性裁(全二巻)

 ストーリー・清流学園の女教師・綾瀬裕子が、学校屋上から転落死を遂げた。事故ではなく、殺人事件なのでは?という疑いも濃厚だ。彼女の人柄を慕っていた4人の生徒は、独自に真相を突き止めようと動き始めたのだが・・・・




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バニラレーベルから2003年に頒布された作品で、原作はPCゲームのようです。
 最初に全体的な評価を申し上げてしまいますと、大変失礼ながら「怪作」という表現がピッタリのヘンな作品という気がします。
 またオイラ個人的に、胸のムカつくような嫌悪感を伴うシーンが多く、ちょっとゲンナリさせられました。
 制作スタッフさんの名誉のために申し上げますが、決してストーリー自体がダメ
なワケではありません。むしろ、特に前編では、一体真相はどうなのだろう?誰が黒幕なのだろう?というサスペンスがそこそこ盛り上がり、物語世界に引き込まれます。
 しかし後半でキチンと筋の通った謎解きをするワケではないので、キャラクターたちの心情も何処へも行き着かず、結果として何を言いたいのか分からない、ヘンテコな仕上がりに見せてしまっているのです。
 おそらく原作ゲームではその辺がキチンと説明されているのでしょうが、アニメ版だけを見た人には不可解さや割り切れない感じだけが残り、それが引いては作品そのものの印象を悪くしているように思いました。
 エロシーンはそこそこ入っていますが、このレーベルさんの常で淫靡さを全く欠く上、やたら暴力的なものが多くて辟易します。
 ポルノなんですから女の子をレイプするのは良いとして、しかしそれに全く官能が伴っていない。どころか、大勢でボコボコに殴りつけ、蹴りつけて、顔面を腫らしたところを輪姦したりする。
 こういうのがお好きという方もおられるのか知りませんが、オイラ個人的には、まるで寄ってたかって犬猫を殴り殺すような陰惨な映像を見せられているように感じました。
 「抜ける度」は1。よほど暴力が好きという方以外にはオススメ出来ません。
 ちなみに
作画はいつものバニラレーベルクオリティ。あまり良いとは言えませんね。(彩雲11型)


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