彷徨う淫らなルナティクス(全2巻)

 ストーリー・とある国に王子と姫がいた。兄王子はアロイス。妹姫はエーファ。類い希に美しいこの兄妹は、互いに深い愛情を抱いていたのだが・・・・




 ・2009年にPIXYレーベルから発売された作品で、原作としてPCゲームがあるそうです。
 このアニメ版は販売形態がちょっと変わっていて、2009年の一月にまず上巻が発売され、同じ年の年末に上巻の内容を同梱した下巻(60分)が発売されるという経緯となりました。
 つまり下巻だけ購入すれば全編の内容が分かるわけで、どうしてそういう販売形態をとったのかは分かりませんが、上巻を購入したユーザーから反発が出なかったものか、ちょっと心配になります。
 それはさておき、作品内容はよくまとまっており、60分という尺の短さもあって、全編をダレることなく見せきってくれます。
 同レーベルの「リリア」とか「レイ風」とかがダラダラと冗長なのに比べて引き締まった印象であり、やはり尺は長ければ良いというのではなく、ある程度の制約があった方が作品に緊張感が生まれるのではと思わされました。
 エロとしては、カワイイ妹姫がイケメンの兄王子にラブラブで、もうガマンできないから兄様にシビレ薬とか媚薬とか飲ませて無理やりエッチしてしまいましょうという、やたら妹のが攻撃的な「
媚・妹・Baby」が描かれます。
 兄王子もすぐにノリノリになってハメまくったり、後半からは裏で糸を引いていた義母皇后も参戦してみんなで悶えまくったりという、とにかく濡れ場だけでグイグイ押してくるシンプルな構成は良いと思いました。
 寝室(ベッド)の中だけでオハナシが進むいうのも好印象で、あれこれ舞台を移して濡れ場以外のシーンを描くより、とにかく一場で見せきるんだという思い切りが、作品に上手く緊張感を与えています。
 「抜ける度」は2。
 地味だし、実用性が高い作品とは言えないかもしれませんが、小粋な良編であると評価したいです。
 作画はちょっと80年代風(キャラの頬にたくさんナナメ線が入る)ですが、崩れもなくてイイ感じです。
(彩雲11型)


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