ステンレスナイト(全二巻)

 ストーリー・2021年・・・高原の別荘へと避暑にやってきた女子学生三人組。そんな彼女たちの前に、謎の女性が姿を現す。リニアと名乗った彼女は、何と精巧に作られたアンドロイドだったのだ!




 ・1995年から96年にかけて、ピンパイさんから二巻構成で頒布された作品です。
 原作は亜麻木硅氏のコミック作品で、その原作はキチンと完結しているらしいのですが、アニメの方は未完・・・と言うよりも、ほとんど導入部だけしか描けていない感じです。登場人物が一通り紹介され、ちょっと事件が起こってハイオシマイ。面白いとかつまらないとか言う以前に、何だコリャという印象です。
 ストーリーがそうですから、その中で動かされるキャラの心情にも迫力などあるわけがなく、ヒロインは単なる色キチガイの百合女になってしまっていますし、せっかくアンドロイドという設定のリニアちゃんも、人造人間ゆえの悲哀だとかペーソスだとかが表現されておらず、よってドラマに感情移入して視聴することはほとんど不可能だと思われます。
 かよう文芸的には見るべきモノのない本作ですが、反面長所として評価できる部分もあります。
 まずはその作画の上質さで、女の子たちの可愛らしい表情や、プロポーションの素晴らしい美しさなど、見ていてうっとりすると言うと大げさですが、とにかく力の入ったお仕事で感心させられます。ちなみに作画監督は、「めぞん一刻」や「タッチ」などを手がけた高橋ナオヒト氏らしいです。
 またもう一つの良い点・・・と言いますか、オイラの嗜好に合っているというだけのハナシですが、本作は百合アニメですので、汚らしい男は全くと言っていいほど出てきません。ですので、女の子同士が綺麗に絡み合う絵だけを見ていたいという向きにはアピールする内容かもしれません。
 当然ながらエロシーンは全て百合ですが、鬼畜味はなく、和姦オンリーです。故に少々平板であるとも言えますが、上記の通り作画が良いので、可愛く綺麗な百合シーンを堪能したい方は見てみても良いのではないでしょうか。
 ちなみにヒロイン(さやか)のCVは西原久美子氏が担当しており、いつもながらの健気なロリ声でシーンに興を添えています。エロ向きとは言えないけど、可愛いなあ全く。
 「抜ける度」は2としておきます。
(彩雲11型)


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