スケ番商会キューティレモン Part1 ヴァージン・ロード

 ストーリー・(本文参照)(添附画像はcametan様提供のものです)





・抜ける度: 1

まずは個人的な述懐から。
中学生の頃。観たいが観れないアダルトアニメ。それに憧れて書店で「アダルトアニメ大全」的なムック本を入手したおませな僕。
中には当時発売されていた全アダルトアニメが網羅されてて、凄く感激した事を覚えている。
時期的にはくりいむレモンのPart3、超次元伝説ラルやPart4のPOP CHASERが出るか出た後くらいの頃だろうか。
当時アダルトアニメは、ワンダーキッズの「仔猫ちゃんのいる店」、そしてくりいむレモン「媚・妹・BABY」と「エスカレーション〜今夜はハードコア〜」が出て、特に後者の二作品がアダルトビデオ売上1位、2位を締めてかなりの衝撃が業界内を走り、何社かが黎明期のアダルトアニメ製作になだれ込んできた。その黎明期の全作品が網羅されてたわけだ。
(ちなみに記憶では「エスカレーション」が1位、2位が「媚・妹・BABY」だったと思う。)
ところで、ムック本の中でどーも「何があっても絶対これだけは観ちゃいけない」って虫が知らせる作品が一つだけあった。劇画調のアレだろ?って思うかもしれないが、そーではない。どーもイヤ〜〜な予感がするのだ。そしてそれを二十年以上守り続けてきた筈なんだが・・・・・・。

それがこのファイブスター製作の「スケ番商会キューティーレモン」だ。これだけはどーにも頂けないだろう、と勘が囁いていた。ワンダーキッズの初期2作品やスーパーアダルトアニメーション等の劇画モノより「絶対ヤバい」って勘が言うんだ。
ムック本にも画像が紹介されてたわけで、当時のアニメ絵基準で考えれば悪い絵ではない。



じゃあ何で?ぶっちゃけた話、タイトルだ。

スケ番商会キューティーレモン・・・・・・。

このタイトルで股間を熱くするヤツおらへんやろ〜〜(爆)。
冗談はさておき(笑)、このタイトルで分かるのはこいつはパチもんじゃねえのか、って事である。やっつけ感満載、って事だ。
まず、どう考えてもこのタイトルの後半は、当時のヒット作、くりいむレモンから頂いたのが半分、もう半分は明らかに永井豪のキューティハニーからパクって来たんじゃないのか。この安易なネーミングは一体何だ。
そしてスケ番。いや、スケバン刑事とかありましたよ。ただし、スケバン刑事自体は連載開始は70年代で、どう考えても80年代のセンスじゃねえんだよな。
加えると、特に70年代は安保の際に愚連隊、なんてのが出てきた事もあり、映画でスケバン物ってのが一時期流行ってたんだよね。これらの映画は60年代後半辺りに出てきた、新東宝なんかのエログロナンセンスものの流れや、女囚モノって言われるものの流れから来てるわけなんですが、80年代ではとっくに消失してたようなネタなんで、唯一の生き残りがスケバン刑事だった、って言った方が正しいんじゃないのかな。
80年代はスケバン文化なんてとっくに消えてましたよ。いたとしたらそれはBE-BOP HIGHSCHOOLの中だけだ(爆)。
(もっともその後、レディース、なんてのも一時期流行ったけどね・笑)
そして商会って一体何だよ(笑)。これは一体どこから取ってきたのか・・・・・・ブラック商会変奇郎か(笑)?
よーするに、これらで分かるのはやる気のなさである(笑)。
こんなの観るんだったら、(趣味は別として)内山亜樹のミルクのみ人形観た方が絶対マシだっての。

そう思ってたのに、思ってたのに・・・・・・レビュー募集中とか書かれてるから・・・・・・ついつい・・・ ハorz

んで本当に初見です。20数年の禁を破って初めて観てみたんですが・・・・・・俺の勘は正しかった(爆死)。

公平を期すと、アニメ、つまり作画レベルとか、そー言うのは悪くありません。良くもないですけどね。80年代のアニメ、っつったらこんなもんちゃうん?って感じです。可もなく不可もなく。
確かにデッサンが狂ったり、作画の安定性が悪かったりする部分は散見しますが、80年代のアニメって言ったらこんなモンでしょう。要するに超時空要塞マクロスを基準にして考えればまあ、こんなモンじゃねえの、と。
(当時は粗製濫造が当たり前だったんで、クオリティは今の深夜アニメとかに比べるとメチャクチャ悪かったんです。ゴールデンタイムでのアニメ放映量が今とは比較にならない程多かったですから。)
問題はそっちじゃない。ハッキリ言って、この作品はシナリオがメチャクチャです。支離滅裂。それに尽きる。
「エロにストーリー性は要らない」って仰る御仁もいるでしょうし、個人的にはそれには賛成なんですが、問題は特にエロくもねーわ、じゃあストーリーで魅せるのか、と言うとそれもねーわ、と言う・・・。全てにおいて中途半端、しかも低レベルだから腹が立つんだよ、チキショーメ(笑)。

以下、ネタバレありのあらすじです。ってか本当は書きたくねえ(苦笑)。

主人公は聖アミカ学園というカソリック系共学高校でレモングループと言うスケ番グループを率いるレモン。スケ番グループと言いながら、カツアゲされているヤツを助けるような任侠集団(?・笑)ではある。



唐突に最近学校の雰囲気がおかしい、と言い出すグループの面々。どうやら最近風紀取り締まりが厳しくなったらしい。以前は大らかだった女校長だが、何故か方針変更した模様。

「ミミ子、最近、校長の動向は?」
「うん、夕方新しく出来た教会でお祈りするでしょ?その時間が少し長くなった事かな?」

等とダベってるレモングループの前で女校長が目の前にある教会に入っていく。



実はこの新設の教会は、女校長とPTA会長である浦木の逢引きの場所だったのだ。



その現場を目撃してしまうレモングループの面々。



ってかおかしいだろっての。スケ番グループは隠れてるわけでもなく、堂々と最初から教会向かいでダベってるわけでしょ?それなのに何の警戒もせずに逢引きする。しかも教会の正面扉の鍵もかけずに、と。いくらなんでもこりゃあねえわな。
ちなみに、これが一番最初の濡れ場なんですが、使い回しばっかです。悪しからず(笑)。

以下、PTA会長である浦木のセリフ。要注目。

「わしはあんたに惚れとるんじゃ。だからこうして新しい教会を作って、抜け道をこしらえた。それもこれも、あんたとこうして愛し合いたい一心だった。
それにあんたはこの学園を全国で一番の偏差値優良校にしようという野望がある。わしはあんたを助け、ここの生徒を全員、優等生に仕立て上げてみせる。なあ、校長先生。」

何だ、こいつイイヤツだよな(笑)。別に悪い奴じゃあない。
惚れた女の希望を叶えたい、って言ってるだけでしょ。しかも私立高校としては当然の目的なんじゃねーの。別に寄付金使い込んでる、とかそう言う話じゃないわけ。至極真っ当な事言ってんのね。私立高校の教育目的としては当然だよな。

ところが後にPTA会長浦木(実はどっかの社長らしいんだが)の元に脅迫状が届く。



ここに浦木と校長の野望は潰える・・・。ってかこれもおかしいだろ。大体、何なんだ、偏差値テスト取りやめって。偏差値テスト・・・?
しかも重要なのが、一体誰がこの脅迫状を出したのかサッパリ分からない。レモングループがやったのか?それとも他に秘密を握ったヤツがいるのか?全く分からん。何なんだ、このエピソードは(謎)。
そしてまたもや唐突に、全く脈絡もなく、突然アメリカ帰りの転校生がやってくる。



転校生冴木アキラはイケメンで女子がキャーキャー騒ぐ。そして彼の席はレモンの隣になったのだった。



そしてレモンも彼に一目惚れしてしまう。(まあ、一目惚れ、ってば言い方だけど、要するにこのシナリオは行き当たりばったりなのだ)
レモングループには平松伸二じゃない敵対グループ、ブラックエンジェルがいるのだが、レモンの心はアキラに奪われてしまう。




帰り道にブラックエンジェルのメンバーに待ちぶせされるレモン。しかし、レモンと冴木アキラは一緒に帰宅し、冴木を警戒したブラックエンジェルのメンバーはレモン襲撃の期を逃す。
ちなみに、ここでレモンは語学が得意で、フランス語も習ってる、と言うような話をしてるが、一体何のための伏線なんだかサッパリ分からない(笑)。意外とお嬢だ、って事を言いたかったのだろうか(笑)。

んで多分次の日?これもまた唐突にレモングループが騒ぐ。

「レモンが、ボスが掟を破って男を作りやがった!」

ちょっと待てよ。一体いつそんな掟が出来たんだ(笑)?
ほら、だから見ろ、このシナリオマジで行き当たりばったりなんだっての(笑)。しかも昨日一緒に帰宅しただけじゃんかよ。女の子と一緒に帰宅するだけで男女の関係になるんだったら、僕なんてハーレム作ってたぜ(笑)。
んで、またもやレモンはアキラと帰宅。次の日曜日に一緒に映画を観に行こうと会話する。レモングループの面々はその途中で待ち伏せ。でアキラ抜きでレモンにリンチを加える。





獲物はメリケンサックにカミソリに鞭。ひゃあ、凄いリンチになるのね、と思ったら、鞭しか使わねえでやんの(笑)。マジで意味が分からん(笑)。



大体、場所が学校の教会ですし。所詮リンチなんで、エスカレーションのナオミお姉さまみたいな色気もへったくれもあったもんじゃない。ブラジャー見せたからどーだ、って事にはなりませんよ、はぁ。

その間、一人になったアキラは途中、担任の早乙女先生の車に拾われる。そして海に連れて行かれる。





「ねえ、アキラくん、あなた先生の事どう思ってる?」
「どうって・・・?」
「歳の差なんか考えなくっていいの。聞かせて、あなたの本当の気持ち・・・。先生の事好き・・・?」
「あの・・・」
「好きなの?」
「そりゃあ好きです。」




「ねえ、いいのよ好きにして。先生の事自由にしていいのよ。」

そしてキスされるアキラ。しかし、アキラは早乙女先生の誘いを断り、レモンへの愛を自覚する・・・。

って言うか、もしも〜し。担任の早乙女までアキラに惚れる、とか言うフラグが一体どこに立ってたんですか〜〜???
アキラ、お前は魔性の男か。っつーか、やっぱり単にシナリオが行き当たりばったりなんだよね。ホントもう何も考えていない(苦笑)。
大体、アキラがレモンに惚れてる、って事でさえハッキリしたフラグは立ってない。くりいむレモンの「媚・妹・BABY」が製作順序としては後付けにせよ、兄を慕うフラグを立てた前半を作って視聴者を納得させた事と比較すると、一体何なんだこのクオリティの低さは。マジで涙ちょちょぎれてきます(爆)。全てのキャラの動きに必然性の欠片もない。

さて、約束のデート当日。待ち合わせ場所でレモンを待つアキラ。しかしそこをブラックエンジェルのメンバーに拉致られてしまう。
遅れて待ち合わせに到着するレモン。そこに幼女が手紙を持って現れる(笑)。



本音を言うと個人的にはどーでもイイんだけど、幼女好きな人の為にサービスショット(笑)。その手紙の内容は・・・。



倉庫にアキラを奪還しに行くレモン。しかしよう分からんのは、レモンとアキラをキチンと交換してアキラを釈放するブラックエンジェル。いや、フツーさ、こう言う展開なら人質を盾にしてレモンを捕獲、ついでにアキラをそのままにしとかないかい?ブラックエンジェルは意外と約束を守る、っつーか。やっぱこのシナリオ世界観とかヘンだわ。
つまり、アキラを解放してしまったが為に、皆さんの読み通り、アキラはレモングループの面々に助けを求めに行けたわけですよ。まあ、ここまで来れば皆さんも展開が予想つくでしょ。

んで、この間、ブラックエンジェルの手によってまたもやリンチを受けるわけですよ。でも基本リンチな筈なんだよね。これで抜けるか、っつーと色んな意味で無理でしょ。何枚か画像上げておくので、まあ見ておくんなさい。










何か羽ぼうきとか使ってるんですけど・・・。リンチしようって相手を気持ちよがらせてどーする(爆)。
んで、これって殆ど静止画なんです。スタッフのやる気の無さが伝わってくるでしょ(笑)。

この直後にレモングループのメンバーが到着。んでブラックエンジェルは壊滅させられる、と。この辺の画像はどーでもイイでしょ。



ってかまっぱで戦うな、っていーたい(爆)。

んで、ラストはアキラとレモンのセックス。ってか一体どこでやったんだろうね?この倉庫?とまた色々と意味が分からないんだわ。






このエッチシーンが4分程。んでこれが単調なんだわ。フェラもクンニも何もなく、映像は使い回しが多いし、しかも静止画比率が高い。殆ど動いてない。
つまり、エッチビデオで一番重要な筈なエッチなシーンがダメダメだと言う・・・。ねえ、スタッフのやる気のなさが伝わってくるでしょ(笑)。
んで、エッチが終わると唐突にビデオが終わるわけですよ。



いやあ、辛かった。こんな支離滅裂でツッコミどころだらけの話のレビューってホントにアレですよ(笑)。
しっかもワケ分かんないのが、こんなメチャクチャな話なのに、この制作会社は続編作ってるんですよね。売れたんか、これ・・・?
cametan


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