特務捜査官レイ&風子

vol.02 白濁の戦士たち

 ストーリー・「12天使」の捕虜となったレイと風子は、凄惨な陵辱調教に苛まれ続けていた。麻薬「ミルク」を注入されたレイはついにアクメに達し、触手獣によって孕ませられる危機に!・・・




 ・PIXYレーベルが放つ人気シリーズの第2巻です。
 本巻の流れは、
 (1)敵の幹部がレイのクリに麻薬を注射しつつ、レイの妹(この人も捜査官)と組織との確執を説明。
 (2)風子ちゃんが電車に乗せられ、婚約者(この人もまた捜査官)の目の前で痴漢プレイで責められる。
 (3)風子ちゃんの様子をモニターで見せられたレイが、麻薬の作用で、自分が痴漢をされている幻想を見る。
 (4)風子ちゃんたちは敵アジトへ拉致され、婚約者は敵の女幹部たちに逆レイプされる。
 (5)再び麻薬を打たれたレイは、幻覚を見ながら輪姦され、ついにアクメに達する。
 (6)レイ、触手獣によって廃人化した妹と対面、しかしその直後に反撃に転じ、敵の幹部をノックアウト。
 ・・・というところで「つづく」です。
 一巻同様に非常にエロシーンが多い(ていうかほとんどエロシーンばかり)のは良いのですが、今ひとつテンションが低めなのも相変わらずで、正直申し上げて「これはヌケる!」という迫力には程遠いです。
 一番大きな難点は、ヒロインたちが、その囚われた煉獄から「もう抜け出せない!助けて!」という心情に追い詰められていく過程が上手く描けていないことでしょう。
 どうもエロシーン全体が薄味な印象で、媚薬を打たれ、ハメられて、アーンアーンと悶えているヒロインがただ映っているだけという感があります。そうしたシチュがヒロインらの精神をどう苛んでいくのかという描写に力強さを欠いている。これは残念です。
 各シーンの舞台や演出が、文芸としてあまり練り抜かれていないらしいことも興醒め。
 例えば風子ちゃんの痴漢プレイです。
 画面に変化を付けるため、舞台をアジトの外へ移した壮図は分かりますが、しかしそれが十分に活かされていません。
 何故なら風子ちゃんは、組織の男たちに取り囲まれて電車に乗せられ、そこで指マンをされるだけであり、これでは舞台がたまたま電車に移ったというだけです。
 痴漢プレイというテイストを入れたいなら、淫らなコスを着せられたり、あるいは半裸に近い格好で電車に乗せられ、そこに居合わせた素人の市民たちに痴漢されるというような演出にする必要があったと思います。
 レイさんも男たちにスポスポされてアヘっているシーンばかりが延々続き、文芸としていかにも退屈です。
 せっかく女幹部が調教をするというストーリーになっているのですから、いちいち男たちにハメさせたりというムダなことをせず、女幹部がシチュ説明をしながら、また言葉責めをしながら、肉体的にもレイさんを嬲っていくという、スリムかつ心情描写に直結する演出をするべきでした。アレでは男たちがただのディルドー扱いではありませんか。
 最後に作画ですが、さすがにスケジュール的にキツイのか、一巻目よりもレベルダウンしているように感じました。しかしそれはデッサンがやや荒れているというだけで、特に気になるほどでもありません。またリピートはむしろ減っているように思われ、プライスを考えれば、毎度素晴らしいコストパフォーマンスと言えるでしょう。
 それと麻薬を注射されたレイさんは、瞳の色が黄色く変わって妄想状態になるのですが、これは分かりやすくて良い描写だと感じました。
 2巻目の「抜ける度」は、前巻と同じ2.5とします。
(彩雲11型)


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