鈴神楽氏・作

 鈴神楽さんによる、ファンタジー風の世界観を持つオリジナル小説です。

 村が蛮族に襲われて全滅。両親を殺され、自らも性奴隷にされてしまったヒロインは固く復讐を誓うのですが・・・・


 あたしは、ミリオン。
 田舎にある村に住んでいました。
 両親は、普通に畑を耕す農民。
 町の生活に憧れる事もあるけど、そこそこ幸せな毎日を暮らしていた。
 運命の日、あたしは、御使いで近くの大きな町に行っていた。
 帰り道、あたしは、幸せなでいっぱいだった。
「リットさんに可愛いって言われちゃった」
 リットさんは、前々から憧れていた、町の警備隊に勤めるかっこいいお兄さん。
 町を出る時、そのリットさんが言ってくれたのだ。


「この頃、近くの蛮族が近隣の村や町を襲っているらしい。君みたいな可愛い子が一人で帰るのは、危険だ。もう直ぐ、討伐の準備も整うから、村まで一緒に行くんだ」
 心配された事が嬉しかった。
 一緒に村まで帰れるなんて夢の様だった。
 でもそれは、駄目だった。
「あたしは、今日が誕生日なんです。お父さん達が祝ってくれるから、早く帰らないといけないんです」
 残念そうな顔で答えるとリットさんは、複雑な顔をして言う。
「そうか、それなら仕方ないね」
 その時、手を叩き言う。
「大した物じゃないけど、誕生日プレゼントとしてもらってくれるかい?」
 そういってリットさんは、手作りの腕輪をくれた。
「ありがとうございます! 一生大切にします!」
 あたしは、何度も頭を下げた。
「そんなに喜んでくれると僕も嬉しいよ。十分に気をつけるんだよ」
 そういって、仲間の所に戻っていった。


 あたしは、歩きながら、リットさんから貰った腕輪を見つめながら言う。
「もしかしてリットさんもあたしに気があるのかも……。キャー、どうしよう!」
 あたしの一番幸せだった瞬間。
 でもそれは、村に続く最後の坂道を上がった時に終った。
 あたしの目の前に広がっていたのは、蛮族に蹂躙されるあたしの村だった。
「……嘘」
 あたしは、暫く呆然としていたが、お父さん達の事が心配になって、家に駆け戻った。
 そこには、朝まであった幸せな風景は、無くなっていた。
 あたしの家を蛮族が蹂躙していた。
「逃げろ!」
 お父さんが叫ぶ。
「お父さん!」
 あたしが床に倒れていたお父さんに近づき、その手を掴んだ時、お父さんの頭が大きなハンマーに潰された。
 あたしにお父さんの血が吹きかかった。
 目の前が真赤になって何も考えられなくなった。
「折角楽しんでいるのに、騒ぐな」
 その声の主、お父さんの頭をハンマーで潰した男をあたしは、憎しみを持って睨む。
「まだ、青いが上玉だな」
 その男の言葉に、裸で男にのしかかられていたお母さんが言う。
「この子は、今日、十二になったばかりの子供なの、助けて!」
 男は、舌打ちして言う。
「うるせえ! 旦那を殺した男のチンポを咥え込んでるメスが偉そうにするな!」
「これは、違う! 貴方が無理やり……アァァァァン! そんなに激しく突かないでぇぇぇぇ!」
 お母さんの反論の途中で今まで聞いた事の無い、甘い声を出した。
「最初は、嫌がって癖に、直ぐに腰を振り始めた雌犬が生意気な口をきくんじゃねえ!」
 男は、激しく腰を打ち付ける。
「お願いします。あたしは、何でもしますから、娘だけには、手を出さないで!」
 その言葉に男は、卑しい笑みを浮かべた。
「本当だな」
「はい、何でもしますから、娘だけは、助けて下さい」
 涙を流しながら懇願するお母さん。
 あたしは、ショッキング過ぎる状況に動けなかった。
 男は、そんなあたしを片手で抱き上げて、お母さん共々、村の広場に連れて行くのであった。


 村の広場、そこからは、悲惨な村の様子が一望出来た。
 一緒に遊んだ友達や優しくしてくれたおじさんおばさん達の死体があちらこちらにあり、残った村人、殆どが女性は、蛮族に犯されていた。
 そして、男は、言う。
「お前等、これからゲームをやるから集まれ!」
 男に言われると蛮族達は、集まってくる。
 男がお母さんを指差して言う。
「この女の口を犯せ」
 男は、お母さんに言う。
「俺のチンポを下の口で咥え込みながら、俺の部下達の精液を全部飲み干せたら、娘は、助けてやる」
「そ、そんな……。不可能です!」
 お母さんが青褪めた顔で言うと男が高笑いを上げていう。
「別にいいんだぜ、俺は、このまだ生理も始まっていないガキを女にしてやってもよ」
 その言葉にお母さんが何かを覚悟をした顔になり言う。
「解りました。ですから、娘だけは、お願いします」
「ああ、俺は、こう見えて約束だけは、守るぜ。さあ、まずは、自分で俺のチンポを咥えこみな」
 お母さんは、男の腰に跨り、自ら男のチンポを入れて行く。
「……アァン」
「気分をだして暇は、無いぞ。とっととやらないか!」
 そして、お母さんは、あたしの目の前で、蛮族のチンポをしゃぶり続けた。
 その途中、何度も吐きそうな顔をするが、お母さんは、必死にそれを堪え続けた。
 あたしは、そんな状況を男の腕の中で見つめる事しか出来なかった。
「よく見ておくんだな、あれがお前の未来の姿だ。このメスが終ったら、次は、お前の番だ」
 あたしは、男を睨みつけた。
 そんなあたしの顔を見て男は、本当に嬉しそうに言う。
「良いぞ、お前は、本当に良い。その憎しみに満ちた目。俺のチンポを奮い立たせる」
 そして男は、空いた手でお母さんの腰を掴むと強引にピストン運動を開始する。
「駄目、そんなに下から突かれたら……」
 お母さんが蛮族のチンポから口を離して叫んだ時、口から大量の精液を吐き出した。
「ゲームオーバーだな」
 男は、お母さんを見下ろす。
 お母さんは、必死に男にしがみ付き言う。
「もう一度だけ、チャンスを下さい!」
 男は、お母さんを蹴り飛ばして言う。
「チャンスは、一度っきりって決まってるんだよ! お前等、こいつを犯し殺せ!」
 その声と共に何人もの蛮族がお母さんに近づき、お母さんの穴という穴をチンポで塞いでいく。
「……お母さん」
 あたしがやっとの事で出した声、それがお母さんに届いたかは、永遠に解らなかった。
 お母さんは、本当に蛮族の強引に犯され続けて死んでしまったからだ。


 あたしは、お母さんの死体の横に居た。
 あたしは、その時初めて知った。
 人は、限度を超した悲しみでは、涙すら出ないと。
 ただ、呆然と綺麗だったお母さんの面影すらない、涙と涎、蛮族の精液で塗りつぶされて白目を剥いているお母さんの死顔を見続けて居た。
 そして男があたしの前に顔を出して言う。
「俺が憎いか?」
「……憎い? これが憎しみって言うんだ」
 あたしは、今までここまで人を殺したいと思った事は、無かった。
 そんなあたしを見て男は歓喜の笑みを浮かべる。
「お前のその顔、最高だ。いままで女は、犯すだけの生き物だと思ったが、お前だけは、別、一目惚れだ。これから俺がお前の主人だ」
 あたしは、睨みつけながら言う。
「絶対に殺してやる!」
 男は、高笑いを上げて言う。
「その声、その迫力。燃えて来る。今にも出しちまいそうだ」
 男は、チンポを激しく勃起させてあたしに近づいて来た。
 その時、蛮族の一人が来て言う。
「長、町の警備隊の奴等が来ます」
 その言葉に、あたしは、リットさんの事、あたしの残された希望を思い出す。
「リットさんが助けに来てくれたんだ」
 あたしは、リットさんから貰った腕輪を触れる。
 冷え切ったあたしの心に暖かい風が流れる。
「そいつが、お前のオスか、きっちり示しをつけてやるしかないな」
 男が不機嫌そうに立ち上がって言う。
「お前等、そいつ等を返り討ちにしてやれ、ただし、リットって奴だけは、生け捕りにしろ!」
 あたしは、そんな男の言葉を心から閉め出し、あたしを救いに来るリットさんの事を考えた。
 しかし、その想像は、あっさり覆された。


「こいつがお前の男だな」
 男は、リットさんを地面に叩き落して言う。
「ミリオン!」
「リットさん!」
 あたしは、リットさんに近づいて言う。
「大丈夫ですか!」
 リットさんは、悔しそうに言う。
「すまない、君を救うことが出来なかった……」
 リットさんの優しさにあたしは、泣きそうになった。
 その時、男が言う。
「この男を助けたいか?」
 あたしが、振り返ると男が言う。
「俺のメスとなれ、そうすれば、この男は、助けてやる」
「いう事を聞いたら駄目だ! 僕の事は、構わない!」
 リットさんが叫ぶと男は、お腹を蹴る。
 リットさんは、口から血を吐き、ぐったりする。
「……貴方の物になるから、リットさんを助けて」
 あたしの言葉に男が言う。
「だったらその証拠にその男の前で、俺とチンポで女に成れ」
 この男、何処まで最低なんだ。
「嫌だったら、構わんぞ、性欲処理だけの女なら、いっぱい居るんだからな」
 あたしは、お母さんの無残な死体を見て、決して消えない憎しみの炎を燃やしながら言う。
「貴方だけは、あたしが殺す」
「出来たらな。それよりどうするんだ?」
 あたしは、服を脱ぎ、男のチンポに跨った。
 激しい激痛があたしを襲った。
 泣き叫びたかった。
 でも、それだけは、出来なかった。
 この男を悦ばせるだけだから。
 しかし、あたしには、大きすぎる男のチンポを咥えてしまい、僅かな動きも出来なくなってしまった。
「俺のチンポをまるで喰いちぎるかのような締り、お前の憎しみを表している様だ」
 笑みを浮かべる男の顔が、あたしに痛みを忘れさせた。
 この男にいつか復讐してやるその思いだけであたしは、腰を動かす。

「行くぞ!」
 そして男は、あたしの中に熱い精液を放った。
 リットさんの命と引き換えに、村を潰し、両親を殺し、あたしの処女を奪った男の子種があたしの中を蹂躙していく。
 激しい嫌悪感があたしを襲う。
 泣き叫びたい思いを必死に堪え、あたしは、言う。
「リットさんは、助けてくれるんでしょうね!」
 男は、笑みを浮かべて答える。
「ああ、俺は、約束を守る男だ。お前等、引き上げるぞ」
 あたしが安堵の息を吐いた時、男は、あたしを抱き抱えた。
「どういう事?」
「さっき約束したばかりだろう、俺のメスになるって。俺は、お前を離さない」
 そして、男は、馬に乗って駆け出す。
 あたしは、甘かった自分を恨んだ。
 しかし、男は、そんなあたしの現実逃避すら許さなかった。
「これは、おまけだ!」
 男は、リットさんの利き腕を切り落とす。
「嘘つき! 助けてくれるって約束じゃ無い!」
 あたしが叫ぶと高笑いを上げて男が言う。
「大丈夫だ、あの程度じゃ人間は、死なない。二度と、剣は、持てないだろうがな」
「リットさん!」
 あたしは、心から叫んでいた。
 そんなあたしに男が言う。
「まだ名乗ってなかったな、俺の名前は、……」
「貴方の名前なんて、殺す男の名前なんて、聞く必要も無い!」
 あたしの答えに男は、満足気に頷く。
「それでこそ、俺のメスだ」
 そして、あたしは、殺すべき男の腕に抱かれて、地獄の日々を過ごす場所に向かった。


 それからあたしは、男に抱かれ続けた。
 当然、何度も男の命を狙ったが全て失敗してしまった。
 そして今日も、あたしは、男に抱かれる。
「すっかり、俺のチンポの形のオマンコになったな」
 男が言うように、あたしのオマンコは、男のチンポに完全に密着し、少しの動きでもお互いに激しい快感を覚える様になっていた。
「それじゃあ、直ぐに使い道がなくなるわね」
 あたしの言葉に男が言う。
「安心しろ、お前は、最高だ。捨てたりしない」
「馬鹿? 何を勘違いしているの?」
 あたしの言葉に男が言う。
「それじゃ何でだ?」
「あたしが貴方を殺すからよ」
 あたしの本気の言葉に男が馬鹿笑いをする。
「本当にお前は、最高だな。いくぞ!」
 数え切れない程、オマンコで受け止めた最低男の最悪の精子があたしの中に入って来た。
 その瞬間、後悔と嫌悪感に満ちた絶頂にあたしは、達する。


 男と同じベッドで横になるあたし。
 男のセックスは、激しい。
 悔しいがあたしは、一晩で何度も男にいかされてしまう。
 何度も死のうと思った。
 しかし、この男に殺された両親のためにも死ねなかった。
 そんな、激しい心の葛藤の中、あたしは、何度か経験した嘔吐に襲われた。
「近頃、多いな」
 男が心配そうに言ってくる。
「貴方に心配される筋合は、ないわ」
 あたしの言葉に男は、強引にあたしの唇を奪い、唇をこじ開け、舌を絡めてくる。
 激しく、嘔吐でダメージを負った口内を蹂躙してから言う。
「最初にも言った筈だ。俺は、お前に一目惚れしたんだ。お前を失いたくないんだよ」
 あたしは、睨み返して言う。
「あたしは、貴方を絶対に許さない」
 男は、嬉しそうにベッドから降りる。
「その目だ。その目が俺を昂らせる。お前が居ない人生など考えられない。明日には、医者を手配しておく」
 そして去っていく男。
 あたしは、男が去り、一人憎しみの炎で心を燃やし続ける。


「妊娠ですな」
 医者の言葉は、あたしには、死亡宣告より絶望的な事だった。
「嘘、あたしは、まだ生理も来てないんだよ」
 医者は、首を横に振り言う。
「生理とは、要らなくなった卵子を排出する生理現象。一番最初に作られた卵子で妊娠すれば初潮が来る前に妊娠することもある」
「嘘よ、嘘よ、嘘よ!」
 あたしは、認められなかった。
 あの男、両親を殺した男の子供を身篭ったなんて。
 あたしは、半狂乱に暴れ続け、食事を摂るのを止めた。


 元々、痩せていたあたしの体が、ガリガリになった時、男が来た。
「諦めたのか?」
「……もう、どうでも良い。このまま貴方の子供を産むくらいなら死んだ方がましよ」
 あたしの言葉に、男が言う。
「詰り、お前は、俺に屈服したわけだな?」
 あたしは、睨み返した。
「誰が、貴方に屈服したのよ!」
「そうだろう? お前の両親を殺し、村も壊滅させ、挙句のはてに恋人の腕まで切り落とした俺を殺さず、自殺しようって言うんだからな」
 あたしの脳裏に男がしてきて事が蘇ってくる。
「……許さない」
 あたしの言葉に、男が言う。
「だったら、生きるんだな、どんな事をしても」
 そのまま、男は、あたしを抱え上げると、まるで物を扱うように無理やり挿入してきた。
 抵抗する力もないあたしは、男のなすがままに、抱かれ、感じ、いってしまう。
 あたしが意識を取り戻した時、男は、もう居なくなっていた。
「あいつだけは、あたしが殺す」
 あたしは、再び復讐の為に生きることにした。


 あたしのお腹は、順調に大きくなり、元気な男の子を出産した。
 不思議な事に男は、あの夜から、あたしの前に現れる事は、無かった。
 そして、あたしは、自分の子供にミルクを与えながら、復讐とは、違う、この子供の為の人生を選ぶべきかもと思い始めていた。
 そんな時、再び男が現れた。
「それがお前と俺の子供か?」
 あたしは、子供を強く抱きしめて言う。
「これは、あたしだけの子供よ、貴方の子供じゃ無い!」
 その言葉に男は、あっさり頷く。
「そうだろうな、だから俺には、殺せる」
「……どういう事?」
 あたしが問いに答えず、男は、あたしの腕の中からあたしの子供を奪い取り、床に叩きつけた。
 あたしは、男に掴みかかり叫んだ。
「貴方、血の繋がった子供に何をするの!」
 男は、嬉しそうに言う。
「その目だ、さっきまでの子供を護る事を考えてるお前を見たくなかった。俺だけを見る、俺だけのメス。それがお前だ」
「貴方だけは、絶対に、絶対に許さない!」
 睨み続けるあたしを男は、押し倒す。
「久しぶりに抱いてやるよ」
 そのまま、あの熱した鉄棒の様なチンポを自分の欲望のままにあたしのオマンコに挿入してくる。
 自然と濡れてくる自分のオマンコが、メスの本能が、悔しい。
「お前の全てが俺のものだ。このミルクもな」
 男は、あたしの胸をしゃぶり、あたしの子供の為の母乳を飲む男。
 この男は、あたしから全てを奪っていく。
 故郷も、両親も、初恋の人も、そして子供も。
 そんな男のチンポで絶頂に達する自分に絶望した。


 男との関係は、続いた。
 あたしは、何度も男を殺そうとしたが、決して成功しなかった。
 そんなある日、男が傷だらけの姿であたしの元に来た。
「喜べ、お前に殺されに来てやったぞ」
「どういう事よ!」
 怒鳴るあたしに男が、自分の刀をあたしに渡して答える。
「散々やってきたつけを払う日が来た。俺の天下も今日までだって事だ」
 戸惑うあたし。
「とっととやらないと、他の奴に先を越されるぞ」
「勝手に話を進めないでよ!」
 あたしが叫ぶ。
 その時、男の胸から槍の穂先が現れた。
「馬鹿が、だから先を越されるって言っただろう」
 そのまま、男は、息を引き取った。
「ちょっと何よ、何であたし以外の人間に殺されるのよ!」
 あたしは、必死に男を揺さぶった。
「ミリオン!」
 あたしの前に現れる初恋の人、リットさん。
「ようやく、助けに来られたよ」
 あたしは、無言で近づき、刀でリットさんを突き刺す。
「……どうして」
 あたしが吐き捨てるように言う。
「こいつは、あたしが殺さなければいけなかったのよ!」
 リットさんがこと切れた横で、あたしは、男の死体を抱きしめていた。
 村を襲われた時から泣けずに居たあたしが、絶対に許せない名も聞かなかった男の為に涙を流していた。


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