ロリータアニメ1 雪の紅化粧/少女薔薇刑

 ストーリー・病床の父と共に寒村で暮らす少女葉子は、雪の中で男たちに輪姦されてしまう(雪の紅化粧)。誘拐され、洋館に監禁された京子は、そこが少女たちを調教して、奴隷として売りさばく犯罪のアジトであることを知る(少女薔薇刑)



 ・どうも、いつも読み難いレビューを書く廃人です。
「読み難いのは作品が悪いからだ」といつも自己弁護(そしてすぐに自己嫌悪)するのですが、今作ばかりは本当に私のせいじゃありません・・・いや、私のせいです。

この作品は雪の紅化粧、少女薔薇刑と言う15分の二つの作品を載せています。
原作は中島史雄で、絵は今では受けないだろう劇画調です。

しかし、この作品は、大きな特徴を持っています。「初のアダルトアニメビデオ」と言う特徴です。

ちょっと、わざと道をそれて見ますw

文明で言えばインダス(だったかなあ・・・)、飛行機と言えばライト兄弟、現在の形のコンピューターで言えばエニアック、と何にでも始まりと言うものは有りますし、大体華やかな、また華やかじゃなくてもそう悪くない始まり方なのですが、どうもこのアダルトアニメビデオと言うのは、やはり「陰の存在」故か、華やかではないし、かといって悪くないとも言えない。

(本当は、ライト兄弟の動力飛行の前にグライダーや飛行船が有ったように、日本のアダルトアニメでも、手塚治虫のアニメラマ三部作やさらに遡れば「すずみ舟」に行き当たりますが、此処では「アダルトアニメビデオ」を扱っているので、扱わない事に・・・
でも、調べてみると面白いことは沢山あるので、機会があったらグーグル等で「日本初のアダルトアニメ」とでも調べてみて下さい
あと、もう一言、「すずみ舟」は完成直後に、治安維持法によって当局により押収されたそうです・・・規制の歴史も同じ様に続いているのですね)

エロいアニメーション、と言うのは上の()内に書いたようにずっと昔から有ったものですが、それを家庭で手軽に見れるようにして、また本番シーンのみのイメージ映像みたいなのではなくて一応始まりから終わりまでのストーリーを付けた本作は、それだけでも、評価されるべきだと思います、思いますが・・・

如何せん、絵と言うか作画の悪さ、ストーリーの暗さ(時には意味不明なシーン)もあり、真面目に見よう、と言う気にはなりません。
イボイボ様の仰ったとおり、今はもちろんの事、当時でもキワモノだったんでしょうw

かわいらしくデフォルメされたキャラクターが「いやんあはんえっち」(何?)するのと、ごつくて荒い劇画キャラクターが「ギャー!イヤー!」では、アニメとしては差が有りすぎます。
二作目(何日子の死んでもいい/いけにえの祭壇)では、もう少しかわいらしくなった(気がしました)のですが、やはり試行錯誤の様で、やっと三作目(仔猫ちゃんのいる店)で、かわいらしいキャラクターを得るに至ったようです(筆者私見)。

それ過ぎたようなので、ストーリーを話すと・・・前述のように、あまり良いお話じゃありません。
両方とも暗いです、あと「野郎はチンポコだけ映して引っ込んでろ!」なんて人には絶対向きません・・・ジジイ度、むさ苦しい度80パーセントぐらい出てますw

「雪の紅化粧」は、痴呆老人と暮らす葉子と周りの不良少年の破滅を描いていますが・・・
いやー、何とも言えない・・・最後雪崩落ちじゃあね・・・
輪姦されるシーンも、ジジイとやるシーンも、裸でかけるシーンも・・・

輪姦はともかく、ジジイとか裸で空に身を投げる少女とか、抜けもしないし、笑いも、考えも出来ないから困ったものです。
ちなみに、ジジイは葉子を亡き妻カヨと勘違いしているようで、若き頃、毎日ヤッてた頃を思い出しては「カヨ〜」と叫ぶ有様です。
あまり見れたモンじゃありませんが、不謹慎ながら、笑いはこのジジイのシーンでしょう・・・ちなみにこのジジイ、葉子とやった後、ぽっくりどころか派手に逝ってしまわれます。この時、老人からお腹の中の胎児位まで戻るシーンがあるのですが・・・気持ち悪いし意味不明!

不良少年三人組(一人は完全にグレて無いみたいですが)のどこかの屋根裏のシーンなんか、早回ししたい気分です^^;
あと、ボス格のデブは、グレたリュウ・ホセイに・・・見えるかなw(参考写真参照)



最後は、ジジイも逝っちゃったし、不良少年三人組を雪崩に巻き込んで、葉子は身を投げて終わり。
救いが無い・・・


「少女薔薇刑」は、借金のカタに誘拐された少女京子の物語で、そこそこ淫靡な雰囲気は出ていますが・・・
やはりこれも使えない・・・

館のあの悪爺さんの顔が画面の半分ぐらいを占領して、京子をジュバジュバしたって、画面の前の人たちは萎えるばかりですよ。
いや、居なくてもあまり起たないと思いますが・・・

脅し、拷問が好きだったり、SMが好きな方なら少しは楽しめると思いますが、どうもしっくり来ないと思いますよ。
最後は、京子のエスパーパワーが開眼して、悪人共皆殺し、館を焼いて脱走・・・なんじゃこりゃ!

ちなみに悪役の手下二人組みは、貧相になった海原雄山とサングラスを付けたはだしのゲンの朴さんです(いや似てない)。合掌。(参考2参照)



まあ、大昔の作品を今けなしても、良い事は有りませんがもし見るなら、エロ目的ではなく、歴史の勉強や修行(何の?)とでも思って見る事をお勧めします。
抜ける度は1.5です。

作品としては酷評しましたが、ワンダーキッズは、僅かしか開いていなかったエロアニメの扉を少しでも広く開け、後のエロアニメ隆盛(・・・は、フェアリーダスト等に多少譲るかも知れませんが)の土台を作り上げた会社だと思います。
良く、作ってくれたと思います。存在価値としては、星三つです。

では、また。
(廃人の廃人)



 ・アダルトアニメビデオという文化の、記念すべき第1号である。発売されたのは1984年、制作はワンダーキッズで、ごく短い作品を2本パッケージングしてある。
 鉄腕アトムのオンエアから約20年、アニメで育ってきた世代が大人になっていた当時、アニメでポルノを作ればそれなりに需要があるのではないかという観測はかねてからあり、それにワンダーキッズが果敢に挑んだ格好だ。
 とは言え、全く新しい挑戦なのだから当然だが、一体どんなものを作れば良いのか制作側としても相当に悩んだことがうかがえる。
 結局、当時の人気劇画家中島史雄の原作をアニメ化するという、やや安直な手段に訴えたのが失敗となり、出来上がったモノは何ともアングラというかキワモノの感がぬぐえなかった。
 消費者が望んでいたのは「劇画」が「動く」ことなどではなくて、「(日本文化としての)アニメ」で「ポルノ」を表現することだったのだ。
 当然市場のウケは悪く、テレビの深夜番組でもまさにキワモノとして紹介された程度で、ほとんど話題にはならなかった。しかしワンダーキッズはその失敗を無駄にはせず、アニメファンが何を求めているかを次第につかんでいくことになる。つまり本作は市場動向のアンテナとしての役割を、その黎明期に十分に果たしたことになる。
 内容的には現在のアダルトアニメには比べるべくもなく、ひたすら暗くてしょぼくて垢抜けない。ただ淫靡な雰囲気は出ているので、こういう劇画タッチのものが見たい人はチェックしてみてもいいかもしれない。手には入りにくいだろうが・・・。
 「少女薔薇刑」の方は、縛りやレイプに加えて剃毛まであるので、そういう嗜好の人にはヒットするかも。作画はヒドイが。「抜ける度」は2。
(イボイボ)


→戻る