辱アナ(全2巻)
ストーリー・間野和也はテレビ局に勤めるADだ。真面目に働き、良く気も利く彼だが、実は様々な顔を使い分けるクセ者なのだ。一体彼の思惑とは・・・・
・2007年にバニラレーベルから頒布された作品で、原作はPCゲームだそうです。 内容的には、主人公の青年ADが女子アナたちをハメ倒すというだけのモノですが、オイラ的に脚本の構成がなかなか秀逸だと感じました。 脚本がどう優れているか。 オイラはエロゲームをやりませんので、原作がどういう内容かは存じませんが、こうした多数のヒロインを攻略していくゲームの場合、プレーヤーはまず色んな相手(ヒロイン)にフラグを立てまくり、進行と共に本命を決めて・・・というようなプレイスタイルになることが多いでしょう。 本作はおそらく、そうしたゲーム独特の世界観というか空気というか・・・を、アニメの中で擬似的に再現することを目指したのではないかと想像します。 主人公は多数出てくるヒロインらに次々接近し、それぞれを攻略(落とす)ために様々な手管を駆使します。 いきおい、相手によってやり方を変える必要があり、その結果、それぞれのヒロインの主観から見れば、主人公はまるで多重人格者のように異なるキャラクターを内包して見えます。 それがつまり、「多数ヒロイン攻略ゲーをアニメで再現した」とオイラが考えた理由です。 無論、それを何の工夫もなくダラダラとシナリオにすれば、単にキャラクターの自我が統合されていないように見える、ヘンテコな作品になってしまうことでしょう。 しかし本作の場合は、前半はそうした祖語感をわざと強調して視聴者の興味を惹き、後半では主人公の思惑を分かりやすく説明して、「ああそうだったのか」と納得させてくれます。 漫然と脚本を書いていては絶対に出来ないことであり、ライターさんの真面目さと手腕は評価したいです。 エロとしてもそこそこ及第で、タイプの違う4人の女子アナを代わる代わる犯しまくるのは楽しいですし、ラブラブあり、レイプあり、百合ありと、シチュも多彩なのは良いと思います。 ただバニラ作品らしく、作画が平板なのは難ですし、「女子アナ」という職業柄、もっと大人の女らしいビジュアルに振るべきだったとも思いますが、まあその辺は好きずきでありましょう。 「抜ける度」はオマケして2.5。 バニラレーベルのゲーム原作モノとしては良作の部類だと思います。(彩雲11型)
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