昔々、ヨーロッパの山奥……
町外れの小さな家で、エミリーは出かける準備をしていた。
金髪の長い髪を溶かし、白い肌の、整った顔を洗い
青く長い服を着て、靴を揃え……
この前11歳の誕生日を迎えたばかりのエミリーは、おばあさんにちょっぴり大人になった
自分を見てもらいたくてわくわくしていた。
「エミリーや、このビスケットとパイを向こうの森のおばあさんに届けてくるんだよ、良いね」
「うん、お母さん、大丈夫」
「ちゃんと身支度した?」
「ええ、何もかも大丈夫」
「……あら、いけない、頭巾を付け忘れてるじゃない」
「あっ……」
母親は、エミリーに赤い頭巾をやさしく被せた。
「ほら、もう良いわね、道草しちゃダメよ」
「はーい」
「あ、あと、狼に気を付けなさいよ、昼間は出ないだろうけど」
意気揚々と家を出て行くエミリー。
森には狼が居るらしいが、エミリーは一度も遭遇した事が無かった。。
しかしこの時、森には、オオカミよりも恐ろしい者が現れていた……。
……
「キシャアアア」
「キャイン、キャイン……ギャッ」
サイコは、武器も使わずに、太く隆々とした腕でオオカミを叩き殺していた。
「フウム……」
洞窟に休みに入った途端、向こうから襲い掛かって来たのだ。
その時は威勢が良かったが、ちょっと張り落としたら
すぐに身をすくめてびくびく震えだしたのだから、サイコは呆れていた。
エアバイクも使わず、ステルスプロテクターも身に付けていない。
どちらも今はインターセプターでエネルギー充填中だ。
その間が暇なのでレーザーライフルと気圧服だけを身に付けこの辺りを探検している。
死骸を青鈍く光るナイフで解体し、少しバーナーで炙って食べたが、
それ程良い味はしない。
森の中でわずかに盛り上がって見える丘に上ると、遠くに家が見えた。
周りを木々に囲まれ、居住者は孤立して生活している様だ。
「ホーウ」
食べ物があるかも知れない、と
サイコは、その家の方に向かって行った。
……
あかずきんのエミリーは道草もせず、順調におばあさんの家に向かっていた。
森は今日も青青として元気だし、木漏れ日も気持ち良い。
更にしばらくすると道の両端に棒杭が見えてきた。
そこからがおばあさんの家の敷地なのだ。
「そろそろね」
棒杭の間を抜け、家が見えてきた。
「おばあさーん」
聞こえているか分からないが、エミリーは呼んだ。
どうせ森のこの辺りには自分とお婆さんしかいないのだ、
そうエミリーは思っていた。
今は無きお爺さんが作った、小さな丸太で作られた家。
「おばあさーん」
いつもなら家の中から返事が聞こえて来そうだが、今日は無い。
「寝てるのかしら……」
……
サイコは何とも言えぬ表情だった。
レーダーを持ち出さなかったとは言え、女が居ると長年の勘で判断していた。
女と言うのはその通りだったが、しわくちゃの婆さんだったのだ。
しかもいきなり入ってきたサイコを見て騒ぎだしたため、仕方なくサイコはレーザーライフルで射殺した。
「フウム」
死体をベッドの下に隠し、サイコは戸棚を荒らし始めた。
食べ物が欲しいのだが、サイコの満足出来そうな物は無い。
その時、ドアが叩かれた。
「おばあさん、居ますかー」
「チッ」
サイコは舌打ちしたが、声の主が少女である事を考えると、何かの気晴らしが出来そうだった。
「おばあさん、今の音何?」
「……」
「入りますよ」
ドアを開けた瞬間、あかずきんのエミリーは何かに掴まれて家の中に引きずり込まれた。
「きゃあああああああ!」
「フハハハハハ」
サイコは少女の衣服を剥いで下着だけの姿にし、片足で押さえこんで床に突っ伏させた。
床が軋んでギイギイ言う中を、エミリーは叫ぶ。
「やめ、やめてええええ!」
「ハハハハ」
「おばあさんはどこ!おばあさん!」
少女が何を言っているか分からなかったが、サイコは取り合えず気圧服の前面を開けた。。
陰茎がそそり立ち、鋭い目がギラリと光る。
「な、何するの……いや!いやああああ!」
サイコは少女を引き上げ、両手で少女の脇を持って引き寄せ、下着の裾から陰部に陰茎をずぶりと挿入した。
「きゃっ……あああああああああああ!」
「ヘハハハハ」
サイコが脇から手を放すと、陰茎に繋がっただけの状態で少女は宙に置かれた。
そのままサイコが腰を揺らすと、ずぶずぶと少女が沈んでいく。
「あっ、あっ、あっ……」
目が泳いでいる。
サイコは高笑いしながら、少女が落としたカゴを足で蹴り上げ、手で取った。
「あっ、それは……あああ」
「キシャアアア」
「ひぎい!」
少女を黙らせ、サイコはカゴの中身を見ると、食べ物であることに気づいたのだ。
そうか、ここの婆さんに運びに来ていたのかとどうでも言い事を考えながら、
片手でビスケットとパイを食べ、もう片方の手で少女が抜けない様に揺らしながら抑えた。
「あっ、あっ、あっ……」
「ホアッホアッホアッ」
直ぐ食べ終わると、調子の出たサイコは少女の肩に両手をかけ、ガンガン腰を揺らした。
「あああっ、あああー!マ、ママー!」
「フッ」
サイコの口から、ビスケットの粉が沢山ついた短い触手が出てくる。
そして胸を攻め始めた。
「あ、あんっ、いやああああ、やめ、ェ……」
「フフフ」
「もう駄目……」
エミリーの陰部から血がダラダラ出ている。
どう見てもこの怪物の陰茎のサイズは自分には大きすぎるのだ。
しかしもうそんな事もどうでも良くなった。
意識が飛びそうなのだ。
「アッ、アッ、いくう」
「グハハ」
「あああああ!」
少女はガクンとなって、体中が急にピクピクし始めた。
サイコも同時にぶちまけた。
エミリーは失神した意識の中で、遥かな草原の向こうで花をつむおばあさんを見つけた。
……
「フウム……」
気絶した少女をとりあえず机の上に寝かせ、サイコは黒い気圧服の前面を閉めた。
本当はこんな物をこの惑星で身につけなくても良いのだが……
レーザーライフルを担ぎ、サイコは家を出て行った。
もうそろそろこの辺りも離れて良い頃だと考えた。
そのしばらく後に、家に誰か近づいてきた。
猟師だった。
しかし彼は最近腐肉の食い過ぎで頭がおかしくなっていた。
「おーい、居るかー、獲物を撃ちたいんだー、人でもいいんだがー」
家の中に猟師が入ると、家の中は滅茶苦茶だった。
変な液体を体中に付けた裸の少女が机の上でのびているし、ベッドの下からは血がダラダラ流れている。
「おいおい、家族喧嘩は良くないぜ」
意味も無く花瓶を一発銃で撃ってから、猟師はズボンを脱ぎ始めた。
破片や水が飛び散ったが、彼はまったく何でも無い様だ。
「花火は家の中でするもんだね、俺はそう思うね」
「……」
誰も応えない。
「まあ良いや、家族ってのはな、仲良くしないといけない、体と体のふれあいだよな、
俺は家族じゃねえけど、まあ今回は見本だから良いだろ」
伸びたままの少女に猟師は彼が言う所の「ふれあい」を始めた。
「おい、ベッドの下でトマトペースト食ってる人も後でしてあげるからな」
少女の陰部にずぶずぶ挿しこむが、どうもしっくり来ない。
変な液も滲み出ている。
「おいおい、最近の女の子は自分で手首まで入れちまうのかなあ」
猟師はライフルを片手にそのまま腰を振り続けた。
彼はもう何だって良いのだ。
(終わり)
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