シークレットアニマシリーズ Vol.3

プロトンザウルス「ちゅっ2」

 ストーリー・(本文参照)




 ・世紀末にTDKコアから発売されていたシリーズに「シークレットアニマ」というのがありまして、本作はその第三弾です。
 漫画家プロトンザウルス氏の原作コミックがあるそうで、3つのSSによるオムニバス仕立てになっています。それは良いのですが、内容たるや頭がでんぐり返りそうにヒドイです。このシリーズはどれもヒドイんですが(失礼)、中でも本作は頭1つ抜けてる感じ。ストーリー、演出、作画、どれもエロアニメ史上に残る低レベルぶりです。
 それぞれのSSについて書きますと、最初の「ふりん」というのは女子高生と中年オヤジがホテルでハメ倒すというだけの話。
 一見スケベジジイとその愛人という印象ですが、実は2人は・・・というオチで見せるタイプの作品ですが、別に気の利いたオチでもないですし、何より延々ハメているシーンだけなので実に退屈。10分くらいの作品なのにすぐに飽きてしまいます。
 2本目は「パニラ・パメラ」という作品で、異世界ファンタジーもの。地球人の男の子が異星に召喚され、女の子の身体に封じられているというオハナシらしいのですが、そんな設定やストーリーはともかく、あまりにチープなビジュアルに目眩がしてくる出来です。
 この「パニラ・パメラ」は原作者のプロトンザウルス氏が作画も手がけているというのがウリらしいのですが、こんな作品ならばむしろ原作者はすっこんでろと言いたくなります。
 と言いますのも、この5分足らずの作品中、真の意味でのアニメシーンは(オイラの見た限り)全くありません。つまり動画が存在せず、セル画を引っ張ったりズームしたりしてるだけ。完全な紙芝居です。ネコ目小僧以下。
 しかもそういう演出をやろうとしてやったのではなく、何だか時間も予算もなくてこうなっちゃったような印象。尺の不足を原作者のカットで適当に埋めてるみたいです。真相はどうあれバカにするなと言いたくなる仕上がりですよ。
 3本目は「宿題」という作品。これは幼馴染みの男の子と美人家庭教師との関係をやっかんだ女の子が、いらぬちょっかいを出して性奴にされちゃうようなオハナシで、3本の中ではイチバンまとまってる内容であり、エロさもそこそこにあります。緊縛プレイや百合強要プレイなどもあり、まあまあ見れる出来と言えるでしょう。
 しかし「面白い!」と他人様に薦められるようなものでは無論なく、他の2本がヒドイ分まあ我慢して見られるかなという程度です。
 全体として本作は、借り物で見ているオイラはともかく、発売当時に定価で購入した人なんかは怒りで目がくらんだんじゃないかというスカスカ作品です。あの不出来なクールディバイシスシリーズが名作に思えてくるようなレベルなんですからモノスゴイ。
 シークレットアニマシリーズは途中で発売企画が頓挫したようですが、こんなものを作っていてはそれも宜なるかなという感じです。色々環境が厳しいことも分かりますが、アダルトアニメだって心を込めて良いモノを作っていかないと市場にそっぽを向かれるのは当たり前ですよ。
 「抜ける度」は1ですが、それ以前に作品として評価不能という感じがします。キツイこと書いてスミマセンが。
(彩雲11型)


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