多賀義光氏・作

 多賀義光さんによる「セーラームーン」のエロパロSS、亜美ちゃん編です。

 謎の敵に捕らわれ、体内に「卵」を産み付けられてしまったセーラーマーキュリー。そんな彼女が強いられる、更なる残酷な運命とは!?・・・・

 (添附されたイラスト2点は多賀義光さん御本人の手になります)


「ううっ ふうううっ!」

セーラー・マーキュリー 水野亜美の口から 呻き声が漏れる。
周囲より一段高くなったステージの上で 彼女は今 分娩中の妊婦のように 大きく左右に脚を持ち上げ 局部とさらにその下の秘孔をさらけ出して苦悶の声を上げ 汗まみれになって大きくいきんでいた。
やがて 固く締まった菊座が内側からの圧力で開き始め ピンク色の物体が顔を覗かせる。

「んんっ! ふううっ!」

マーキュリーが一際力を込めていきむと ピンク色の物体 ゴルフボールより一回りは大きそうな球体が アナルを極限まで拡張しながら排泄されてきた。腸液にまみれたそれは ゴトン と硬い音を立ててコンクリートの床に落ちて転がっていく。その先には さらに数個 同様に粘液にまみれたピンク色のボールが転がっていた。
おお という 大勢の男たちの歓声とも吐息とも喘ぎともつかない声が上がり マーキュリーに観客の存在を改めて認識させるが 今の彼女にとっては そんな男たちの好奇の視線など気にしている余裕はなかった。早く 早くボールを全部出してしまわなくては。そして あの「卵」を 一刻も早く自分の身体の中から出してしまわなければ!


「侵略」は 秘密裏に そして電撃的に行われた。世界のほとんどの人間は気付いていない。自分たちの世界が異世界からの侵略者によって奪われてしまっている事に。彼らはこれまでこの世界を影から動かしていた「人間」を一掃して 代わりに自分たちがその地位に着いたのだ。世界を動かすシステムは変わらない。ただ 主人が人間から異世界の住人たちに代わっただけだ。だから ほとんどの人間にとって 世界はいつもどうり 何の変化もなく動き続けているようにしか思えない。ほんの僅か その変化に気付いた者たちに対して 「侵略者」たちの対応は容赦なく しかも 彼らの力は 強大だった。そして そんな絶望的な戦いの中 マーキュリーは敵の手に落ち このような屈辱的な仕打ちを受けていた……。


マーキュリーの前でその痴態に目を奪われ興奮している男たち。彼らは皆 新しい「ご主人様」に忠誠を誓った いわば裏切り者の「人間」たちだ。本当の侵略者は彼らのさらに後ろでソファーに深々と腰を下ろし 超然とした態度でこのショーを眺めている。彼らにとってはこの世界のメスなど 例えセーラー戦士のように星の力を宿した特別な存在であっても 性的な興味の対象にすらならない。これはあくまでも 新しい僕たちに対する「ご褒美」でしかない。ステージの上でマーキュリーがさらにもう一つボールを排泄するのを見て 「侵略者」は傍らに控える男に尋ねる。

「今日は 何個だね?」

「はい 全部で15個でございます。先ほどのもので6個目ですので あとまだ9個残しております」

この男も「侵略者」に仕える者の一人だが 人間ではなく異世界の住人で このような「秘密のパーティー」を 余興も含めて一切仕切っていた。

「……15個か。そろそろ限界かな?」

「アレも 大分このゲームには馴染んで来ているようですが あるいは……。もちろん 失敗した時のための用意はしておりますが」


ゲーム!

そう いま マーキュリーは己の命をかけた死のゲームに挑まされているのだ。
彼女の直腸には妖獣の卵が挿入されており それが孵化する前に体外に排出してしまわないと 彼女は化け物に内側から腹を割かれて絶命してしまう。助かるためには一刻も早く 卵を「産み落とす」しかない。だが そのためにはまず 卵に続いていくつも挿入されたボールを全て排泄してしまわなければならない。あの ひときわ純情で恥ずかしがり屋のマーキュリー 亜美が 男たちの目も気にせずに股を大きく開き 肛門を指で拡げるなどという痴態を晒していたのも 全てはそのためだったのだ。

「うふうっ! あ あと 8個……。早く 早くしないと!」

さらにもう一つボールを排泄したマーキュリーは 休む事無く必死に下腹に力を込め 脚を左右に広げて次の「出産」に取り掛かる。彼女の脳裏には 一緒に捕えられたマーズとヴィーナスの恐ろしい死に様が焼きついていた。

最初に犠牲になったのはマーズだった。彼女は男たちに自分の排泄シーンを見られる事を頑なに拒否し ゲームの初日に絶命した。おぞましい化け物に己の腹を内側から引き裂かれ しかも直ぐには絶命できずにもがき苦しむマーズが上げた恐ろしい絶叫は その凄惨な死体とともにマーキュリーとヴィーナスから「侵略者」への抵抗心を根こそぎ奪い去ったのだった。

マーズに続いてゲームに挑戦させられたのはヴィーナスだった。彼女は恥ずかしさと屈辱感にボロボロ涙を流しながらも なんとか「卵」を産み落とすことに成功した。だが 回数を重ねるごとに増やされていくボールの数が10個を越えた時 遂に時間切れを迎えてしまい マーズと同様に悲惨な最期を迎えることとなってしまった。

そしていま マーキュリーも絶対の危機を迎えようとしている。
これまでは この死のゲームから生還した後に「ご褒美」と称して 観客の男たちに前といわず後ろといわず 散々陵辱を受けさせられたので 皮肉なことにアナルがすっかり開発されてしまったマーキュリーは ヴィーナスよりさらに四回 無事に命をつなぐ事が出来た。だが 妖獣の卵が孵化するタイミングというのはいつも一定というわけではない。ボールの数が増えるということは それだけ挿入に余計な時間が掛かる上に より体内深く より温かいところに卵が送り込まれるということにもなる。
早く 早く! マーキュリーは狂ったように尻を振り 下腹を刺激して次のボールの排泄を促す。

男たちはそんなマーキュリーの まだあどけなささえ残る初々しい少女の痴態を眺めて 時に手を打ち 時に罵声を浴びせ 欲望に股間を膨らませる。過去にこの「パーティー」に参加した事のある者は このゲームの後に 彼女を思う存分陵辱できることを知っているので ことさらに欲望をたぎらせていた。
仕切り役の男はその様子に満足していたが 主人の言葉を思い出し 少し不安を感じた。この娘がゲームに失敗した時 男たちはどんな反応を示すのだろうか? せっかくの「後のお楽しみ」がなくなって がっかりしてしまわないか? いや それよりもあの妖獣の姿に 肝を潰して萎えきってしまうのではないか? あくまでもホスト役としての立場で物を考えるこの男は より強い酒と さらに数名の娼婦たちを追加することにした。娘の命など どうなろうと知った事ではないが 客の興が醒めてしまうのはなんとしても避けなければならない。確かに 今日当たりは そろそろ危ないかも知れぬ……。


「ああっ! ま まさか? い いやああぁっ!」

マーキュリーが悲鳴を上げたのは ボールの残りがあと3個になった時だった。自分の体内に自分ではない者の動きを感じる。愛するものの子を宿した母親ならば それは感動的なことだが もちろんマーキュリーが感じたのはそのようなものとはまるで異なる 絶望的な胎動だった。

「あがああっ! おごううっ!」

マーキュリーの口から おおよそ少女には似つかわしくない 異様な呻きが漏れる。白目をむいて身体を硬直させ 口からだらりと舌を垂らせたマーキュリーの腹部に 内側から突き上げられて 瘤のような塊が幾つも ボコボコと膨らんでは凹んでいく。やがて彼女のお腹は それ自体が別の生き物であるかのように 脈打ち震え始めた。

ガガガッ!

内側からの圧力に押され 彼女の直腸内に残っていたボールが一気に排泄され コンクリートの床に勢いよく叩きつけられた。そしてそれに続いてマーキュリーのアナルから出てきたのは グネグネと蠢く何本もの触手だった。男たちが恐怖の悲鳴を上げる中 マーキュリーのお腹がさらに大きく膨れ上がる。

「……あ あ 産まれちゃったぁ…… レイちゃん 美奈子ちゃん わたしも今 そっちにいくからね」

虚ろな表情でマーキュリーが呟く。不思議と恐怖はなかった。これでやっと このゲームから解放されるんだ……。

己の腹を引き裂いて生まれてきた妖獣のおぞましい産声を聞きながら セーラー・マーキュリー 水野亜美は その短い生涯をいま 閉じようとしていた。

                                                        <GAME END>


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