妖獣教室

 ストーリー・人間との交雑を目論み、宇宙からやって来た侵略者、妖獣。それに立ち向かう二人の男たちがいた。彼らは宇宙相互視察機構のエージェントだったのだ!




 ・1990年に大映ビデオから頒布された作品です。
 当時大好評だった「うろつき童子」の二匹目のドジョウ狙いと言っては失礼ですが、非常に似通った作品カラーとなっており、原作も「うろつき」と同じ前田俊夫氏です。
 「似通った」と書きましたが、それはストーリーやキャラがそうだというだけで、作品のグレードは天と地ほどに開きがあるのが困っちゃうところ。
 つまりは凡作なわけです。
かつて、恐れ多くも前田先生御本人が本サイトにお運び下さり、「あの作品は最低」とコメントなさっているくらいですから間違いありません(^^)。
 具体的に、「うろつき」に比べてどう劣っているかと言えば、まずはシナリオ。
 エロなんだからストーリーが陳腐なことは構いませんが、キャラの行動がムチャクチャ不合理なため、その心情が理解不能なのは難点です。
 主人公からしてほとんどキ○ガイであり、かつて親友に譲った幼馴染みの女の子を、再会するやいきなり口説きにかかる無軌道ぶり。
 さらにそれを咎めた親友にケタグリをくわせ、「誤解だ。お前は昔から慌て者だな」などとすっとぼける始末。正義の戦士という設定なのに、一体どういう三味線野郎でしょうか。
 第二の難点は作画で、「うろつき」と比べるとかなりキビシイ、チープな仕上がりです。
 触手のエロシーンとか、クライマックスで主人公がスーパーサイア人になるシーンなどは、作画が良ければエロかったり格好良かったりするでしょうが、この絵ではむしろ爆笑シーンという感じになってしまっています。
 当時流行っていた、AV嬢にヒロインのCVをやらせるという試みも、どうも話題性だけというか、そんな余計なことやめてくれと言いたくなる気分。
 本作は松坂希実子氏が出演しており、一生懸命に演じているのは分かるのですが、本職の声優さんとは比べるべくもありません。まあ素人臭さが良いという意見もあるかしれませんが・・・
 「抜ける度」は1ですが、セールス的には悪くなかったのか何なのか、本作はその後シリーズ化されていくこととなります。
(彩雲11型)


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