鈴神楽氏・作

 鈴神楽さんによるオリジナル短編です。

 女子中学生の元に現れた夢魔。彼女は官能に満ちた淫夢を見せ、ある選択を迫るのですが・・・


 あたしの名前は、曙虹(ニジ)、今年中学に入ったばかりの女子中学生。
 勉強も運動も普通。
 健康だけがとりえ。
 あたしの朝は、隣の部屋から聞こえる目覚ましの音で始まる。
「もう、和(カズ)お兄ちゃん、目覚まし鳴ったら起きてよ!」
 あたしは、起きて、隣の部屋に乗り込む。
 枕元で激しく鳴る目覚ましを無視して、高いびきを上げている和お兄ちゃんにあたしは、ダイビングヒップアタックをかます。
「何しやがる!」
 流石に起きて、あたしをベッドから落とす和お兄ちゃん。
 あたしは、ぶつけた頭を擦りながら言う。
「起きない、和お兄ちゃんがいけないんでしょ!」
 朝から喧嘩を始めるあたし達。
「お前の母ちゃんでべそ!」
「だったら、和お兄ちゃんのお母さんもだよ!」
 そんな毎度のくだらない喧嘩をしながら自分の部屋に戻り、着替えをもって、お風呂場に向かう。
 朝のシャワーを浴びる為だ。
「もう、いつも何時も、和お兄ちゃんの所為で、予定より早く起こされる」
 本当だったら、学校が遠い和お兄ちゃんと違い、あたしは、あと三十分は、眠れるのだ。
 早く起きた三十分シャワーでも浴びないと頭がスッキリしない。
 そして、シャワーを終えて、台所に向うと、優しくて料理上手な舞奈(マイナ)お母さんが朝ごはんを作って居る。
「お母さん、おはよう!」
「おはよう、そうだ、お父さんを起こしてきてくれる?」
 お母さんの言葉にあたしは、頷き、両親の寝室に向かう。
 だらしない格好で寝ている中年が、あたしの父親、そこそこ売れているカメラマンの零(レイ)お父さんだ。
「お父さん、朝だよ!」
 何度か揺すると、お父さんが目を覚ます。
「おはよう、虹」
「おはよう、お父さん」
 そして、あたしが両親の寝室を出た所で、元気一杯なあたしの小学生の弟、賛(サン)が抱きついてくる。
「お姉ちゃん、おはよう!」
「おはよう、賛!」
 賛は、あたしに凄く甘えてくる。
 可愛い弟だ。
 そんな仲の良く、平和な家族。
 それがあたしの一番大切な物だった。
 でも、それがたった一枚の手鏡によって壊される事になる。


 夕食が終った後、お父さんが一枚の手鏡を見ていた。
「お父さん、それどうしたの?」
 あたしが質問すると、お父さんが古びたその手鏡を見せて言う。
「撮影旅行先の骨董屋で見つけた手鏡なんだけどな、ちょっとした逸話があるんだ」
「何々、おもしろそう」
 あたしが聞くとお父さんは、その手鏡の裏を見せてくる。
「綺麗な女性が描かれているだろう。その女性の力で、この手鏡の持ち主の家族は、物凄く家族仲が良くなるって言うんだよ」
 確かに綺麗な女性が描かれていた。
「でも、うちって元々凄く仲いいから関係ないじゃん」
 それにお父さんが笑う。
「確かにな」
 そこまでは、平和で普通の毎日だった。


 その夜、あたしは、不思議な夢を見た。
 それが夢なのは、はっきり理解出来た。
「変な夢だね」
 首を傾げる私の前に、あの手鏡に描かれていた女性が現れる。
「始めまして。私は、ムマ」
「へんな名前ですね」
 あたしの言葉にその女性、ムマさんが言う。
「正確には、種族の名前なの。夢の悪魔、夢魔。それが私」
 それを聞いてあたしが驚く。
「何で、悪魔があたしの夢に出てくるんですか!」
 夢魔は、楽しそうに笑う。
「私は、あの手鏡を見た女性だけに干渉する力を持つからよ」
「お父さんのお土産の手鏡……」
 あたしの言葉に頷く夢魔。
「そして、私は、その女性に三日間淫夢を見させ、相手の女性が望んだらそれを現実にする力があるのよ」
 何か怖い事を言っている。
「あたしは、そんなエッチな女の子じゃない!」
 それに対し、夢魔が苦笑する。
「それは、どうかしらね。それじゃ早速、始めますね」
「ちょっと、待ってよ!」
 静止したが次の瞬間、あたしは、何故か和お兄ちゃんの部屋に居た。
 そして、あたしは、悩んでいると体が勝手に和お兄ちゃんのベッドに向う。
「和お兄ちゃん、起きて」
 和お兄ちゃんの耳元で囁くあたし。
『あたしは、こんな事をしない!』
 叫ぶが、あたしの口から漏れる事は、無かった。
『これは、貴方のお兄さんの密かな願望。貴女は、その願望通りに動く事しか出来ないわよ』
 夢魔の声が、あたしだけに伝わってくる。
「仕方ないな」
 あたしは、そういうと、なんと和お兄ちゃんの布団に潜り込む。
『何をするつもりなの!』
 あたしの動揺と裏腹に、あたしの体は、なんと和お兄ちゃんのパジャマのズボンとパンツをずらし、チンチンを取り出す。
 それは、以前に起こそうとした時に見た時の様に大きくなっていた。
 和お兄ちゃんは、男の生理現象だって言っていた。
 あたしがそんな事を考えている間にもあたしの体は、勝手に和お兄ちゃんのチンチンを舐め始める。
「和お兄ちゃんのチンポ、美味しい」
 嬉しそうに言うあたしの体。
『そんなわけない!』
 そうだ、こんなしょっぱいだけの汚いチンチンを舐めて美味しい訳がない。
 でも、あたしの体は、本当に美味しそうに和お兄ちゃんのチンチンを舐め、遂には、しゃぶり始める。
 そうしていると、和お兄ちゃんが目を覚ます。
「またか、いけない妹だ。お仕置きをしないと駄目だな」
 するとあたしは、嬉しそうな顔をして小股の割れ目を広げる。
「和お兄ちゃんのチンポでいけない虹をお仕置きして」
 そんなあたしの割れ目からは、信じられない事にエッチな汁で濡れ濡れだった。
 あたしだって中学生、オナニーくらいした事があるけど、こんなにあそこが濡れた事なんて無い。
『嘘、うそ、ウソ! こんなのあたしじゃない!』
 あたしの心の叫びに又夢魔が答えてくる。
『そう、それは、貴女のお兄さんが望む、淫乱な貴女よ』
『そんなわけない! 和お兄ちゃんは、あたしの事を女扱いしないもの!』
 夢魔の苦笑が聞こえてくる。
『単なる照れよ。前に勃起したチンポを見られた時から、こんな場面を想像して何度もオナニーをしていたみたいよ』
 信じたくなかった。
 そんなあたしの気持ち等、知らないとばかりに和お兄ちゃんは、勃起したチンポをあたしの濡れたあそこに押し当てる。
「行くぞ!」
『駄目!』
 あたしの心の叫びと異なる声が体から放たれる。
「来て! 和お兄ちゃんの立派なチンポをあたしのオマンコに入れて!」
 そしてあたしの中に和お兄ちゃんのチンポが入って来た。
 体の中をこじ開けられる違和感と嫌悪感があたしを襲う。
 だが体は、勝手な言葉をつむぐ。
「イィィィィィ! 和お兄ちゃんのチンポ、熱くて、でかくてサイコー!」
 そんなわけない筈だ、こんなお腹を圧迫されるのが気持ち良い訳がない。
 それでも、あたしは、オナニーのときとは、比べ物にならない快感に襲われていた。
「虹のオマンコもサイコーだ!」
「嬉しい! 和お兄ちゃんがあたしのオマンコで気持ちよくなってくれてる!」
 あたしの口が勝手に言ってるだけなのに。
 何故か本当に嬉しさが胸に満ちてくる。
「愛しているよ、虹!」
「あたしもだよ、和お兄ちゃん!」
 あたしと和お兄ちゃんは、激しい口付けをかわす。
 信じられない事に舌を絡み合わせ、お互いの唾液を飲みあっている。
『おかしいよ、兄妹でこんな事をするなんて絶対に間違っている!』
 そう心の中で叫ぶが、体は、少しでも和お兄ちゃんのチンポを感じようと激しく腰を動かす。
「気持ち良い! 和お兄ちゃん、もっと、もっと激しく動いてぇぇぇ!」
 その動きと声が凄くいやらしく、とても自分の体とは、思えなかった。
 しかし、おかしいのにどんどん、その気持ちがあたしの心を侵食する。
 少しでも深く、激しく和お兄ちゃんのチンポを感じていたくなってくる。
「もう限界だ! 出すよ!」
「出して! あたしのオマンコに和お兄ちゃんの熱いザーメンを頂戴!」
 体が勝手に発した言葉にあたしの理性が蘇る。
『それだけは、駄目! 兄妹で赤ちゃん出来ちゃう!』
 必死に体のコントロールを取り戻そうとしたが、駄目だった。
 そして、和お兄ちゃんがあたしの中で射精する。
「イクゥゥゥゥゥゥゥ!」
 体の絶頂があたしに襲い掛かり、あたしの頭を真白にするのであった。


「イヤァァァ!」
 あたしが飛び起きると、そこは、自分の部屋だった。
「全部、夢だったんだ」
 安堵の溜息を付くあたし。
 そして和お兄ちゃんの部屋から時計のアラームが聞こえるが、今日だけは、起こしに行く気は、ならなかった。


 その日の夕食、賛が珍しくご飯を残した。
「賛、どうしたの?」
 すると、賛は、顔を真赤にして背けて言う。
「なんでもないよ!」
 そのまま、自分の部屋に戻っていくのを見て和お兄ちゃんが言う。
「あいつも男になったって事だ」
 女のあたしは、首を傾げるしか出来なった。


 その日の夜。
 あたしは、また夢と解る夢を見ていた。
「またなの……」
 あたしが戸惑っていると夢魔が現れた。
「いらっしゃい。二夜目よ。そうそう、貴女の疑問に答えてあげるわね。貴女の弟さんは、初めて射精をしたの。それをお兄さんに見られ、からかい半分に男の性の仕組みを教わったのよ」
 賛のあの様子からして、和お兄ちゃんは、まともな教え方をしてない。
「和お兄ちゃんも賛の事なんだから、もう少しまともな教え方が出来なかったのかな」
「さて、今日も始めますね」
 夢魔の声と共に、再び状況が変わり、何故かあたしは、お風呂に入っていた。
 そして、お風呂場のドアの所を見ると、小さな人影、多分、賛の姿が見えた。
 あたしの体は、勝手にドアに向かい、ドアを開ける。
 そこには、あたしの下着を手に、自分のチンチンを弄る賛が居た。
 あたしに怒られるとビクビクする賛。
 当然、あたしも怒るつもりだったが体は、勝手に賛に近づき囁く。
「いけない子。お姉ちゃんが、可愛い弟の為に性教育をしてあげる。いらっしゃい」
 そのまま賛の服を脱がしてお風呂場に連れ込む。
 あたしは、戸惑う賛に優しく微笑みかけて言う。
「さあ、お姉ちゃんに賛のを見せて」
 賛は、オズオズと手をどけると、和お兄ちゃんのチンポと比べるとまだまだ小さいが必死に勃起しているチンチンがあった。
 あたしは、なんとそれを口に咥える。
「お姉ちゃん!」
 賛が切なそうな顔をする。
『もう、何をやってるの、賛に変な事を覚えさせないでよ!』
 あたしが心の中で叫ぶが、体は、更に激しく賛のチンチンをしゃぶる。
「何か出ちゃう!」
 そう言って、あたしの口の中で射精する賛。
 半べそをかいて謝る賛。
「お姉ちゃん、ゴメンナサイ!」
 そんな賛にあたしの体は、優しく微笑み言う。
「良いのよ。それより、これからが本番よ」
 そういってあたしは、何故かお尻の穴を広げてみせる。
「さあ、セックスの勉強よ」
「解った」
 そういって、賛は、まだ勃起したままのチンチンをあたしのお尻に入れてくる。
『どういうことよ! 何でこんな事になるわけ!』
『それは、貴女のお兄さんがセックスは、お尻の穴でするって教えたからよ』
 夢魔の答えにあたしは、心の中で叫ぶ。
『和お兄ちゃんの馬鹿!』
 しかし、そうしている間にあたしの体は、勝手に感じ始める。
「いいわ、賛のチンチン、素敵よ」
「本当? 本当に僕のチンチン、気持ち良い?」
 不安そうな顔で必死に腰を動かす賛の姿にあたしの母性本能が刺激される。
 いけないと思いながら、あたしは、賛のチンチンを受け入れ始めていた。
『いけない、賛とこんなアブノーマルな事をしたら、絶対、いけない!』
 それでも、一度、受け入れてしまうと、賛の健気のチンチンの動きが気持ちよくて仕方なくなっていた。
「お姉ちゃん、また出ちゃう!」
「出して、お姉ちゃんの中でだして!」
 そして、賛の射精があたしのお尻の中で行われた時、あたしは、絶頂に達してしまった。


 あたしが目を開けた時、そこは、あたしのベッドの上だった。
「夢だよね……」
 困惑しながらもあたしは、制服に着替えてリビングに向う。
 その時、賛が駆け寄ってくる。
「お姉ちゃん!」
「御免ね、ちょっと」
 あたしは、誤魔化し賛を避ける。
 賛の悲しそうな顔にあたしは、罪悪感を覚えた。


 その日の夕食の時、早く帰ってきたお父さんがテレビの出産番組を見て言う。
「やっぱ赤ちゃんは、可愛いな」
 それを聞いてお母さんが少し寂しそうな顔をする。
 お母さんは、賛を産んだ時に子宮に問題が発生して、もう子供を産めない体になった。
 そんなお母さんの顔に気付いてお父さんが慌ててフォローする。
「うちには、そんじょそこらの赤ちゃんより何十倍も可愛い子供達がいるから平気だよ」
 それでなんとかお母さんも微笑む。


 その日の夢にも夢魔は現れた。
「今日は、最終日。存分に楽しんでね」
 あたしが何か言う前に、空気が変わる。
 場所は、あたしの部屋のまま。
 しかし、明らかに違和感があった。
「順調に育っているね」
 お父さんの声があたしの直ぐ後ろから聞こえた。
 そして、お父さんの手があたしのお腹を擦る。
 あたしも自分のお腹を見る。
『……嘘』
 信じたくなかった。
「早く生まれないかな、虹との赤ちゃん」
 嬉しそうに言うお父さん。
 その言葉が示すようにあたしのお腹は、妊娠したように膨らんでいた。
「ねえお父さん、お医者さんがもう安定期に入ったからセックスしても良いって」
「本当かい?」
 お父さんが聞き返してくるとあたしは、物欲しげな顔をして頷く。
「ホント。だから、お願い。ずっとしてなかったから、堪らないの!」
 あたしは、そういってお父さんと和お兄ちゃんとしていた様な舌を絡めるキスをする。
「そうだね。愛し合おう」
 そのまま、お父さんは、あたしのオマンコを舐め始めた。
『駄目、そんな汚い所を舐めないで!』
 あたしが心の中で叫ぶがお父さんは、止めてくれない。
「アァァァァン! お父さん、クリトリスもお願い!」
 体が勝手に甘い声を上げて、いやらしい要求をする。
「解ってるよ」
 お父さんは、そういって、割れ目に上にある、敏感なお豆の部分を舐め始めた。
『駄目ェェェェェ!』
 あたしの体に激しい快感が走り、軽く絶頂に達してしまう。
 呆然とするあたしにお父さんが言う。
「入れるよ!」
 お父さんは、チンポをあたしの中に入れてきた。
 それは、和お兄ちゃんのより大きく、そして上手かった。
 和お兄ちゃんの動き方は、どこか乱暴だったけど、お父さんのそれは、あたしの弱い所を的確に攻めてくる。
 一突きされるたびに頭に電撃が走る。

「お父さん、凄い、すごい、スゴイィィィィ!」
 喘ぐあたしの体。
 そして、あたしの心もその強烈な快感に溺れていく。
「行くよ」
「来て、赤ちゃんにお父さんのミルクを飲ませてあげて!」
 あたしも叫んでしまう。
 そして、お父さんの射精と共にあたしは、激しい絶頂を覚えた。


 あたしが正気に戻った時、あたしは、真っ暗な場所に居て、目の前の夢魔が言う。
「さあ、決めて、この三日で見た夢を実現にしたいかどうか?」
 あたしは、首を横に振る。
「こんなのは、要らない!」
 それに対して夢魔が言う。
「本当に良いの? 家族の性欲に気付いた以上、今まで通りの生活は、おくれないわよ?」
 あたしは、真直ぐに夢魔を睨み言う。
「あたしは、家族を信じる。あんな欲望を持っていても、そんな欲望に負けるわけが無いって!」
 すると夢魔は、あっさり頷く。
「貴女の気持ちは、解ったわ。それでは、私は、次の機会待つことにするわ」
 そして夢魔は、消えていった。


 あれから三日、夢に夢魔が現れる事は、無かった。
 家族とは、多少は、変ったが普通の生活を送れるようになった。
 そして、あたしは、それまでと同じ様にリビングに向った。
「お母さん、凄いよ、もう出ちゃう!」
「俺も限界だ!」
「出すぞ、全部飲んでくれ!」
 賛と和お兄ちゃんとお父さんの夢で聞いた声に驚き、リビングに入るとそこでは、お母さんが三人とセックスをしていた。
 そして、三人の射精を全身に受けて嬉しそうにお母さんが言う。
「虹ちゃんは、勿体無い事したわよ。夢魔さんの言葉に頷けば、こんなに素敵な毎日が来るのに、断っちゃうなんて」
 夢魔があっさり、諦めた理由を悟った。
 目の前に繰り広げられる家族が淫欲に溺れる様にあたしは、呆然とするしかなかった。


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