MARS-G(まるす・じー)氏・作

 ついに出た!MARS-G(まるす・じー)さんによる犬ポルノ!

 犬と言っても美貌のハドソン夫人、しかも麻上声だが、犬には違いない。キミは犬に萌えることが出来るか!読者の人としての程度が試される衝撃作!(かもしれない)

 ↓以下はMARS-G様御本人によるコメントです。

 memo
犬です、犬っ! うー、わんわん! ええい、オレはコレで抜けるんだぁ!! あー、体毛の具合は、お好きな風情に想像して下さい。なお、ダイレクトにイメージソースにさせていただいた犬アニメを観ると罪悪感が増すのでオススメしません。グラナダTVの海外ドラマ版は渋くてステキ(ホームズの声に露口茂! 山さん〜♪)なのですが、ハドソン夫人が正しく叔母さんなので欲情を削がれます(いろいろ大変)。今回、御登場いただいたイザドラ・クラインは、原作ホームズ二大悪女のひとり。ホームズが「あの人」と呼ばない方の女性ですね。グラナダTV版では田島令子さんが声を演じていました〜。内容はいつも通りの乱調ですが、お楽しみいただけますと幸いです。


 ロンドンにしては珍しく晴れた初春の午後、その男はベーカー街を訪れた。
 自分専用の馬車を決して広くはない通りに乗り入れる。御者が御者台を踵で2回叩き、目的の家に着いたことを馬車のなかの男に告げた。
「あら、ホームズさんにお客様かしら?」
 呼び鈴の音に、小さな庭で草花の手入れをしていた、その家の「あるじ」である、マリー・ハドソン夫人は玄関へと急ぐ。
「はーい、ただいま参りますわね」
 普段は客足もまばらな、この静かな家へ訪ねてくるのは、大体は二階に下宿している青年探偵への依頼客と決まっていた。
「失礼ですが、こちらに弟のシャーロックがお世話になっていると……」
 マイクロフト・ホームズと名乗る紳士は、礼儀正しく帽子をとると、ハドソン夫人に一礼した。
「……ホームズさんの、お兄さまでいらっしゃいますの?」
 うっかり手にしたまま持ってきてしまった如雨露を、スカートの後ろに隠しながらハドソン夫人は、まるで少女のように小首をかしげる。
 痩せぎすで、いつもだらしない風体のシャーロック・ホームズと比べて、がっしりとした体格、きれいに折り目の付いた上着とズボン、櫛でなでつけられた頭髪……。
 しかし、どんなに「にこやか」に微笑んでいても、その眼の奥に鋭利な理性のきらめきを隠しきれないのは、この兄弟の共通点のようだった。マリー・ハドソンは、なによりも、その眼光の鋭さに紳士の自己紹介を信じた。
「あのう、シャーロックさん……、弟さんは今、探偵のお仕事で地方へ出掛けておりますのよ」
 弟の在宅も確かめもせずに、突然に訪問した非礼をマイクロフトは詫びた。
「弟、……シャーロックとは疎遠になりがちでして、いつも思い立ったら会っておくという案配なんですよ」
 せっかく訪ねてきたのだからと、ハドソン夫人に居間に通され、お茶とビスケットのもてなしを受けたマイクロフトは、うちとけた親しげな様子で弟シャーロックの近況を尋ねる。
「弟は、まだあのタチの悪い実験を続けているんでしょうか?」
「え? ええ、週に一回はボカーンってやりますわね」
「ボカーンですか。まことにご迷惑をかけます。いや、申し訳ありません」
 笑いを交えながら、マイクロフト・ホームズは巧妙に話題を拡げていった。
「ときに、マダムは犯罪の帝王モリアーティ教授ともお顔見知りだとか?」
 空になったマイクロフトのティーカップへとお茶を注ぎながら、ハドソン夫人は眼を伏せた。
「きっと心底から悪い方ではないんですのよ」
「凶悪な犯罪者なのに?」
 生まれつきの性格なのか、人の好いハドソン夫人は、恐怖の犯罪王モリアーティ教授ですら世間の風評のみで決めつける事をせず、それが故に恐怖の犯罪王ですら心酔させる魅力の持ち主だった。しかし、それ故にモリアーティ教授の凶気を目の当たりにはしていない。
「……ええ、本当は心優しい良い方だと思っておりますの」
「……それは危険な考えですよ」
 マイクロフトはお茶を飲み干すと、もてなしに対する礼を言って席を立った。
「良い犯罪者というのは、死んだ犯罪者の事を言うのですからね」
 ハドソン夫人の心に小さなトゲを残して、マイクロフト・ホームズはベーカー街を後にした。

  ■    ■  

「亡夫は飛行機のパイロットだったな」
「はい、各国の間諜と通じているようでした」
「敵国により事故に偽装して消された……」
「彼女もその仕事の手伝いを?」
「していないワケがない」
「犯罪者にも顔が利く」
「確かめる必要は?」
「……それでは」
 ベーカー街のある家に人知れず賊が押し入ったのは、住人も寝静まった夜のことだった。下宿人である探偵と医師は先日から出掛けて留守にしており、家には「あるじ」であるマリー・ハドソン夫人がひとりきりだった。
 巧妙に裏口の錠を外した賊は、金品を物色する様子も見せず、まっすぐにハドソン夫人の寝室を目指した。手にした小瓶から麻酔薬であるクロロホルムを慎重に布切れに染み込ませると、賊はハドソン夫人の寝室へと音も立てずに侵入した。

  ■    ■  

 かつて、英国の王侯貴族の獄舎として使用された「ロンドン塔」の一画に、マイクロフト・ホームズ専用の事務所が構えられていた。表向きはロンドン市役所の下請け仕事をしていることになっている。
 しかし、その事務所へ通されるには数カ所に設けられた検問を通る必要があった。そして、市政の用事でマイクロフトの事務所を訪問しようとした者は、各窓口をたらい回しにされたあげく、他の場所にあるしかるべき部署に案内されることになる。
 ロンドン塔の「特別な事務所」は、マイクロフト・ホームズが英国の高等行政に携わる仕事をする場所だったのである。
「……う、ううーん」
 眼を覚ましたマリー・ハドソン夫人には、室内に灯る薄暗いガス燈がとても眩しく感じられた。ジージーというその音も轟音のように頭に響く。
「……ここは?」
 見覚えのない室内に、ハドソン夫人は周囲を見渡した。ゴツゴツとした石造りの床に荒い造りの壁や天井、それなのに自分が寝かされていた長椅子をはじめ、家具などの調度品だけが質素ながらも良い造りなのがアンバランスだった。
「あら、わたくしったら」
 ハドソン夫人は自分が寝間着姿な事に気がついた。昨晩、ベットに入った時の白を基調とした木綿の寝間着姿である。普段ならば高く結い上げている栗色のロングヘアが肩から背中に流れ、一見すれば年若い娘の風情である。
「今晩は、マダム」
 暗闇のなかから男の声が響いた。その男は部屋の隅にある椅子に腰掛け、暗闇のなかでハドソン夫人が目覚めるのを待ち続けていたのだ。
「……あなたは、マイクロフトさん!?」
 ハドソン夫人は、暗闇に浮かび上がる人影に見覚えのある人物を見出していた。先日、ベーカー街の家を訪ねてきた、シャーロック・ホームズの兄……。
「失礼、マダム。私は政府の仕事に関わっておりまして。……それも、あまり表沙汰に出来ない方面の……」
 部屋の中央に立つハドソン夫人の前まで進み出ると、マイクロフト・ホームズは礼儀正しく一礼した。

  ■    ■  

「ここは、どこですの?」
「ロンドン塔のなかです。わたしの事務所はここにあるのですよ」
 暗く狭い廊下をハドソン夫人は、マイクロフトに連れられるまま進んだ。冷たく重苦しい空気が周囲に満ちている。
「どうしてわたくしを?」
「不本意ですが、マダムに確かめなければならない事があるのです」
 石造りの階段を数階分下り、マイクロフトは目的の「部屋」にハドソン夫人を招き入れた。
「こ、これは!?」
 ハドソン夫人が眼にしたのは、中世からの凶々しい拷問道具のコレクションだった。部屋の四方に身体を引き伸ばす「梯子」や、内側にトゲの突き出した「鉄の処女」、その他にも尖った鋲のビッシリと生えた椅子や、巨大なハンマー、先端の鋭く尖った「やっとこ」などが所狭しと並べられている。
 ハドソン夫人にとって救いだったのは、それらの拷問道具が錆びつき、古びたものだったことだった。今も働き続けている「生きた道具」ではない……。
「どうぞ、こちらへ」
 マイクロフトが手で示すと、ハドソン婦人の左右の暗闇の中から、そこに控えていた黒づくめの尋問官たちの手が延ばされ、彼女の両肘を掴んだ。
「あっ!」 
 部屋の中央に据え付けられた「それ」は、ハドソン夫人に中世のギロチンを連想させた。丸く穴の開いた分厚い板が大きな天板の上に衝立のように垂直に立っている。他の道具と違って、これは今でも「生きて」いた。
「マダムをそこへ」
 ギロチンでは切り落とす「首」を固定する穴に、細く引き締まったハドソン夫人の腰がはめ込まれ、分厚い板の上下が金具で固定された。
「なに? なんなの?」
 腰の穴の高さに合わせ、手と膝をついて四脚の姿勢を取らされたハドソン夫人は、これから自分の身に起きることを想像もできず、不安から怯えた声を出した。
「……はじめようか」
 マイクロフトがピクリと耳を動かして告げると、黒づくめの尋問官たちが、左右からハドソン夫人の寝間着の裾を大きくまくり上げて肌着のズロースを剥き出しにしてしまう。
「あ、いやあっ! 恥ずかしいコトしないで!」
 マイクロフトは、柔らかく舐めした革の手袋をはめながら、自分にズロース姿の尻を向けているハドソン夫人に近づいた。
「いやっ! いやあっ! なにをするんですか! やめて、やめなさい!!」
 おびえて暴れようとするハドソン夫人の両脚を、尋問官たちが左右から抱えて押さえ込む。
「ひっ!」
 マイクロフトの手が、ハドソン夫人のズロースに掛かりグイと引き下ろした。
「やめてぇーっ!」
 薄く細やかな小麦色の体毛に覆われたハドソン夫人の尻が剥き出しになる。
 とっさに左右の尻たぶがキュッと引き締められ、中央のすぼまりと、女のまろやかさを隠そうとした。その緊張が伝わり尻の頂上に佇んでいる、丸いパイのようなハドソン夫人の尻尾がビクビクと震えている。
「ゴクリ!」
 ハドソン夫人の両脚を押さえている黒づくめの尋問官たちは、目の前にまろびでた小麦色の尻が、自分たちの腕の力にあらがい、激しくうねる様子に冷静さを保てず生唾を飲み込んだ。
「やめて、やめなさいっ! よしてっ!!」
 せめて片手を回して股間を隠そうとするハドソン夫人の努力を、胴体部を拘束した分厚い板の衝立がはねつけた。分厚くて広い板は、ハドソン夫人の手を阻み、自分の下半身を隠す努力を徒労に終わらせる。
「だめ! だめっ! 恥ずかしいっ!!」
 マイクロフトは黒い革手袋を、ハドソン夫人の震える尻の上に置いた。丸く柔らかな尻の肉の、熱いまろやかさの奥で、しなやかな筋肉がピクリピクリと震えるのが感じられた。
「マダム、あなたには外国に情報を売る間諜の疑いがかかっています」
「な、何のことですのっ!?」
「あくまで「疑い」ですが、あなたの近辺を調査をしても、一向に白黒の確信が得られない」
「だって、わたくし、そんなことに関わりはありませんものっ!」
 柔らかい尻を撫で回し、ハドソン夫人の「肉」の感触を楽しんでいるようなマイクロフトに、ハドソン夫人は噛み付くように言った。
「それを、マダムの「身体」で確かめさせていただきます」

  ■    ■  

「最初に「薬」を入れさせていただきますよ」
 マイクロフトは、注射針の付いていない注射器を黒づくめの尋問官から受け取ると、ハドソン夫人の股座に近づけた。
「やめてっ! 本当にやめなさいっ!」
 自分の下半身で何が行われているのか知ることの出来ないハドソン夫人の、その女陰に注射器の細い先端が差し込まれた。
「ひっ!」
 そのまま注射器のピストンが押し込まれ、ハドソン夫人の膣内に、ビリビリと痺れるような感触の薬剤が注ぎ込まれてしまう。
「ひぃ! や、やだ! いやよぅ!」
 マイクロフトは、薬剤による「ぬめり」も持たされたハドソン夫人の膣に、注射器の胴体部そのものを埋没させ、その最奥にも薬剤を満たしてしまう。
「いやよぉ! いやあーっ!」
 マイクロフトは、早くもその薬剤が、ハドソン夫人の身体、……特に「女」の部分に作用していることを、そこに挿入されたままの注射器を通じて感じ取っていた。
ヒク! ヒクッ!!
 注射器の筒を、ハドソン夫人の「女の肉」が喰い絞めはじめていた。柔らかく弛み、弛緩したかと思うと、鋭く収縮し、注射器を飲み込もうとする。ハドソン夫人もまた、自分の身体に起きている変化に気づき、恥じらいに頬を真っ赤に染め上げる。
「いやあぁ! 抜いて、それを抜いて下さいまし!」
 固い感触のそれ(注射器)が挿入されていることで、自分の秘部の動きが感じられてしまう。あさましく「うごめいて」しまう。
「これは、私の調合した「媚薬」なのです。これが女性の身体にどんな変化をもたらすのかは、マダム自身が知ることになります」
「ヘンになりますっ! 身体がぁ! 頭までヘンになりそうーっ!!」
 今や、マリー・ハドソンの下半身、股座は別の生き物のようにうごめいていた。パクパクヒクヒクと粘膜が震え、女陰や肛門などが噴火山の様に盛り上がったかと思うと、きつく収縮していく。
ジュッポン!
「はうっく!」
 ハドソン夫人の女陰に埋め込まれていた注射器が、湿った音と共に引き抜かれた。ヌラヌラと濡れて光る注射器を傍らに置くと、マイクロフトはズボンの前を開け、黒づくめの尋問官たちに命じた。
「強く、強く押さえていろ」
 ズボンの前から突き出されたマイクロフトの逞しい男根には、黒い革サックが巻き付けられていた。すっぽりと男根全体を被い、革バンドで幾重にも巻かれている。その革バンドが凹凸を生み、さらに亀頭部にはいくつも突起が突き出している「凶器」だった。
 その黒い「凶器」が、マリ−・ハドソンの女陰に押し当てられた……。
「あっ! あなたーっ! あなたああっ! マリーを助けてぇっ!」
 マリー・ハドソンは自分の胎内に押し入ってきたマイクロフトの男根に、思わず亡き夫への助けを求めた。
「いやあーっ! いやぁ! あなた、助けてぇーっ!!」
 ミシミシと柔肉を押し広げ、太いモノが入ってくる。マリー・ハドソンはその質量感に身体を硬直させた。
 ……動くと「裂けて」しまうと感じたのだ。
「いきますよ、マダム」
 グイとマイクロフトの腰が突き上げられた。黒い革サックに付けられた凹凸や突起が、マリー・ハドソンの「女」をえぐり、縦横無尽に攪拌しはじめる。
「いやっ! いやっ!! かきまぜないでぇーっ!」
ズブリッ! ズブリッ!!
 逞しいマイクロフトの逸物を、凶悪な凹凸の刻まれた黒い革サックが狂暴化させていた。
「うぐうっ! うぐううーっ!!」
 狭い膣道に満ち満ちた男根の質量に、注送もままならず、ひたすら粘膜を引っ張り、強引にこね回すだけだった結合部だったが、押し込まれ、引き抜かれる度に変化を起こし、マリー・ハドソンの「女」は湿った卑猥な音を立てはじめていた。
ジュボッ! ジュボジュボッ!!
「ひっ! ひいっく!」
 ハドソン夫人は唇を噛み締めて、押し寄せる感覚に耐えた。突き入れられるたびに、身体の底から、脳天まで快感が突き抜けた。
「卑怯者っ! 卑怯者ーっ!!」
 マイクロフトによる注送のピッチが上がった。
ジュボジュボジュボジュボっ! ジュッジュッジュッジュッ!!
「ひ、ひっ! ひぃ、ひぃっ!! ダメっ! ダメっ!!」
 マリー・ハドソンは、裏切りそうになる自分の身体を叱りつけた。ともすると、腰が柔らかく緩み、マイクロフトの男根を自分自身の「女」が飲み下しそうになるのだ。
「ダメよーっ!」
 ハドソン夫人は、ひたすら唇を噛み締めて、情け容赦のない無慈悲な蹂躙に耐え続けた。
「たとえどんな、……どんなひどい事をされても、身に覚えのない言いがかりには答えられませんわ!」
 マイクロフトの「凶器」に下半身を辱められ、汚されるだけ汚されても、ハドソン夫人の凛とした態度は変わらなかった。
「そのお言葉を信じたいところなのですが……。マダム、あなたは意思の強い女性のようだ。こうと決めた隠し事は墓場の中まで持っていくような……」
 マイクロフトは黒革のサックに覆われた自分の逸物を丁寧にリネンの布で拭き清めると、部屋の隅に下がる呼び鈴の紐を引いた。
リン……。
 建物のどこかで呼び鈴が鳴るのがかすかに聞こえる。
「マダムには申し訳ないが、どうやら長い夜になりそうです……」

  ■    ■  

「お呼びになりまして、マイクロフト郷?」
 暗い廊下を燭台を手にして現れたのは、エキゾチックな黒髪をなびかせた年若い女性だった。情熱的な顔立ちと、しなやかな野獣のような身のこなしで、酸鼻を極める様子の室内にためらいもなく入ってくる。
「ああ、君の手腕が必要なようだ」
 イザドラ・クラインは、スルリと部屋の中央に進み出ると、胴枷に挟まれ尻や秘部を蹂躙されてなお、激しく抗いつづける精神を失わないハドソン夫人の前に立った。膝を折り腰をかがめると、ハドソン夫人の小さなあごの下に指をかけ、顔を上げさせると、その眼をのぞき込む。
「まあ、かわいらしい間諜ですこと」
 キッと睨み返すハドソン夫人の強い目線に、臆することもなく、イザドラ・クラインはハドソン夫人の胸に手を伸ばす。
「やめて、さわらないでっ!」
 イザドラは寝間着の上からハドソン夫人の乳房を片方づつ掴み、ヤワヤワと指を動かして、その大きさと暖かさを確かめる。
「これをひとつづつ、この娘のお乳につけて」
 イザドラ・クラインは、小さな「首輪」をふたつ、尋問官たちにに手渡すと、代わりにマイクロフトから、ハドソン夫人の資料を綴じたファイルを受け取った。
「マリー・ハドソン未亡人。あらマダムなのね。……べーカー街の221Bの女主人。これってマイクロフト卿の有名な弟さんの住所よね!?」
 イザドラがハドソン夫人の素性を確認しているあいだに、尋問官たちはハドソン夫人の寝間着の前を切り裂き、その乳房を剥き出しにした。四脚の姿勢で床に手を点いた姿勢のハドソン夫人の胸は、少し下方に引っ張られていたものの、きれいな球形を誇っていた。
「お乳の根本に巻き付けて締め上げるのよ」
 イザドラの指示に従い、尋問官たちはハドソン夫人の乳房を荒々しく掴むと、柔らかさと弾力を併せ持つ乳肉を引き延ばすようにして、乳房の根本に「首輪」を締め付けた。
「あ、いやあーっ!」
 きつく「首輪」で締め付けられたハドソン夫人の乳房は、よりその球形を強調されブルブルと震え、おののいていた。
「揉んであげなさい。ダメ! 優しく、ゆっくりとよ」
 興奮を隠せず、思わずハドソン夫人の乳房に乱暴に掴みかかった尋問官たちを、イザドラはたしなめた。
「ゆっくり、ゆっくりと揉むのよ」
 尋問官たちのごつい指が、ハドソン夫人の白く柔らかい乳房に食い込み、ギュッギュッと揉みしだいた。
「やめっ、やめて下さいっ! そんな風にしないでっ!!」
 乱暴な揉み方だったが、先のマイクロフトによる交合で、身体の奥に火の点いた状態のハドソン夫人は、その官能に抗えない。
モミッ! モミィ! モミモミっ!!
「あっ! あっ!! あっあっ!!」
 尋問官たちは、自分たちがこね回す乳肉が、次第に粘り気を増して、さらに怒張していくのを手のひらで感じていた。
「あうっ! あうっ!! あっあっ!!」
 やがて、縦横無尽にこね回され蹂躙されるハドソン夫人の乳房の先端で、乳首の若芽が突き立ちはじめた。
「ほら、勃ってきちゃったわね」
 イザドラは、耳朶に飾った自分のイヤリングを外すと、ハドソン夫人の正面にしゃがみ込み、その揉み立てられている乳房を覗き込んだ。
「あなた達、お乳を揉むのはもういいわ」
 尋問官たちは名残惜しそうにハドソン夫人の乳房から手を離すと、次のイザドラの指示に従い。ハドソン婦人の両腕を捕まえ、左右に引っ張り上げた。
「そう、そのまま押さえていて」
 イザドラは、尋問官たちにハドソン夫人の胸を反らせるようにさせると、外したイヤリングを、ハドソン夫人の乳首へと近寄せ、柔らかく、しかし硬く突き立った肉を挟み込んだた。
キリっ! キリっ!!
「きゃふううっん!」
 ネジ止めのイヤリングは、ハドソン夫人の乳首にキュウキュウと食い込んでいき、筒のように突き出した乳首の肉を押し潰し責め苛んだ。今や、耳朶を飾るアクセサリーは、乳房を飾る、乳飾りにされてしまう。イザドラは強くネジを締め込むと、ハドソン夫人の。もう片方の乳首にも乳飾りの責めを施した。
「きゃうっ! い、いたいーっ!」
 ごく軽量の宝石と金属飾りが付いているに過ぎないイザドラのイヤリングだったが、性的な興奮で勃起させられているハドソン夫人の乳首には、おそろしく効果的な催淫爆弾として働いた。
ブルブルブルブルブルブル!
チャリチャリチャリチャリチャリチャリ!!
「ああああああああああっ! おっ! おおっ!!」
 ハドソン夫人のまんまるに膨らんだ両の乳房の先にぶら下げられたイヤリングが、小さな音を絶え間なく立てながら震えていた。
 小さな震えが、敏感なハドソン夫人の乳首を刺激し、その刺激がハドソン夫人の身体の震えを増幅した。
「あっ、胸がっ! 胸がヘンになるっ!!」
 イザドラは、ブルブルと震えが止まらないハドソン夫人の乳房を、自分の指で下からすくい取るようにすると、柔々と揉み込んだ。細くしなやかな指先が生み出す快感は、先ほどの男の指が生み出すものとは、別次元の隠微さをハドソン夫人の胸に注ぎ込んだ。

「さわらないでっ! さわらないで下さいっ!!」
 両腕を黒づくめの尋問官たちに押さえ込まれているハドソン夫人には、抗うすべがなかった。身体を揺すれば、乳首にはめ込まれたイヤリングが、自分の身体を淫らに刺激してしまう。
「さわらないでっ! ヘン、ヘンになっちゃうからっ!!」
 ポロポロと涙をこぼすハドソン夫人の鼻先に、イザドラは軽くキスをする。
「あなた、かわいいわよ。……マリー」

  ■    ■  

「ひぃっ! ひぃいっ! 何をするのっ、やめて!」
 男性が髭をあたる時に使う道具で、ハドソン夫人の尻尾に細かい泡が塗りたくられていった。イザドラ・クラインは柔らかい毛を縦横に絡めるようにブラシを操る。ハドソン夫人の尻尾を上から下に、そしてまた下から上にとなぞり上げた。やがて、ハドソン夫人の尻尾はすっぽりと真っ白な髭剃りの泡に覆われる。
「動くと尻尾が落ちるわよ」
 イザドラは、独逸製の剃刀を、キラリと光らせると、ハドソン夫人の尻にかがみ込んだ。
「た、たすけてぇ!」
 ハドソン夫人の尻尾の根本に、鋭い剃刀の刃があてがわれる。身と皮が薄く接している部分に氷のような金属の冷たさが感じられた。
ジ、ジジジッ!
 剃刀の刃が、ハドソン夫人の尻尾を剃り上げる。怖ろしさとおぞましさに、思わずピクリピクリと動く尻尾を巧みにいなし、イザドラは、ハドソン夫人の尻尾を「まるはだか」にしていった。
「ほうら、小さい子供のオチンチンみたいでしょ」
 その尻尾を指先でクイクイとしごき立てながら、イザドラ・クラインはハドソン夫人の様子をうかがった。
「はひっ! ひぃ!」
 イザドラが指先で敏感な尻尾のなかの関節を探り出し、ねちっこく、しごき、こね回すようにすると、ハドソン夫人の身体全体が、その度にビクリビクリとわなないた。
「ここを挫くと、大の大人でも身体が動かなくなることでも解るとおり、尻尾は身体の急所よ」
 イザドラ・クラインは。今度は手のひら全体を使い、ハドソン夫人の「まるはだか」の尻尾を強く握りしめる。
「き、きゅい〜んっ!」
 ハドソン夫人らしからぬ甘い悲鳴が、その喉から漏れた。
「そして、女の急所。……泣き所でもあるのよね」
 マリー・ハドソンは、その「まるはだか」にされた尻尾からの快感に怯えていた。剃毛され、地肌が外気に触れた瞬間、そこはまるで巨大な陰核と化していたのだ。イザドラ・クラインの指でくじられると、勃起した鞘肉をなぶられている以上の快感が、文字通り、尾てい骨から鼻先まで鋭く駆け抜けていく。
 ジュン!
 いつしかハドソン夫人の鼻の頭が濡れはじめていた。そんな生理現象を起こしてしまう自分の身体が恨めしく、ハドソン夫人の瞳から大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちる。
「感じてしまってるのね」
 イザドラは、壁に掛かる「やっとこ」を手にすると、カチカチと脅すように音を立てながらハドソン夫人の「まるはだか」の尻尾を軽く挟んだ。
「きゅ。きゅう〜ん!」
 幼女の泣き声のような声が思わずハドソン夫人の喉から洩れる。イザドラは肉と骨の感触を確かめながら、クイクイと「やっとこ」をあやつった。
「どう、こういうふうに捻ると、お尻の穴やアソコがジンジン痺れたみたいになるでしょ?」
 ハドソン夫人は、そのイザドラの言うように、尻尾の先から、恥ずかしい身体の底の部分までが熱く火照りはじめるのを感じていた。
「やめて、もうおよしになって! あなたには女の情けというものが無いの?」
「女の「情け」は知らないけど、女の「喜び」には詳しいわよ」
 イザドラは、手首を返してハドソン夫人の尻尾に、新しい刺激を送り込む。
「きゃうっ! きゃうんっ!!」
 ハドソン夫人にとって尻尾を根本から「やっとこ」で引き抜かれたような強烈な衝撃だった。
「くすっ」
 イザドラは「やっとこ」を巧妙に操りながら笑みを浮かべる。実際にはそよ風のように極々軽く「急所」を捻っているだけなのだが、当事者にとっては吹き荒れる暴風のような刺激であった。
「かふゅ! かふゅうっ!!」
 大きく眼を見開いたハドソン夫人の口元からは、透明な涎が幾筋も床に垂れ落ちた。そして、その現象は、ハドソン夫人の「下の口」にも伝播していた。
トロトロトローっ!
 ふっくらと膨らんだ女陰から、豊かに愛液が噴きこぼれている。
「さあ、マイクロフト卿。彼女に「とどめ」を差して上げなさいな」
 一部始終を見守るだけだったマイクロフトは無言で頷くと、自分の男根に巻き付いた「いましめ」を解いた。黒い革ベルトが解かれるとその下から紫色に近い赤黒い肉が弾け出て、それまでの二倍近い直径に膨れ上がる。
 それはマイクロフトの逸物を増強させるための物ではなく、抑えるための物だったのである。
ドクン!
 それまで誇示されてきた革ベルトの凹凸にも勝る、蠢く血管の瘤がついた異形の男根がそそり立つ。亀頭を覆う革サックが取り去られると、すさまじい雁首の段差が露わになった。
ドクンっ! ドクンっ!!
 マイクロフトは、より太く凶暴さを増した逸物をハドソン夫人に見せつけるために、ハドソン夫人の頭の側に回った。
「あ、ああっ!? ま、まさか、それをっ!?」
「マダム、次はマダムにコレを差し上げることになります」
 眼の前に突き出された筋肉と血管の「狂器」を見せつけられたハドソン夫人の顔面から音を立てて血の気が引いた。
「狂っちゃうわよ。きっと……」
 イザドラの手が、そのマイクロフトの「狂器」を下からすくい上げる。その「太さ」にイザドラの指が回りきらない。
「では、マダム……」
「やめ、やめ……、やめて下さいーっ!」
 ゆっくりと焦らすように再びハドソン夫人の後ろに回ったマイクロフトは、ハドソン夫人の左右の尻の肉を両手でグイと掴み、左右に押し分けた。ムッチリと粘る柔肉の感触の中心に、先ほどマイクロフトに犯され、紅く染まった女陰がヒクついている。
「いやっ、いやっ! あなたぁーっ!」
 泣き叫ぶハドソン夫人は、再び亡夫の名を呼ぶ。
ズイっ! ミチミチっ!
「きゃあーっ! たすけてえっ!!」
 胴を分厚い板で固定されたハドソン夫人の身体は、固定された腰を軸に海老のように反り返った。白い喉を晒し、豊かな胸を突き出しながらハドソン夫人は天に向かって吼えた。
「おっ! おおーっん!」
 股座から身体がふたつに裂けるような激痛のなかに、胎内いっぱいに満ち満ちたすさまじい質量感。
「おうっ! おおーっん! おおーっん!!」
 ハドソン婦人は激しく頭を打ち振り、その長い髪を振り乱す。
「……どうですか、マダム」
 マイクロフトの「狂器」は、ハドソン夫人の下腹のなかで、暴れ馬のように上下左右の内襞を蹴りつけ、奥へ奥へと激しく突き入れた。
「死んじゃうっ! マリー、死んじゃうのおっ!!」
 大きなストロークでハドソン夫人を揺さぶり立てるマイクロフトのリズムに合わせて、ハドソン夫人を繋ぎ止めている台がギシギシと軋み鳴る。そして、そのリズムに合わせ「首輪」で括られたハドソン夫人の胸が激しく揺さぶり立てられていた。
 プリプリと「張り」を増して丸々と膨らみ切った乳房の頂点には、痛々しいくらい高く乳首が突き立ち、その柔らかな若芽の先端では、イザドラのイヤリングがチリチリと小さな音を立てていた。

「死ぬっ! 死んじゃうのっ!
 あなたっ、たすけてぇっ!!
 ……こ、殺して、もういっそ殺して下さいっ!!」
 マリー・ハドソンの悲愴な叫びが部屋中に響いた。マイクロフトは無言のまま腰を引いて、狂器の雁首の部分までをギリギリのところまで引き抜いた。
ジャプっ! ドプっドポっ!
 大量の愛液がハドソン夫人の「なか」から掻き出され周囲に飛び散り溢れかえる。
「あっ。ぬっ、……抜けちゃうっ!」
 自分自身の愛液で下半身をびしょ濡れにしたハドソン夫人は、自分でも思ってもいなかった言葉を口にしていた。
「ダメぇ! ……ダメよぉ!! きて! もっと頂戴っ!!」
「……イエス。マダム」
 マイクロフトは大きく腰を溜めると、ハドソン夫人に「とどめ」の一撃を撃ち込む。その大きな「うねり」を伴なった「狂器」の突進は、マリー・ハドソンの膣道を押し広げながらその胎内を強烈な力で逆流して行き、子壷の中まで快楽の大波を叩き込んだ。
「キャンっ! キャインっ!!」
 震える全身を大きく反らせると、ハドソン夫人のギリシア彫刻のように美しい裸身が凍りついた。次の瞬間、まるで矢を放つ弓のようにハドソン夫人の身体が弾ける。快楽の絶頂という矢が、その身体から放たれたのである。糸の切れた操り人形のように、ハドソン夫人は台上にガックリと崩れ落ちた。
「ひくっ……。ひくっ……」
 いまだにマイクロフトが押し入ったままのハドソン夫人の膣道だけが、別の生き物のように緩やかな収縮を繰り返し、その「狂器」を、もっと飲み込もうとしていた。ハドソン夫人の虚ろな眼は、今は何も写していない。限界を超えた性交絶頂は、文字通り彼女を「小さな死」の縁に叩き込んだのだ。
ズルリっ!
 ハドソン夫人の「なか」から、マイクロフトの「狂器」がようやく引き抜かれた。
「眼を覚ましたら尋問の続きだ。……なにか隠していても、もう隠しおおせんよ」
 ハドソン夫人の腰を挟み込んでいた分厚い板が外された。黒づくめの尋問官に抱えられ、裸同然のハドソン夫人が長椅子に運ばれて横たえられる。
 気を失い力無く横たわるハドソン夫人の胸から、イザドラは、豊かな乳房の根元を締め上げている「首輪」と、可愛らしい乳首に喰らいついた自分のイヤリングを外して、その身体に真新しいシーツを掛けてやる。
ピクンっ! ビクビクっ!!
 ハドソン夫人の身体が強烈なエクスタシーの余韻に震えていた。
「……いつもの事よ」
 イザドラは、取り出した紙巻き煙草を口の端にくわえると火を点けた。

  ■    ■  

「みなさん。朝御飯の支度が出来ましたよ」
 ベーカー街のある家に、どんな目覚ましよりも効果のある、朝を告げる声が今日も響く。
「はた、……もう朝ですか」
「少しはシャッキリしろ、ホームズ!」
 家の二階に下宿するロンドン一、いや世界一の名探偵が、それらしい貫禄を毛ほども見せず、濁りきった眼で階下にトボトボと降りてくる。
「また、お洋服のまま寝たんですか?」
 あきれて尋ねるハドソン夫人に、名探偵は答える。
「いえ、寝てないんです。……ワトソン、アレたのむよ」
 なにやら指で注射器を扱う仕草をする友人を、ワトソン医師は、小さな声で、しかし厳しくはねつけた。
「コカインなんてダメ! ダメ! ダメ!」
 そして、声を高くしてつけ加える。
「目覚ましには、ハドソンさんの朝御飯をいただくのが一番だよ!」
「……うーん。そりゃ、その通りなんだけどね」
「あらまあ、なんだか解りませんけれど、冷めないうちに召し上がれ」
 朝に相応しい弾んだ声が食卓を飛び交った。
「ところでハドソンさん」
 ホームズは、食後の紅茶を啜りながらハドソン夫人にたずねた。
「アクセサリーを変えてからですね? こう、お元気なのは?」
 ホームズは自分の襟元に手をやり、ハドソン夫人の新しいアクセサリーに気付いていることをウインクで知らせた。
「なんだか懐かしいな。僕のお袋も、そんなヤツしてました。いや、お似合いですよ」
 なんの事か理解できずに、あたふたとしているワトソン医師を間に挟んで、ハドソン夫人とシャーロック・ホームズは笑顔を交わし合った。
「……ええ、一足早く春が来たみたいな気分ですのよ」

  ■    ■  

「相変わらず、疑わしきは「利用」せよ、なのね?」
 イザドラ・クラインは、ハドソン夫人から届いた手紙を読み終えて燃やしているマイクロフト・ホームズの顎の下に、横から自分の鼻先を差し入れてくすぐった。
「まだ、仕事中だ」
 マイクロフトに邪険に追いやられ、イザドラは部屋の隅の椅子にクルリと腰掛け、紙巻き煙草に火を点けた。たぶん、軽く20分から30分は、ほっておかれる事になる。
「……フゥーっ!」
 イザドラは唇をすぼめて紫煙を書類仕事に没頭するマイクロフトの方へ吹きかけるが、煙草の煙はマイクロフトには届かず、空中で四散して散ってしまった。
「……ホント、いつもの事よ」
 夜のテムズ川の真っ黒な川面が広がる窓には、室内の明かりに照らしだされた女がひとり映っていた。イザドラ・クラインは自分の首もとに手をやる。そこにはハドソン夫人と同じ「赤い首輪」が巻かれているのだった。

おしまい


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