旅立ち -亜美・終章-

 ストーリー・アイドルとしての仕事をしながら高校生活における最後の夏休みを迎えた亜美。大学への進学や両親の離婚話に悩まされながらも、イギリスに一時的に日本に帰国していた際に憧れのヒロシに突然の別れを告げられてショックを受けてしまい、ヒロシの本心が分からぬままの状態で悩ましている亜美。そんな心境が不安定な亜美のために親友の今日子とさとみは亜美の誕生日のために北海道への旅行計画を立てる。イギリスに居るヒロシに対する思いに揺れ動く亜美はアイドルとしての活動と河野隆二との関係に終止符を付け、北海道への旅行をする前日、ヒロシ義兄の部屋で自分の幼き頃の写真を見つけた亜美は…。



 ・「媚・妹・Baby」から続いた亜美シリーズの完結編にして「くりいむレモンシリーズ」唯一の劇場アニメ作品。1986年6月21日に創映新社初の一般作のアニメ映画『プロジェクトA子』 との併映作という形で劇場公開された。さて抜ける度は「亜美 イマージュ 白い影」と同様、当然ながら「0」でアニメとしての完成度は「3〜4」とほぼ平均的な完成度です。自分としてはこのくりいむレモンの亜美シリーズは当然ながら、本作で完結していると思っております。あの「亜美・それから…」に関しては観なくても…、あれは企業側のフェアリーダスト(創映新社)が亜美の後継シリーズとなるはずだった今小路由梨香が主役の「e・tude(エ・チュード)シリーズ」が予想外の不振に終わってしまったので…。まぁ、それはさておき、過去の3作の映像を使わず、回想シーンも新規作画で行われており、心境不安定な亜美は河野隆二との関係やアイドルとしての活動を終了させ、ラストの「旅立ちのテーマ」をバックにして、亜美がヒロシ義兄ちゃんの居るイギリスへ旅立つ形で亜美の物語は終わります。作画としては劇場版と言う事もあって、亜美シリーズの中では結構良好、「プロジェクトA子」の摩神英子と寿詩子もちょい役ながらもスタッフのお遊びで出演していたりします…。亜美シリーズの本当の完結編は「亜美・それから」ではなく『旅立ち -亜美・終章-』だと私はそう思っております…
(マイケル・イリモル)

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