめぐり合えたのは7月13日か、7月20日か、7月27日のいずれかだな。

・「どこ行っても置いてないぞ!」当時、やがては「なりすスクランブル」だの、「うろつき童子」などを借りて来てくれることになるはずの、悪友がそう言ってた。たしかにタイトルのみで情報は少なかったし、当時のアニメ誌に…名前は忘れたが、やがて休刊になる、サイズが小さめのやつだったな、その誌面に発売前の紹介記事なんてのも載ってたのだ。発売元くらいは書いてたはずだし、値段だって…やっぱそれも、スタッフ名を隠さないタイトルだったためか、情報が錯綜してたのか、とにかく「謎の」OVAだったんだ。ただ、7月の「夏休み期間」に発売されるとだけ判っていた…たぶん。当時の「アニメV」誌上では「紹介レビュー記事」は、無かったと思われる。まぁ、発売月になってからだったみたいだが、「Z○ン○ムのスタッフが作った18禁アニメ」との紹介があったが。
 発売日(実際は発売日の前日。発売日の前日の夕方に店頭に並ぶのが普通だった。そして上記のいずれかだ。)に、レンタルに赴き「確かに…無い。」だが、「…オレの予測が正しければ。」と、アダルトコーナーに足を踏み入れると…ふっ、あるぢゃないか、堂々と「リヨン伝説フレア」と書かれたパッケージが。

・一目見て「…これか。」その存在感に、いや、絵の美しさにびっくりした、アダルトアニメのものとは思えない、エロさにおいては地味なパッケージだ。確かに縦書きのパッケージの表(後のDVDのメニュー画面でも、これを採用してるので、そうだと判断。)を飾っているフレアは裸ではあるが、胸は手で隠し、下半身は絵の描き方から描かれていない。アダルトアニメとしてのデザインでも使えるが、一般アニメとしてでも、これくらいはがんばれるぢゃないか。一般コーナーに置いてても、問題なさそう。そもそも絵柄自体、エロくそそるようには見えない。パッケージの裏を見ると、こちらでは横向きになっていてタイトルが「スーパーSFファンタジー リヨン伝説フレア」って書いてあるが、どちらが正しいんだ?「スーパーSFファンタジー」ってのは、一般的なOVAで言うところの「オリジナルビデオアニメーション」と、同じ意味合いだったのか?デザインでは、フレアが何らかの触手に絡まれ、片方の胸が見えてる状態なのだが、こちらのセルイラストも、ここまでなら、一般アニメでも少々行き過ぎた表現と言われても、可能なように当時は見えた。何せOVAだから一般とかアダルトとか、あんまし考えてなかったからな。一般とアダルトの、中身の明確な違いこそあれOVAではヒロインが脱ぐ、それ自体があたりまえっぽかった、加えて絵柄が何となく普通な感じで、一般アニメ誌でも紹介されたのが、そう思った原因か。当時のオレの考えだ…OVAという高価なアニメだから多少は…とね。1985年発売の一般作品OVA「ラブ・ポジション ハレー伝説」では、パッケでヒロインのラミーナが脱いでもいたので、やはり裸表現に際しての感覚が鈍くなってしまっていたのが一番の理由だったのかも。ちなみに、アダルトビデオではおなじみの「ビデ倫」マークは底面にあった。あそこはあの頃の作品ではそうだったみたいだが。ちなみに、新リヨン伝説シリーズのCDケースサイズの「新リヨン伝説〈特別版〉」にて、本作の解説に使われたパッケージと思われるものは、両イラストとも縦型であった。パッケージには、いくつかのヴァージョンでもあるのかな?

・ビデオCD版、行動範囲にある、今ではあまり行かなくなった「まんだらけ」の近くのアイドル系(?)ショップで大量に見かけた…って何年前の事か。未開封いわゆる新古品で、値段も下がるだけ下がったり、たしか一本あたり300円位…買っときゃ良かった。未開封品の保存用に。今ではどうなってるかなぁ、何せビデオCDだぜ、いまやブルーレイディスクの時代になんの話しだぁ?んで、バルテュスも一緒に売ってた。あの頃、その新古品を見つけたときは、Win98かMeあたりの時代か。だが少なくともWin98時代では、未だにビデオCD再生環境としてはよろしくなかった。PCスペックでは十分満足しているのに、PC上での再生ソフトの方での対応がおかしかったり、ディスクに内蔵された自動再生用ソフトがクセだらけで、マシンスペックによってはフリーズっぽい現象発生の元だったりした。十分な再生環境として安定するには、DVD再生ソフトの普及を待つしかなかった。そしてそれが適ったとき、ハードとしてのビデオCDプレイヤーは、もうとっくに店頭からは消え去ってはいた。おっと、ビデオCD版が出た95年頃では…Win95時代か、ビデオCDボードってのを追加して見る必要があったみたいだ。あの頃、たまたまだが見たことある、そのボード。当時はいくらパソコンに興味がないとは言え、ビデオCDのためにあちこちうろついてたし、雑誌も読んでた。やがて行き着いたってことか。

・DVDでは、初めに出たディスクを先ず買った。たしか「リヨン伝説フレアPLUS」とのタイトルだったはず。フレア1&2カップリングのCDケースサイズのやつだな。操作性が悪くって、作りもどこかしらヘンで、おまけにヘンなシールが貼ってあったから、モザイクも増えてたし…ビデオCDよりはマシに見えたが、イマイチだった。まぁ、他でも書いてる「バルテュス」の収録されたディスクがそれだけなので、場合によってはそちらに手を出さざるを得ない…のは別の話だが、ビデオCDとは違い、なんとなくだが「見た」実感が沸いたな。マシではあったが相変わらずのモザイクだったのにな。その理由は何だったのだろうか?色彩かな?発色は良かったよ、ビデオCDの方は、そこはかとなく色あせて見えたから。彩色が弱いとか言うかね。他にあるなら、圧縮形式による動きの見栄えの違いかな?ビデオCDだと、そこはかとなく動きがちらついて見えたのが、DVDではそう言うふうには見えなかった。データ圧縮比にて約1%にまで下がるビデオCDに対して約40%のDVD、結果は見え見えだ。たが、年を経たことによる制作環境の向上も加えてあると見る。それを確かめるには、改めてビデオCDタイトルを出すべきなのだが…普通はそんな事、再販にて全部作り直しなんてビデオCDを出すメーカー、見たことない。そうそう、初期のDVDプレイヤーは、ディスクの止め具がきつくて、しょっちゅうディスクを傷めそうになっていた。実際につぶしてしまった人、居たはずだよ?ぢゃなきゃ、あのとあるディスク、傷み具合からして…それはまた別の話だが。

・フレア、初登場のシーンが結婚式前の禊ぎの儀式…って、つくりからして、ただの水浴びのシーンにはなるが、ヒロイン初登場シーンがいきなり全裸。脱衣も何もなく、いきなり全裸…ヨシ、見事!もったいぶらせずに見せる、よろしい!加えてエロアニメではあまり見られないシャワー、水浴びのシーンがあることも価値十分。でも、この年度では、くりぃむレモンの「ラル2」でもヒロイン他の水浴びのシーンが…86年度って、あちこちシチュエーションの重なる年度か?

・結局、グローデとその他ご一行様、あいつらは何のためにリヨン星に来たのだろうな?宇宙間航行が可能な文明を持ちながら、書物やデータと言った記録ではなく、口伝のみで伝えられた「触れてはならぬ」に対して、事実を知りたかっただけか?だったら斥候でも送って調査すれば済むことなのにね。あいつらにとって、いい女を犯るだけなら、どこの星でも攻め込めばすむ話なのだから。

・主題歌が結構お気に入り。いたって普通の歌って感じなのが。歌だけなら、それがエロアニメの曲だとは判るまい。エンドロールでキャラカットを入れながらってのも初見当時は斬新に感じたね。カセットテープに入れて繰り返し聞いたものだ。うん、あの頃はそうやって楽しんだな。自分のビデオデッキを手に出来る日が来るまでは、音だけでアニメを楽しむ、よくやった。今では意味の無い…せいぜいとあるPCソフトの扱いを理解するためだけにある、音だけを取り出し楽しむその行為。

・ビデオテープの所為?ビデオデッキの所為?それとも当時使ってたテレビの性能?ネリスの髪の色の赤と、後半でジークに着せてもらうマントの赤色、ものすごく滲んだんだ。初見時においてはダビングテープからだったので、滲みはさらに濃くなってたが、そういうもんだと思って気にはしてなかったが、後に購入した中古では、やっぱり滲んで見えたと記憶する。それではメーカーが利用していたテープの所為になると言うしかないが…あの頃は何故か赤色、滲んでしまったのだ。今の一般的な利用環境では、ありえないような話。アナログの、テープだからこそのお話。

・くりいむレモンでおなじみの「フィルムコミックス」も出てたね。アニメのシーンを漫画風に構成したものだったり、ただ単にシーンを連続で配置してたりと、さまざまだけど、エロアニメでは後者の方しか見てないな。一枚一枚を…ワンカットを大事に。漫画風は、今でもあるよね、某・有名劇場版アニメが放映ごとに発売されてるあれね。レンタルビデオが少なく、映画も何もかも遠かった当時は、こうでもしないと拝めなかった。とてもありがたいもの。今は逆に、この頃のエロアニメに会えない、逆の形で遠くなったもの。DVD版、ある意味ちょうどいい時期に出たのかもしれないね、初めのやつでなく、その後に出たやつだけど。

・抜ける度は2。スタッフのこだわりのためか、性器描写は無い。加えてシーンごとの尺が短いと言う事で。性器描写を無くしたのは、モザイクを入れんための策と思われる…映像の見栄えが重要と見たか。もっとも、今の審査に出したら、数箇所は挿れられることになるかもしれない…なんか、挿れるための基本があるらしい。ヌキどころは、あちこちに散らばってる。そう…散らばってる。抜くのは難しいだろう。実のところ合計の尺は、それなりにあるんだ。足したら全体の三分の一程は。んで、メインと言えるのは前半最後らへんのグローデに犯られるネリスのシーンか。後半のフレアのは…肝心の分において、メインヒロインのフレアのシーンは弱い。気が退けたかはたまた演出か?もっとも、一番初めに犯られて殺られちゃうあの人が一番イケてるとの意見もあるのだが。

・アニメとしてのお勧め度は3。記憶にある限りDVDは三種類発売されています。トールケースサイズで値段が安く、仕上がりは当時のままの「リヨン伝説フレアLE」を、おすすめ。CDケースサイズで、フレア1・2にはモザイクが入ってしまうものの、バルテュスの購入が目的ならば、「リヨン伝説フレアPLUS」を、ちなみにDVD化はこれが最初。ただし、操作性が若干よくないぞ。リヨン伝説フレア2作品とガイ2作品、新リヨン伝説2作品の計6作が収録された「フレア・ガイ コンプリート」、これは買ってないので、モザイク仕上がりとかは不明ですが、多分大丈夫…かな。店頭で見た中古では、要らんモノは貼ってなかったので多分。まぁ、とにかくお好みでどうぞ。お金がかかりすぎるので、レンタルが生きていることを切に願うもの。一応は当時の注目作品でもあったわけですしね。
(輝川流一)


 ・宇宙企画のエロアニメ進出第一作!と言ってもAVメーカーがブームのどさくさで儲けようとしたのではなく、エロアニメという新たな文化にひたすらマジメに取り組もうとしていた姿勢には当時好感が持てた。
 何より全体にスキなくガッチリ作られているのは見事だ。エロとしても充実していて、汁気や触手や陵辱風味も満点。ただ内田順久のシャープすぎる絵柄は好みの分かれるところであろう。スプラッタめいたシーンも多いので、そういうのがキライな人は要注意だ。
 エロシーンは侍従ネリスの陵辱シーンに重点が置かれている感じ。屈辱に泣きながらも感じていくシーンは圧巻だ。
 豪華なことに、ネリスはセイラさんこと井上遙氏が演じている。フレアちゃんは女王様こと高田由美氏だ。「抜ける度」は3+かな。
(イボイボ)



 ・作画も脚本も声優陣のラインナップもムチャクチャに気合いが入っていて、当時の宇宙企画がいかに意気込んでいたかよく分かる。エロシーンもハードだし、今日日のアニメと比べてもいささかも遜色ないと思います。
 ただ井上さんの声は、エロアニメにはちょっと痛い気がする。ネリスというキャラにはよく合っているんだけど、抜くという気分にはなりずらいぞ、オイラは。
 それにしてもフレア、宇宙規模のあげまんというか不思議オメコというか、何かすげぇイメージ。ヒーメン付近にはバリアのようなものまであるし、ツインエンジェルもまっつぁおだ。
 あとどうでもいいけど、このアニメの触手って何か固くて痛そうだな。「抜ける度」は2。
(彩雲11型)


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