DNAハンター(全三巻)

 ストーリー・舞は婚約者の雄二を事故で失った。彼が生きた証として、彼の子供が欲しい!そう願う舞は、雄二が遺伝子工学者だったことを思い出し、あるアイデアを思いつく。




 ・後に倒産したファィブウェイズから2002年に頒布されたシリーズで、このためにわざわざ新レーベル(ブルームーン)を立ち上げたり、ゲーム等の原作がない、オリジナルなストーリーを用意したりと、非常に意欲的な取り組みぶり。その意気や良し!と言いたくなります(もう亡くなったメーカーさんを褒めるのも虚しいですが・・・)

 しかしそうした意欲が作品に反映されているとは言えず、正直かなりキビシイ仕上がり。駄作凡作の域に入っちゃう感があるのは残念です。
 難点として、まず、ヒロインに感情移入がしにくいこと。
 主人公の舞ちゃんは、冒頭、婚約者を雪崩事故で失ってしまいます。
 ああ哀しい、どうして死んでしまったの?と涙にくれる舞ちゃん。そこまでは分かりますよ。可哀想ですよ。

 しかし「そう言えば雄二さんはクローン研究者だったわ。彼の職場にお願いして、死んだ彼の赤ちゃんを妊娠させてもらえないかしら」などと唐突に思いつかれては、視聴者としては呆気に取られるばかりです。つまりヒロインは壮絶なアホに加えてクルクルパー。困ったモノです。
 結局彼女は、相談した先でスカウトされ、「各界の優秀な遺伝子をセックスで集めて回る」というDNAハンターなる組織に参加するのですが、そんなもん「舞ちゃんガンバレ!」などという気分で視聴できるわけもありません。キ○ガイ女はとっとと氏んでくださいって感じです。
 DNAハンターには数人のメンバーがいて、チームで任務に当たったりするのですが、それぞれのキャラが活かされているでもなく、ドラマとして非常に退屈な印象。
 エロとしては、メンバーが任務中に捕まってエロエロな拷問をされたり犯されたりするというのがメインですが、そもそもコイツらの任務はセックスでありますから、そういうシチュがピンチでもなんでもなく、緊迫感もクソもありません。よって抜くのには使いにくいでしょう。
 第3巻では謎の敵対組織が現れるのですが、その戦闘員は「黒い三兄弟」という、つまりガンダムのパロディでして、「ジャイアントバズーカチンコ」とか何とか寒いギャグを連発するのも勘弁して欲しいと思いました。

 「抜ける度」は1.5。
 ちなみに作画は、ファィブウェイズの常でかなり低レベル。CVも非常に素人臭くてヒドイものですが、それもこのメーカーさんらしい味と言えるかもしれません。
(彩雲11型)


→戻る