制服処女 Collection.1
ストーリー・ある日校長室に呼び出された美樹本晴美。しかしそこには陵辱の罠が待ち受けていて・・・(微熱志願)
・鬼ノ仁という人のコミックを、「新体操(仮)」のむらかみてるあき氏がアニメ化したものだそうです。レーベルはピンパイさん。 シリーズは全2巻構成となっており、それぞれに2本ずつ、計4本の独立した小編が収められています。つまり同じピンパイさんの「淫夢」シリーズなどと同様、オムニバス形式の作品と言えるでしょう。 それぞれのストーリーは非常にシンプルで、女の子がある日突然、レイプによってバージンを奪われてしまうというシチュを活写するだけのモノです。そのこと自体は良いのですが、しかし本作の場合、特にこの一巻目では、そのシチュで視聴者を興奮させたり劇中に引き込んだりする力が弱く、むしろシチュの不合理さの方に気が行ってしまうのが難点ではないかと思います。 例えば「微熱志願」ですが、校長室に呼ばれた美少女がエロ教師に強姦されるというストーリーは良いとして、そのヒロインが、そのシチュに何ら説得力のある反応を示さないため、視聴者としては戸惑うばかり。 具体的には、「先生、何でこんなことをするんですか」だとか、「校長先生がこんなことをするなんて信じられません」だとかいう、自らが置かれた異常事態に対するヒロインの動揺、混乱が全く演出されていません。せいぜい「止めて下さい」と拒むくらいです。 つまり(本作を見る限り)彼女の中では、「校長室に呼ばれた美少女は校長に強姦される」ということが、半ば当然の運命として納得されているようであり、その異常な感性(言い換えれば本作の世界観そのもの)が、レイプもの(非日常もの)としての興を削いでしまっています。 同じことは「OVER CLOCK」でも言え、人違いから風俗嬢として働かされることになってしまったヒロインが、その異常事態に異議を唱えることもなく、素直に性技の特訓にいそしむ等、馬鹿馬鹿しくて初手から作品に入っていけません。 事情を説明して店から逃れ出ようとするのが普通の人の感性だと思いますが、本作のヒロインってば「許して下さい、わたし経験ないんです」とオロオロするばかりであり、そういう問題じゃねーだろと突っ込みたくなってしまいます。 またそういうバカバカしさを吹き飛ばすほどエロとして濃ければ良いのですが、本作はその点でもやや力不足で、毎度むらかみてるあき氏独特の演出法・・・「高速ピストンリピート」ですとか「激パースひょっとこ顔」だとかが、先鋭化するあまり単なる記号になってしまい、そこにリビドーが込められていない印象を受けるのは残念です。ヘンな例えですが、不能者が「ビンビンに勃ってるぜ!」と口だけで強がってるような・・・ ちなみに作画はこのスタッフの常で非常に上質であり、女の子も可愛く作画されていますが、これもこのスタッフの毎度の味で、ロングになると人物の頭身がやたらヒョロヒョロと不自然になるのは気になりました。まあそれも個性と言えばそうですが・・・ 一巻目の「抜ける度」は2.5。(彩雲11型)
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