とらいあんぐるBLUE

上巻「これ以上は……ダメ」

 ストーリー・あかねと麻人は同棲を始めたアツアツカップルだが、日常に追われ、なかなか2人きりの時間を取ることもままならない。そこへあかねの幼馴染みである京介が、借金取りに追われて転がり込んできた・・・




 ・PoRoレーベルから2005年に頒布された作品です。
 上、下巻の2巻構成で、テケメケ様はそれぞれの巻について詳しく評してくださいましたが、オイラは2巻まとめてレビューしたいと思います。
 本作はいわゆる「ネトラレ」ものであり、恋人と同棲してラブラブハッピー!なヒロインが、突如現れた幼馴染みによって処女を奪われ、ついでにセックス調教もされちゃって頭アポーン、もうティンティン以外は眼中にないわという、実にステレオタイプのお話しが展開します。
 それは良いのですが、どうも全体に登場人物がパープリン過ぎて、ドラマに視聴者を引き付ける力を欠いているように感じました。
 まずヒロインが最初から発情していて、寝取られる気マンマンのビッチ女。
 恋人との初体験はまだのクセに、訪ねてきた幼馴染みには手コキだパイズリだと大サービス。あげくに処女貫通されて「ああどうしましょう」などとほざくのですから、どうでも勝手にせいやと言いたくなってしまいます。
 コキュ役の恋人も信じがたいアホで、ヒロインが寝取られているのにボンヤリとしたリアクションしか起こさず、最後は裏切り者のヒロインと元のサヤに収まってしまうのですから開いた口が塞がりません。
 無責任にネトラレセックスを楽しみたい者、それをノンキに看過したい者しか出てこないのですから、そもそもドラマに緊張感なんぞ生じようがないと思うのです。
 それがネトラレもののお約束じゃないかという向きもありましょうが、しかしそれにしても、もう少しヒロインが煩悶したり、コキュ君が苦悩したりという展開がないと、視聴者が興味を持って見続けることが困難なのではないでしょうか。
 一方で作画はまずまずであり、エロシーンの濃厚さやボリュームも及第と言えます。ヒロインも可愛いです。
 それだけに、ドラマの平板さと不条理さがかえって際立つ結果となってしまっているのは残念です。オチもヘンテコで後味が良くないですし。
 「抜ける度」はオイラ的には2。
 このジャンルが好きで、とりあえず何でも見てみたいという人以外にはあまりオススメ出来ません。
(彩雲11型)


 
・PoRoという新ブランドの処女作になります。新ブランドといっても、ひまじんの後継にあたる鈴木みら乃の姉妹ブランドですが。
原作はLiLiM Darknessから発売されたエロゲーです。
主人公の沢村麻人は新米社会人。ヒロインの姫宮あかねは専門学校生。同棲を初めたばかりのラブラブな二人の元にあかねの幼なじみだという神坂京介が訪ねてくる。借金が出来てしまい、取立てに追われているので2週間だけ家にかくまって欲しいと懇願する京介。昔は仲が良かったこともあってあかねは京介の願いを受け入れ、麻人もしぶしぶながら了承してしまう。
仕事で毎日遅くまで家に帰れない麻人。そして、家では二人きりなのをいいことに京介があかねに迫っているのだった。
…という、王道の寝取られ系ストーリーです。
京介は昔の彼女が忘れられず性欲が溜まってしょうがないから処理を手伝ってくれとあかねに強引に頼み、あかねも最初はコンドームの上から手コキするだけだったのが次はパイズリ、次はコンドームも外して…という具合にどんどんエスカレートしていき、最後は…という流れです。
作画はひまじんの後継らしく、他社の平均を大きく上回るレベルです。何箇所かデッサンが狂う場面もありましたが、さほど不満なく見れるでしょう。
ストーリーも、京介があかねを籠絡していく様が丁寧に描かれています。いきなりレイプするのでなく、段階を踏んでプレイがエスカレートしていき、それに合わせてあかねの心情も描かれます。背徳感をよく演出できていると思います。
強いて不満を挙げるなら、本番のセックスが最後の一回しかないので、「セックスのシーンで抜きたい」と思って見ているとずいぶん焦らされます。手コキ、パイズリ、69などのシーンはあるのでエロが不足しているわけではありませんが、ドラマではなく単純にエロアニメとして見ると長ーい前戯を見せられているような気分になります。背徳感を演出した弊害ですね。まあDVDですから後で好きなところだけリピートすればいいんですけど。
最後に、一応「上巻」と銘打ってありますので続編が出るようです。ひまじん系のブランドは続編のリリースまでに平気で2〜3年待たせるのが大きな不満点ではありますが。
上巻のラストではあかねは京介のテクでメロメロにされながらも、一応麻人に対する申し訳ないという気持ちが残っているようだったので、これをちゃんと描ききって欲しいですね。
個人的な希望としては京介が追い出され、麻人があかねの浮気を許して一度は元の鞘に収まるものの、麻人の留守を狙って京介がしつこくあかねに迫り、野外や専門学校内で関係が続いていく。という感じだとエロスと背徳感を維持できると思いますがどうでしょうか。抜ける度は3です。
(テケメケ)


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