奴隷市場 SLAVE2「Cecilia(セシリア)」

 ストーリー・ビアンカとの別離から間もなく、キャシアスは再び奴隷市場に足を運ぶことになった。彼の任務はこの国の国情を探るスパイであり、奴隷女はカモフラージュのためにも有益なのだ。今回彼の買った女はセシリア。気の強い彼女だが、それは苛酷な過去のためだった。思わず同情するキャシアスに、やがてセシリアも心を許すようになるのだが・・・・




 ・シリーズの2作目ですが、1巻に続いてエロアニメとしてはバツグンに面白いと思います。ドラマがしっかりしているのでついつい引き込まれ、30分がアッと言う間に過ぎてしまう。30分が3時間に感じられるエロアニメも多いことを思えば、スタッフの真面目な仕事ぶりは評価されて然るべきでしょう。
 今回のヒロイン、セシリアちゃんは最初エライ反抗的なので、じゃじゃ馬馴らしというか、強い女を屈服させるようなドラマ構成かと思いましたがさにあらず、ホントは非常に純真で優しい娘であり、苛酷な過去が頑なな態度を取らせていただけだったのです。
 故にキャシアスともすぐラブラブな関係になりますが、その幸せがやがて破局に至る過程がドラマのキモとなります。ここがなかなか上手い。
 普通こういうストーリーですと、セシリアが過去の因縁によって再び売られていったりさらわれたり殺されたりという展開になるところです。しかし本作はそこをもう一ひねりし、セシリアに援助を申し出る傭兵たちをドラマに絡ませています。視聴者としては、傭兵たちの真意とセシリアの運命の終着の両方が気になり、思わず引き込まれてしまいます。
 またセシリアを愛しながら、その愛がやがて妄執に変質していくキャシアスの描写も上手い。何だよコイツ、それじゃダメだろ!とつい思わされてしまいます。こういう、キャラ心情の光と影をドラマの中で無理なく見せていく手腕はなかなかのものです。
 エロは前半のラブラブハメまくり、そして後半の被虐シーンと結構多いです。鎖で壁に繋がれ、泣きながら犯されまくるセシリアちゃんはまあまあ良いです。独特の絵柄がオッケーならば十分楽しめるでしょう。ただ最後のあまりに残酷な痛い系シーンは引いてしまいましたが・・・。
 2巻の「抜ける度」は2.5です。しかしエロ以外を勘案し、作品全体として評価すればもっと高得点を差し上げたいです。
(彩雲11型)


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