黒きオーラ氏・作


 黒きオーラ様によるエロパロ短編で、「るるいえシリーズ」というクトゥルー神話のTRPGが元ネタだそうです。

 内容的にはJKの可愛らしい百合モノで、クトゥルーっぽいグロさは心配せずに楽しめます(^.^)


『登場人物紹介1』日野睦(ひの・むつみ)

CV.高垣彩陽

美術部の高校二年生。16歳。妹にしたい系、大人し目の文系少女。(APP14)

身体は小さいけれど、とっても力持ち。ネコ語が得意。

親友のさやかちゃんと一緒に、クトゥルフ神話関連の怪事件に挑む。



『登場人物紹介2』樋口さやか(ひぐち・さやか)

CV.福圓美里

女子高生探偵を目指す、高校二年生。17歳。すごい美少女。(APP17。作中評価)

で、得意技の空手キックは(下級なら)クトゥルフ神話の怪物すら葬る超威力。

親友のむったん(睦ちゃん)と一緒に、クトゥルフ神話関連の怪事件に挑む。







名門私立・御津門(みつかど)学園の美術部部室。放課後。

夕日が窓から差しこみ橙に染まりつつある部室に一人、少女が一心不乱にキャンパスに筆を走らせている。

薄暮からひたひたと夜の帳が迫り、画材に影を落としていく。

静寂の中、カリカリと鉛筆の音だけが響く。

床に無造作に散乱する、大量のデッサン…下書きされた人物画。

ポニーテールの少女が描かれている。

画力は中々のもので、下書き時点でモデルが相当な美少女だと窺わせる。

「む、むむ〜。まだよ…これじゃあまだ届かない…全然ダメだよぉ…」

不満げに呟く少女の瞳はどこか仄暗く、部室が暗くなっていくのも気付いていない。



いきなり後ろから声をかけられる。

「どうしたの、むったん?もう下校時刻は過ぎてるよ?」

「にゃ!?」

ビクっと小さな身体を震わせて振り向く。ガタッと机が鳴る。

美術部の16歳の少女・日野睦(ひの・むつみ)が振り向くと、夕日を背に、美少女が立っていた。

「さ、さやかちゃん…!」



美少女の名は、樋口さやか。

最近、御津門学園に転入してきたが、幼い頃、一緒の空手道場に通っていた、睦の親友だった。

普段は叔父の手伝いで骨董店「るるいえ堂」の店番をしながら、女子高生探偵を目指す17歳。

空手で鍛え引き締まった身体、快活で凛とした容姿、サラサラの黒髪ポニーテールを結ぶリボンが可愛らしい。

(むむ〜、さやかちゃんは可愛いなぁ…それに引き換え、私なんて…)

さやかに一瞬見とれる睦の胸に、昏い感情が湧き上がる。

小柄な身体、愛らしい容姿にボブカット。大人しめの文系少女。

睦とて十分以上に美少女であり、男子からは『妹にしたい系女子』として密かな人気がある。

だが、さやかは更に一級の美少女であった。



※注釈

睦ちゃんのAPP(容姿の美しさ。10で平均、最大値の18で人類最高水準の美貌)は14。平均よりかなり美少女です。

さやかちゃんのAPPは17、リプレイ中(設定上では)「すごい美少女」と評されたり、好色なクリーチャーから垂涎のエロい眼差しで見られちゃう程度の美少女です。



睦は、これまで宇宙的恐怖(コズミック・ホラー)に晒されてきた影響で不定の狂気に陥り

『さやかの容姿に対するコンプレックス』が再発してしまっていた。

その昏い感情が無意識のうちに、睦の正気度を蝕むのだった…。



※注釈

人間には「正気度、SAN値」(サン値)があり、精神的ショックを受けると減ってしまいます。

特にクトゥルフ神話の宇宙的恐怖に触れると正気度ガッツリ減ります。ゼロになると「永久的狂気」に陥り、人間としてはもうダメです…。

一定以上に正気度が減ると「不定の狂気」に陥る事があり、睦ちゃんはとある事件の影響が再発しています。

(狂気再発症は本エロパロの御都合設定)



「むったん、その絵、もしかして私…?」

「むむ〜!さやかちゃん、だめ!見ちゃだめえぇぇ!」

慌ててキャンパスに覆い被さる睦、だが何十枚も描かれ周囲に散らばった絵を隠す事は出来なかった。

※睦ちゃんの隠す判定が失敗、もしくはさやかちゃんの「目星」ロールが成功したのかも。

女子高生探偵を目指しているさやかちゃんの目星技能はかなり高いのです!

ちなみに実際のダイスロールはやってません。あくまでエロパロの御都合です。



「ふぅん、むったん、こんなに私の絵を描いちゃって、へんなの…」

「むむむ〜」

さやかの言葉に口下手な睦は真っ赤になって、返事が出来ず詰まるが…



「むったん…かわいいなぁ〜♪」

「にゃー!?さやかちゃん、なにを…!?」

どさっ。

いきなりさやかに押し倒される睦。

散乱した画用紙の上で、睦の小柄な身体にさやかの長身が被さる。

さやかの甘い息遣いが睦の耳朶を撫でる。

「にゃあ…んっ、さやか…ちゃん?」

さやかの可愛らしい口元に僅かに歪んだ笑みが浮かぶ。

その瞳は睦同様に仄昏く、抜きん出た美貌と相まって、深淵に吸い込まれるようだった。

「うふふ、むったんかわいいから、私もうガマン出来ないよ…」

困惑し硬直する睦を組み伏せるさやか。

睦は抵抗を試みる…



※睦ちゃんのSIZ(体格。18で人類最大)は10。小学生で8なので、女子高生にしてはかなり小柄です。

さやかちゃんのSIZは13。そこそこ長身でスタイルもかなり良いのでしょう。

一方STR(腕力。人類の最大値は18)は、睦ちゃんは15、さやかちゃんは12です。

体格はさやかちゃんが上だけど、力は小柄ながら睦ちゃんの方が強い。

睦ちゃんはちっちゃいのに大の男以上の力持ち少女です。



「んっ、むむ〜。さやかちゃん、どうしちゃったの!?」

と、小さな身体をよじってあばれる睦。

「むったん、おとなしくしてね。ああ、むったんはかわいいなぁ…」

さやかの様子は尋常ではない。

さやかはこれまで宇宙的恐怖(コズミック・ホラー)に晒されてきた影響で不定の狂気に陥り

『睦に対する性的な欲望』を再発症してしまっていた。

その昏い感情が、さやかの正気度を蝕むのだった…。

ヒロイン二人とも狂気に陥る事で、百合百合な展開となってしまったのだッ!



※さやかちゃんの組み付きに対する睦ちゃんの抵抗ロール失敗。

息のあがる睦に、さやかの形のよい唇がかぶさる。

「むっ、むむむ〜!?」

目を見開く睦。

「んっ、くちゅ…んっ…むったん、かわいいよむったん…」

「むっ、むぅぅ〜っ…んっ…ふあぁ…さやか…ちゃん…」

睦の身体から力が抜け、仄昏かった瞳は更に光を失っていく。

※以降、睦ちゃんはさやかちゃんへの抵抗ロールを放棄します。

さやかのキスに初めはイヤがっていたが、次第に自分から舌を絡め、濃厚なキスをしていく。

夕暮れ時の部室で、美少女ふたりが絡み合う。

「はぁ、はぁ…ふあ、むったんはほんとかわいいね…」

「はぁ、はぁ…むむ〜、そんな事ないよ。私なんて、さやかちゃんに比べたら…」

さやかの言葉に、不定の狂気によるコンプレックスを刺激され、睦の目に涙が浮かぶ。

「いいえ、むったんは最高にかわいいよ。それを私が証明してあげる」

「さやかちゃん?にゃあ!?」

季節は夏。さやかは睦のしどけなくほつれた夏の制服のリボンを解き、脱がせていく。

小柄な割には程よく膨らんでいる胸が露わになる。

「むむ〜、は、はずかしいにゃあ…」

※注釈

睦ちゃんは「他の言語・猫語」を習得しており、日常会話なら猫と完璧にお喋り出来ます。

その影響か、普段から「にゃあにゃあ」言ってしまうのです。

むったんはかわいいなぁ!



「恥ずかしがる事ないよ。だってむったんはこんなに可愛いんだもん…」

「にゃあ〜!さやかちゃん、やめ…あぁん!」

恥じらう睦の可愛さに、狂気に陥っているさやかの欲望は加速していく。

さやかの指先が睦の胸を揉みしだき、全身にキスをしていく。

「にゃ〜!あぁん!ふぁぁ…ふにゃあ…」

初めは身をかためていた睦であったが、密かに憧れていたさやかに愛撫されている事実もあり、為すがままになっていく。

だが…

「さやかちゃんが私を求めてくれて嬉しい…けど…」

快楽に溺れ出す睦の脳裏に、不意に昏い嫉妬の炎が燃え上がる。

夢中で睦の身体を貪るさやかの隙を突き、反撃に出る。

「ああ、妬ましい…私なんかより、さやかちゃんの方が可愛いもん!」

「むったん?ひゃん!?」

※睦ちゃんによる抵抗ロール、成功。不意を突かれたさやかちゃんは不利な修正を受けてしまった。

揉み合いの末、今度は睦がさやかを組み伏せるのだった。

「妬ましい…妬ましい…」

ブツブツ呟きながら、半裸の睦がさやかの制服を剥ぎ取っていく。

普段の大人しい文系少女とは思えぬ乱暴な手つきで、ほつれた制服を強引に脱がすのだった。

さやかの制服がビリビリと破れ、あられのない姿となっていく。

※睦ちゃんはSTR15の怪力少女なので。



「はぁ、はぁ、ほらやっぱり…さやかちゃん、こんなに可愛いのに…」

正気度が低そうな危険な眼差しでさやかの裸を見下ろす睦。

巨乳ではないが、17歳の年相応に発育した美乳。

空手で鍛え引き締まった身体はスタイルも良く、健康的な美しさが容姿に留まらない美少女だと示している。

「ああ、羨ましい。顔も超かわいい上に、スタイルも抜群なんて!」

「そんな事…むったんだってかわいいのに…」

本心からの言葉であったが、親友の裸を舐めるように見つめるさやかの瞳は、明らかに正気では無い。

正気では無いのは、お互い様であった…。



虚ろな瞳で抱き合う二人。

「くちゅ、ちゅく、むむ〜、さやかちゃんはかわいいにゃ〜羨ましいにゃ〜」

「んっ、ふぁぁ、むったん…かわいいよぉ…」

抱き合い、互いを求め合う接吻の間にも、胸と胸をこすり合わせ、互いの汗と肌の感触が溶け合う。

仔猫がじゃれるように、睦の舌がさやかの敏感な箇所を舐めていく。

さやかも負けじと睦をネコ可愛がりするのだった…。

「んにゃー!あぁぁん!さやかちゃん…きもちいにゃあ…」

「はぁ、ふあぁ、ふふふ、むったんはかわいいなぁ…」

美少女と、すごい美少女の、正気度的にも青少年の何か的にも危険なふれ合いが続き、部室が闇に包まれる。







……その後。

二人はその日の記憶をなくしていた。狂気からも回復し、普段通りの仲の良い健全な親友同士に戻った。

その後も幾多の宇宙的恐怖を乗り越え、ユウジョウ!が深まっていく。

だが。

宇宙的恐怖は決して消えない。

ふとしたきっかけで、まるで昨日の事のように蘇るのだ!

おしまい?


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