鈴神楽氏・作

 鈴神楽さんによる、不思議な雰囲気のオリジナル中編です。

 御本人曰く「俺の彼女が俺に寝取られ、俺が俺の彼女に寝取られ、彼女が俺のをねとる。一応殆ど和姦で、恋人としているのに寝取りって変な話」

 ということですが、さて・・・・


「アァァァン! 晶(アキラ)のが奥まで来てる!」
 俺の下で鳴く女が一人。
 長い黒髪を撒き散らし、よがっているそいつの豊満な胸を鷲掴みにする。
「イヤン! もっと優しくしてぇ!」
「悪い悪い」
 と言いながら俺は、掌に納まりきらないような巨乳を弄り回す。
「ハァァァン! もう、そんなに激しくしたら駄目……」
 普段は、知的なその顔が蕩ける所は、なんとも言えない。
 何時までもこうやって愛して居たいが、こっちもかなり限界まで来ていた。
「よし、そろそろいくぜ」
「来て、熱いのいっぱい出して」
 俺にしがみ付くように抱きついてくる。
 俺は、一番奥に押し付け、俺のを解き放った。
「イクゥゥゥ!」
 オーガズムに達したそいつの乱れ顔が堪らなくエロかった。
 お互いに達して脱力していたが、この後、来客の予定もあったので俺がベッドから離れようとすると呆けていたはずのそいつ、俺の恋人で仕事のパートナー聡子(サトコ)は、不機嫌そうな顔をする。
「もう、男は、どうしてこうなのかしらね。出したら最後、もうお終いって態度は、女を興ざめさせるのよ」
「はいはい、愛しているよ」
 俺は、聡子に濃厚なキスをする。
「もう、次からは、キスだけじゃなく言葉にも愛情を込める事」
 軽く怒った顔をする聡子に俺は、頭を下げる。
「善処させていただきます」
「あんたわ。ってもうこんな時間じゃない、早くシャワー浴びないと!」
 慌てる聡子に俺が面倒そうに告げる。
「別に、服さえちゃんとしておけば良いだろう?」
「馬鹿! こんな事をした後の匂いをさせてお客様に会えるわけ無いでしょが!」
 怒鳴りながら慌ててシャワーを浴びにいく聡子。
 俺は、自分の腕をかぎながら言う。
「そんなに匂うものか?」
 正直、解らないが、一応は、客商売、気をつけておいて損は、無いだろう。
「なー一緒に入っても良いか?」
 ドア越しに訊ねると聡子は、怒鳴り返してくる。
「絶対駄目、あんたは、時間がないって言うのに第二ラウンド始めるでしょうが!」
 前科があるので、何も言い返せない俺。
「さてどうしたものか?」
 そういって、窓から外を見ているとランドセルを大きく揺らして掛けてくる女子小学生が見えた。
「葵(アオイ)、もう学校は、終わったのか!」
「あーアキラ兄! ただいま! 学校は、今日は、お昼までだったの!」
 元気に挨拶を返してくるそいつは、同じマンションに住む葵だ。
 母子家庭でよく寂しそうにしていたので色々と世話を焼いてるうちになつかれてしまった。
「ねえねえ、この後、遊んでよ!」
 目を輝かせて聞いてくる葵に俺は、手を合わせる。
「すまん、この後は、仕事なんだよ!」
「へー珍しい。でも滅多にない仕事なんだもん頑張ってね」
 小学生に同情された気がするのは、気のせいだろうか?
「しかし、実際問題、風呂をどうするかな?」
「なんでしたらうちのお風呂に入りますか?」
 そう言ってきたのは、隣の部屋に住む新婚さん、若菜(ワカナ)さんだった。
「良いんですか?」
「ええ、あんなに激しくした後だと、この距離でも聡子さんの匂いが解りますよ」
 笑いを堪える若菜さんの顔に俺は、顔を引きつらせてしまう。
 次からもう少し隣室に迷惑にならないようにしよう。
 俺は、若菜さんの親切に甘え、シャワーを借りた。
「ありがとうございました」
 俺は、頭を下げると若菜さんが笑顔で言ってくる。
「シャワーくらい良いんですよ。色々とお世話になっていますから」
 若菜さんは、美人なので勝手に恋焦がれる馬鹿が湧いていた。
 それで一時期ストーカー被害に困っていた所を俺が解決したのだ。
「それは、お金も貰ってるんですから気にしないで下さい。ですが、また何かありましたら、イの一番で対応しますので言ってください」
「その時は、お願いします」
 若菜さんに見送られて俺は、廊下に出ると、和服の女性が前を通り過ぎようとしていた。
「初恵(ハツエ)姉さん……」
「あら、晶ちゃん。あらあら、晶ちゃんの部屋って隣じゃなかったかしら?」
 嫌味を全く感じない、こういう人なのだ。
「隣の部屋だよ。ちょっと急いでお風呂に入らないといけないから若菜さんの所でお風呂に借りてたんだよ」
「あらー、それだったら、私の部屋に来ればよかったのに」
 微笑む初恵姉の顔が眩しかった。
 俺は、初恵姉は、俺の兄貴、新(アラタ)の奥さんであるが、同時に俺にとっての初恋の相手でもあった。
 元々、家が近所だった事もあり、兄貴とは、幼馴染でそのまま結婚した様な物で、子供のころから知っている相手。
 初恵さんからしてみれば俺は、あくまで兄貴の弟の晶ちゃんなんだろう。
「兄貴は、元気だよな?」
 初恵姉は、本当に嬉しそうな顔で大きく成り始めたお腹を撫でながら言う。
「この子の為にも子供部屋がある家を建てるんだって今日も頑張って働いてるわ」
「兄貴もがんばってるな」
 半ば呆れ顔になる俺に初恵姉が真面目な顔をして言う。
「晶ちゃんも聡子さんってステキな人が居るんだから、真面目に将来計画を考えなければいけないわよ」
「いやー、これでも頑張ってるんですがねー」
 視線を逸らす俺に初恵姉さんが言う。
「本当にですよ」
「解ってます! この後も仕事のお客が来るのでシャワーを借りていた所なんです」
 俺の弁解に初恵姉が再び笑顔になる。
「そうなの。頑張ってね」
 やっぱりこの笑顔は、眩しすぎる。
 俺が部屋に戻ると聡子が半眼に成って待っていた。
「初恵さんと楽しげに話してたわね?」
「あのな、初恵姉さんは、兄貴の奥さんだぞ! 何の疚しい事は、ない!」
 俺の宣言に聡子が詰め寄ってくる。
「本当に? 少しも無かった?」
 思わず視線を逸らす俺に大きなため息を吐く聡子。
「本当に男って生き物は……。とにかく、もうすぐお客様が来る時間。急いでスーツを着て」
 慌ててスーツを着る俺。
 俺の商売は、端的に言えば探偵もしくは、何でも屋。
 ただし、荒事が多い。
 高校卒業直前に初恵姉と兄貴の結婚にショックを受けて海外へ放浪した時、その手のトラブルに巻き込まれそこそこの経験を積んだ、学歴が低い俺には、そういった仕事が向いていたのだ。
 今居る部屋は、俺の両親の遺産のマンション。
 このマンションを売れば直ぐに家くらい買えるだろうに真面目な兄貴は、あくまで自分の稼いだお金で買いたいと頑張っている。
「まあ、家賃の分は、楽だから他のサラリーマンよりマシだって言ってたな」
 そんな呟きを聞いて聡子が言う。
「新お兄さんがここを売るってなったら、ただ同然の家賃で住まわせて貰っている晶は、明日から路頭に迷うわね」
「突っ込むなよ」
 実は、俺は、遺産を相続していない。
 海外放浪なんて放蕩をしてしまった手前、遺産相続なんて出来なかったんだ。
俺の顔を見て聡子が言う。
「いま、偉そうに自分から遺産放棄したみたいな顔してるけど、相続税のローンをまともに払えないから相続放棄するしかなかったんでしょ?」
「頼むから心の中で思った事まで突っ込むなよ」
「晶とは、付き合いが長いからね」
 笑う聡子、確かに聡子との付き合いは、長い。
 聡子は、日本に戻ってこの仕事を始め、最初の依頼人だった。
 妹の様に可愛がっていた子が自殺したその真相を知りたいと、相談してきたのだ。
 単なる自殺と思ったその事件に大規模な売春組織が関わっていて、解決後も狙われる危険があった聡子がここに住み込む事になってからずっとになる。
「依頼人が来たわよ」
 そういった聡子は、一気に仕事の顔になる。
 俺も顔を引き締めて、依頼人を迎え入れる。
「どうぞ、こちらになります」
 思いつめた表情をした依頼人を応接室代わりのリビングに案内してソファーを勧める。
「粗茶です」
 ビジネスモードの聡子がお茶を出すが、依頼人は、口も付けづに話し始める。
「貴方だったら、危険な依頼でも受けてくれると聞いて来ました!」
 そう、俺の所に来る客は、大半が他のところで断られたお客が殆どだ。
 理由は、決まって相手が危険だから。
 こんな商売をしていると多少の危険は、しょうがないとしても、やはり関わり合いたくない存在というのがある。
「俺は、どんな相手だろうが、貴方の依頼に道理があれば断りません」
 俺の答えに依頼人が拳を握り締めながら言う。
「今は、その言葉を信じるしか出来ない。娘が、早苗(サナエ)があのGMW教団に入信してしまったのです」
「本当ですか!」
 聡子が驚くのも当たり前だ。
 GMW教団、表向きは、新興宗教の一種だが、その実態は、変態ロリコン集団。
 それもかなりヤバイ性癖を持っているらしい。
 そんなのが大手を振って宗教団体を名乗っているのは、一重に教団の組織力がとんでもなく大きいからだ。
 政治家や暴力団の大物を信者にして、公安ですら手が出せない危険な組織となっている。
 普通に考えて、若い娘がそんな教団に自ら入ったとは、思えない。
 考えられる可能性は、多くは、無い。
「娘は、強引に入信させられたのです! どうか、どうか、娘を救い出して下さい」
 そういって依頼人、田中氏は、娘、早苗ちゃんの写真を差し出してくる。
 そこに写っているのは、葵とそう変わらない年頃の少女だった。
「やりましょう!」
 聡子は、きっと早苗ちゃんと自分が妹の様に可愛がっていたが救えなかった子を重ねているんだろう。
「解ってる。今回の事は、任せて下さい」
「お願いします! 貴方だけが頼りなのです!」
 涙ながらに懇願してくる田中氏。


 田中氏が帰った後、俺がスーツのネクタイを取りながら言う。
「しかし、厄介な相手が出てきたな」
 幾分、冷静になったのか聡子が深刻な表情で言う。
「一応は、宗教団体で、入信者として扱っている以上、正式なやりとりじゃ取り返せないわね」
「仮に出来たとしても奴等は、警察にもその影響力があるらしいからな。ここは、強引な方法をとるしかないな」
 俺の言葉に聡子が苦笑する。
「あら、晶にそれ以外の手段があったの?」
「あのな!」
 俺と聡子の何時も様な言い合いは、始まる。
 こんな言い合いもコミュニケーション、お互いの愛情の確認だった。


 数日後、出来るだけの事前準備を終え、俺は、GMW教団の施設の傍に居た。
「どうにか手に入れた図面で言うと早苗ちゃんが居るのは、多分ここ」
 聡子が指した場所へのルートを確認して俺は、非合法手段で手に入れた拳銃の残弾を確認しながら言う。
「出来ればこれは、使いたくないな。それじゃ、行って来る」
「絶対に無事に戻ってきて」
 真剣な表情でそういって来る聡子と俺は、唇を合わせる。
「早苗ちゃんを連れて絶対に戻ってくる。お前は、いつでも車を出せるようにしておけよ」
「信じてる!」
 そういう聡子に送り出されて俺は、施設に侵入する。
 途中、信者に発見されたが、幸い、騒ぎになる前に意識を失わせられた。
 それでも長引けは、発見されて警戒される。
 急いで目的の部屋に向い、俺は、無事に早苗ちゃんが居る筈の部屋に到着した。
 そこには、写真で見た早苗ちゃんが居た。
「君が早苗ちゃんだね、お父さんが待っている帰るんだ」
 手をさしのばす俺だったが、正直、不安があった。
 こういった組織の場合、監禁した人間を洗脳している可能性がある。
 もしも抵抗するようなら、気絶させて無理矢理連れ帰ってから洗脳を解かなければいけない。
「お父さんの所に連れて行ってくれるんですね」
 早苗ちゃんは、本当に嬉しそうに言う。
「そうだよ。さあ早く」
 洗脳されてないみたいで安心した俺は、早苗ちゃんを連れて聡子が待つ車に戻った。
「上手く行ったみたいね。さあ、早く早苗ちゃんを連れて帰らないと」
 車のエンジンをかける聡子。
 その時、車に置いておいた携帯が震えた。
「田中氏からだ」
 俺は、電話に出ると田中氏が言う。
『娘は、娘は、無事ですか?』
「はい。無事に教団の施設から助け出しました。直ぐにお宅に連れ帰ります」
 俺の返事に田中氏は、慌てた様子で言う。
『うちは、駄目です。きっとやつらが娘を取り戻しにきます。ですから、メールで送る場所に娘を連れて来てください』
 確かにその可能性は、高い。
「解った。連れて行くから、貴方も気を付けて移動してくれ」
 下手をすると、今も家に見張りが居て、尾行される恐れがあるが、それを指摘した所で素人にどうにか出来ることじゃない。
 ここは、信じるしかない。
「それで、どこに行けば良いの?」
 ハンドルを握る聡子に目的地を教え、向ってもらう。


 目的地は、意外にも教団の施設に近い廃屋だった。
「確かに下手にホテルとかに隠れるより確実だが、どうしてこんなところを?」
 違和感を覚えた。
 虫の予感といっても良いだろう、それは、確かに危険信号なのだ。
「聡子、気をつけろ。もしかしたら、依頼人は、もう……」
 緊張した面持ちになりながらも聡子は、早苗ちゃんを強く抱きしめる。
 俺は、周囲に警戒しながら中に入る。
 そこには、田中氏だけしか居なかった。
「心配しすぎだったか」
 小さく安堵の息を吐く俺。
 その時、後ろで人が倒れる音が聞こえて。
 振り返ると聡子が倒れていた。
「くそう! 誰か隠れていたか!」
 慌てて聡子に駆け寄る。
「大丈夫か!」
 辛そうな顔をして聡子が言う。
「あ、あき……ら、早苗……ちゃんに気をつけ……」
「早苗ちゃんだって!」
 俺の体に電流が走る。
 蹲りながらも俺は、聡子を護るように振り替えるとそこには、スタンガンを持った早苗ちゃんが笑顔で言う。
「お父さんの所に連れて来てくれてありがとうございます」
「もう洗脳されていたのか……」
 大人しくついて来たからと油断した自分の甘さに反吐が出る。
 そしてこの状況になっても動揺をみせない田中氏ももう教団の手先なのだろう。
「俺の所に来た時からか?」
 俺の問い掛けに田中氏が首を横に振る。
「いいえ、あの時は、まだ教団の素晴らしさを知りませんでした」
「素晴らしいだって?」
 俺が聞き返すと田中氏は、早苗ちゃんに近づくと、ズボンのチャックを開き、チンポを取り出す。
「お父さんのチンポだ!」
 嬉しそうに父親のチンポをしゃぶり始める早苗ちゃん。
「何やってるのか解ってるのか!」
 睨む俺に田中氏が笑顔で答える。
「親子で愛し合ってるだけです。なんらおかしな事では、ないでしょう」
 駄目だ、完全に教団に洗脳させれている。
 どうにかして逃げ出さないと。
 しかし、俺達が入ってきた入り口からは、教団の服を着た連中がどんどんはいって来る。
 完全に嵌められた状況、どうしようも無かった。
「逃げて、独りだったら、逃げられるでしょ? そして、助けに来て!」
 聡子の言葉に俺が怒鳴る。
「馬鹿を言うな、こいつらは、まともじゃない。そんな奴等の所にお前をおいておけるか!」
「だけど、このままでは、二人ともおしまいよ」
 聡子の言葉は、正しい。
 その時、信者から目立つ女が一歩前に出てくる。
「私は、女神の忠実な僕、鈴(リン)と申します」
 頭を下げてくるそいつは、他の信者と一線引いた何かを持っていた。
「お前が、そいつらのボスだな? こんな回りくどいことしてなんのつもりだ!」
 今回の事は、かなりおかしい。
 田中氏が洗脳出来ていたの依頼をキャンセルする事も出来た筈。
 それをせずにこんな廃屋まで俺達を連れ出したのには、何かしらの理由がある筈だ。
「貴方達の事が女神から神託ありました。そこに居る聡子様は、優れた僕になれる素質を持つものだと。そして、貴方は、その生贄になってもらいます」
 鈴の言葉に俺は、残った力を振り絞って叫んだ。
「冗談も休み休み言え! 聡子は、お前等みたいな変質者と一緒にするな!」
 鈴は、苦笑をする。
「本当にそうなのですか? 貴方は、聡子様と自殺した少女との関係を知っていますか?」
「妹の様に可愛がっていた大切な人間だろうが!」
 俺は、苛立ちを堪えながら答える。
 こうやって会話して、出来るだけ痺れをとる。
 もう少し動ける様になれば、鈴を人質にとって、この窮地を抜け出すことも可能だろう。
「聡子様は、その娘を愛されておった」
 鈴の言葉に違和感があったが俺が時間稼ぎを続ける。
「それは、妹みたいに愛してただろうよ」
 妖しい笑みを浮かべる鈴。
「もし聡子様に妹が居たらそうしていたのかもしれないわね」
 違和感は、どんどん大きくなる。
 何が言いたいのか、それは、漠然と理解できた。
 しかし、そんな訳は、無い筈だ。
「いい加減にしやがれ! 聡子は、俺の彼女だ!」
 鈴が頷く。
「そう、女神は、仰られた。それこそ聡子様が優れた僕になれる証だと」
「何だと?」
 今度こそ、意味が解らない本当に聞き返した。
「お前には、これより特別な儀式を行ってもらう」
 信者が一斉に俺を確保に迫ってくる。
 時間稼ぎも限界、俺は、懐から拳銃を取り出すと鈴に向けた。
「大人しくしろ。さもないと仲間が……」
 信者達は、俺の言葉等、全く聞き耳もたず、俺に迫ってきた。
「おい、話を……」
「無駄です。信者にとって、幼女でない私の命等、塵芥にすぎませんから」
 鈴の言葉に俺が吠えた。
「糞ベド野郎どもが!」
 必死に抵抗したが、俺は、信者達におぞましい形をした椅子に拘束されてしまう。
 そして、奴等は、俺の物をむき出しにすると根元に刃物を当てる。
「や、止めて! 殺さないで! 何でもするから晶を殺さないで!」
 聡子の叫び声が聞こえてくる。
 かなりヤバイ状況だ。
 しかし、諦めてやるか、最後の最後まで足掻いてやる。
 その決心を籠めて近づいてきた鈴を睨む。
「そんな怖い目をしなくても殺しは、しない。いや、違うかしら。貴方は、死ぬわね」
「言葉遊びは、いい加減にしろ! 俺をサバトの生贄にして聡子に何をするつもりだ!」
 追求する俺のアレを掴み鈴が言う。
「貴方に求めるのは、二つ。一つは、これよ」
「俺の息子を切り取るつもりか? ふん、随分と気に入られたものだ」
 安い挑発だが、今出来るのは、これくらいだけだった。
「そう切り取らせて貰うわ」
 鈴の指示で刃物が俺のを斬りおとした。
 背筋に寒気が走り、体を硬直させた。
 しかし、予想していた激痛のパルスは、来ない。
 切り取られた俺のが鈴の手に握られていた。
 そして鈴が聡子に近づいていく。
「さっき何でもするって言ったわね?」
「何だってするだから、早く晶を助けて」
 必死に言い募る聡子に俺が叫ぶ。
「馬鹿、そんな奴等の言うことなんて聞くな! 俺は、自分でなんとかする!」
 自分で言っていて説得力を感じないが、男には、根拠も何も無くても通さなければいけない意地がある。
 鈴は、聡子の下着を剥ぎ取って、あそこをむき出しにする。
「これは、特殊な儀式で取り外してある。まだ元に戻る。ただし、生身の人間に付けなければいけない。これは、受け取る人間が拒絶すれば不整合を起こして腐る。どうする?」
「やるわ! やるからどうか晶を!」
「止めろ!」
 俺の叫び声は、無視されて聡子に俺のがつけられた。
 そして、聡子の股間で俺のが勃起を始めていた。
「嘘、何、本当に自分に生えているみたい?」
 困惑する聡子を楽しそうに見ながら鈴が言う。
「さあ、儀式も最後の詰めよ。女神に貴女の痴態を捧げなさい」
「はい、お父さん、早苗のいやらしいオマンコにお父さんのでっかいチンポを入れて下さい!」
 早苗ちゃんがみずから割れ目を広げ、小学生とは、思えないいやらしい腰つきで実の父親のチンポを求めていた。
「早苗、愛しているよ!」
 田中氏は、一気にチンポを実の娘のオマンコに突き刺して、狂った様に腰を打ちつけ続ける。
 大人の女でも耐えられそうもないレイプじみた行為にも関わらず、早苗ちゃん、いや彼女は、快感に酔いしれていた。
「アァァァン! 凄く良い、良いのぉぉぉ! 実の父親のチンポがサイコーに気持ち良い! イクゥゥゥ!」
 何度も何度も絶頂を繰り返す、その光景は、明らかに常軌を逸していた。
 そして、その影響は、確実に俺にも及んでいた。
 あれが斬りおとされた所より、俺の体は、別の何かに変わっていく。
 自分が自分以外の何かに変化する。
 そんなおぞましい感覚に俺は、悲鳴を上げていた。
「嫌だ! もう止めてくれ! こんな目に遭うくらいなら殺せ!」
 俺は、初めて死を望んだ。
 どれだけの時が過ぎたのだろう。
 田中氏父娘の狂気の性交も終わりを告げていた。
 父親は、一気に老人の様に更け衰え、娘は、全身を精液塗れにしながらも幸せそうな笑顔を浮かべていた。
 そして俺は、拘束から逃れていた。
 全身から吹き出た汗で、気持ち悪い。
 汗が滴る前髪を右手で払った。
 汗が飛び散る中、俺は、ある事実に気付く。
 自分の手が自分の手でなくなっているという事実に。
 手だけでは、無い。
 解放されて自由になった体を見るとそれは、成人男性のそれとは、とうてい思えなかった。
 信じられないことだが、俺の体は、目の前で精液塗れになっている少女と同じ、幼女の物になっていた。
「な、何をした!」
 傍に居た鈴に掴みかかろうとしたが、思うように動けず、倒れる俺。
「もう一つの我々が貴女に求める物。聡子様の欲望を満たすパートナーの役割よ。貴女は、男でありながら、不老の幼女の儀式に耐ええる肉体と魂の持ち主だった。並の人間だったら、儀式が終わる前にその拒絶反応で死んでいたわね」
「ふざけるな、こんなのまやかしだ!」
 叫ぶが、俺の体は、動いてくれない。
「今日の儀式は、無事終了。撤収します」
 鈴に指示の元、GMW教団の信者達は、早苗ちゃんを国宝を触るように丁寧に綺麗にして、眠りを妨げないように移動させる。
 去り際に鈴が告げる。
「そうそう、聡子様が、それを捨てない限り、貴女は、元に戻る可能性は、あるわ」
 そして残されたのは、変わり果てた俺と聡子と田中氏だけだった。


 あの悪夢のような夜から数日が経ったとある病院の入院病棟の個室。
「それで、お医者様は、何だって?」
 聡子の問い掛けに俺は、疲れた表情で答える。
「精神科の先生を紹介されたよ。俺は、誇大妄想をもった可愛そうな少女扱いだ」
「そう、田中氏は、残念だけど持たなかった。死因は、腹上死ですって」
 聡子の言葉に俺が舌打する。
「それは、あれだけやれば誰だって死ぬ。洗脳され、実の娘とやりまくらされて殺された。最悪の死に方だ。絶対に奴等には、思い知らせてやるさ」
「それなんだけど、もう諦めない?」
 聡子の言葉に俺は、驚く。
「何を言っているんだ! やつらも言っていただろう。俺もお前も戻る方法が必ずある筈だ!」
「そうかもしれないけど、でも奴等は、危ない過ぎる。今だって、警察がなんで動かないの? 最低でも田中氏の件で事情聴取の一つ受けないなんておかしいわ」
 聡子の指摘は、正しい。
 この状況で俺が誇大妄想とした場合、身元不明の少女が病院に連れ込まれたのだ、警察が確認しに来るのが当然であるがそれもない。
 それどころか、もう退院できるらしい、親切な事に治療費までやつらが立て替えてくれていた。
「大体奴等の目的は、なんだったんだ? 俺の物をとって聡子に付けて、俺をこんな姿にした。そして解放するなんて何の意味も無いだろうが」
「あいつ等が言っていた事を鵜呑みにするのなら、あたしがあいつらの女神の優れた僕になり、晶がその欲望のターゲットになるって事になるわね」
 聡子の言葉に俺が失笑する。
「おいおい、随分と無茶ぶりだな。大体、お前さ、そんな趣味なんて無いだろう?」
 何故か聡子が視線をそらす。
「じょ、冗談だろ?」
 顔が引きつるのが解る。
「鈴って人が言ってた事を覚えている?」
「ああ、確かあの子にお前がそういう事をしていたみたいな事を言っていたな。なにかの間違いだろう?」
 あの時、想像したが口にしなかった言葉を形にした。
「実は、本当なの。あの子とは、そういう関係の時期もあったのよ」
 正直、信じたくなかった。
「か、過去の話だろう? 今は、俺と付き合って居るんだ。気にするな」
 我ながら無茶な事を言っている。
「自分でもそう思っていた。晶の事が本当に好きで、結婚だって夢見ていたわ」
 聡子の言葉に俺が強く頷く。
「そうだろうそうだろう!」
 そんな俺に聡子が迫ってくる。
「でもね、今の晶を見ていると堪らないの」
「堪らないって何がだよ!」
 文句を言う俺に聡子は、勃起した俺の物だったチンポを見せてくる。
「言わせないでよ、ここがビクンビクンしてくるのよ」
「おい、止めろ。何を考えているんだ!」
 拒もうとする俺を押し倒す聡子。
「もう我慢出来ないの」
「離れろ!」
 俺は、両手を突っ張って抵抗するが大人の子供の体格差の前には、無力だった。
 俺の股間のスジにあれが押し当てられる。
「よ、止せよ! 正気に戻れ!」
 叫ぶ俺を無視してそれは、強引に押し込まれていく。
 自分の中に遺物が入ってきて、内臓を押し上げてくる。
 吐き気がこみ上げて来る。
 お腹の異質感がおぞましい。
「凄い! 晶の中凄く、狭くて気持ち良いの!」
 ゆっくりとだったが腰を動かし始める聡子。
「……ぬ、抜いてくれ」
 搾り出すように出す俺の声。
 しかし、聡子は、興奮した様子で一番奥まで差し込んで来た。
「流石に晶の大きいのじゃ、全部入らない」
「あ、当たり前だ! 俺のがガキのに入る程小さくて堪るか! とにかく抜け!」
 渾身の力を込めて叫んだ。
「だーめ、動くわよ」
 腰をスライドし始める聡子。
「馬鹿、止めろ!」
 拒絶の言葉は、届かず、聡子は、ゆっくりとだが、あれの出し入れを続けてくる。
「痛い? 最初は、痛いわよね」
 聡子が心配そうな顔をしてくるが、圧迫感や嫌悪感等は、あるが、痛みは、殆ど無かった。
「気持ち悪い! だからもうやめてくれ!」
 訴える俺の唇を聡子は、唇を合わせ、以前やっていた様に舌を絡ませてくる。
 やばい、聡子のキスは、絶品だった。
 口内を犯すような舌使いに元の姿の時から弱かった。
 嫌悪感より、口内を蹂躙させる快楽が先に来る。
 痛みがあったら、別だっただろうが、あそこに襲うのは、異物感でしかない。
 そして、俺は、ガキじゃない。
 俺のであそこを攻められて感じているこの感覚が何なのか知っている。
 男の時のそれとは、かなり違うがそれは、あの感覚に変わっていくのが解ってしまう。
 それを否定しようと頭を働かせようにも、口を塞がれて、ろくに呼吸も出来ない状態に俺の思考回路は、停止寸前だった。
 まともに動かない頭に描かれるのは、気持ち良過ぎる聡子のキスと新しい快感の形。
 ようやく聡子が唇を離す。
 俺は、慌てて息をするなか、興奮した様子で聡子が言う。
「もう限界。出すわ!」
 何をと聞く前に理解した。
 俺のだったのが脈打っていた。
「や、出すな!」
 俺がそう叫んだ瞬間、俺の体の奥で俺のだった物の先から大量の精液が放たれるのであった。
 呆然としている俺の体、とくに精液が溢れ出すあそこを綺麗にしてから聡子が微笑みながら言う。
「さあ、帰りましょう」
 俺は、無言で頷いた。


 家に戻った後、俺は、悩んでいた。
 どう考えても、この以上状況を理解される訳が無い。
「やっぱりここは、俺が仕事で長期出張に行ったって事に」
 俺が誤魔化す方法を提案しようとした所に初恵さんが現れた。
「あら、本当に晶ちゃんが小さな女の子になってるわ」
「……信じるんですか?」
 俺の言葉に初恵姉さんがあっさり頷く。
「ええ、だって晶ちゃんの小さい頃と一緒だもの。流石に晶ちゃんにこの年頃の娘は、居ないわよね?」
 曖昧な表情で確認してくる初恵姉さんに俺が大声で否定する。
「居ません! ですけど、こんな荒唐無稽な話を信じるなんて、おかしくありませんか?」
 微笑する初恵姉さん。
「そう、世の中には、不思議な事があるものだし、それにほら、あれも見たし」
 初恵姉さんの視線が聡子の股間に見ていた。
「おい、まさかと思うが、見せたのか?」
 詰め寄る俺から視線を逸らして聡子が言う。
「事情を説明するのに手っ取り早いと思って。初恵さんとは、一緒にお風呂に入った事があるから、あたしにあれが無かったって事は、知っているしね」
「おーい! 人妻、それも妊婦に人の物を見せるな!」
 怒る俺に初恵姉さんが言う。
「まあまあ、とにかく事情は、解ったわ。新の方には、私から伝えておくわ。ところで、それって治るのかしら?」
 そうだ、一番の問題は、そこだ。
「あいつのら話を鵜呑みにするのは、嫌ですが、聡子にあれがついている間なら戻る事は、可能だという話です」
「そうなの?」
 何故か初恵姉さんは、残念そうな顔をしていた。
「そうだ、戻るんだったらその前に色々と着て貰いたい服があるのよ」
「いきなり何を言うんですか!」
 抵抗する俺を押さえつけて聡子が言う。
「服がないとまともな行動もとれないわ。此処は、初恵さんのご好意に甘えたら」
「だーそういう問題じゃないだろう!」
 俺は、必死に抗ったが、大人二人相手に敵わず、半日以上着せ替え人形にされてしまった。


「とにかく、もういちどGMW教団へ探りを入れようと思う」
 真剣な顔で言う俺だったが、その話し相手である聡子の顔がにやけていた。
「何がそんなのにおかしいんだ?」
 ジト目で聞くと聡子は、心外そうな顔で言う。
「おかしいなんて、ただ、晶が可愛いなと思ってたの」
 俺は、顔を真っ赤にして怒鳴る。
「お前等が無理矢理着せたんだろうが!」
 俺は、フリルがいっぱいついた服の端を掴んで叫んだ。
「そんな顔しない。凄く似合ってるわよ」
「似合ってても嬉しくない!」
 怒鳴る俺に聡子がにじり寄ってくる。
「そんな可愛い顔をされたら、我慢できなくなるじゃない」
「おい、おちつけ、今は、そんな事をしている時じゃないぞ」
 後退しながら俺が説得を試みるが、聡子の股間でそそり立つそれは、完全に戦闘モードになっていた。
「観念しなさい!」
 聡子が飛び掛ってきた。
「嫌だ!」
 俺は、壁に押し付けられるとそのまま強引に唇を奪われる。
 侵入してくる舌、この展開は、ヤバイ。
 そう思っていても、抵抗する力が抜けていってしまう。
「ハァハァハァ」
 唇が離され、必死に酸素を入れて頭を回転させようとしている俺のスカートの中に聡子が頭を入れてきた。
 その目的は、考えるまでもない。
「馬鹿、そんな所を舐めるな!」
「あら、同じ事をあたしが言った時に晶は、止めてくれた?」
 聡子の質問の答えは、ノーだった。
 聡子の舌が俺のあそこを舐める。
「や、やめろよ! アァン!」
 俺は、何て声を出してるんだ。
 これじゃ、本当の女じゃないか。
 でも、これは、堪らない。
 フェラされながら金玉をしゃぶられた時に似ているが、普段は、決して触れる事がないだろう場所を刺激されるのは、されよりも淫靡であった。
「お、お願いだから、止めてくれこれ以上されたら……」
 俺の懇願に聡子は、間逆の対応をとる。
「アァァァン! そんな奥まで舐めるな!」
 更に奥にまで舌を伸ばしてきたのだ。
 自分がかってやってた事、スカート越しで見えない筈なのにどんなことをされてるかがはっきりと解るのが、更に俺の敏感にさせる。
「もう、駄目だから、本当に、限界なんだ!」
 俺の切羽詰った声に聡子の舌が離れた。
 安堵の息を吐く俺の耳の恐ろしい言葉が届く。
「とりあえず一回イッちゃって!」
 次の瞬間、聡子は、クリトリスを吸い上げてきた。
「……」
 体がのけぞった。
 背筋が快感が通り抜け、脳天に直撃した。
 言葉も出せなかった。

 そして俺は、崩れ落ちるようにその場にしゃがみこむ。
「駄目って言っただろう」
 俺の目から涙がこぼれていた。
 男が女の前で泣くなんて絶対あっては、ならない事なのに、自分でもなんで泣いているのか解らない。
 この涙と一緒に男として大切な物が流れ出てる気がした。
 そんな俺の涙を舐め取る聡子。
「泣き顔も素敵」
 聡子のその顔は、本当に嬉しそうだった。


「はなしを戻すが、どうにかして鈴って奴を確保して、吐かせるしか戻る方法は、ない」
 少しして濡れた服を脱いで、自分のTシャツを着た俺の言葉に聡子が楽しそうに見てるが、つっこまない。
 同じミスを犯してたまるものか。
「確保するっていってもどうやって? 相手は、教団の幹部、そう簡単には、いかないわよ」
 聡子の指摘は、当たっている。
「だが、それしか方法が無い。相手の動きを探ってチャンスを待つしかないな」
 俺は、具体的な方法を検討しようとした時、宅配業者が来た。
 荷物を受け取って戻ってきた聡子が複雑な顔をしてその伝票を見せてくる。
 そこには、はっきりとGMW教団の名前が書かれてあった。
「開けずに捨てちまえ」
 俺の言葉を無視して聡子が箱を開けるとそこには、一体の携帯電話があり、開けられるのをまっていたかのように着信音が流れる。
 俺が諦めて出る。
「はい、何の様だ」
 携帯から聞こえたのは、予想通り、鈴だった。
『戻る具体的な方法の話よ。戻るにも動揺に儀式が必要よ。あの日と同じ満月の夜にあの場所で、儀式を執り行なう。あの時と同じ十二時に貴女が望めば、元の姿に戻れるわ』
「それを信じろと? ふざけるのも大概にしておけよ!」
 怒鳴る俺。
『信じなくても構わないわ。正、私もそれ以外に戻る方法は、知らないわ。それと同じ儀式って言ったけど、女神が望まない結果を求める儀式だから捧げる幼女の淫靡な姿も多くなるわ』
「俺達に、幼女強姦魔でもやらせようというのか?」
 俺の敵意を込めた言葉に鈴が愉快そうに笑った。
『誤解されてるみたいですが、我々の崇める女神は、幼女が強姦される様など求めていません』
「冗談も大概にしろ、あの場ですら実の父親に犯されていただろうが!」
 俺が怒りで携帯を強く握り締める。
『あれは、合意よ。それに気持ちよがって居たでしょ? 我々の女神が求めるのは、幼女の淫靡な姿。そして、捧げるそれは、貴女のそれでも良いのよ。女神の力でその姿になった貴女なら、満月の夜までに自分が男に戻るのに必要な量の淫靡な姿をさらしておけば大丈夫。まあ、さっき言ったようにあのあの子よりも多く、激しい行為が必要ですけどね』
 鈴のとんでもない言葉に俺は、切れる。
「ふざけるのも大概にしろ。そんな真似が出来るかよ!」
 俺は、携帯をふりあげて床に叩きつけようとしたが、聡子に腕をつかまれ止められる。
 聡子は、携帯を取るという。
「話は、聞いていたわ。それじゃあ、本当に戻せるのね?」
『本当よ。本人が嫌なら、代わりの幼女を用立てて、淫靡な姿を貴女達どちらかに晒させれば良いわ』
 スピーカーモードにされた携帯から鈴の声が聞こえてくる。
「もう一度、確認だけど、他に方法は、無いの?」
 聡子の言葉に鈴は、即答する。
『無いわね。あったとしても、それがどれだけ大変なのかは、想像に難しくないと思うけど。我々の女神は、要求に対して求める捧げ物は、随分破格なのよ』
「解ったわ」
 電話を切る聡子。
「あんな奴のいう事を信じるな。絶対に他にも方法がある筈だ」
 俺の言葉に聡子は、真剣な顔をして言う。
「今の晶の体重って元の半分以下よ。そんな大変身をさせるのにどれだけの力が必要なんでしょうね?」
「それは、凄い力かもしれないが、その代償があんな行為だなんてふざけているだろう」
 俺の言葉に聡子が冷めた顔で告げる。
「たったあれだけとも言えるわ。晶は、直接見たんでしょ、もっと凄い儀式を」
 俺は、世界を放浪している時に偶然遭遇した原住民族が行っていた恐ろしい儀式を思い出す。
 人の魂を獣に宿すといったそれには、数人の生贄を必要としていた。
 確かにそれを考えれば、ここまでの事をして多く見積もっても人間二人分と言うのは、破格と言っても構わないだろう。
「だからどうしたって言うんだ?」
 俺の問い掛けに聡子は、淡々と言う。
「もしも他に方法があったとしてもそれには、更に高い要求が求められる可能性が高いわ。それを考えれば、相手が言ってきた方法を試すのが一番の方法ね」
 感情的に反論しそうになる自分を抑え、深呼吸をしてから言葉にする。
「あいつ等が真実を言う必要が無い。それどころか、折角した儀式の意味を無くす行為だ。なぜそんな事をいって来る?」
 聡子は、深い葛藤の後に口を開いた。
「あの人たちの目的は、あたしを女神の僕にする事。全部、その為のお膳立てでしかない。そう考えれば、何がしたいのかも簡単、儀式に必要な行為をさせる事で、あたしをどっぷりとあの人達と同じ世界に踏み込ませたいそれだけ」
 戸惑う俺、これが昨日までだったら、否定していただろう。
 しかし、あそこに残る情事の残滓感が、聡子が確かにあっちの世界の住人の素質を持っている事を証明していた。
「はっきり言って、晶の今の姿は、凄く魅力的なの。さっきのセックスを思い出しただけで堪らなくなるくらい」
 そういって聡子は、勃起した俺のだったものを扱き始める。
「落ち着け! 今は、そんな事をしている場合じゃないんだ!」
 制止しようと近づいた俺の顔に精液がぶちまけられた。
「聡子!」
 怒りに睨みつけた俺は、聡子が涙を流している事に気付く。
「あたしは、晶の事が好き。愛しているわ。結婚して、子供を産んで幸せな家族を作りたいって本当に思ってる。でも、今の晶を犯したいって気持ちを抑えられないの」
 そうだった、聡子もやつらの犠牲者だった。
 俺は、そして俺は、決意する。
「俺を犯したかったら存分に犯せ」
「いきなり何を言うの?」
 戸惑う聡子に俺が胸を張って答える。
「俺は、奴等の企みなんかに負けない。俺一人で、奴等のいう捧げ物になって、そして元に戻ってみせる」
「でも……」
 躊躇する聡子に俺は、キスをする。
 さっきまでされていた愛撫的な物じゃない、恋人同士の愛を確かめる唇を触れ合わせるキス。
「俺だってお前を愛している。結婚して、子供を産んで貰いたい。そんで幸せな家族を作る。お互いの気持ちが 同じなんだ。絶対に幸せになれるさ」
「晶!」
 今度は、聡子の方から床に押し倒してキスをしてくる。
 ただ、今度のは、舌を絡ませてくる。
 まあ、キス位は、構わないと思って俺も答えていると聡子の手が俺のあそこを弄り始めた。
 俺は、慌てて唇を離して抗議する。
「いきなりするか?」
 聡子は、笑顔で言う。
「仕方ないじゃない。そうしないと元に戻れないだから。いっぱいして早く元の晶に戻らないとね」
 そういってクリトリスを弄り始める。
「ばか、そこは、ヤバイ!」
 さっき絶頂してからそれほど経っていなく、敏感なクリは、激しく感じてしまう。
「あら、もうこんなに濡れてる。晶っていやらしいんだ」
 聡子は、俺のを弄っていた指を俺の目の前で広げてみせる。
 指の間には、俺の液体がねばついていた。
「恥かしい事するな!」
 顔が真っ赤になっているのが解る。
「ダーメ。だってそういう恥かしがってる方が絶対に良い捧げ物になりそうなんだもの。全ては、晶を元に戻す為よ」
 聡子の言葉に俺が問い返す。
「本当に全部か?」
「……半分は、あたしが楽しいから。でも晶も同じ事をやったでしょ?」
 やった。
 恥かしがる聡子が可愛くって興奮したのを覚えている。
 俺が確認すると出したばっかりだっているのに俺のだったものは、ガチガチに勃起してやがる。
「入れて良いよね?」
 興奮した様子の聡子から顔を背ける俺。
「駄目って言ってもやるんだろ?」
「やだーその顔も可愛い! 我慢できない!」
 そういって一気に入れてくる聡子。
「ウゥゥゥ!」
 呻き声が出てしまう。
「痛かった?」
 聡子の言葉に俺は、首を横に振る。
「痛くない。ただな、やっぱりこの圧迫感は、どうにもな」
 内臓が押し上げられるこの感覚は、簡単になれそうもない。
「そう、ゆっくりと動くからね」
 そういってゆっくりと俺の中で動く俺のものだったもの。
 さっきは、違和感が殆どだったそれが今は、違う。
 慣れてきたと言うより、事前の愛撫で濡れていた所為だろうが、違和感より快感が強くなっている。
 女みたいな甘い声が出そうになるのを必死に堪える俺を見て聡子は、本当に楽しそうに言う。
「我慢している晶も凄く可愛い」
「う、五月蝿い!」
 怒鳴る俺だったが、それが不味かった。
 その瞬間を狙ったように俺のだった物が一番奥をノックしてきた。
「アァァァン!」
 甘い声が漏れてしまった。
「可愛い。この声だけで出しちゃいそう!」
 聡子の腰の動きが早くなる。
「なあ、中出しする必要は、無いよな?」
「あら、中出しは、嫌なの?」
 聡子の質問に俺は、頷く。
「なんていうか、自分の物から出てるんだが、赤の他人に自分の家に上がられるような嫌な感じがするんだ」
 俺の答えに聡子が頷く。
「解るわ。まるで、自分が相手の物になってしまった様な感じでしょ?」
「そう、そんな感じだ。だから……」
 俺は、期待を込めて止めるように言おうとしたが、聡子は、あっさり俺の中で出しやがった。
「お、おい、解るんじゃなかったのか?」
「解るわ。だから晶にもそんな気分をたっぷり味わって貰いたかったの」
 笑顔の聡子、俺は、もしかしたら物凄い判断ミスをしたのかもしれない。
「さて、晶は、まだイッてないでしょ? 第二ラウンド行くわよ!」
 隙間から白い精液を溢れさせながら、勃起したままの俺の物で俺を攻め続ける聡子であった。


「なあ、本当に外でやるのか?」
 俺は、聡子と一緒に外を歩いていた。
「あら、晶は、外でやるの、けっこう好きだったじゃない」
「それは、そうだったけど、ほら、この姿だと色々と問題が……」
 知りつぼみになる俺に聡子が耳打ちする。
「大丈夫、誰もあたし達が昨日から何十発も中出しするような淫らな関係なんて思わないから、早々ばれないわよ」
「馬鹿! 外でそんな事言うな!」
 顔から火が出るかと思った。
 しかし、さっき聡子が言ったのは、本当の事だ。
 元の体に戻るため、俺と聡子は、ひたすらセックスをしていた。
 疲れきって寝てしまってから起きた後、聡子は、何故か大量に初恵姉さんが持っていた俺のサイズに合う服に着替えさせられて、外に連れ出されて。
 目的は、外でするためだと言うんだから、俺は、当然反対した。
 しかし、このやり取りも実は、聡子と経験があり、結果は、同じであった。
 そうして俺は、短いスカートを裾を気にしながら外を歩く破目になっている。
 実は、下着は、はいていない。
 男物の下着は、サイズが合わず論外で、女物の下着を穿くなど考えたくもなかった。
 その結果、ノーパンで外を歩くことになってしまったのだ。
「でも晶って本当に可愛いよね。ほら周りの人も見てるわよ」
 聡子の言葉に俺が苦笑する。
「あのな、お前自分が美人って自覚ないのか? 俺みたいな胸なしより、お前の方がよっぽど視線を集めているだろう」
「そうかしらね。まあ、とにかくあたし達が注目されているのは、確かね」
「そうだな、気をつけないとな」
 俺がそういった時、聡子が俺のスカートを捲り上げた。
 頭が真っ白になった。
 周囲の人間が硬直する中、聡子がわざとらしく言う。
「もう、晶ちゃん、水着を着ていたから下着忘れるなんて馬鹿な事をしたのね。本当にドジなんだから、ほらそこにお店で新しい下着買ってあげる」
「あ、ありがとう」
 後で絶対に文句をいってやる。
 そう誓う俺を聡子は、ランジェリーショップに連れ込む。
「うーんやっぱり黒かしら。それとも情熱的な赤かしら」
 真剣に悩む聡子い俺が近くにあった安売りの下着を指差して言う。
「ガキがそんな下着穿いたって、誰も喜ばないからこっちで良いだろう」
 それに対して聡子が挑むような視線を向けてくる。
「本当にそうかしら?」
「そうだろう?」
 俺は、軽い気持ちでそういってしまった。
「だったら証明してもらいましょうか」
 聡子は、そういうと俺を試着室に連れ込んで、下着を穿かせる。
「おい、証明するってどうするつもりだよ!」
 俺が文句を言った瞬間、カーテンが開けられて、俺の下着姿がお店の中で公開されてしまう。
 俺は、慌ててカーテンを閉める。
「皆さん、彼女の下着の姿、どうでした? 素敵だったでしょ?」
「馬鹿、こんなガキの下着姿なんて誰も喜ばないだろうが!」
 俺がスカートを穿いて出るとそこには、興奮した店員が居た。
「お客様、こっちの下着などもお勧めです」
「あ、あのー」
 俺が思わず後退してしまう。


「またの御来店をお待ちしています!」
 目を輝かせる店員を背に俺達は、店を出た。
「皆嬉しそうだったわよ」
 意地悪い顔で聡子がいって来た。
「だ、黙れ! さっさと終わらせて帰ろうぜ!」
 このまま外を歩かされたらどんな展開になるか解らない。
「そうね、あたしもそろそろ限界だものね」
 聡子が自分の股間を見る。
 傍目からは、解らないようにしてあるが、きっと勃起しているんだろう。
 そして俺達は、人気の少ない公園の茂みの中に場所を移す。
「この格好で良いだろう?」
 こういうシュチのお約束、俺は、木に両手を付けてお尻を突き出す。
「そうそう、それじゃ、野獣の様に行かせて貰います!」
 聡子は、容赦なく、勃起した俺のものだった物で貫いてくる。
「アァン!」
 声が漏れるのは、もう諦めた。
 でも、絶対にこれ以上は、譲らない。
 宣言通り、今まで以上に激しく腰をうちつけてくる聡子。
「ハァァァン! アァァァン!」
 俺も声が激しくなる。
 そして一発目が出された。
 体の奥に出るそれは、何度やられても怖かった。
 出されるたびに自分が本当に幼女になって、聡子の所有物になっていく様な気がするからだ。
「まだまだよ!」
 聡子は、そういってピストンを続ける。
 あそこからは、精液あふれ出し、俺のものだった物とでいやらしい音が立てている。
 そんな時、俺は、視線を感じた。
「おい、聡子、見られてる、止めるんだ!」
「良いじゃない、見られている方が興奮するわ!」
 聡子は、そういって腰を振り続ける。
「馬鹿、もしも通報されたら、大変な事に……」
 焦る俺の耳元で聡子が囁く。
「大丈夫、もしも通報されても幾らでも誤魔化せる。いざとなったら通報した奴にレイプされたって事にしちゃえば良いわ」
「お、おい、本気か?」
 聡子の発言と思えず振り返って確認すると聡子は、妖しい笑みを浮かべていた。
「だってそうでしょ? 晶との愛の営みを邪魔する奴なんて捕まって当然。晶もそんな男の事なんて気にならないようにしてあげる!」
 聡子は、今まで以上に俺のだった物を深く突き刺した。
「い、入れすぎだ! そんなにしたら、裂ける!」
「平気、だって、こんなにもいやらしいオマンコなんですもの」
 聡子の言葉が正しさを証明するように気持ちよさは、加速的に大きくなっていく。
「アァァァン! 駄目、だめ、ダメぇぇぇ! 見られてるの、感じるぅぅぅ!」
 覗きしているだろう男の興奮の気配に当てられるように更に気持ちよくなってしまうのが解った。
「いっぱい出すから、いっぱい感じて!」
 脈打つ俺のだった物のから吐き出される熱い精液が俺の奥でぶちまけられた衝撃に俺は、絶頂に達する。
「い、イクゥゥゥ!」
 もう限界だった、俺は、木に寄りかかるようにしゃがみこんだ。
 そんな俺の前に聡子が立つ。
「きれいにして」
 突き出されたのは、俺のものだった物。
 絶頂の直後の曖昧な判断力しか持たなかった俺は、言われるままにそれを口に含んで綺麗にしていた。
 帰り道、俺が宣言する。
「本当に危険だったんだから、これっきりだからな」
「はいはい」
 聡子の適当の返答が示すように、その後も外でのセックスは、繰り返された。


「なあ、外してくれよ。トイレくらい良いだろ?」
 俺は、縛られていた。
 そしてお腹がグルルーとなっている。
「ダメよ、だって普通に出したらいやらしい事を捧げた事にならないじゃない」
 聡子は、淡々とそう言いながら何処から手に入れたのか不明な大人のおもちゃの準備を続ける。
「だから、アナルセックスの準備だろ? だったら別にトイレくらい……」
 俺の反論に聡子が諭すようにいって来る。
「解ってる、全ては、晶が戻る為に少しでもおおくのいやらしい姿を捧げなければいけないの。晶だって折角、苦しい思いしてるんだから、それを利用しない手は、無いでしょ?」
 正論に聞こえるが絶対に聡子も楽しんでるだろう。
「ところでその道具は、どうした?」
 気を紛らわす為に質問すると聡子が視線をそらす。
「女には、色々と秘密があるのよ」
「答えになってないぞ」
 俺の追及に聡子が苦笑する。
「安心して、買っては、居ないから。ただ、大量に持っている知り合いが居たのよ」
 嫌な知り合いだ。
 そうこうしている間にもかなり限界に来ていた。
「もう駄目だ、お願いだからアナルストッパーを外してくれ」
「うーん、そろそろだから良いんだけど、やっぱりここは、こういうので行きましょう」
 そういって差し出されたのは、俺のものだった物。
「しゃぶれって事か?」
 嫌々聞くと聡子が嬉しそうに言う。
「早く、出したかったら頑張ってね」
 くそう、これを取り戻したら、聡子の奴にも同じ事やらせてやる。
 そう思いながらも俺は、俺のものだった物をしゃぶる。
 初めて外でやった時にしゃぶらされてから、何度目かのフェラ。
 嫌悪感は、ある。
 しかし、これから入って来る物だと思うと嫌いになりきれなかった。
「良いわ、すっかり晶も上手になって。そうか元々は、自分のだからどこをどうすれば気持ち良いか知ってるのね」
 聡子の言うとおり、自分がやられて気持ちよかったやり方を再現している。
 しかし、我ながらデカイ。
 今の口では、半分も入らないので、十分な効果が出せない。
 こうしている間も便意は、累乗的にあがっていく。
 必死に頭を動かし射精を促すが、足りない。
「手伝ってあげる」
 聡子は、そういうと俺の頭を掴み、強引に前後させてきた。
 その結果、喉の奥まで俺のが入ってくる。
 そういうのがあるって知ってたが、自分がやる事になるなんて思いもしなかった。
 そして射精、口の中で拡がる青臭い匂い。
 絡みつく精液を感じながらも俺が言う。
「早く外してくれ、本当に限界なんだよ!」
「はーい、今すぐに」
 聡子は、そういってアナルストッパーを外す。
 せき止められていた物が一気に吐き出される。
「それじゃ、ぬるま湯浣腸ね」
 聡子の手には、ぬるま湯が満たされた浣腸器があった。
「さっさとすませろ」
 半ば自棄だった。


「どんな感じ?」
 あの後、数回のぬるま湯浣腸をされ、すっかりお腹が空っぽになった俺が言う。
「前とは、違った感覚だ」
 聡子は、俺の後ろの穴を弄りながら頷く。
「そうよね、大分解れてきたし、行くわよ」
 聡子の言葉に唾を飲み込む俺。
 知識としては、知っているが、俺のものだった物が入れられるとは、思えなかった。
 流石に俺もアナルセックスは、やった事は、無かった。
 ゆっくりと押し入れられる俺のものだった物。
 ギチギチと嵌り込んで来る。
「も、もう無理、それ以上いれるな!」
 俺が叫ぶが、聡子は、止めない。
「まだまだ! もっと入るわよ」
「冗談は、止せ、それ以上奥は……」
 入るわけ無いのに入ってくる俺のものだった物。
「無理無理無理! 絶対にそれ以上は、無理だ!」
 俺が絶叫するが容赦なく俺のものだった物は、根元まで入ってしまった。
「ほら入ったわ。凄いわね」
 聡子が呑気に言って来るが、俺は、それ所じゃなかった。
 気分的には、俺のものだった物で背中を貫き通らされたそんな感じなのだ。
「それじゃ、動くわね」
 ゆっくりと動きだす聡子。
「……」
 上手く声も出ない、抜こうとする度に体ごと引っ張られ、突き入れられるたびに、背筋に熱い鉄パイプをねじ込まれる様な感覚に襲われる。
「すごい、凄いわ! 晶のアナル、凄く気持ち良いわ! もう我慢出来ない!」
 動きを早める聡子。
「や、嫌! 駄目!」
 誇張なしに内臓が引き抜かれると思った。
 そんな激しいピストン運動もそこそこに一発目が放たれる。
 何度されてもなれないそれを感じながら俺が必死の思いで言う。
「もう、良いだろう、一度抜いてくれ」
「駄目、気持ちよすぎて止められない!」
 聡子は、出した後だって言うのに再び腰を振り出す。
「止めてくれ、これ以上されたら、本当に駄目だ!」
 お尻がおかしくなる、その予感は、別に意味であっていた。
「駄目なのに、なんでだよ! アァァァン!」
 どんどん気持ちよくなるアナルに俺は、恐ろしくなった。
 こんな出鱈目な事をされて感じてしまう自分の体が信じられなかった。
「また出る! でちゃぅぅぅ!」
 二度目の射精、その衝撃は、俺までも絶頂に導く。
「らめぇぇぇ! イクゥゥゥ!」
 射精後も聡子の腰が止まらず、絶頂で敏感になった俺を更に攻め続ける。
 結局、抜かれたのは、十発の射精の後。
 俺のお腹は、精液で膨らみを帯びる程であった。


 アナルセックスの次に聡子がしてきたのは、道具攻めだった。
「おい、近くに居るんだろう? 早くとってくれ!」
 俺は、まだ成長途中の胸の先端にクリトリスにつけられたローターの振動に苦しめられていた。
 恒常的に襲ってくる快感、しかし、それは、絶頂に達するものでなく、快感を求める気持ちだけが高まっていく。
「なあ、もう良いだろう?」
 返事は、無い。
 ここらへんで、聡子が何が企んでいるか解ってきた。
 所謂焦らしプレイって奴だ。
 放置プレイとも言うが、とにかく、俺を焦らして、興奮さえようというのだろう。
 はっきりいって面白くない。
 なんて言うか、やるんだったら正面からやれば良い。
「こんなんじゃ詰らないから普通にしろよ」
 俺が何度言っても、聡子は、何も答えない。
 自分が聡子の思惑通りに焦れているのが解るだけに、忌々しい。
 それからは、ただただ耐えるだけの時間だった。
 ようやく聡子が現れたのは、どれだけ経った後だろう。
「ごめんなさい。ちょっと用事があって出てたの」
「良いから早くしろよ」
 俺が怒鳴ると聡子が微笑む。
「何を?」
 ここに来てまだ続けるか。
「セックスだよ。こんなんじゃいけない、とっとと入れろよ」
 ここで恥かしがって躊躇しても聡子を喜ばしてまたやられるだけだ。
 ここは、ストレートに答えてやる。
「そう、本当に悪いと思うんだけど、性欲処理済ませて来ちゃったんだ」
 そういって聡子が見せた股間は、もう恒常化してると思われていた俺のものだった物が無かった。
「おい、どうしたんだ?」
 俺が問い質すと聡子が苦笑する。
「あれって、興奮しないと出てこない見たいなの。そういうわけで、晶も独りでして」
「じょ、冗談だろ?」
 自分でも情けない声を出していると思うが、本音だった。
 待っている間ずっと、俺のものだった物を入れられる事を考えていたんだ、自分の指なんかじゃ満足できるわけが無い。
「だったら、あたしを興奮させて」
 拘束を外しながらの聡子の言葉に俺は、悔しかったが従う。
「お願い、ここがせつないの、あれを入れてください」
 濡れた割れ目を広げて出したくない猫なで声そう要求した。
「良いわ、もう少し、あれじゃなくて具体的な名前で言ってくれれば興奮しちゃう」
 聡子は、調子にのって更なる要求してきたが、今は、従ってやる。
「晶のオマンコに聡子のチンポを入れて、ズボズボして下さい!」
 恥かしさで死ぬとしたら俺は、絶対に死んでる。
 その成果があり、聡子の股間から俺のものだった物、チンポが生えてきた。
「晶が頑張って勃起させたチンポだから好きにして良いわよ」
「好きにって……まさか」
 俺の当たって欲しくない予想が正しさを証明するように聡子は、ベッドに横になった。
「何でそうなる?」
「いや、かなり疲れてるから自分から動くのって辛いのよ」
 聡子の顔は、明らかに笑ってる。
 目的がみえみえだ。
 しかし、今は、その目的に乗るしかない。
 俺は、聡子の上に跨り、腰を下ろして、自らチンポを咥えこんだ。
「アァァァン!」
 先っぽが入っただけなのに堪らない。
 ローターなんかじゃ得られない強烈な快感、俺の腰は、自然と上下左右に動いてしまう。
「気持ち良い?」
 聡子の問い掛けに俺は、無我夢中に腰を動かしながら答える。
「気持ち良い! チンポが凄く気持ち良いぃぃぃ!」
 さっきまで何で躊躇してたのか疑問に思えてしまう。
「晶のオマンコも素敵よ、もう出ちゃいそう!」
 出る、射精される。
 それをイメージしただけでお腹の奥が熱くなる。
「出して、中で出して!」
 熱い、精液が俺の奥に撃ち出され、それは、俺の何か大切な物を打ち砕いた。
 それが男のしてのプライドなのかもしれない。
 しかし、今は、そんな事は、気にならない。
「あついぃぃぃ! イクゥゥゥ!」
 この快感だけが欲しかった。
 絶頂の後の脱力、体を支えていた足から力が抜ける、当然、腰は、落ちていく。
 そしてチンポは、いまだ勃起したまま、自分の体重でチンポを根元まで入ってしまった。

「……」
 それは、声も出せない出来ない衝撃だった。
 世界が真っ白になった。
 その後の事は、殆ど覚えていない。


「晶、ちょっとお願いがあるんだけど、このDVDを若菜さんに渡して来てくれない」
 夕食の後、聡子が一枚のDVDを渡して来た。
「良いけど、この時間じゃ、迷惑じゃないか?」
 俺がそう問い掛けながらも受け取ると聡子が微笑む。
「この時間じゃないと意味が無いの」
 嫌な予感は、ひしひしとした。
「内容が気になるでしょうから一緒に観て来てね。きっと驚くから」
「おいおい、まさか俺がやられている映像じゃないよな?」
 今の聡子ならやりそうな気がした。
「まさか、そんなわけないじゃない。今の晶は、一切映ってないから安心して」
「何を企んでる?」
 疑りの視線を向ける俺に晶は、勃起したチンポを見せて言う。
「帰ってきたら、これを思いっきり入れながら説明してあげる」
 その状況を考えただけで濡れてしまう俺には、言うとおりにする以外の道は、無かった。


 俺が隣の若菜さんの部屋を訪れると若菜さんは、笑顔で迎えてくれた。
「待っていたわ」
 そして部屋に案内される。
 部屋には、若菜さんの旦那さんも居た。
「晶くん、話は、聞いているよ。大変だったね」
「聞いてるんですか?」
 若菜さんには、聡子から説明させたんだが、口止めを忘れたのかもしれない。
「さあ、一緒に見ましょう」
 そういって若菜さんは、俺が持ってきたDVDを再生する。
 そこに映っていた映像を見て、若菜さんの旦那が目を白黒させる。
「誤解しないでください、これは、ストーカーを釣る為の餌として作った映像で、やましい事は、一切していません」
 俺は、慌てて弁明する。
 問題のDVDには、俺は、最後の一線で犯罪行為をせずに逮捕出来ないで居たストーカーを挑発する為に作った、若菜さんとそういう関係にあると誤解させる映像が入っていた。
 当然、本番は、一切していないが、挑発する為に、かなり際どい事もしてるし、そう見えるように加工もしている。
 こんな物を見せられたら、旦那さんが誤解してもおかしくない。
 そして映像は、俺の知らない場面に移った。
 若菜さんが騎乗位でセックスしてよがっていた。
 俺の姿は、映っていない。
 しかし、若菜さんが跨っているチンポは、挑発映像に出してある俺のチンポと同一な事は、明確だった。
『らめぇぇぇ! イクゥゥゥ!』
 映像の中で若菜さんが絶頂に達するのを見て若菜さんの旦那さんが掴みかかってくる。
「私の若菜に手を出したな!」
「お、おちついてください。これは、その、加工した物で……」
 言い訳をしているが、今の映像に関しては、俺も全く与り知らない事だった。
「貴方、ごめんなさい」
 若菜さんの一言がとどめだった。
 何かが切れた音と共に若菜さんの旦那は、俺を押し倒す。
「俺の怒りを思い知れ!」
「何を?」
 戸惑う俺の下着を剥ぎ取り、勃起したチンポを入れてくる。
「や、止めてくれ!」
「うるさい、うるさい、うるさい!」
 若菜さんの旦那さんは、そう叫んで俺を犯す。
 無理矢理で何とも思っていない相手とのセックス、聡子のとは、明らかに違うそれなのに、俺は、あそこは、快感信号を送ってくる。
「気持ち良さそうな顔しやがってふざけやがって!」
 こっちのこと等一切きにしない、一方的な欲望と憎悪を籠めたピストン運動。
 嫌なのに、その強引な刺激が普段の聡子のと違った快感を産む。
「いや、駄目、許してぇぇぇ!」
 涙が零れて来る。
「変態が! 俺の若菜を返せ!」
 若菜さんの旦那さんに叫びながら射精され、俺は、絶頂に達してしまう。
「まだだ! 私の怒りは、こんな事じゃ治まらないぞ!」
 そういう旦那の唇を若菜さんが奪う。
 そして、若菜さんが言う。
「貴方、DVDを見て」
 促されるままに続きの映像を見る、そこには、聡子が映っていた。
「誤解っていうか、あの事件の後、貴方、色々と遠慮していたでしょ? でも、ずっとストーカーに変な事をされていたんじゃないかって疑っていた。だからあたしとしてくれなくなった」
 若菜さんがスカートを捲り、濡れ濡れのオマンコを見せてくる。
「欲求不満だった、それなのに隣で二人が激しくしてるんですもの、我慢出来ないでオナニーしてたの。それを聡子さんに知られて、全て話したの。そうしたら欲求不満解消に手伝ってくれたの。それだけなの。聡子さんだから、浮気じゃないのよ!」
 無茶苦茶な理屈だ。
「そうか、そうだったのか! すまなかった!」
 何故か納得した若菜さんの旦那さんは、奥さんを抱きしめる。
「二度とそんな思いは、させないぞ!」
「貴方!」
 若菜さんも抱きつく。
 そのまま、犯されていた俺を無視してセックスを開始する。
「上手くいったみたいね」
 聡子の声に俺が振り返って睨む。
「俺がやられる必要があったのか!」
 聡子が笑顔で言う。
「あんまり無かった。晶が無理矢理やられる感じちゃう所をあたしが観たかっただけ」
「お前って本当にそっちの趣味が最悪だな」
 俺の叱責でも聡子があっさり頷く。
「そうね。だから、元に戻って今度は、晶があたしを正道に戻れるようにしてね」
そうだ、元に戻ればさっきの事だって意味が無くなる。
 俺は、涙を拭って言う。
「解った、だけど覚えてろよ、俺のは、ハードだぞ」
「期待してるわ晶、あたしがたった一人愛した男性なのだから」
 聡子がそういって恋人のキスをしてきた。
「それは、そうと、見てたら興奮したから、部屋に戻ってやりましょ?」
「本気で節操がないな!」
 怒鳴る俺だったが、押し切られる形でその日も聡子とやりまくってしまった。


「アキラ兄、僕、しんじゃう!」
 そういって葵が入ってきた。
「あれ、アキラ兄は?」
「えーとだな、それより死ぬってどういう……」
 俺の言葉は、途中で止まった。
 葵の太ももに大量の血が滴っていたのだ。
「おまえ、どっか怪我したのか?」
 葵は、首を横に振る。
「怪我してない。でも、おまたの所から血が出て止まらないの」
 もしかして初潮が来たのかもしれない。
 原因がわかったが、今は、こんな体だが、そういった場合、どうしたら良いかは、知らなかった。
「聡子、ちょっと来い!」
 洗い物をしていた聡子がやって来た。
「あら、葵ちゃんじゃない、どうしたの?」
 葵を見て笑顔になる聡子。
 前からそうだったが、こいつの趣味をしった後だと、危険な香りしかしない。
 俺は、小声で言う。
「どうやたアレが初めて来たみたいなんだよ」
 聡子は、葵を見て納得して、顔を葵の位置まで下げて言う。
「おめでとう。それは、葵ちゃんが立派な女性になった証拠よ?」
「立派な女性になった証拠って、これが生理なの?」
 困惑するが、葵くらいの年になれば保険体育くらいしているから知っていてもおかしくない。
 どちらかというと自分で気付かない方がおかしい気もしないが、初めての事だからそういう事があってもおかしくないだろうと、俺が考えていると、葵は、震えだして、叫ぶ。
「イヤー! 僕は、立派な女性なんかになりたくない!」
「葵、落ち着け!」
 俺は、葵を抑えようとするが、弾かれてしまう。
 代りに聡子が葵を抱きしめて言う。
「逃げちゃ駄目よ。逃げても何も解決しない」
「サトコ姉ちゃん!」
 泣きながら聡子に抱きつく葵。


「泣きつかれて眠ったわ」
 葵をベッドに寝かしつけた聡子が戻ってくる。
「しかし、まさか葵の両親が離婚した理由が、葵の処女を奪っていたからだったなんてな」
 苦虫を噛んだ顔をする俺に聡子が小さく溜め息を吐く。
「子供を産めるようになる事に恐怖があるみたい、完全なトラウマね。このままトラウマを残したままだと葵ちゃんが可愛そうよね?」
 意味ありげな視線を向けてくる聡子に俺は、激烈に嫌な予感を覚えた。
「何を企んでる?」
「葵ちゃんをトラウマから解放する方法」
 聡子から具体的な方法を聞いて俺は、激しく反対したが、葵のあの様子を思い出すと断りきれなかった。
「葵には、手を出すなよ?」
「解ってるわ」
 聡子は、そう言って、準備を始めた。


「起きたか?」
 俺が声をかけると起きてきた葵が言う。
「ところでアキラ兄は、何処?」
「それだがな……」
 俺は、色々と脱線しながらも説明すると葵が不思議そうな顔で見る。
「漫画みたい!」
「本当だよ。それより、大丈夫なのか?」
 俺の質問に自分の体の事を思い出して、顔を青褪めさせる葵。
「葵ちゃん、おはよう」
「サトコ姉、ありがとう。僕、家に帰るね」
 帰ろうとする葵を引き止めて聡子が言う。
「ねえ、これから良い物見ない?」
「良い物?」
 興味をそそられる葵。
「あたしと晶のセックス」
「えーセックス!」
 目を白黒させる葵。
「そう、葵ちゃんも女になったんだからそういうのを知らないと」
「し、知ってるよ」
 恥かしがりながらも答える葵に聡子が言う。
「そうね、でも見たこと無いでしょ?」
「そうだけど……」
 そういった葵の顔には、恥かしさと違う色が浮かんでた。
 多分、父親に無理矢理されそうになった時の事を思い出してしまったのだろう。
「見せてあげる」
 そういって聡子は、俺のスカートを捲り上げて、割れ目を弄る。
「ほら、葵ちゃんのと変わらない晶のここにオチンチンが入る所を見せてあげる」
「冗談だよね?」
 信じられないって顔で聞き返してくる葵に聡子は、チンポを見せて言う。
「本気、ほら早速入れちゃうんだから」
 そういって俺を持ち上げて一気にチンポの上に落として、入れてくる。
「アァン!」
 甘い声が出ちゃうのを止められない。
「アキラ兄!」
 目を見開いている葵。
「ほらほら、妹みたいに可愛がっていた葵ちゃんに見てるわよ」
 聡子が耳元で囁きながら、あたしの体を上下させ、攻め立ててくる。
「やっぱ、無理! 葵、見るな!」
 俺は、そう叫んぶ。
「サトコ姉、嫌がってるよ! 止めてあげて!」
 葵がそういって近づいてくる。
 その前で聡子は、突き上げて来る。
「アァァァン! らめぇぇぇ!」
「勘違いしないの、晶は、嫌がってないわ。だってこんなに気持ちよさそうでしょ?」
 聡子の言葉に葵が俺の顔を凝視する。
「本当に気持ち良いの?」
 無垢な瞳に見られながら、俺は、必死に我慢するが、聡子は、容赦なく突き上げてくる。
「ほら答えてあげなさい!」
「き、気持ち良い、チンポで入れられて気持ち良いぃぃぃ!」
 俺は、葵になんて事を言っているんだろう。
 でも、駄目だった、こんなの気持ちのを我慢出来ない。
「ほら、気持ち良いの。葵ちゃんと同じ様な体なのに、こんなに気持ち良さそうにチンポを咥えこんでるわよ」
「凄い、お父さんのより大きいのが入ってるのに、僕は、痛いだけだったのに……」
 深刻そうな顔をする葵に聡子が言う。
「それは、葵ちゃんが嫌々やってたから。お互いの気持ちが合えば、凄く気持ち良いんだから」
「僕がいけなかったの?」
 葵の顔が曇ると聡子が首を横に振る。
「違うわ。その時は、まだ葵ちゃんの準備が整ってなかっただけ。でも、もう葵ちゃんは、立派な女性になったから大丈夫よ」
「本当に大丈夫なの?」
 葵を聞き返してくる中、聡子が俺を攻めながら言う。
「答えてあげて」
「だ、だいじょう……イクゥゥゥ!」
 聡子が俺の中で射精されてイッてしまう。
「ほら、こんなに気持ち良さそう。だから葵ちゃんもセックスを怖がらなくても良いのよ」
「うん、解った。ありがとう!」
 そういって帰っていく葵。
「これで、葵ちゃんのトラウマも消えたでしょうね」
「馬鹿! なんであのタイミングで出すんだよ!」
 俺のクレームに聡子が楽しげに言う。
「だって、必死に我慢してる晶が物凄く可愛かったんだもん」
「答えになってねえ!」
 俺の叫び声が響き渡るのであった。


「相談があるの?」
 満月の日が近づくある日、深刻な顔をして初恵姉がやってきた。
「どうしたんですか?」
 俺が尋ねると初恵姉が一枚のレシートを見せてくる。
「新のポケットに入っていたの」
 それを見て聡子が言う。
「これって女性物下着の店じゃない」
「初恵姉へのプレゼントじゃないのか?」
 俺の予想に初恵姉が首を横に振る。
「服は、前にプレゼントされた時に喧嘩してから、買ってこないわ」
「しかし、子供が産まれて来るって兄貴は、本当に喜んでいたんだぞ。浮気なんてする訳ない」
 そう俺が主張するが聡子が尋ねる。
「前兆は、無かったんですか?」
 俯きながらも初恵姉が答える。
「この頃、携帯を見てニヤニヤしている所を見かけるわ」
 かなりヤバイ、確かにそれは、浮気の前兆だ。
 しかし、俺は、兄貴を信じたい。
「俺が兄貴に問い質す」
「貴方が嘘を吐かないって保障は? 騙されないって保障は?」
 聡子の突っ込みに俺が睨む。
「俺が信じられないって言うのか?」
 あっさり聡子が頷く。
「だって、貴方は、お兄さんには、弱いじゃない」
「弱いって、どういう意味だ!」
 俺が言い返すと聡子が淡々と言う。
「あら、家賃の件で土下座してなかった? その時に一生に恩にきるって言ってたじゃない」
 そんな事もあったな。
「じゃあ、どうしろって言うんだ? 兄貴を尾行して、いるかどうかも解らない浮気相手を探すのか?」
「晶が一人で問い質すのは、良いわ。ただし、あたし達も隠れてそれを確認する」
 聡子の言うやり方は、兄貴への裏切りにも思えた。
「俺に兄貴を騙せって言うのか?」
「新お兄さんを信じているんでしょう? だったら、なんの問題が無い筈よ」
 挑発的な聡子の言葉に俺も応じてしまう。
「解った。ただし、何があっても出てこないでくれ」
「ええ、その場は、任せるわ。初恵さんもそれで良いですよね?」
 聡子の確認に初恵姉も頷いた。


 そして、その日の夜、聡子が出かけているという事にして、兄貴を呼び出した。
「お前も色々大変そうだな」
 苦笑しながらソファーに座った兄貴と俺は、暫く酒を飲み交わしてから本題に入る。
「兄貴、初恵姉を裏切ったりしてないよな?」
「い、いきなり何を言ってるんだ?」
 兄貴は、動揺していた。
 俺は、覚悟を決めて問題のレシートを見せる。
「初恵姉がこれを見つけたんだ。これは、なんなんだよ?」
「こ、これは……」
 言葉に詰る兄貴に俺が詰め寄る。
「愛し合ってたんじゃないのかよ!」
 俯く兄貴の胸倉を掴み俺。
「子供が生まれるんだろう! なんでそんな幸せを壊すような事をするんだよ!」
 兄貴が搾り出すように言う。
「俺も、子供が出来るのは、嬉しかった。あいつの事は、一番好きな女性だった。でもな、諦めていたものが目の前に現れたんだ。それは、あいつより先に俺の心を捉えて放さなかったものなんだ」
 初恋の相手なのだろう、兄貴にそんな相手が居たなんて知らなかった。
「下着を買うほどの相手だ、もう最後まで行ってるんだろ?」
 裏切られた思いを抱きながら俺が尋ねると兄貴は、首を横に振った。
「まだ何もしてないさ」
「冗談だろ? それでどうやって下着のサイズなんて解るんだよ?」
 俺の突っ込みに兄貴は、思い出すように言う。
「それは、子供の頃は、一緒にお風呂に入っていたからな」
「何で子供の頃の話が出てくるんだ?」
 兄貴の不可解な答えに俺が問い質すと、兄貴は、やけに小さめな下着を取り出す。
「ぴったしだろう?」
「誰に?」
 かなり嫌な予感がしてきたが一応、外れてる事を期待して聞いておこう。
「お前へのプレゼントだ! 穿いてくれるよな!」
「何を考えてるんだ兄貴?」
 本気で意味が解らなかった。
「だいたい、初恋の相手じゃなかったのか?」
 強く頷き、兄貴が語り始めた。
「俺が始めて性的興奮を覚えたのは、お前だったんだ。一緒にお風呂に入っていたお前の裸で何度、扱いた事か」
「ちょっとまて、それじゃあもしかして、兄貴ってそっちの趣味だったのか?」
 俺の追及に兄貴は、心外そうな顔をする。
「違う、男には、興味は、無い。興味があったのは、晶、お前だけだ! 幼い頃のお前は、本当に可愛かった。大きくなっていくお前にどれだけ悲しい思いをしたか」
「ちょっと待った!」
 そういって隠れていた初恵姉が現れた。
「な、何でお前が!」
 驚く兄貴に詰め寄り初恵姉が言う。
「晶ちゃんは、私が楽しむんだから、手出しは、させないわ!」
「なんだと! 前々から疑問に思っていたんだが、お前が家に来てたのは、晶が目当てだったんだな」
 兄貴の言葉に当然そうな顔をして初恵姉が言う。
「当然でしょ。晶ちゃんを愛でる為に決まってるじゃない。正直、成長していく晶ちゃんには、悲しかった。でも、同じ遺伝子だから産まれて来る子供は、きっと晶ちゃんに似ると思って貴方と結婚したのよ」
 信じられない衝撃の事実にショックを受ける兄貴。
 当然だろう、愛し合って居たと思っていた相手がそんな目的を持っていた知れば、ショックだろう。
「俺だって生まれてくる子供が晶に似ることを信じて楽しみにしていたんだぞ」
 どうしたらそうなるのだろうか。
「詰り、二人とも今の晶がストライクゾーンど真ん中なんだ」
 聡子の言葉に二人が強く頷いた。
「……おいおい」
 呆れてしまう俺に他所に聡子が言う。
「それじゃ、四人でやる」
「はい?」
 いきなりの展開に俺がついていけないでいる間に兄貴が目を輝かせていた。
「良いのか?」
「新お兄さん、前は、譲りませんよ」
 聡子の言葉に兄貴が嬉しそうに言う。
「元から、あの魅惑的なお尻の穴に入れるのが俺の夢だったのだ」
「初恵姉、兄貴を止めて……」
 俺が救いを求めようとしたが、初恵姉は、俺を抱きしめると小さな膨らみの胸を揉み始めた。
「アァン!」
 すっかり聡子に開発されて敏感になってしまってる俺の体は、感じてしまう。
「いいわ、その顔をずっと見たかったの」
「お、落ち着こう、ほら、兄貴は、実の兄弟だし、初恵姉は、妊娠中だろう、こういう事は、止めないか?」
 後退りながらそう提案するが兄貴が言う。
「何十年も我慢してきたんだ、もう我慢できるか!」
 兄貴がズボンから突き出たチンポは、ガチガチに勃起していた。
「ほら、舐めてあげなさいよ」
「こっちは、どうかしら」
「駄目です、そっちは、触らないで下さい!」
 聡子が囃し、初恵姉の手は、下半身に移って行く。
「信望堪らん!」
 兄貴は、俺の頭を掴むと半ば強引にチンポを口に入れてくる。
「ちゃんと舐めてあげなさいよ。あたしは、準備を始めるから」
 そういって聡子は、俺のアナルを弄る。
「あらあら、そっちも開発されてるのね」
 嬉しそうに言う初恵姉。
「ああ、想像以上だ! これが晶の口内なのか! もう出てしまう!」
 兄貴は、俺の口の中で射精してきた。
 兄貴のザーメンが口に広がっていく。
 チンポが抜かれ、吐き出そうとしたが、聡子が口を塞ぐ。
「新お兄さんの思いを出したら駄目よ」
 俺は、苦しさを我慢して兄貴をザーメンを飲み込む。
「ひ、酷いぞ」
 俺が泣き言を漏らすと兄貴が目を輝かせていた。
「ああ、晶が俺のを飲んでくれた」
「あ、兄貴、だから落ち着いて……」
 制止しようとする俺だったが、初恵姉が唇を合わせて、そのまま舌で口内を蹂躙してくる。
 そうしている間も聡子は、俺のアナルを揉み解す。
「ハァー! 新のザーメンの味がする晶の口内を嘗め回すのって凄く素敵」
 ツヤツヤの笑顔を見せる初恵姉。
「らめぇぇぇ! もう三人はかりでなんてもう許してぇぇぇ!」
 俺の訴えに兄貴が体を膠着させる。
 流石に血のつながっら兄貴には、俺の訴えが通じたのだろう。
「新お兄さん、準備OKですよ」
 しかし、聡子の言葉に兄貴は、即座に反応した。
「待っていたよ! あんな顔を見せられて我慢するのは、大変だった!」
「待て、俺の意思は……」
 俺のクレームに兄貴が一言。
「弟は、兄貴の言うことを素直に聞いてれば良いんだ!」
 兄貴は、一気にアナルにチンポを突っ込んできた。
「アァァァン!」
 攻められて続けていた俺は、軽くイッてしまった。
「ビクビクさせてる、可愛い。それじゃこっちも」
 初恵姉がクリトリスを激しく弄る。
「今度は、あたしのをお願いね」
 聡子は、勃起したチンポで俺の口を塞ぐのであった。
「最高だ! 晶のアナルは、最高だ!」
 兄貴は、昂ぶる感情のままに腰を打ちつけてくる。
「もっと感じてね」
 初恵姉は、容赦なく、俺のオマンコを攻め立てる。
「ほら、もっと舌を使う」
 聡子は、こんな状況でも厳しく注文をつけてくる。
 そんな状況の中、兄貴のチンポが脈打った。
「一発目だ!」
 熱い精液が俺の後ろで爆発した。
 大量のザーメンが俺の腸内を逆流していく。
「もう出てしまったの? いつもの半分以下じゃない」
 呆れ顔を見せる初恵姉に兄貴が言う。
「仕方ない、晶のアナルは、本当に最高だったんだ。それに、まだまだ出来るさ」
 そういって再び腰を動かし始める兄貴。
「本当に節操無いんだから。まあ、私もやめるつもりは、ないですけど」
 そういってオマンコに舌を入れてくる初恵姉。
「舌を休めない!」
 叱責してくる聡子。
 俺は、その夜、三人がかりで徹底的に攻められ続けるのであった。


 満月の日、俺は、儀式を行った場所に戻ってきた。
「きっと、儀式に必要な捧げ物は、終わってるわ」
 聡子の言葉に俺は、俯きながら答える。
「そうだろうな。元に戻ったら新しい事務所を探すぞ」
「何でよ?」
 首を傾げる聡子に俺が怒鳴る。
「兄貴や初恵姉にあんな事されてたのに同じマンションに住めるか」
「もしかしたら元に戻っても求められるかもよ」
 聡子の怖い想像に体が震える。
「言うな、とにかく、目の前の儀式だ」
 そんな時、鈴が現れた。
「素晴らしいです。儀式に必要な力をたった一ヶ月で満たすなど、普通なら出来ません」
「五月蝿い。それより、お前、一人なのか?」
 俺の問い掛けに鈴が頷く。
「はい、今回は、儀式を執り行なうだけですから」
「それじゃあ、儀式の仕方を教えて」
 聡子の言葉に鈴が説明を始める。
「儀式の形式は、簡単です。晶さんの物だったチンポを晶さんの中、この場合、アナルに入れた状態で深夜零時に女神に求めるのです。男に戻りたいと」
「随分と簡単だな」
 俺の呟きに鈴が語る。
「我らが崇める女神は、幼女の願いに対しては、真摯なのです」
「その割には、幼女に酷い事をする事を強制してるがな」
 俺の突っ込みに鈴が苦笑する。
「そんな事は、ありません。だって皆最後には、最高に幸せになるのですから。それは、貴女も感じたのでは?」
「そ、そんな事は、無い!」
 俺が否定する中、聡子が言う。
「それじゃ、準備を始めましょうか」
 チンポを取り出す聡子、俺も鈴が書いただろう魔法陣の中央で下着を脱いで四つんばいになり、お尻を聡子に向ける。
「随分と慣れた様子ですね」
 鈴の指摘に俺が怒鳴る。
「仕方なかったんだよ。もー何も言うな!」
「はい、何も言いません」
 あっさりと鈴は、黙った。
「うーん、この可愛い晶ともお別れか。凄く残念」
 そう言いながら聡子は、アナルを中心に俺に愛撫する。
「アァン! アハァン!」
 甘い声が出てしまうのにもう抵抗が無かった。
 それにこれが最後の筈だから我慢するのも馬鹿らしい。
 時計を見て聡子が言う。
「後、十分、そろそろ入れるわよ」
 そういって勃起したチンポをアナルに挿入してくる聡子。
「アァァァン!」
 鳴いてしまう俺。
「やっぱり、晶の中って前も後ろも最高だよ」
 陶酔した顔で腰を動かし続ける聡子。
「もっとゆっくり動かせ! こんなんじゃもたない! アァン!」
 時間が来る前にイッてしまいそうだ。
「もう駄目、出る!」
 予想外の一発目の射精、しかし、問題は、無い。
 チンポは、まだまだ勃起した状態、儀式は、続けられる筈。
 しかし、ここで俺の体に変化が起こった。
「な、なんだ? お腹が熱いぃぃぃ!」
「また出る!」
 聡子の早すぎる二発目。
「らめぇぇぇ! 気持ち良過ぎるぅぅぅ!」
 何時もよりも昂ぶる快感、本気で絶頂してしまいそう。
 嫌、なんで絶頂しない。
 ひたすら腰を動かしていた聡子がクリトリスや乳首を弄り始める。
「ば、馬鹿、止めろ。そんな事したら、アァァァン!」
 更なる刺激に、俺の頭は、パニックになる。
 今まで感じたことの無い様な快感、というか、何で絶頂に達しない。
 そして、三発目の射精と共に、俺のお腹の熱さは、尋常の物じゃなくなっていた。
「もうらめぇぇぇ! 体中感じまくってるぅぅぅ! 物凄く気持ち良いのにイケないのぉぉぉ!」
 絶頂に達しないというのにお腹の奥で昂ぶり続ける快感の炎。
 気が狂いそうになる快感の渦の中、俺は、鈴が妖しい笑みを浮かべてたのに気付いた。
「な、何かしたな!」
 俺の追及に鈴が肩を竦める。
「説明途中でもう喋るなと言ったのは、貴女でしょ?」
「アァン! か、隠している事を言えよ!」
 最後の理性を搾り出し、そう問い質すと鈴が答える。
「この儀式の最中にザーメンを受けるとそれだけ子宮がザーメンを求めて欲情を始めます。そして、そうなると子宮にザーメンが満まで絶頂に達しません。そうそう、儀式の最中にチンポを抜いたら、儀式は、失敗で捧げ物からやり直しですよ」
 やられた、最後の最後でこんなトラップが張られていた。
「聡子、もう動かさないでくれ、これ以上は、俺ががま……」
 言葉の途中で四発目の射精、子宮が燃えるように欲情する。
「らめぇぇぇ、こんなに感じれるのにイケないのぉぉぉ!」
 口がまともに回らない。
 子宮の熱さが頭を染めていく。
「イキたい?」
 鈴の言葉に俺は、激しく頭を上下に振る。
「イカれてぇぇぇ! 気持ちよふぎて、おはしくなふぅぅぅ!」
「でも、チンポを抜いたら儀式は、無駄になるわ。そうならないで済ませる良い方法がある。それは、聡子様に新しいチンポを生やし、それをオマンコに入れてもらう事よ」
 鈴の言葉を沸騰している頭で考える。
 儀式を中断出来ないから、そうした方が良い。
 何より、二本のチンポで犯される事を想像しただけで堪らなかった。
「そりぇぇぇ! それがいいぃぃぃ!」
「でしたら女神様に願いなさい。聡子様に新しいチンポを生やしてくださいって」
 鈴に言われるままに俺は、願ってしまう。
「め、女神しゃまぁぁぁ! チンポを、聡子に新しいチンポ、太くてガチガチのチンポを生やしてくだしゃいぃぃぃ!」
 それは、生えてきた。
 聡子の股間に生えたチンポは、俺の物だったチンポより太く長かった。
「チンポ! そりょチンポをオマンコにちょうらいぃぃぃ!」
「良いわ、存分に味わいなさい!」
 聡子の一言と共に一気に子宮まで貫くチンポ。
「ひぎぃぃぃ!」
 体中を快感が暴走して、もう目の前が真っ白になり、まともな思考なんて出来ない。
「凄い! このチンポ凄い! もう出ちゃう!」
 二本のチンポが同時に脈打ち、一気にザーメンを吐き出した。
 快感の爆発、体がバラバラに成るような衝撃、言葉なんで出ない。
 俺は、本当に昇天した気がした。
 そのまま俺の意識は、ブラックアウトする。


 あれから数日後。
「晶、貴女を騙した鈴は、たっぷり可愛がられているわよ」
 聡子が指差す先では、幼女になった鈴が教団のメンバーに犯され続けていた。
「少しでもまともな思考が出来てれば、自分を戻す為にやっていた儀式であんな願い毎をしたら、全て台無しになるなんて当然よね」
 聡子の言葉に返す言葉も無いが敢えて言うなら、そんなまともな思考が出来る状態じゃなかった。
「にしてもこの新しいチンポって凄いわ。中出しすれば、どんな女も幼女に戻せるんだから」
 その新しいチンポを俺がしゃぶる。
「すっかりお気に入りね?」
「だって凄いんだもん! ねえ、早くオマンコに入れて!」
 俺が広げた割れ目から愛液が滴り落ちる。
「良いわ、あの人たちと一緒に楽しみましょう」
 聡子が俺のオマンコに入れてくる。
「アァァァン! オマンコがいっぱいになってるぅぅぅ!」
 腰が勝手に動き、より深くくわえ込もうとする。
「貴方のが凄く大きいわぁぁぁ!」
 旦那の大人チンポでよがっている幼女でありながら巨乳の若菜さん。
「お父さんのチンポでお腹が膨らんでるぅぅぅ!」
 実の父親にチンポをいれられ、お腹を膨らませている葵。
「お腹の赤ちゃんが新のミルクを欲しがってるのぉぉぉ!」
「俺の赤ちゃん、きっと晶にそっくりな赤ちゃんが俺のミルクを飲んでるぞぉぉぉ!」
 幼女姿でハラボテお腹に大量のザーメンを受けて歓喜の声をあげる初恵姉。
 自分の赤ちゃんにザーメンを放って嬉しそうにする兄貴。
「皆、最高に幸せそう。晶、貴女はどう?」
「幸せ、だって聡子とこうやって愛し合えるんだから。だからこっちも入れて、もっと幸せにして」
 俺は、お尻を広げる。
「本当にいやらしくなったわね。自分の物だったチンポを欲しがるなんて。良いわ、凄くもっと幸せにしてあげる」
 入ってくる俺の者だったチンポ。
「オマンコもアナルもいっぱい、チンポでいっぱいになってるぅぅぅ! 凄いぃぃぃ! 気持ち良いのが、際限なく昂ぶってくぅぅぅ!」
「出すわ! 貴女の中を満たしてあげる!」
 聡子がそういって俺の中にはちきれんばかりザーメンを放つ。
「イクゥゥゥ!」
 天国に昇る様な快感の絶頂が俺を満たすのであった。


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