蛍火氏・作


 蛍火様による「 宇宙海賊キャプテン・ハーロック」のエロパロ短編です。

 アルカディア号の女性クルー・有紀螢ちゃんがマゾーン軍に捕まってしまい、エロエロな目に遭わされて・・・というオハナシになっています。


有紀螢はミスをした。

彼女の下に配置された台羽正の鬱屈を解消しようと、彼と共にスペース・ウルフで出撃し、そして彼に自信をつけさせるために、マゾーン編隊の前でわざと危なっかしく飛ぶことをやってのけた。

台羽は彼女の期待に応え、俊敏な反応で螢の機体を追う敵機を撃退した。

その瞬間、螢は彼の働きにほっとした。台羽が一瞬でも判断を間違えればそこには彼女自身の死しかなかったからだ。その一瞬、彼女にも隙が出来た。

レーダーの死角に潜んでいたらしいマゾーンの高速艇が突如視界に現われ、螢のスペース・ウルフにコントロール弾を打ち込み、彼女を拿捕した。

まさに一瞬の出来事であった。

マゾーン機は、ハーロックの仲間を最初から拿捕する機会を窺っていたようだった。

「有紀さん!!」

台羽の機体が追ってくる。

が、マゾーンの高速艇の性能はスペース・ウルフを超えていた。

一機が、反転し台羽機を攻撃する。

台羽機が火を噴くのを螢はコクピットから垣間見る。

「台羽くん!」

台羽機は煙を吐きながら、後方へ消えていく。











いつの間にか気を失っていたのだろうか。

台羽機が炎上した後の記憶がなかった。

気付くと、螢は暗い部屋に一人仰向けに寝かされていた。

「ここは・・・?」

身体の自由が利かなかった。

別に縛られているわけではなかったが、まるで見えない力で腰のあたりと肩のあたりが固定されているようで、わずかに身体を捩る以外は全く動かすことが出来なかった。足は軽く開き、手は身体に沿わせてあったが、それらを動かすこともやはり出来なかった。

ただ、首だけは動かせた。

螢はゆっくり周囲を見回す。

広い部屋であった。いや、部屋というより、ドーム上のホールみたいな感じであった。周囲には自分が寝かされているベッド以外特に何もなかった。足の方に、何かのコントロールをするようなパネルテーブルが一つあるだけだった。

遠くの壁に、何の機械かわからない大きなメーターがいくつか見えた。

螢は力を抜いて、ベッドに横たわった。

こんなときは慌ててもしょうがない。しばらく様子を見ようと考えた。

有紀螢はまだ年若い、女性というより少女の年代である。

しかし、ここ数年キャプテン・ハーロックの下で海賊家業を積み、その副官的役割もこなすようになった少女である。戦闘能力においても緊急時の対応においても歴戦の勇士に勝るとも劣らない力を持っている。

彼女は別段恐怖も感じていなかった。

螢は天井を眺めながら、炎上していた台羽機のことを考えた。

(台羽くん・・・。大丈夫だったかしら・・・。でも、台羽くんの勇気、反応、全て本物だったわ。あの程度の被弾なら余裕でアルカディア号まで戻れるはず・・・・。フフ、きっと大丈夫ね。)

螢の顔に小さな笑みが甦っていた。余裕が少し戻ってきた証拠だった。

(それにしてもミスっちゃったわね・・・。台羽くん、責任感じてまた自信なくさなければいいんだけど・・・。)

と、そのとき、扉が開き、暗い部屋に光が差し込んでくる。

「うっ・・・。」

螢はまぶしさに目を細める。

部屋の中は相変わらず暗いままだ。ドームの扉が開き、そこの部分のみがまばゆいばかりの外の光を部屋の中に差し込ませている。

(マゾーンか!)

螢は逆光の中、人影を見据えようとした。二人の女性、マゾーンが立っているようだった。

逆光でよく見えないが、一人は将校のような戦闘服をまとっており、もう一人は白衣を着ていた。

(・・・?)

軍人のマゾーンしか知らない螢は事の成り行きにいぶかしんだ。

「女か。」

白衣を着ているマゾーンが軍服のマゾーンに聞いた。 

「はい。」

「ちょうど良かった。取りたいデータがあったのでな・・・。」

白衣のマゾーンはそう言うと、扉を閉め螢の方に近づいてきた。

螢をじっと見る。

螢はその目つきが、何か体中をなめ回されているような気がして、不快感を感じた。

(何をする気かしら・・・・?)

螢は拷問にかけられるのではないかとはおぼろげに考えていた。

以 前、彼女の元恋人の片桐一也を使ってマゾーンがアルカディア号の秘密(といっても螢自身その秘密を知らないのだが)を探ろうとしたことがあった。だから今回もそうなのではないかと考えていた。もっとも、彼女は何があっても、またどんなことでも喋る気はなかったし、そのためにどんな苦痛を味あわされても、耐える自信もあった。

有紀螢はただの少女ではなかった。海賊戦艦アルカディア号の戦闘指揮官であった。

白衣のマゾーンは一通り彼女の身体を見回すとニヤリと笑みを浮かべた。

「ちょうどいいな。年齢的にもうってつけだ。体型から考え、男性経験も少なそうだ。」

冷静な螢の心の中に恥辱の炎がカッとついた。

顔が紅潮する。

(な・・・何なの!?何でマゾーンに私の・・・その・・・異性関係のことを言われなければならないの!?)

螢は恥辱を感じながら白衣のマゾーンを睨み付ける。

しかし、マゾーンはそんな螢の反応には興味も示さず、横たわる彼女の身体の上に手をかざす。

(何?)

マゾーンの奇妙な行動に、螢は何をされるかわからない不安を感じていた。

いつの間にか螢の寝かされているベッドの周囲に何人ものマゾーンが立っていた。

(いつの間に・・・!?)

そのマゾーンたちは服を着ていなかった。濃い緑の身体、緑の髪の色。螢にも見覚えがあった。南米マヤのジャングルでキャプテンと台羽を襲ったマゾーンと同じ姿かたちをしていた。彼女たちは紅い冷めた瞳で螢を見下ろしている。まるで実験動物でも見るようなそんな瞳であった。

(地球に潜入しているマゾーン?)

螢はこのマゾーンたちが何を考え、自分が寝かされているところに集まってきているのかわからなかった。

白衣のマゾーンが螢に近づき、彼女の身体の上に手をかざす。そしてその手をゆっくりと彼女の下半身の方に移動させていく。

螢は無意識にその手の動きを目で追っていく。

(一体何をする気なの?)

螢の中で不安感が拡大していく。しかし、恐怖はなかった。彼女の中には、この先どのようなことが起こっても、それに耐えていく覚悟が出来ていたからだ。

マゾーンの手が彼女の下腹部の下辺りで止まった。

マゾーンの顔にニヤリと笑みが浮かぶ。

と、その瞬間!

ピィィィィィィィィィィ!

絹が裂ける様な音が静かなホールに響き渡った。

「!!」

螢は驚きの余り声が出ない。

螢の戦闘服の股間の部分のみがいきなり裂けたのである。

(ええ!?何!)

ピィィィィ!

戦闘服だけでなく、その下につけている下着まで一緒に裂けた様だった。

螢の、大事なところが外気にさらされた。

「ああ・・・やだ・・・!」

螢は狼狽し、おもわず拒否の声を上げてしまう。

戦闘服は、彼女の女陰のみを露出させるようにきれいに裂けていた。

マゾーンたちの視線がそこに集中してくるのがわかる。

螢は身を捩ってそこの部分をなんとか隠そうとする。たとえ男性でなくても、自分の恥ずかしいその部分を見られることは螢にとって耐えがたい苦痛であった。

白衣のマゾーンは螢のその反応に満足していた。ニヤッと笑った上で、他のマゾーンに向かって言う。

「よいか、よくこの女の反応を見ておくことだ。それが今後のお前たちの潜入活動で生きてくるのだ。」

(え!?)

その言葉で、察しのいい螢はマゾーンの目的を理解した。

マゾーンは植物である。姿かたちは人間の女性の形をしているが、その生体は人間とは全く異なる。つまり、動物のように男女が交わって子孫を創るというような機能はもっていない。スパイとして地球にもぐりこむ際に、つまり人間の振りをする際に一番ネックになるのがこの“セックス”だったのだ。他の事はどのようにでも演技できたが、セックスに関してはマゾーンは本能的に理解できない行為であり、それを行なえるようにするためには綿密なトレーニングが必要だったのだ。

螢は摩地機関長の話を思い出していた。彼は記憶をなくした美しい女性と結婚して娘をもうけた。しかし、その女性はマゾーンの工作員だった。交われる筈のない身体なのに、摩地機関長に気付かれずに子供まで作る芝居をしたマゾーン。その裏では、徹底的な人間の生態の調査とスパイ訓練があったのだ。

(で、私は・・・。その人間のセックスにおける反応を調査するための実験体・・・・。)

螢の中で恐怖心がどっと目覚めてきた。

(いや・・・・。それは・・・それだけは・・いや!!)

螢はその自分の考えに恐怖し、思わず声を出そうになった。が、かろうじてそれを抑えられたのは、彼女の意志の力が、決して何者にも屈服はしないという強い意志の力があったからだった。

しかし、どんな苦痛にでも耐える自信のあった螢も、ことセックスに関しては自身がなかった。マゾーンが指摘した通り、彼女は男性経験がほとんどなかった。

以前、地球にいたときに初恋の相手だった片桐一也に一度だけ抱かれたことがあるだけだった。

その後は誰かに“恋心”を感じるようなこともなく、過ごしてきており、男性に関しては彼女は“おくて”であった。勿論アルカディア号は男所帯であり、素晴らしい漢たちの集まりであったが、彼女は彼らに対し恋愛感情というよりは仲間意識と尊敬の念しかもっていなかった。彼らの誰かに抱かれたいなんて、彼女は考えたこともなかった。

経験の少なさゆえに、セックスは彼女にとって鬼門であった。

そして彼女の知っているたった一度のセックス。そのセックスは、激しい痛みの先に自分の全てを忘却するような快感が潜んでいるものだったことを、彼女はおぼろげに記憶していた。

自分を失うこと、それは螢にとっての唯一の恐怖であった。

それゆえに彼女は、本当に自分が尊敬でき、自分の全てを任せられる男の中の漢と呼べる漢を心から愛したときにしか身体を許したくないと考えていた。

身も心も捧げられるそんな漢・・・。

それが螢をセックスから遠ざけている理由だった。

(いや・・・いやだ。こんなところで、マゾーンにいいように身体も心も嬲られるのは・・・!)

螢は無意識のうちに身を捩り、何とかこの屈辱の実験台から逃れようとする。しかし、所詮蜘蛛の巣にかかった蝶のように、逃げることもまた身動きさえすることも出来なかった。

(いやあ・・・!いやあ!!)

螢は心の中で叫び続ける。

身体を捩るたびにひくひくと蠢く螢の女陰を、マゾーンたちは冷徹な目で眺めている。その目の冷たさが、螢を更なる恐怖に落とし込んだ。

(いや!いやいや!そこだけは、いやああ!!)

ドームの扉が再び開いた。眩い光がその入り口から差し込んでくる。

そこには先程の戦闘服を着たマゾーンがもう一人誰かを連れて立っていた。

螢は戦闘服のマゾーンの横に立つ人影を見る。逆光で最初はよく見えない。が、体型は男のようだった。

(あ!)

その人影が螢に近づくに連れ、その人となりが見えてくる。それは体格のよい男だった。しかも一糸纏わぬ姿!

その股間には天を貫かんばかりに隆々と立ち上がった巨大なモノがあった。

(あれを・・・!あれで貫かれるの!?)

螢の身体の中を戦慄が駆け抜ける。

男がゆっくりと戦闘服のマゾーンに連れられて螢の側までやってくる。

「ああ!?」

螢は近くまで来たその男の顔を見て、思わず声を上げる。

顔がなかった!

その男の顔の部分は何もなく、のっぺりしていたのだった。

(アンドロイド!?)

「フフフ。お前に快楽を与える男・・・。どういう男が好みかな?」

戦闘服のマゾーンが侮蔑をこめたような冷たい目で螢を見つめながら言う。

と同時に、その男の顔が変形し始める。髪の毛が伸び始め、顔の部分が隆起し鼻が口が出来ていく。

(な・・・・何!?)

螢はその様子に恐れを感じながらも目が離せない。

アンドロイドの顔はやがて螢がよく知っている顔に変化していく。

「キャ・・・・キャプテン・・・!!」

螢が絶句する。

アンドロイドの顔は螢が最も敬愛するキャプテン・ハーロックの顔に変化した。顔だけではない。体つきまで、まさにハーロックそのものに変化していった。

全裸のハーロックが螢の前に立ちはだかる。そしてその股間には隆々と巨大なモノが天をも貫かんと立っている。

信じがたい愚弄であった。

ハーロックが螢を犯すことなどありえない。螢自身、敬愛するハーロックが自分を求めることなど想像もしたくないことである。何か崇高なものを、自分の大切なものを汚されるようで、螢は怒りすら感じた。

偽ハーロックの表情がニヤリと情欲にまみれた笑みを浮かべる。

螢にとってこれほど醜悪なものはなかった。

偽ハーロックの手が螢の膝を掴み、彼女の足を開いていく。

その瞬間、螢の身体の中を耐えられない嫌悪感が走りぬける。

「い!いやああああああああああ!!」

次の瞬間、螢は抑えていた感情が破裂するかのように、けたたましい悲鳴を上げていた。

螢は身を捩り、偽ハーロックの一物から激しく逃れようと暴れた。その姿にはいつもの冷静さはもうなかった。

「フフフ、さすがにハーロックでは嫌か。」

戦闘服のマゾーンは螢のこの様子を面白がりながら言う。

と、偽ハーロックの顔がまた変化し始める。

「あ・・ああ・・・・。」

螢は身体の動きを止め、涙ににじんだ目でその変化を見つめる。どうしても目が離せない。

「だ・・・台羽くん・・・。」

アンドロイドは今度は台羽正の姿に変化していた。

螢は息を呑む。

その隙に偽台羽は螢の膝を割って身体を滑り込ませる。

「ああ・・・・だめ!」

螢の一瞬の隙につけこみ、偽台羽は自分の一物を彼女のそこに押し当てる。

「だめえ!!いやああ!」

螢が叫ぶより早く、偽台羽は彼女の濡れるどころか口を開けてもいないそこに自分のモノを押し込んでいく。

「あ!痛!!」

メリメリとそこが裂けていくような激しい痛みに螢は息を呑み、歯を食いしばる。

偽台羽はそんな螢に構いもせず、ぐいぐいと無理やり挿入していく。

「ああああ!いっ・・・・・いた!あ!はあああああああ!!」

そこが引き裂けていく痛みに螢は我慢できず悲鳴を上げていく。

目からは涙が溢れ出していた。

偽台羽がグイッと腰を螢に押し付ける。偽台羽のモノが螢の奥深くまで到達する。

「ぎゃああああ!ひいいいいいいいいいい!!!」

激しい痛みと、体内にある偽台羽のモノの圧倒感に螢は凄まじいまでの声を上げる。

「どうだ?アンドロイドとはいえ、そこのモノの感触は本物の地球人の男のモノと同じに出来ている。最も大きさは少し大きいかもしれないがな。」

戦闘服のマゾーンが螢に言う。

が、偽台羽に完全に貫かれた螢に、その声は聞こえていなかった。

白衣のマゾーンは、ベッドの横のコントロールパネルでデータを収集し始めていた。

「準備が万全でなく挿入されると、激しい痛みを伴う・・・・・か・・。」

そんなマゾーンたちの様子とは無関係に、偽台羽はゆっくりと腰を使い始める。

「ひゃああ!いた!あ!はああ!ひいい!だめえ!あ!う!動かない・・で・・!!ああ・・!ひいいいい!!」

螢は男の圧倒感とそれが中で擦れる痛みに翻弄されていく。

目からはボロボロと涙があふれていく。

「あああ!ひいいい!ひゃああ!だめ!い!お・・・お願いい!!もう!ああ!はひいいいい!!」

螢は激しく身体を捩じらせ、その苦痛から逃れようとする。が、もともと体の自由は利かない上に、腰の一点を完全に偽台羽のモノで押さえつけられていた。

「はあ!あああああ!もう!あああ!いやああ!ああああああああああ!!」

螢は快感など感じられなかった。自分が壊されていくような、ただただ激しい痛みを、あそこが裂けていくような激しい痛みのみを感じていた。

「ぎゃ!ひい!いいいい!!!」

偽台羽が動くたび、螢は人間が出すとは思えないような声を上げていく。

「ぎゃうう!!ああ!!」

偽台羽が螢の腰を持ち、グイッと自分の腰に押し付ける。偽台羽のモノが再び螢の一番奥に当たる。

「そろそろ出るかな?」

偽台羽を操る戦闘服のマゾーンが言う。

(え!)

螢は激しい痛みの中でその言葉を聴く。頭の中がパニックになる。

(アンドロイドの精液!ただし、ただのアンドロイドではないはず!マゾーンの作ったアンドロイド!もしかしたら生殖できる有機アンドロイドかもしれない!)

螢の頭の中を恐ろしい考えがよぎる。

(アンドロイドを身籠る!!)

「い・・・いやああああ!やだ!やめえ!あ!はああ!ひい!いいいいいいい!!!」

螢は激しい痛みの上に、自分の想像に恐怖し、断末魔のような悲鳴を上げる。

偽台羽は、そんな螢の様子にさらに興奮するかのように、激しく腰を打ちつけていく。

「ああ!やあああ!やめ・・!ひ!いいい!」

螢が泣きじゃぐりながら悲鳴を上げ続ける。

「うう・・・出る・・・・!!」

偽台羽は呻きながら、グイッとその腰のモノを螢の身体の奥深くに押しつける。

「あああああ!ひゃあああああああああ・・・・・・!!!」

偽台羽の熱く硬いものが奥に当たる感覚に螢の身体が痙攣を起こす。螢は悲鳴と共に息を呑む。

その瞬間、熱い液体が螢の中に勢いよくあふれ出す。

「はあ・・・・・ああ・・・・・・あ・・・・・・・・・・・。」

自分の中がその液体に満たされていく感覚が、螢を絶望の虜に落とし込んでいく。

(い・・・・・い・・やあ・・・・・・・、こ・・こんなことって・・・・・・・。)

螢は、自分の中に不可解な新しい命が侵入してくる、そんなイメージに苛まれていく。絶望的な恐怖であった。

涙があふれた。

身体は弛緩し、動くことは出来ない。ただただ、放心し、絶望感に苛まれ、涙を流すことしか螢には出来なかった。

「フフフ・・・・安心をし。その者はただのアンドロイド・・・・。お前を妊娠させる力はない。」

このまま絶望の虜になってしまっては実験が続けられないと思ったのか、白衣のマゾーンが螢に言う。

「・・・・・え・・・?」

螢がマゾーンのその言葉に反応する。

「・・・無理やり犯られた場合は、妊娠することに恐怖する・・・か・・・・。」

白衣のマゾーンが螢の反応を見て、データを上書きしていく。

そして、螢の方を見ながら言う。

「ただ、何の意味のない液体を注入しても面白くはないからな。子供は出来ない、ただ一寸した細工はしてある・・・・。」

マゾーンの顔が意地悪く微笑む。

(何!?何を射精されたの!!)

先程とは違う恐怖が螢を包み込む。

と、まだ一物を螢の身体の中に入れていた偽台羽がゆっくり腰を動かし始める。

偽台羽のモノが螢の内側をすりあげる。

「ああ!はああ!!」

激しい電流のような、それでいて心地よい刺激が螢の股間を走り抜ける。

「あ!!はあ!い!いやああ!!は!ひいいいいい!!!」

螢は身体をのけぞらし、思わず声を発してしまう。

(何!?何なの!?この感じ!!)

偽台羽の手が、戦闘服の上から螢の乳房をぎゅっと掴む。

「あああ!ひい!」

痛みとは違う、気持ちの良い刺激が、今度は螢の胸から下腹部にかけて駆けていく。

(いや!何なの!これ!!)

偽台羽はニヤニヤと笑いながら螢の形の良い乳房をゆっくりと揉み解していく。戦闘服の下にはブラジャーもつけているはずなのに、強い刺激が、まるで直接触られているかのような刺激が螢の身体を駆け巡っていく。

「はあああ!ひいい!い!やあ!やめ・・・!!」

胸から駆け抜けた快感の電流は彼女の下腹部に集まり、熱い熱を帯び始めていく。

「はああ!だめ!あ!いやああ!やめて!!」

偽台羽はそんな螢の様子を面白がりながら、強弱をつけて彼女の胸を揉み解していく。

「ひゃあ!ひい!いい!い!!!・・・・・・いいっ!!」

螢は胸から湧き起こってくる強い刺激に身体をのけぞらす。

(はああ!いやああ!こんな!こんなあああ!)

それは螢がこれまで感じたことのない程、強く激しい快感であった。

「ひゃああ!!ああ!だめえええええ!!」

螢は涙を振りまき、身体をのけぞらせて、その強い快楽に耐えようとした。

無意識のうちに、その胸の刺激にあわせ、螢の内側がきゅっきゅっと収縮を始めた。

「ああああ!いやああああ!なに!これええ!ひいいいいい!!」

螢の膣は彼女の身体を覆う激しい快楽の波に合わせるかのように、偽台羽のモノをリズミカルに締め付けていく。

「う!うう!」

その強い締め付けに、偽台羽は思わずうなり声を上げる。偽台羽のモノが再び螢の中でその硬度を硬くしていく。

「ああ!はあああああああ!!!」

再び螢の中が偽台羽の硬いモノで満たされていく。螢はその強い圧迫感に圧倒されていく。

「ひゃああああああ!!だめええええ!!」

胸からのとろけそうな快楽の波と、下半身を圧倒する熱い塊りの存在が、螢の精神を狂わせていく。

(ああ!何い・・・!これえ!!はああああ!!だめええ・・・・おかしくなるううう・・・うう!!)

偽台羽が硬くなった自分のモノをゆっくりと着装し始める。

「あ!は!ひい!!」

強い刺激が、今度は螢の股間から脳天まで一気に駆け抜けた。

「いやあああ!はあ・・・!うごか・・さ・・・・な!・・・あ!はあああ!ひいいい!!」

偽台羽がゆっくりと腰を動かすたび、螢は凄まじいまでの強い刺激に錯乱させられた。

「はああああ!あ・・・つい・・・・・!ひいい!はあああああ!と!とけちゃ・・・・ううううう!!」

螢の胸と彼女の女性の部分を襲っている激しい快楽の波は、彼女の体中を駆け巡った後に、彼女の下腹部に沈殿し、熱いとろけるような悦楽に変化していく。

「はああああ!熱いのおおおお!!とけるううう!ひいい!!いいいいいい!!」

螢の下腹部からは、まるで小便でも漏らしたかのように愛液が激しく滴り落ち、マゾーンの実験台の上を濡らしていた。

(はああああ・・・・!・・・・だめえ・・・・・・・。)

螢は激しい快楽が自分の理性を駆逐していくことに激しく恐怖した。

が、彼女の中で荒れ狂うその強烈な快楽の波に抗す力は螢にはもうなかった。

(はあああ・・・・・・・・いやあああ・・・・・・・・・・。)

螢は頭の中が真白くなり、もう何も考えられなくなっていた。理性が消えていく恐怖もいつの間にか消え、螢は全身を覆う快楽に、ただただ流されていった。

偽台羽は、両手で螢の胸を揉み解しながら、唇を彼女の首筋に這わせる。

「ひゃ!はああああ!!」

螢の首筋をぞくぞくするような新たな刺激が襲う!

「いやああ!やめ!あ!はあああ!!」

螢は身体を揺さぶり、偽台場から逃れようとする。が、彼はそれを許さない。

「ひゃああああ!ひいい!!」

螢は首筋、胸、そして下腹部の三点を同時に責められ、もう何がなんだかわからなくなっていた。

「だめえええ!はあああ!もううう!うう!!しんじゃううううううう!!」

螢は涙を振りまき、涎を激しく垂らしながら、身体を海老のように屈曲させ、その快楽の波に身を任せていく。



「うう!出る!」

偽台羽の腰の動きが早くなる。

「ああ!はああああ!いいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」

その強い攻撃に、螢は身体を激しく捩らせる。

偽台羽が腰をグイッと螢に押し付ける。

「ひい!・・・・・・・・・・・・!」

螢が息を呑む。

偽台羽が再び螢の中で炸裂する。

「はあ!・・・・・・・・・ああ・・・・・・・・・・・・・!!」

強力な媚薬が再び螢の身体の奥深くを満たしていく。

螢の身体はそれを貪り尽くしたいかのように、収縮運動を繰り返す。

「あああ・・・・・はあああ・・・・・・・・・・いい・・・・・・・・・・・・・・。」

螢の意識は朦朧としていた。

が、この強い刺激をいつまでも貪りたい、そんな気分に支配されていた。

(ああああああ・・・・・もっと・・・・・・・・もっと・・・ほし・・いい・・・・・・・。)



と、その時。

バビューン!

凄まじい閃光と音響がマゾーンの実験ドーム内を覆った。

ひゃああああああああ!

女性の悲鳴のような音と共に白衣のマゾーンが紙のように燃え上がる。

「何!」

戦闘服のマゾーンが入り口の方を振り返る。

いつの間にかドームの入り口が開いている。

激しい光の中に数人の影が見える。逆光でその顔形まではわからない。その中央の人影は、長いマントをたなびかせ、重力サーベルからエネルギー弾を打った余韻の煙を吐き立たせていた。

螢を取り囲んでいたマゾーンがその人影たちに銃を向ける。が、彼らの攻撃はそれより早かった。

影たちは次々と銃を発射させていく。

ひゃあああああああああああああ!

螢の周囲のマゾーンたちは次々と銃口に倒れ、悲鳴のような音と共に燃えていく。

「・・・・・あ・・・・ああ・・・・・・。」

螢の麻痺した頭には何が起きているのかが、すぐには理解できなかった。

ゴオオオオオオオンン!!

激しい爆発音と共に、螢を陵辱していたアンドロイドも爆発する。

その燃える炎で、侵入者の姿が浮かび上がる。

「キャ・・・プテン・・・・・。」

螢は敬愛するハーロックの姿を遠くに垣間見ると同時に、気が緩んだのか意識を失っていった。







「有紀さん!!」

ハーロックの横に立っていた台羽正は、ドームの中央に螢の姿を見つけると同時に、彼女に向かって走り出そうとした。

その台羽の肩をハーロックは掴み、彼を制止する。

「・・・!?・・・。」

台羽は何故制止させられたかわからず、ハーロックの方に振り返る。

ハーロックはただ首を振り、それから傍らにいるミーメにただ軽く合図を送る。

そして、踵を返し、ドームを後にする。

「キャプテン!」

台羽にはハーロックの行動の意味が理解できなかったが、そのまま彼についてドームを出て行くしかなかった。そんな二人に他の海賊メンバーもついて出て行く。

皆が出て行くと、一人ドームに残ったミーメはゆっくりと螢に近づいていった。







有紀螢がマゾーンに囚われた際に何が彼女の身に起きたのかを知る者はアルカディア号にはほとんどいない。ドクター・ゼロとミーメぐらいであった。

キャプテンは薄々感じているのではあろうが、何も言わなかった。

外傷もほとんどなく、数日後には以前と何も変わりなくアルカディア号の艦橋に立っている螢の姿に皆は安心した。

螢の様子に変化はなかった。

以前と同じ明るい笑顔がそこにはあった。

皆は彼女の身に異常はなかったのだと感じ、仲間の帰還を歓迎した。

ただ一人、台羽正を除いて・・・・。

「副長、あれから有紀さん、何か変わったと思いませんか?」

台羽はヤッタラン副長にさりげなく聞いてみた。

「螢が?どこが変わったというんや、台羽?」

「いえ・・・、別に・・・なんて言うか・・・。うまく言えないんですけど、何か目つきとか・・・その・・・。」

「特に変わっとらんと思うがの。台羽の気のせいやないか。わいは忙しいんや、変なことで呼び止めんでくれや。」

副長は台羽の相手をせずに行ってしまう。

(みんな気付いていないのか・・・。確かに表面的には変化はないんだけど・・・・。何だろう、ときたま粘つくような視線というか・・・・。)

台羽は副長の後姿を見ながら、螢のことを考える。

(どこがどうってわけじゃない。何か、感じるんだ!)

「台羽くん?」

「うわ!」

思索に耽っていた台羽は、不意に後ろから声をかけられ、思わず大声を出してしまう。

「どうかしたの?」

台羽の後ろに有紀螢が、笑みを浮かべて立っていた。以前と変わらないやわらかい笑顔だ。

「ゆ・・有紀さん・・・。」

「どうしたの、台羽くん。人を幽霊か何かを見たような目で見て!」

螢は少し拗ねたような声を上がる。

「あ・・・いや、そういうわけじゃなくて・・・!」

台羽が必死で言い訳をする。

(そうだよな。別に以前と変わりないよな・・・。副長の言うとおり僕の気のせいかな・・・。)

「まあ!そういうわけじゃないんなら、どういうことかしら?」

螢はふざけて台羽に絡んでくる。

「あっ・・・いや・・・えっと・・・・・何ていうか・・・・その・・・・。」

台羽はますます狼狽する。螢のことを一寸不審に思っていた罪悪感もあり、完全にあがってしまった。

「フフフ・・・。」

そんな台羽の様子を螢はさも面白そうに笑う。

「まいったな・・・。」

台羽も照れ笑いを浮かべる。台羽自身、少し年上のこの美少女がもともと気になる存在であった。こんなに近くで親密な雰囲気で話しかけられると、それだけでやはり照れてしまう。

何か、今の今まで彼女のことを疑っていた自分の考えが馬鹿らしく感じてくる。

(そうだよな。そんなことないよな。)

「そうそう、台羽くん。おいしい紅茶を煎れたんだけど、私の部屋まで遊びに来ない?」

「え?」

一瞬、台羽の背筋をぞくっとするものが駆け抜けた。

螢は変わらず笑顔を浮かべている。

「ええ・・・でも・・・。」

螢は紅茶が趣味らしく、たまに煎れたりする。紅茶に関していえばマスさんの煎れるものより美味しく(もっともマスさんは日本茶専門だが・・・)、台羽も何度か一緒に飲んだことがある。

(そうなんだ、この違和感なんだ!)

台羽は今まで螢に感じていた“おかしさ”を再び感じる。

思わず身構えてしまう。

しかし、螢はそんな台羽の反応に気付かないかのように、積極的に台羽に絡んでくる。

にこやかな笑みを浮かべながら、螢の両手が台羽の肩を包み込む。

台羽は身体の自由が利かなくなっていく事を感じる。

「ねえ、どう?」

螢が台羽の耳元でこころなしか甘くささやく。

台羽は激しい喉の渇きを感じる。

喉がカラカラに渇き、上手く言葉を発しられない。身体も金縛りにあったかのように動けない。

「台羽くん?」

螢の瞳が妖しく、しかしこの上なく美しく光る。その瞳を覗き込んだ瞬間、台羽はもう逃げられないことを感じていた。

「ええ・・・・・。」

台羽は渇ききった喉から搾り出すように声を発する。それは、まるで他人が自分の口を使って勝手に喋っているような、そんな既視感を伴っていた。

螢はこの上なく美しい笑顔で台羽を自分の部屋に招いていく・・・。







END


→戻る