第1話


 ジル・バレンタインは焦っていた。いつもならデルタフォースで培った能力で困難を乗り越えてきたからだ。しかし今回は勝手がまったく違った。何しろ相手は『人』ではないのだから・・・。
「ハァ、ハァ、ハァ・・・」
拳銃をローレディにし、廊下を走る。まわりは不気味なほど静かだ。
『洋館』
ヘリから降下した場所も最初は不気味な静けさがあった。しかし突如それは破られる。銃を持った人間に対し何の恐れも抱かず襲い掛かる獣。やっとのことでたどり避難のために着いた『洋館』は更なる『獣』が待ち受けているとも知らずに・・・。
「おぉぉ・・・」
うめき声にも似たような声が前から聞こえる。
「くっ!」
すばやくサーチし、確認したら頭部に2発サムライ・エッジの9mmパラベラムを叩き込む。どうっと倒れるターゲットは人の形をしているが人ではない、凶悪な『獣』だ。
「マズイ、もう弾が!」
倒れた哀れなターゲットを確認しつつ、マガジンの残弾が少ないことに焦りを覚える。アルファチームのみんなはどうしているだろうか?ふとついさっきまでバックアップうをしてくれていたバリーが今はいないことに不安を感じる。
本来であれば丸腰の相手にいきなり銃弾を浴びせるなど警官であれば許されるべきではない。しかし今回はまったくの未知が相手なのだ。
『t-ウィルス』
この洋館でチームの隊員を探す間にあったファイル。そう、この洋館は世間には公表できない研究をしそして何らかの不測事態でバイオハザードが起きてしまったのだ。このウィルスに感染すると理性や知性が破壊され、代わりに本能や感覚が増す。罹患した人はすでに『人』ではなく『獣』と化す。食欲、睡眠欲、色欲、欲望だけの塊となり本能だけで行動する。その感覚はわずかな足音や体臭でも感ずかれてしまう。視覚は明るいところでは落ちているようだが暗闇では鋭敏になる。この薄暗く狭い洋館ではこちらが圧倒的に不利なのだ。
凄まじい本能は一緒にいた『仲間』でさえ襲い喰らい、何事もなければいつまでもボーっと立ったまま寝ている。そしてとどまることを知らない性欲は相手を喜ばせる概念などなくただ、種の保存のためだけに動く。
もともとこの『t-ウィルス』はBOWと呼ばれる生物兵器として開発されたものだ。先ほどジルを襲ったターゲット(バリーはその動きからゾンビといっていた)はまさしく哀れなここの職員が感染し発症した成れの果てなのだ。
兵器としてウィルスに感染したわけではないのでなりは酷く、またとても兵器としては使い物にはならないような状態だ。しかしその数、理性による恐怖もなくただ本能のままに向かい襲い掛かるさまは恐怖を覚える。まるで今までの常識やセオリーが通用しないのだ。
先ほどのゾンビがビクビク動きながらも這い蹲りながらジルに襲い掛かる。
「まだっ!?」
言うが早いか足元に取り付くゾンビの頭部を蹴り飛ばす。さすがのゾンビも頭部がもげてしまったのっでは活動不可能になってしまうようだ。
ジルは少しづつ戦慄を覚えるようになっていった。このままではいつかジリ貧になりいつか彼らの餌食になってしまう。生きながら食われる苦痛を一瞬考えてしまったが、訓練による思考法によりすぐに打ち消し平静を保つ。
ちょっとした小部屋を見つけ、安全化しながらゆっくりドアを閉める。どうやら安全な部屋のようだ。
「ふぅ、」
軽いため息をつき、体を弛緩させる。ブラボーチームは生きているのだろうか?ふと今回の任務を思い出す。特に新入りが気になった。自分と同じ女性でその才能からS.T.A.R.S.のようなエリート部隊に引き抜かれてきたからだ。あまり話したことはないがその才能から周りがボーイフレンドと楽しく過ごしている間も飛び級で大学を卒業したり、入りたての時には生意気なところも昔の自分を思い出すのだ。まだ入りたての彼女にこの今の状況はあまりにもハードではないのか、いや、ベテラン隊員でも落命してしまうほどなのだ。自分の命も危ういのにと苦笑してしまうがそれだけこの未知の恐怖にも慣れてきてしまっているせいだろう。
「ピピー、ピピー・・・」
無線が突如入る。一瞬体に緊張が走るが急いで無線機に集中する。途切れ途切れだが断片的に情報がわかる。
クリスが生きている、ブラボーチームの新入りレベッカも無事だ。そんな断片的ではあるが仲間が生きていると聞いただけで心強くなった。どうやらヘリポートからヘリで脱出を試みるらしい。こちらから無線を送れない以上ランデブーに遅れてはここに取り残されてしまう!そう思うが早いかすばやく荷物をまとめ部屋から出ようとした、
「おぉぉ・・・」
「おぅぅう・・・」
部屋の前にゾンビが無数に集まっていたのだ!
「しまった!?」
言うが早いかすぐに銃を構えるが、いくら訓練をつんでも女性の腕力ではどうしても遅くなってしまう。加えて疲労で銃がやたらと重く感じる。目の前にいたゾンビを倒した思ったらすぐに右から来たゾンビに組しかれてしまう。一応格闘の訓練も受けてはいるが体格差と痛みを感じない体相手には分が悪い。振りほどく前に後ろから来たゾンビにも組しかれてしまう。
「きゃぁ!」
どんなに過酷な訓練を受けてもつい『女』の部分がでてしまう。『食べられる!』そう思ったがなにやら動きが違う。一体は酸を吐きかけてきた。軽い痒みとともに衣服が少しづつボロボロになっていく。
『どうしたの!?一向に私を食べる気配がないわ!?』
ふとそう思いながら回りを見渡すと廊下の先に彼らが『食事』をした後を見つけた。そう、彼らは今お腹は彼らの仲間で満たされていたのだ。
「ひぃっっ!」
短く思わず叫んでしまったのはゾンビがジルのボロボロになった衣服の上から噛み付くように体を舐めましているからだ。
「イヤァァァァァァ」
いつの間にか陰部や乳房にもその魔手は伸びていた。
「うあぁぁぁぁ」
今まで男勝りに生きてきたせいか男と付き合ったことのない彼女には未知の恐怖が突き上げる。いつの間にか後ろのゾンビごと押し倒されてしまった彼女はもがこうにも押しつぶされてしまった格好になってしまう。見えなくとも衣服越しにわかるそのゾンビのものは明らかにジルを貫きたくてビクビク蠢いていた。ゾンビたちはいたわる気配などなく、その露出させたモノをジルに擦り付けてくる。
「イャァー、助け、ムグぅぅ!?」
突如その口にゾンビのものが入り込む。酷い体臭とウィルスに罹患した肌は醜悪でごつごつと膨れ上がって肌がかたく乾燥していた。初めてみるそれは自分を慰めるときに想像するものよりはるかに大きく醜悪だ。
「ムグゥ、ムグゥ!?」
満足に呼吸ができず暴れまわることで体が疲労してついにぐったりしてしまった。それを見たゾンビはいよいよ逆に『哀れなターゲット』になってしまったジルに種付けを試みようとする。しかし彼らの思考に服を脱がせるということもなく順番を決めるという概念もないので服の上から複数のモノがジルの股間をすべるように擦りあげる。ジルは酸で痒みを覚える肌にゾンビのモノが擦るたび感じてしまう。
『そんな!?ウソ!?』
男を知らないジルそれだけでショックに落ちってしまうがゾンビは手を休めなかった。そのうち衣服が酸で引き攣ってきたところにゾンビの醜悪なモノが滑り込む。
『いゃぁーーーー!、絶対にいやぁ!!!』
そこにはいつものジル・バレンタインというS.T.A.R.S.きっての才媛の姿はなかった。
ついにそのときが訪れる。潜り込んだゾンビのモノがついにジルのクレバスの中に入り込み奥へと侵入する。
『痛!?え!?イャァ〜!!!』
ジルの処女膜が最後の抵抗をするが無慈悲なゾンビのそれは何の感慨もなく突き破る。
『痛い!?痛ぃ〜』
未知の痛みに自分が置かれている状況を理解したくなかったせざるを得ない状況になってしまった。むしろ彼女の地獄はこれからなのだ。そう、彼らはジルを孕ませるために今犯しているのだ。そしてジルは自分が今危険日だということを思い出してしまったのだ。彼らの生殖能力は高いらしく実験のレポートを見る限り中出しされればまず間違いなく妊娠してしまう。その上彼らの精子で受胎したならば母体は感染する可能性が高く、また生まれてくる子供もわずか1月半で出産するほど強靭な生命力なのだ。
『いや、いや、いや、抜いて、痛ぁい、抜いて〜!』
しかしゾンビはそんなことはまったくお構いなく激しく腰を振る。処女膜の残骸が根こそぎ削られるように乱暴に出し入れする。膣の周りはゾンビの大きなもので軽く裂け、破瓜のせいもあってか赤く濡れていた。
『痛ぁぃ、お願、いやぁあ!?』
そしてついにそのときは訪れてしまったのだ。体の中で何かが膨らんでいくような感覚がするとゾンビは奥へ奥へと腰を突き出す。
『ぎゃ、ぐぐぅ!?』
ゾンビのものがなんと子宮口をつきぬけ子宮の奥を乱暴に突き出したのだ。そして動きが止まると・・・
『あきゃぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!?』
自分の体の中に熱いものを感じていた。そのとき口を犯していたゾンビも果て目の前が真っ白になる。
「あぁあぁ、いやぁ、いやぁ〜、抜いて、お願、い、妊娠しちゃう〜」
途絶え途絶え、涙と精子でグチャグチャになりながら叫んでもまったく意に介さず、ゾンビのものは一向に衰えず更にジルを犯すために動き出した。
「あぐぅぅ、もう、いやぁ〜!」
周りのゾンビもついにジルの衣服を破りあるものは後ろの穴へ、あるものはその豊満な胸を汚し、そしてあるものはすでに一杯になっているにもかかわらず無矢理膣へねじ込んでいった。
「あぐぅぅ、あぐぅぅぅ、痛ぃぃ、痛いぃ・・・」
一人、また一人と次々にジルに白濁とした体液で汚す中、子宮まで入り込んだそれは最後まで執拗にジルをいたぶっていた。
「もぅ、もぅ・・・だめぇぇぇ・・・」
ほとんど意識がない中その最後のときが訪れる。ジルの白くくびれたお腹がゾンビたちの肉頸でごつごつ不気味に蠢く。急に動きが止まるとジルは何をされるかわかるのか、短く
「だめぇぇ、中、だけは、だめぇ〜・・・」
つぶやくように洩らす。しかし無慈悲にも
『どぴゅるっ!ドクッ、ドクッ、ドクゥ〜』
不気味な音を立て中出しされた。ゾンビもさすがに飽きたのか、ゆっくり体を離しながらずるりと抜いた。ジルの膣からはどろりと桜色をした精子がとどめなく、同じように血のにじんだアナルへゆっくりと流れていった。
ジルは涙に枯れた眼をゆっくりと閉じることしか出来なかった・・・。


感染するモノのトップへ