女系家族〜淫謀〜(全2巻)

 ストーリー・有宮鴨茂はある地方都市で一大権勢を振るった政治家だ。その彼が亡くなると、残された富や権力を狙って、美しい娘たちの間で様々な思惑が交錯し始めた。




・2006年にミルキーレーベルから2巻構成で頒布された作品で、原作としてPCゲームがあるそうです。
 旧家モノ、あるいは財閥モノとでも言うべき内容であり、どこぞの富豪の家に潜り込んだ主人公が、そこの家の娘たちを次々籠絡してのさばっていくという・・・まあどこにでもよくあるオハナシですね。
 上巻では、その主人公がどのように野望を果たしていくのかを丁寧に描くのですが、下巻になると途端に「巻き」っぽい展開となり、「こうしてこうしてこうなった、チャンチャン!」という具合にバタバタと終わってしまいます。
 まるで打ち切り最終回になった連載マンガのようであり、視聴者はそのドラマ内容に興味を持って見続けることが困難でありましょう。
 かよう、文芸面では弱い本作ではありますが、一方で美点もあります。
 それは何と言ってもビジュアルの美しさで、出てくるヒロインらは皆素晴らしい美形ですし、エロシーンで披露される肉体もとても美しい。
 加えて主人公もすごいイケメンですから、汚いモノなんか見たくないという向きには天国のようなアニメと言えるかもしれません。
 また綺麗だからと言って淫靡さを欠くわけではなく、女体の柔らかさ、硬さ、ヒクヒクする動き等が丁寧にアニメートされているため、それを見ているだけでもああエロいなという気分にさせてもらえます。
 以上をまとめて評価しますと、文芸とビジュアルのバランスは悪いものの、すでにストーリーを知っている、つまり原作ゲームのファンの人たちにとっては、ゲーム内容をアニメでもう一度楽しめるサービス作品として価値があるかもしれません。
 「抜ける度」はオイラ的には2.5とします。
(彩雲11型)


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