新リヨン伝説 漆黒の魔神
ストーリー・ヴァレンハイム領の若き領主、ジーク男爵。彼はにはもうひとつの姿がある。クロスランドに現れた謎の結社ブラスティカ、奴らの野望に立ちふさがる最大の敵、漆黒の魔神ダークバーンを操るバロン・ジークとしての姿だ。ある日、彼にデスリーン伯爵より、別荘で行われる大武術会への招待状が届く。伯爵がブラスティカの一員であると確信しているジークは、その招待にあえて応じるが、伯爵は「死霊界の三剣士」の異名をとるブライジャ、ガッシャ、リージャの三人を集結させ、更なる罠をもって彼を討たんとしていた。
・リヨン伝説フレアシリーズの続編…なのかな。同じ名前を持った別人たちによって物語が紡がれる。タイトルから言って惑星リヨンでの新しい、未来の物語という事になるのだろうか?それとも過去にすさまじく発展した文明があり、その物語なのだろうか?またはあの世界の「新説」なのか?作品の雰囲気みたいなもんから1984年ごろ放送されてたTVアニメ「機甲界ガリアン」を思い出してしまったのは何故?あれのOVA「鉄の紋章」は、キャラ名は同じだけど、舞台背景は、それとは前の先史文明時代だったし、ファンタジー系な世界なのにロボットが出てきたり…なんか味わいに似た感じがあったんだ。今回の舞台では、科学文明と言うか魔力文明と言うかが発達しているようだ。デスリーン伯のその別荘自体、空高くに浮かぶ街と言ったたたずまい。おまけにそこへ行くのには飛空挺に乗らなきゃならんしね。 ・主人公のジーク、結局はアクションのみの担当。魅力に欠けるな、もちろんエロアニメの主人公としてだ。アクションアニメの主人公としては、それで良い。十分だ。エロアニメなのだから、性別はともかく、とにかく脱がなきゃね。エロアニメであると言うことを、特に示さねばならぬ主人公が、そちらは無しってのは、さすがに厳しかったね。バトル系で男主人公では、エロも担当するのはきついのかな?エロも出来る男主人公の場合、普通の、一般人ぢゃ無きゃ無理かも知れんね。ネリスとの関係が、ライバルと言うだけなのも、物足りない。 ネリスは結局のところ、メインのエロを担当程度。剣の腕も立つようだが、あまり見せ場としては良くない。結局のところ、ピンチをペットのリスもどきに助けられてばかりと言うのもいかがなもんと思う。キャラの見栄え、シーンそのものでの盛り上がりなどを考えると、トータルで言えば、あまり良いとは思えないね。とは言っても、エロの序盤は良かったよ。リージャに脱がされるの、あーゆーの、結構好きだ、でも、脱がしが入ったのは上だけで、下を脱がすシーンは省略なの…勿体無い。んじゃどうすりゃ良かったのかって、ジークとネリスが恋仲だったら、敵がそこいらに付け込んだ作戦に出るとか、出来たんだけど。片想いでも良いね。その、リージャに幻影を見せられて、そこに自分の願望を投影させられ、あれやこれやがあったり…ってやつ。彼女がリージャと戦う理由に「剣を汚すことは許さん!」よりも、「自分の願望を見られた」とかの方がしっくり来ると思うんだけどな。 ・高田の姉御(…と、おぼしき声の方)は、ポラリーヌって言う未亡人の役。ジークにかなり入れ込んでるけど…ギャグキャラだ。顔なぞ崩れっぱなし。そうそう、このころのギャグ顔は、顔のパーツが輪郭からはみ出ないんだね。その代わりに輪郭をむっちゃ崩しまくってるようだけど。んで、この人、結婚二年目にして夫に先立たれ、それからは特に用も無いのにジークの家に毎日のように入りびたるという。ちなみに敵に捕まってる際に、モンスターに服を破られる…攻撃が外れたとも言うが、その後、胸ポロになった後のセリフ、「もう…お嫁に行けない。」って、それについてはジークの使用人ののロニーってあんちゃん「とっくに嫁に行ってるでしょ。」って、突っ込まれてたね。 漆黒の魔神に乗ってジークが現れたとき、ロニーは「あっ、漆黒の魔神だ!」と、指差していたし、ポラリーヌは「男爵さまぁ〜。」って、手を振ってた。それらのアクションに違和感が無い。そのことから、今までこのような場面には幾度か遭遇しているものと思われる。二人には、すでにばれてると言うか、もともと隠してもいないの…かな?そうなると、それらについてのエピソードを見たくなるな。まぁ、まぢでテレビアニメにでもならんと、ムリだろうけど。その場合は、エロがらみのことを、かなり変化させんといかんのだよな。やっぱ無理かねぇ。 ・今回のフレアは敵の結社ブラスティカのボスだね。氷漬けの謎の男「グローデ」を、何らかの方法をもって、そこから出そうとしている。そのためのブラスティカなのか、実はフレアはすでにこいつに操られていて、利用していたとか…詳しいことは、結局何もわかんなかったね。だからぁ、そういう時にこそぉ…ね。ちなみにパッケージでは上だけは脱いでるんだけど、本編での脱ぎは、今回は無し。何かが物足りんと思ったら、実はそこだったんだ。寸止め以下ってやつだね。次回作では、エロあるんだけどわかるはずも無し。 死霊界の三剣士たちは、結局は人外の存在と言うだけ。ブライジャとガッシャは、ジークを盛り上げるため、リージャはネリスを盛り上げるために出てきただけ。三人とも倒された後、消滅したが、あれは普通の死と同じと見ていいのか、単に死霊界に帰って行ったのか。後者だったら、再登場のチャンスが…ムリだけど。 デスリーン、邪法の力で女にも変身できる。彼のセリフをまぢでオレ好みに解釈した場合、その女の身体を、なんだかんだと堪能してたみたいだぞ。その変身を活かせなかったのが残念。いろいろとね。変装自体がいらないんだから、かなり大胆な行動も取れたはず。死霊界の三剣士を出さずに、こいつがいろいろと画策してあれこれやった方がよかったんぢゃね?話を集中できた。そうだ!ジークに何故か女があてがわれ、その女が、こいつの変身した姿だったりしたら、よかったんぢゃね?んで、ジークが油断してるうちに、ナイフでグサッやっちまうとか。もちろん失敗しても、言い訳しまくって、脅されて仕方なくとか言ってごまかし、ころあいを見てまた、あれやこれやとしただけで、十分面白いとは思うけど。そうそう、やられたときのセリフ、せめて「ブラスティカに栄光あれぇ〜〜っっ!!」くらいのセリフは、吐いて欲しかったな。 ・んで、ファイナルバトルは漆黒の魔神VS敵の巨大ロボット!ちなみに敵のロボットの色は白、こちらは黒か。普通は逆ぢゃね?ってのは、置いておいて。さて、その漆黒の魔神、ジークが「うぉぉおおおっっ!!」って、気合入れて叫びまくればその口も同じように「うぉぉおおおっっ!!」って感じに開いたりする…歯を食いしばればもちろん…なかなかアツイ演出だな。さらに、なかなかに熱いセリフのオンパレードだな。ジークが漆黒の魔神を呼び出す時のセリフなんて、「漆黒の瞳、ダークストーンに宿りし魔神、ダークバーンよ!現世(うつしよ)に来たりて、その血その肉を、我が物と成せぇーーッッ!!」だし、フィニッシュの時のセリフも、「我が怒り、黒き炎となって悪を討てぇ!受けよ、必殺の太刀!ダァァァクッ!ブリンガァァァーーッッ!!」だ。おまけにデスリーンがロボともども吹っ飛ばされるときのセリフも、「ぐっ…がっ…がっ…フッ……フレアさまぁぁ〜〜!!(ド派手な爆発音が入る。)」だしね。もう、エロアニメぢゃねーぞこりゃ。スパロボっスよ、スパロボ大戦っスよ。エロアニメよりも、いっそのこと、そちらに出てくれよ、あんたら。 ・そして、ふと思う。「戦え!!イクサー1」を、エロアニメで再構成すれば、エロ&ロボットアニメが完成するのではないのか?とね。主人公が女の子なら、エロもアクションもおっけーだもんね。それらの担当が分離する危険も無いから、詰め込みもゆとりが出来そうだな。あの作品、見方によっては結構エロアニメっぽいの、あったしね。いっそ誰か書くかい? ・ヌキどころとしてはOPあたりのデスリーンが部下(なのかな?)の女と絡んでるのと、ネリスがリージャにレズられ、男達に犯される幻影を見せられ…のシーンくらいですか。抜ける度は1〜2。シチュエーションは良いけど、あんまり意味があるシーンとも思えない。尺は、短めながらほどほどあるけど、もうひと踏ん張り欲しかったかな。ほぼ便宜上18禁に過ぎないと言ってもいいかもしれない。そもそも、内田監督のこのデザインでは、そそる訳が…でも、次回作の「もう一人のフレア」では、なかなか良かったので、エロ専の魅力を持ったキャラが出なかったのが、一番の欠点だろうな。ちなみに、本作が出た頃、地元のエロビデオショップで、そのシーンがエロアニメコーナー用ラベルに使われてたって、関係ないか。 ・アニメとしてのお勧め度は3〜4と言った所。確かに良いんだよ。ド派手なバトルアクションアニメとしては。エロが弱いのに、満点をつけれるはずは無い。尺は約40分と少し長め。内容とかを考えると、50分クラスのほうが良かったかもしれないけど、きつかったのかなぁ。内田監督…やっぱりアンタはアニメ屋だよ、エロ屋じゃない。アニメ屋としてはかなり立派な方と思われますよ、はい。 記憶にある限りDVDは三種類発売されています。CDケースサイズの「新リヨン伝説〈特別版〉」、トールケースサイズの「LE」版(正式タイトル不明)、リヨン伝説フレア2作品とガイ2作品、新リヨン伝説2作品の計6作が収録された「フレア・ガイ コンプリート」の三種類。お好みでどうぞ。お金がかかりすぎるので、レンタルが生きていることを切に願うものです。コレクションとして購入するのはその後で十分なはずですから。(輝川流一)
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