MARS-G(まるす・じー)氏・作

 MARS-G(まるす・じー)さんによる「南海奇皇・ネオランガ」のエロパロ小説です。

 ネオランガものがそもそも珍しいのに加え、MARS-G様の作品としても少々異色な部類かも。M男クンに嬉しいようなノリでもあります。

 ↓以下はMARS-G様御本人によるコメントです。

 MEMO
ワリと初挑戦。
エロ拷問ぢゃない!?
内容は犯罪ですがw
突っ込みは危険です。


 信号が赤にかわる。
 見通すことのできるかなり先まで、進行方向の信号機が赤く点灯しているのを見て取り、助手席から大きな溜息が聞こえた。
「ふう、こんなんじゃ遅刻だわ」
 ハンドルを握る藤原和王(かずお)は、次にどんな言葉が飛び出してくるか待ちかまえた。
「信号無視でブッ飛ばして!」
 それとも、
「今日はサボるから、つきあって」
 かもしれない。
 なんにせよ、スマートに対応しなければ、この子猫のような少女のご機嫌を損ねてしまう。
「……ふん!」
 少女、島原夕姫(ゆうひ)は不機嫌そうに鼻を鳴らすと、シートベルトの内側でスルリと身体を丸めて寝息をたてはじめた。これではシートベルトの意味がほとんどない。
「あれ、夕姫ちゃん。寝ちゃった?」
 春の陽射しの暖かさに誘われて穏やかに眠っているように見えても、不機嫌そうに寄せられた眉間のシワから、それがタヌキ寝入りであることが和王にはわかる。
 長いつきあいだ。なにしろ、初めて会ったときには赤ん坊だった。
「眠り姫は、どこに行きたいのかな?」
 ついでに今では教師と生徒という関係でもある。
「お花見〜。上野不忍池〜」
 寝たふりを続けながら、夕姫は生返事をする。
「了解、眠り姫さま」
 ハンドルを切りながら和王は、学校へ届ける、自分と夕姫の2人分の欠席理由を思案する。考えながら、進路を確認するために走らせた目線が、助手席の夕姫を捉えた。陽の光のきらめきを受けて、その頬が輝いて見えた。
「ホントに寝ちゃった?」
 眉間の深いシワが解け年相応の少女に見える寝顔に、和王は語りかけるが本当に寝入っているにしろ、タヌキ寝入りにせよ、夕姫からの返事は返ってこなかった。
 和王は、眠っている少女を起こさないように気を使い、できるだけ緩やかに車を上野へ向かわせた。

 ふたりして学校をサボってまで赴いた不忍池のデートは散々だった。
「もー、最悪! 最低だわっ!!」
 まず、折からの強風で桜がほとんど散っていた。そればかりか舞い上がる砂埃で眼を開けていることもできなかった。
「なんで、こんなコトになるのよっ!」
 そして、和王が誘って漕ぎ出したボートから、夕姫が見事に飛び込みを披露した。
 水面に浮かんだボールを岸の子供に投げ返そうとして勢いが余ったのである。すぐに和王がボートの上に引き上げたが、頭から水を滴らせた夕姫は、不機嫌の極みだった。
「う〜、カエルかしら!? パンツの中に、なんか居るのよ!」
 気丈に振る舞いながらも、びっしょり濡れそぼった服が不快でたまらないらしい。
「あーあ、このままじゃ風邪を引くね」
「も〜、何とかしなさいよ!」
 和王は、すぐに顔の利くシティーホテルに部屋を手配した。藤原家の「名前」が通用するホテルである。ついでに支配人頭にも連絡を入れ、夕姫のサイズにあった着替えも手配しておく。
「連れが池に落ちてね。びしょ濡れでいくから大きめのタオルも頼むよ」
 電話で事の顛末を告げる和王の臑を、夕姫が蹴り上げる。
「余計なことは言わなくていいのよ!」
 たやすく家の名前を使うことが嫌いな和王だったが、夕姫絡みの、しかも極めてたわいのないことで、藤原の名前を乱用することは楽しく思えた。
 多分、ぐっしょり塗れた車の助手席をメンテナンスするときさえ、自分は楽しいと思うのだろうと予感する。
「フロントでは、歳の離れた兄妹ということで、ひとつ」
「わかってるわよ、そんなこと」
 塗れた髪がペッタリと頭や頬に張り付き、普段より一回り小さく見える夕姫の輪郭に、和王は心がざわめくのを感じた。

「アニキのオール捌きがヘタクソすぎなのよ!」
「オイオイ、勘弁してくれよ」
 三文芝居でロビーとカウンターをやり過ごし、ふたりは高層階のツインルームに落ち着く。
「スケベ! 見ないでよね!!」
 よくわからない決めつけのセリフと同時に、塗れた服を脱ぎ散らかし、夕姫はバスルームへと姿を消した。
「うひー、シャワーだぁ♪」
 かなりの年季の入った島原家の風呂場は、木製の風呂桶に手桶、床はスノコ敷きであることを和王は知っていた。三人いる姉妹がそれぞれ自分専用に揃えた石鹸やシャンプー・リンスの類だけが、おそろしく豊富だが、女の子が好きそうなモダンさには縁遠い。
 バスルームから漏れ聞こえるご機嫌な鼻歌を聞きながら、和王は床に脱ぎ散らかされた服を拾い集める。ホテルのクリーニングに出せば、2〜3時間で乾くだろう。
「……スケベ!」
 夕姫のショーツを手にして、うかつにも放心していたところを、夕姫本人に見られてしまった。
「いや、違うんだ! あー、なにが違わないんだ!? ええと……」
 ものすごい三白眼になった夕姫の目線にタジタジになる自分が情けない。
「まったく、サカリのついたオスそのものよね!」
 大きすぎるバスローブに、まるで着られるようにして夕姫は浴室から姿を現す。
「す、すぐにクリーニングに出すからね。それまでコレを……」
 あわてて、支配人頭が届けてくれた着替えをひとそろい夕姫に差し出す。ホテルに入っているショップから、質の良いものを揃えさせている、決して安いシロモノではない。
「いいから、こっちにいらっしゃい!」
「は、……はい」
 その頬が、かすかに紅く染まっているのを見て、和王は夕姫のそばに立った。
「……キスしてもいいわよ」
 薄く眼を閉じ、軽く唇を突き出す夕姫を抱くために、和王は中腰の窮屈な姿勢を取る。小鳥がついばむようにして唇をかさねて、和王は夕姫の薄くて華奢な身体を抱き寄せた。厚手のバスローブに包まれた夕姫の身体は、まるで子犬や子猫などの小動物を思わせる、細い骨と熱い体温の詰まった柔らかい革袋のようだった。
「ち、ちょっとイタイ」
 きつく抱きしめすぎたのか、かさねた唇を外して夕姫の悲鳴が漏れる。しかし、和王はそのクレームには耳をかさずに、夕姫の身体を抱き上げてしまう。床を探って夕姫の足先が空中を探る。
「イ、イタクしないでよ……」
 和王は、自分の呼吸が段々と荒くなっていくのを抑えきれないでいた。夕姫のなかに培ってきた、スマートで優しい自分のイメージを壊すのは好ましくないが、今は自分を抑えることができないでいた。
 自分自身の荒い息が聞こえるなか、バスローブの前をはだけさせ、夕姫のいまだ薄い胸を剥き出しにする。乳房というには未発達で夕姫が全身で伸びをすれば、そこは少年の胸のように、きれいに肋骨のラインを描くだろう。その中で、小さく膨らみかけた乳首だけが、まるで持ち主の「オンナ」を主張するように、和王の掌のなかで転がった。
「やめなさいよ。……ヘンタイ」
 その乳首に、和王は軽いキスを繰り返しながら、はたして夕姫が性欲を持っているのかどうかを考えてしまう。おそらく歳に相応しくない大人びた精神を持っているとはいえ、発育途上の身体では、身体をかさねることに対して、男女の悦びではなく、動物のじゃれあいに近い感覚しか持っていないのではないだろうか?
「えいっ」
 夕姫の脚が自分の腰に絡まるのを感じる。薄い腰に片腕をまわし、和王は夕姫の身体をベッドまではこんだ。
「今日はオチンチンさわってあげるよ」
 潤んだ眼で、少しだけ、……ホンの少しだけ恥らいながら夕姫が、和王の耳元でささやいた。
「ホラ、……出しなさいよ」
 和王は顔がカッと熱くなるのを感じた。オレは童貞の中学生か!? なんで、こんなにこの小娘に夢中なんだ!? 服の中で、自分のペニスがキリキリと捩れるように勃起して痛いくらいだった。
「ホラ!」
 夕姫の手が、固く膨らんだ和王の前を探り、ファスナーを見つけ出すと、一気に引き降ろしてしまう。
「!」
「!!」
 真っ直ぐに突き出した和王のペニスは、怒張の極みのごとくいきり立ち、ビクビクと脈打っている。
「ホント、男の子ね。和王さん♪」
 夕姫の眼の前に、浅ましい逸物をさらけ出したことに和王は後悔しはじめていた。しかし後悔の念にもかかわらず、さらに勃起したペニスに血流が流れ込んでいく。ビクビクと夕姫の眼の前で角度を増し、その大きさを、さらに膨らませてしまう。
「ゆ、夕姫ちゃん……」
 夕姫は、その小さい掌で、和王のモノを掴んだ。
「スゴイ。熱くて、……ドクドクいってるよ」
 経験がなく、ペニスの扱いに迷っている夕姫は、両手で和王のペニスを握り、握力の強弱をつけて揉みはじめる。
「どう、これで気持ちいいの?」
 ギュウギュウと揉み立てられるのは奇妙な感覚だったが、夕姫が自分のペニスに触れていることだけで、和王は達してしまいそうになる。
「夕姫ちゃん。もう出る、出ちゃうよ」
「出る? 出るって!?」
 射精というモノの知識はあるかもしれないが、どんなコトなのかまでは夕姫は理解していない。
「も、もうオチンチン放して」
「なんでよ。ホラホラ♪」
 夕姫は、さらに和王のペニスをねじったり、ついにはシェイクハンドでしごき立てることまではじめてしまう。
ギュ、ギュ!
 夕姫は、亀頭部についた雁首の段に興味を持ったらしく、そこに指で輪を作り、絞殺するように締め上げ始める。
「うおうっ!」
 夕姫がちがった動作でもてあそぶたびに、和王のペニスは熱く脈動し、夕姫の掌の中でのたうちまわった。
ビクン、ビクン!!
「も、もうやめよう。夕姫ちゃん」
「ダメだよ。だって和王さん、まだイッてないんでしょ?」
 潤んだ眼で、和王の顔とペニスを交互に見ながら、夕姫は和王がイクところを見たいと言った。
「ちゃんと私の前でイキなさいよね♪」
 まだテクニックもなにも存在しない夕姫の指使いだったが、和王には手練手管の娼婦よりもたまらないモノだった。
「おうっ! うおううっ!」
 和王は声を上げた。
 夕姫が和王のペニスを口に含んでいた。亀頭部がスッポリと夕姫の唇のなかに納まり、小さな舌が亀頭部を舐め廻していた。

ビュ! ビュウーッ! ドピュ!! ドピュウ!!
 睾丸が、痛いくらいに収縮して、白熱化するのが感じられた。ペニスの中心に熱いマグマが吹き上げ、夕姫の口の中へドボドボと大量に放たれる。
「!?」
 女の経験するエクスタシーというのは、こういうものかもしれないと和王は思った。かつて経験したどんな絶頂よりも激しい射精がようやく終わり、ようやく和王が気が気付くと、夕姫が眼を真ん丸に見開いて自分を見つめていた。
「……最低っ!」
 夕姫の口元からは、和王の放った白い精液がダラダラと滴り落ちていた。ベッドの上には、やはり吐き出された白い精液の塊がある。
「い、いきなりフェラチオなんて、……するからだよ」
 実に言い訳がましく和王は夕姫に弁解する。
「男の子のイクって、こんなにバッチイの!?」
 脱げかけたバスローブを引きずり、転がるように夕姫はバスルームへと飛んでいった。
「最低、最低! バッチイ、バッチイ!!」
 バスルームのドアが勢いよく閉まり、ガチャリと鍵が掛けられる。
「もう、二度とヤッてあげないんだから!」
 バスルームのドアの向こうから、夕姫の怒声が聞こえてきた。

 呼ぼうと思って忘れていたクリーニング係を呼びつけながら、部屋の掃除係に幾ら掴ませれば良いかで、少し和王は悩んだ。自分のためにも、夕姫のためにも三流ゴシップにならないようにしなければ……。
「入ってこないでよねっ!」
 結局、クリーニングが仕上がってくるまで、夕姫はバスルームから出てこなかった。支配人頭が用意した高級下着や、可愛らしいドレスは、袖を通さないまま夕姫のお持ち帰りになってしまった。しかし、そのお土産と最上階のレストランでの食事で、夕姫のご機嫌が直ったことが和王には多少なりとも救いだった。
 ただ食事中に、苦虫を噛み潰したような、ものすごい表情で、夕姫が自分を見ているコトが、とっても気がかりではあったけれど……。

おしまい


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