魔渡氏・作

 魔渡さんによる「こみっくパーティー」のエロパロSSです。

 由宇ちゃんと和樹のラブラブ同棲ものという感じですが、コミカルな文体による軽妙なノリが楽しい作品になっています。


「よし、原稿完成と・・・」
 ここはとあるアパート、そこでいい年した大学生が・・・
「おい、ナレーター。」
 ナレータに突っ込みをいれるなんて非常識な奴だな。まーいいえっと・・・気を取り直して、彼の名は千堂和樹、美大受験に失敗し、興味のない大学にしかたなく進学。目的もなくだらだらと生きていた所を素晴らしい友人に誘われるまま同人の世界に・・・そしてわずか1年足らずで壁サークルの大手同人作家・・・ありえないな。あと、身長もそこそこ高く顔もなかなかなために女にもてるが本人が鈍いのか意気地が無いのかまわりに振りまわっされぱなし、下は中学生から上は大人のお姉さんまでと選り取り緑なのになにもできない情けない男だ。
「だから、おい。もうすこし言い方があるだろ」
 言い方?えっと、同人なんて辛いしキツイし世間から見れば人生の落・・・
「それ以上言うなよ。いろいろ危ないから」
 それは今、自分でも思った。そもそもこれを書いてる時点で作者も・・・あっ殺気を感じる・・・いや、同人なんて素晴らしい世界に生きられて幸せだな君も
「意外と世渡り上手いナレーターだな」
 だからナレーターにナレーターのさ(はぁと)
「・・・・・・」
 ・・・・・・
「話を進めないか?」
 そうだな。まー夏のこみパも無事終え次回こみパの原稿も今回は闖入者もなく無事完成したわけだ。
「ああ、今回は特に厄介事もなく済んだ」
 めでたしめでたし・・・ってここで話を終わらせてどうする!!
「自分に突っ込みいれるなよ」
 スイートだぞ同士一樹!!それでは話が続かないというか始まらないじゃないか、というわけで話はそこから始まるわけだ・・・あっ一様これ前書きだからな、本編でナレータにツッコミ禁止だから!!
「お前・・・大志だろう!!」
 なんのことかね。同士?



「よし、原稿完成・・・なんかさっきも同じことをいったような気がするけど気のせいだろう・・・さてとページを数えて」
 原稿を終え最終確認を使用とした。突如玄関からドガッバキッと激しい物音が響いた。
「誰だ?こんな時間にって・・・」
 後ろを振り返ると丸太を抱えた少女が玄関をぶち壊し息を荒くして立っていた。現在の時間は夜の10時、間違いなく補導の対象になるだろう・・・
「ゆ、由宇?なんでって言うか玄関を壊すなよ・・・」
 驚きながらも相手が由宇とわかるといたって冷静に苦言をもらした。少女の名は猪名川由宇。関西を中心に活動している同人サークル『辛味亭』の主催者。身長155センチと小柄なためによく中学生と間違われることはあたりまえ。小学生でもたまに間違われることさえあるが、れっきとした20歳。そう20歳だ。未発達なままの胸ではあるし化粧気もない上に髪を後ろで左右にわけリボンで結んでいるために到底20歳に見えないが・・・
「か、和樹・・・お願いや・・・うちを・・・うちを匿ってくれへんか?」
 いつに無く動揺し弱弱しい態度で(それでも手には大きな丸太が握られているがそこは見ないことにしてあげよう)立ち尽くしていた。
「どうしたんだ?」
 流石に普段と違う由宇の態度に違和感を覚えた和樹は由宇が壊した扉を手早く直し(何度も壊されてるのでもはや手馴れたもの)机を片付けお茶を差し出した。由宇は普段は姐御肌で快活もよく明るい少女ではあるがいまはその見る影もなく意気消沈しておりいつもの覇気がまったく感じられない。
「あ、あんな・・・うち・・・」
 由宇はお茶に少し口をつけそして上目遣いで和樹を見上げながら重い口を開いた。
「うち・・・家を飛び出してきてん・・・」
「家て旅館をか?なんでまた家を継ぐのが夢だって・・・」
 由宇の実家は兵庫県にある老舗旅館の一人娘であり将来は家を継ぐことが由宇の夢だと和樹は聞いていた。
「そうなんやけど・・・実はな。お見合いすることになってん・・・」
「お見合いなら断わればいいじゃないか」
「そうもいかへんね・・・ほら、うちが跡注ぐにしてもきちんと婿さんもらわないかへんやろ?それで早いうちがええって勝手に段取り決められて・・・それでうちつい頭に来て飛び出したんよ・・・」
 由宇はちらちらと和樹の表情をうかがいながらゆっくりと事の次第を話した。
「それでほとぼりが冷めるまで・・・」
「その・・・泊めてくれへんやろか?」
「まぁ、お前を泊めるのは初めじゃないしな。別に良いぜ。それに改まって頼まなくても前みたいに勝手に泊まればいいわけだし」
 実際に由宇を何度も泊めているものの。和樹は一切手を出してはいない。普通、若い女と一つ屋根の下ならなにかあってもおかしくないが、手を出さないのは和樹が良識的な男か木石に手足が着いてるだけなのか、ただ単に度胸が無いのか、女に興味が無いのかわからないがとりあえず手は出してはいない。
「ありがとうな。そや、晩飯はまだやろ?うちがなんか作ったるわ」
 家主の許可も無くもはや知ったる台所、ありあわせの材料(近所に住む高校時代の女友達、高瀬瑞希から差し入れ。同じ大学でありながらこちらも脈ありなのに手を出していない)で純和風なメニューを完成させた。由宇は普段の言動は大雑把だが料理などの家庭的なところの配慮は旅館の跡取娘らしくしっかりしている。もちろん味もプロ級である。
「ふー美味かったよ。由宇の作る飯は最高だよ。」
「ありがとう。なんや嬉しいわ。うち・・・ええ、お嫁さんになれかな?」
「うん?なんか言ったか由宇?」
「な、なんもいってへんで・・・」
 由宇は洗物を終えリビングに戻った。



 たわいの無い会話をしばらく続けたが和樹はここ数日原稿に励んでいたためやはり疲れを隠すことはできず、うとうととし始めた。
「和樹、疲れ取るんならそろそろ寝よか?」
「ああ、そうだな。今回は締め切り前に間に合うように気合い入れてたからな・・・まっおかげで終わったけどな」
「おお、早いな和樹。そやったらうちの原稿手伝ってや!!」
「げっ・・・判ったよ。でも今日は寝かせてくれ」
「ええで、うちも仕上げだけやから、和樹が手伝ってくれるなら明日1日で終わるさかいかまへんで」
「了解。それじゃお休み」
 和樹は床に予備のベッドマットを敷くとその上に横になり布団をかぶった。
「ま、まち和樹。うちがせわになるんやから和樹はベッドで寝てや。うちがそっちでかまへんから」
「そうも、いかなえよ。由宇だって一様女の子だからな」
 和樹は笑いながらそう言うというは頬を染めそして・・・
「一様ってのがひっかかるけど・・・そや・・・和樹が嫌やなかったら同じベッドで寝えへん?」
「おいおい、いちよう俺だって男だぞ?もうすこし身の危険とか感じないのか?」
「うちは・・・和樹がしたいのなら何されてもかまへんよ・・・」
「おい由宇。冗談は・・・」
 そこまで言って和樹ははっと息を呑んだ。由宇の顔があまりにも真剣でそしてとても悲しそうな表情を浮かべていた。
「そ、そやな・・・迷惑やもんな・・・うち・・・牧やんや瑞希ちゃんみたに色気があるわけや無いし、彩や千紗ちいみたいに可愛いわけでもあらへんし・・・それにいつも迷惑かけてばかりやもんな・・・・・・でもな和樹・・・うちな、うち本気であんたのことが好きやねん!!うちなんて遊びでもなんでもいい・・・和樹のいうことならなんでも聞く・・・たがら・・・・・・だからな・・・うち・・・うち・・・」
 今にも泣き出しそうな由宇の表情か゜明り消えた部屋に差し込む月光で映し出され、1人のか弱い女の子として初めて和樹の目に映った。和樹の目には由宇は元気が会ってそして頼りになるパートーな。それは性別を越えた存在としてしか映していなかった。だが、いま目に映っている少女は間違いなく和樹の知る猪名川由宇であって和樹の知らなかった猪名川由宇である。由宇は強かった、一人でなんでもできる行動力、広い同人の知識と人脈。それらが由宇を強く見せていた。だが本当の由宇は・・・・・・弱かった。いつも気丈に振舞ってたのも不安に負けそうになりそうな自分を鼓舞するため本当は1人で不安で潰れそうになりながらもまわりに心配をかけまいと必死な姿がただ強く見えていただけかもしれなんいという思いが和樹の中に生まれた。その思いは同情などでもなく目の前の少女を守りたいという思い純粋な思い、ただ愛しいと思う気持ちだけだった。
「もういいよ。由宇」
 和樹は重い口を開きやさしい口調で囁きそして由宇をそっと壊れ物をだくかのように抱きしめた。
「か、和樹?」
 突然の和樹の行動に由宇は戸惑いをかくせず目を白黒させた。
「ごめんな・・・俺、お前の気持ちに気づかなくて・・・由宇のこと女として見てやれなくて・・・」
「な、なんで和樹があやまるん?そ、それにうちなんか・・・色気あらへんし・・・」
「そんなことないぜ・・・ただそれに俺が気づかなかっただけだ・・・だからごめんな・・・」
「そ、そなこといわれてもうち本気にしてまうやないか・・・うちなんか・・・遊びで・・・」
「うちなんかとかいうなよ由宇・・・すくなくとも俺は今、本気でお前が欲しいと思ってる・・・いや今だけじゃないずっと・・・そばにいて欲しいと思ってる」
「ほな・・・うちでええの?胸とかぜんぜんあらへんし、いつも迷惑かけてるのに・・・うちでええの?」
「俺は由宇だから良いんだ・・・本当はずっと前からお前のこと惚れてたのかもしれない・・・でも、それを認めちまうと何かが壊れそうで認められなかっただと思う・・・俺は由宇が好きだよ。大好きだ・・・毎日キスしたくなるほどに」
 その言葉を聞き由宇は言葉を失った。そして大粒の涙が止めなく流れ落ちた。
「おい、泣くなよ・・・」
「こ、これはうれし泣きや・・・和樹・・・うちを愛して・・・うちが和樹のもんやっていう証・・・うちになっ」
「ああ、判った」
 和樹はそっと由宇を離すと優しく唇を重ね。そのままベッドへと押し倒した。



 和樹と由宇は一糸纏わぬ姿で和樹が由宇をベッドに押さえつける形で重なり合っていた。
「恥ずかしいからあんまみんといて・・・」
「そんことないよ。由宇・・・とっても綺麗だ。」
 由宇の肌は白く極め細やかでまるでだれも足を踏み入れていない新雪の様であった。
「はうっ・・・和樹そこ・・・だめ・・・やめっ」
 和樹はゆっくりと胸をもみながら由宇が何処が感じるのかを確かめるように舌を這わした。
「胸は・・・やめっ・・・それにうち胸小さいから・・・かんにん・・・かんにんや」
「そんなことないよ由宇。小さいけど感度はいいみたいだし」
「そ、そんなこといわんといて・・・はうっ・・・そ、そんなとこ」
「おへそも感じるんだ?」
「和樹・・・そな恥ずかしいから・・・いわんといて・・・」
「可愛いよ由宇・・・」
 そういわれる由宇は抵抗できなくなり和樹の丁寧な愛撫に逆らえずその快楽に身を任せるのだった。
(和樹・・・むっちゃうまい・・・やっぱり経験とかあるんやろな・・・うちはその・・・)
 同人一本できた由宇に男性経験はまったく無く間違いなく処女であった。それにたいし和樹のテクニックはどこで覚えたのかは不明だがかなりなれたものだった。
「ひゃぐっ・・・」
「由宇のあそこ、もうずいぶん濡れてるね。これなら大丈夫かな?」
「まっまって和樹、まだ・・・ひぐぅ」
 和樹はゆっくりと挿入し由宇の秘所からは赤い筋が流れ、和樹は苦悶に表情を歪めた由宇の頭をかるくなでた。
「はぁはぁ・・・か、和樹・・・動いてかまへんで・・・うちのこと気にせんでええから・・・」
「辛いだろ由宇?」
「い、痛いけど・・・それよりも和樹と一つになれたことがうれしいねん・・・たがら・・・和樹にはうちで・・・その・・・気持ちよくなって欲しいんよ・・・」
 顔を真っ赤にしながら必死に言葉を紡ぎ顔を上気させた。
「由宇・・・そうだ。」
 和樹は由宇と体位を入れ替え騎乗位の形へともっていった。
「それで好きなように動いてくれよ」
「う、うちどうしたら言いか・・・」
「由宇が気持ち言い様にすればいいんだよ」
「わかったやってみる・・・和樹もその出したくなったらその膣(なか)にだしてくれてええからきもちようなってな」
「ああ」
 由宇はゆっくりと痛みに耐えながらも愛しい和樹に気持ちよくなって欲しい一心で腰をゆっくりと動かし始めた。その動きは最初は緩慢でたいした動きは無かったがその動きは徐々に加速しそしてそのたびに由宇の口からは
「あぁぁん・・・ええ・・・きもちええよ・・・和樹・・・うち・・・うち・・・イク・・・いってもうぅぅぅぅう」
「いいぞ。由宇。何度でもイっていい」
「あぁんイクゥゥゥゥゥゥゥ」
 由宇は今まで味わったことの無い幸福感に満たされた絶頂を迎えながらなおも和樹の腰の振動で目を覚まし再び腰を動かした。
「由宇・・・そろそろ俺も」
「和樹きて・・・大きいのがくる・・・一緒に」
「判った由宇いくぞ」
「きてん・・・和樹・・・きてん」
「「イクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」」
 2人は共に絶頂を迎えそして微睡みの中へと落ちていった。



――トントントン
 台所から聞える心地よい包丁の音で和樹は目を覚ました。
「あっおはよう」
「由宇、おはよ・・・ぶうぅっっ・・・」
 由宇の姿を見た瞬間、和樹のなかに残っていた眠気が一気に吹き飛んだ。
「どうや?男の浪漫『裸エプロン』や新妻ぽいやろ?」
 悪戯な笑みを浮かべその表情は昨夜の少女の表情ではなく大人の表情であった。
「ああ、そ、そうだな・・・」
 のろのろと和樹は立ち上がる。ゆっくりと由宇に近づき抱きしめた。

「ちょっまちい・・・いまはダメや。味噌汁ふきこぼ・・・」
 由宇の唇を自らの唇で塞ぐと由宇は味噌汁の火を消しながら和樹に身を任せた。
「こ、こんなとこでするやなんて・・・昨日もあんなに・・・」
「由宇が悪いだぞ。そんな格好で・・・とりあえず・・・」
「もう、ええで・・・うちは和樹のものなんやから・・・さやけど浮気はゆるさへんからな関西女を怒らすと怖いで」
 甘える声で和樹の後ろに手を回しながら幸せな笑みを浮かべた。
「ああ、判ってるよ・・・それで・・・これからだけど・・・」
「なんや?」
「とりあえず・・・由宇の実家に挨拶に行かないとな・・・いろいろとその・・・」
「あっ・・・そやね・・・えっと・・・幸せにしてえな?」
「もちろんだよ。由宇。」
「期待してるであ・な・た」
 和樹は顔を赤くしながらも返事とばかりに情熱的なキスをした。

 ★

 1年後・・・旅館旦那兼漫画家と旅館女将兼漫画家の夫婦が誕生した。
 旅館の離れでその夫婦は原稿を描いていた。
「和樹・・・うち、いまめっちゃ幸せや。だって夢が全部叶ったやもん・・・これもみんな和樹のおかげや・・・ありがとうな・・・」
「俺もだよ由宇・・・あとはそろそろ子供が欲しいな」
「あんな・・・それやけど・・・二ヶ月らしいんよ」
「あっえっ・・・由宇・・・それって・・・」
「うん・・・出来たみたいやねん・・・」
「よしゃぁぁぁぁぁぁぁああ」
「・・・これからパパやね和樹」
「なら今まで以上にがんばらないとな」
「うん・・・でも、夜のほうは・・・」
「ああ・・・そ、そうだな・・・」
「もう・・・スケベ」
 穏やかな空気が2人を包んだ。だが締め切りは明後日だ!!修羅場モードでがんばれ。漫画家に安息の日などこないのであった。



 あどかき?

 ふう、完成・・・
由「あいかわらずしょぼいな。まー内容はうちと和樹のラブラブやから許したる」
 ありがとう由宇。勢いとノリで書いていしまったからちょい薄いからこうしてあとがきで水増しをしてるしだいなわけで・・・
由「はいはい、まあええやんか。ところでうちの関西弁てあってるん?」
 う〜ん微妙。関西弁を紙面に書くとさっぱり。発音だとわかるけど・・・
由「さよか、まぁそれは置いといて、よく陵辱物にならへんかったな?」
 それはたまたまアニメ版こみパ見たからな。お前の話だったからついラブラブ物が書きたくなって・・・
由「でも、DC版のうちのEDとも違うねんけど?まーセリフは似てるけどな」
 DC版とは違うED書きたくて、それに9月のイベントは押し倒しだし・・・
由「それうちの中盤やん・・・そのあといろいろあってやな」
 うん、本当ならそうだけどIFで和樹がデビューしてから1年後になってるだから由宇も二十歳。
由「おお、ほんまや」
 だれともくっつかず1年経ってという背景で書いてみた。
由「さよか」
 さてと、とりあえずこれはここまで、さっさとオリジナル仕上げるかな・・・
由「まーがんばりやー」
 ああ、がんばってみるさ・・・これ三時間で書き上げたし・・・
由「・・・だから内容スカスカやねんな」
 ぐはっ・・・(死)


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