聖少女

 ストーリー・富豪の家に生まれた兄と妹。しかし両親は早世し、屋敷の中には兄妹2人だけが暮らす。年頃となった2人の間には、やがて微妙な緊張関係が生じるが・・・




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クールディバイシスシリーズの第2弾として1995年に発売された作品です。
 第一弾の
「奇妙な果実」は漫画家MON-MON氏がオリジナルの原作を提供していましたが、本作も漫画家のうたたねひろゆき氏が原作(これもオリジナルらしい)を手がけています
 忙しい人気作家に書き下ろしでストーリーを作ってもらうのは大変だったと想像され、このシリーズを手がけていたリイド社の意気込みが伝わってきます。
 しかしその意気込みが作品に上手く反映されているかというとまた別問題で、ぶっちゃけ見ていて退屈です。
 兄妹が背徳的な関係に至るというネタ自体はまあ良いでしょう。それに伴う緊張をドラマとして扱うのも良いでしょう。
 しかし文芸作品として人に見せるには、そこに何某かのヒネリというものが必要なハズです。しかし本作にはそれが全くありません。
 兄がいる。妹がいる。2人ともサカリの付いた年齢だ。ハメちゃおうか。ハメましょう・・・・そんな山も谷も沼もない平板なオハナシに、誰が引き込まれるでしょうか?少なくともオイラはアクビが出ました。
 イボイボ氏は前作に当たる「奇妙な果実」を、
エロってこんなもんだろうとナメてかかっているような感じ」とコキおろしていましたが、本作もまた、兄妹をハメさせればそれで取りあえずエロアニメじゃんという制作側の安直な思惑が透けて見えます
 人気漫画家の書き下ろし原作を使うという壮図は結構ですが、それがセールスのための看板になっているだけで、内容が伴わなかったという感じですね。
 厳しくてスイマセンけど「抜ける度」は1。
 ちなみに
作画レベルもイマイチで、うたたね氏の流麗な線、女体の美しさといった魅力が再現されているとは言い難いです。(彩雲11型)


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