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 ストーリー・「ハングリーベア」のウェイトレス、鈴原さやかには秘密があった。彼女の父親の起こした事故こそが、大久保純の妻を奪ったのだ。純は自分の父のことを知っているのか?・・・怯えながら暮らす彼女には、しかしまた別の恐怖が降りかかろうとしていた・・・




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全三巻シリーズの2巻目です。一巻目の印象はイマイチだったのですが、せっかくですので続きも視聴してみることにしました。
 
一巻目を見ただけではシリーズの意図というか全体の構成が不透明だったのですが、この2巻目ではそれが何となく分かるようになっています。要するに、とあるファミレスでウェイトレスの美少女たちを順番に喰っていくというだけのものなんですね。そう考えると何気にゲーム攻略ライクな内容です。
 2巻目の獲物は鈴原さやかちゃんで、この娘は非常に気が弱く、清純なイメージなんですが、内には強烈な被虐願望を秘めていて、ややヒステリー病質な印象があります。
 
彼女は父親が主人公の妻を死に至らしめたことを知っており、それが主人公に知れたらどうなるんだろうなどと怯えています。
 しかしそれが恐ろしいのなら主人公と同じ職場でバイトをするなんてこと自体を止めればいいわけで、それをせずにただ手をつかねている様子が、この娘の歪んだ心情を表現しています。
 「知られたらどうされるんだろう?怖い!」と言いつつ、「きっと知っているんだわ。それなら早く私を罰して欲しい。ムチャクチャに汚して欲しい!」という倒錯した情欲に呪縛もされているわけです。
 そうしたヒロインのキャラ付けはベタながらそこそこ面白いんですが、何しろ主人公のキャラがあまりに強く前面に出ているため、女の子の印象がボケがちになってしまっているのは残念です。
 エロシーンはとても多く、それぞれ濃厚で悪くないんですが、そんなワケで純の異常性の方にいきおい目が行ってしまい、どうもノレませんね。
 もっともこれはオイラの個人的嗜好によるとも言えそうで、どうもオイラは「遺作」みたいに濃いい味の男性キャラが出る作品は苦手のようです。
 ちなみに作画は相変わらず上質で、綺麗な女体の被虐画をただ愛でたい向きにはアピールするかもしれません。
 2巻目の「抜ける度」は2です。
(彩雲11型)


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