No.28 ずっと!ズット!ときめき


 沙希ちゃんの記事を書いたあと、どうしても他のキャラもフォローしておきたくなり、えい書いてしまえとばかり一気に全ヒロイン分のキャラレビューをやっつけてしまいました。
 書いていてつくづく思いますが、オイラってヤツは「と○メモ」が好きなんだなあ。忘れられないんだなあ。まさにと○メモフォーエバーな心境です。
 ちなみにキャラは順不同でレビューしてあります。またヒロイン以外の登場キャラも少しだけフォローしました。



藤崎詩織

 オフィシャルヒロインであり、彩色兼備、完全無欠の学園アイドル。それで確かにファンも多いのだが、それと同じくらいアンチファンも抱えていそうな、好悪の極端に分かれる女、それが藤崎詩織だ。
 実際、巷間聞かれる詩織評というのはあまり好意的でないものも多い。それも無理はなく、まあ実際「と○メモ」をプレイすればすぐ分かることだが、詩織と言えばとかく高慢ちきな印象があり、どうにも親しみがわきにくいのだ。
 端的な例は告白のシーンで、そも詩織から告白をしてもらうというだけでも結構な難度であってシンドイのに、その上「別に今まで恋愛に興味がなかったワケじゃないのよ。ラブレターだって何度ももらったことがあるわ」などと聞いてもいないのに延々と自慢話に興じ始めるのでブチ殺したくなる。そんなにモテモテの詩織様から告白していただけるんだから有難く思えとでも言いたいのだろうか。全く鼻持ちならないとはこのことである。
 と書いてくればもうお分かりだろうが、かく言うオイラもあまり詩織が好きではなかった。好きではなかったのだが、しかし外伝である「旅立ちの詩」をプレイして後、かなりオイラ的詩織観が変化した。まあまあイイじゃん詩織、というくらいにまでは向上したのである。
 とは言え本作の詩織が過去のと○メモでの彼女とは違うのかと言えばそうではない。相変わらずツンと澄ましている印象があるし、その行動原理も「だらしない男を自分に相応しい相手へと再教育してあげるわ」って感じで、何様だよコイツとムカつくこと必至。でもなあ・・・回想シーンに出てくる幼少期の彼女が実に良い子なんですわこれが。
 いつもひたむきに主人公を励まし、見守っていた幼い詩織。主人公もその誠意に感じ、病気で寝込んだ彼女の分までマラソン大会を走り抜こうとする。しかしあえなく途中棄権・・・・
 「仕方がないよ・・・」と詩織は主人公を慰めるが、しかし何とも言えない悲しさ悔しさから、2人は同時に泣きだしてしまう。夕日の中で向き合って嗚咽する子どもたちというあまりに感傷的なシーンに、オイラも恥ずかしながら涙が止まらなかった。
 この娘にこんな優しい、ピュアな面があったのかとオイラは感心し、それですっかり詩織を許してしまいました。こういう幼馴染みが欲しいですよ全く。
 現在の詩織がかなりヤなヤツであることも確かだが、まあそういうネガティブ面も備えていてこそ完全無欠のオフィシャルヒロインと言えるのかもしれないし。男にとって良い娘というだけであれば、ちゃんと沙希ちゃんがいるんだもんね。


館林見晴

 通称ミハリン。
 いわゆる隠しキャラであり、それ故表立ってプレーヤーに絡む演出が出来ないため、間違い電話を装って深夜にTELしてきたり、人違いを装って廊下でぶつかってきたり、他人との待ち合わせ場所に偶然を装って現れたりと様々なストーカー行為を繰り返す。イジらしいというよりは完全な変質者である。
 しかしこのミハリン、キャラとしての人気はなかなか高い。何より可愛いし、いつも主人公を陰から見つめているというシチュにグッと来る人も多いのかもしれない。また菊池志穂氏のCVも絶妙のキュートさだ。
 と○メモ外伝「旅立ちの詩」では、ついに彼女が詩織とニコイチでメインヒロインになり、ファン感涙。しかしどうもオイラ的に、このゲームのミハリンルートは印象が悪い。
 彼女は例によって間違い電話を騙って主人公に電話してくるのだが、それがきっかけでデートを重ねたりするようになり、結果色々と話のつじつまが合わなくなってしまう。(当たり前だ)
 主人公はラスト近くでようやくミハリンの真意に気が付き、「オレが鈍感なためにミハリンを傷付けてしまった。オレは残酷なヤツだ」とか何とか悩むのだが、どう見ても一義的に悪いのはまずウソをついたミハリンであって、どうもプレイしていて彼らの心情に入り込みにくいと言うか、ドラマ展開として納得しかねる感がある。
 よしそんなドラマを描くなら描くで、恋に限らず人とのお付き合いで最も大切なことは誠意であるとミハリンが気が付き、自らをより真っ直ぐに、強く変えていこうとしなければイケナイんじゃないかな。あれでは「きっかけなんかウソだろうが出会い系だろうがハメちまえばコッチのもんだ」などという寂しい結論へと導かれているようでトホホであります。
 オイラ的にミハリンは、SS版で「もっと早く勇気を出せば良かった。素直になれば良かった」と泣きながら敗北宣言をするという珍しいイベントが一番好きですね。そう、恋に駆け引きなんか、小細工なんかイランのですよ。大事なのは真心、それだけではないでしょうか。


清川望

 高校日本記録を持つスーパースイマーで、毎朝50キロのロードワークを欠かさないという、体力バカという言葉すら空しくなるような超人。多分サイボーグ。
 スポーツウーマンらしい明るくサッパリした性格、しかし花壇の花を真心こめて世話するなど女の子らしい優しさ、繊細さも持ち合わせていてファンも多い。
 オイラもキライじゃないけれど、彼女の眼鏡に適うにはたくましいスポーツマンでなければならず、つまり主人公の運動や根性のパラメータを上げる必要があるので、清川さん狙いで卒業式を迎えれば相当のムキムキマンが出来上がることになり、将来夫婦になったりすることを想像すると超暑苦しい。家の中じゅう2人の汗の臭いでむせ返りそうなマッスルマッチョバカ夫婦。せく〜すも怪獣同士の交尾もかくやというような大迫力だろうなあ。


美樹原愛

 本家「と○メモ」では出てきてもほとんど無視してました。だってウザイんだもん。
 そも自身のことを「内気な性格」とかいうのがかえって太い気がする。
 また「動物好き」というキーワードもキショい。動物園にデートに行くと、サル山に見入って一日が終わるという情けないイベントが起こる。こういう女には捕まりたくありません。
 しかし「旅立ちの詩」で美味しい役を振られているのを見てすっかりファンになってしまったオイラは全く節操がないったら。
 本作では、彼女は怪我をしたカラスを助け、それを自然に帰してやるという役どころです。ベタです。クサイです。しかしこれが実にイイ!
 気弱な彼女が身体を張ってカラスを守ろうと奔走し、世話を焼く過程で何とか言葉を教えて交流を図ろうとする。その一途な姿には心を打たれました。何て心根の真っ直ぐで優しい娘なんだろう!
 主人公との交流も無理のない爽やかな展開で、プレイしていて思わず感情移入させられました。クロ(カラス)との別離のシーンなんかオイオイ泣いてしまいましたよ。
 誤解していてゴメン、美樹原さん!キミは素敵だ!素晴らしい女の子だ!一緒に学生生活を送りたかったよメグ!


鏡魅羅

 稚気愛すべしノータリン女王様。
 素晴らしい美貌と爆裂バディでフェロモンだだ漏れ状態であり、多数の親衛隊を従えて校内を闊歩するが、常にどこか満たされない様子なのは、底なしの欲深だからなどというのではなく、そうしたチャラチャラデーハーな生き方が自分本来のものではないと、彼女の本能が見切っているからであろう。如何せん頭が良くないので理性では分からないのである。
 実は彼女の家は貧しいらしく、大勢いる弟たちの世話をいつも甲斐甲斐しくやいていることがドラマ中で何となく分かる。ためか彼女は子供あしらいが上手く、と言うより子供と接することが真から好きなようで、見ず知らずの子どもたちともすぐに仲良くなる。あげく自らのモデルオーディションをすっぽかしてまで、迷子になった子供を捜そうと奔走するのだ。
 鏡さんの真の魅力はまさにその心根の優しさ、純朴さであり、類いまれに暖かいハートが一種白痴美に包まれているって部分が萌えるんですな。オイラも御多分に漏れずクラッと来ましたもの。
 ちなみに彼女はオカルト関係が苦手なようで、遊園地のお化け屋敷に連れ込むと怖がって泣いてしまう。そんな思いがけない弱々しさ、可愛さも人気の秘密であろう。このシーンでは前屈みのオパーイ強調スタイルになるのもエロくて萌えます。


早乙女優美

 優美ちゃんと聞いてまず思い浮かぶ言葉はと言えば「子守り」だ。一学年下の、いわゆる妹キャラ(実際親友の妹である)であることを差っ引いてもあまりに精神的に幼い。ていうか完全にアホ。CVよしきくりんの凄まじい棒読みぶりとも相まって、ワガママな子役スターのお相手をさせられてるような気分になること請け合いだ。(誤解されると困るが、オイラはよしきくりん氏の演技は大好きである)
 イベントも主人公を困らせるようなものばっかりで、転んだと言っては泣き、リフトが止まったと言っては泣き、料理の特訓に付き合えとダダをこね、しかし先に飽きちゃって真面目にはやらず、そうやって作ったウンコ弁当で主人公を悶絶させ、常に御機嫌を取らないとブリブリ怒り出し、あげく大好きなプロレス技(優美ボンバー・本人命名)で主人公を失神KOまでする。とてもまともには付き合っていられないていうか付き合ってたら死にます。
 そんな優美ちゃんなので、オイラ的に特に萌え対象というわけではないですが、でも嫌いだということもないです。取りあえず可愛いですし、明るくにぎやかな性格なので、接しているとこちらも華やいだ気分になります。落ち込むようなことがあったときに側にいてくれると良いタイプかもなあ。いや余計にへこんだり。


秋穂みのり

 「虹色の青春」でデビューした女の子で、その後ドラマシリーズを通じて出演し、すっかりシリーズの顔となってしまった美味しいキャラ。演じるは木之元桜こと丹下桜氏。
 ドラマ中では憧れの先輩である沙希ちゃんと主人公との仲に嫉妬し、色々横やりを入れてくるオジャマ虫的役回り。しかしその過程で彼女もまた主人公に惹かれていくという、ドラマ本体に絡んでくる重要なキャラであった。
 みのりちゃん自身はサバサバとした飾り気のない性格で、真面目で努力家なことからも人気は高い。オイラもこういう娘は好きですね。一見つっけんどんに映る向きもあるが、それは男に媚びを売ったりしない真っ直ぐな人柄故であり、チャラチャラしたブリッコより遙かにイイですよ。
 ちなみに彼女はドラマシリーズ三部作の主人公全員に淡い恋心を抱くことになるのだが、もちろんそれが報われるわけもなく、結果どこか寂しげなキャラになっているのも人気の秘密だろう。頑張れみのりちゃん!人生はこれからだぜ!


片桐彩子

 初代と○メモヒロイン中、オイラが一番惹かれた女の子が彼女である。
 「惹かれた」と書いたのは、「萌えた」などとフニャけたことを言いたくなかったからで、つまり単に可愛い女の子だなあなどと思ったのではなく、1人の人間として尊敬したり目標にしたいと、大袈裟なようだがそれ程の魅力を感じた。
 片桐さんは自身でも言っているとおり、かなり大雑把でマイペースな性格だ。自分の好きなことにとことんこだわり、自己実現に向けて一直線に行動し、そのためには多少他人に迷惑をかけても良いと公言している。
 そんな彼女の人となりは、ややもすると自分勝手で他人に対する思いやりを欠くととられることがある。しかしまさにその個性こそが、オイラが片桐さんに憧れた部分なのだ。つまりそのように生きたいと羨んだ部分なのである。
 人は人と付き合うとき、分けても恋をしたときに、往々にして自身を偽ったり虚飾に走ったりする。高い服を着てみたり、無理してプレゼントを贈ってみたり、相手の趣味に合わせて興味もないことを勉強してみたりというヤツだ。
 無論そうした他愛もないことも人付き合いや恋愛の楽しさの一部だし、なるべく相手に好かれようと自身を飾るのは誰でも無意識にやっていることで、特に愚かだとあげつらうことでもない。
 しかし片桐さんの生き方は、そんな我々の処世を欺瞞だとして断罪しているように思える。
 彼女は言う。自分が楽しくなければ相手も楽しいわけはないと。好きな人に愛されるためには、相手におもねるのではなく、まず自身が1人の人間として光り輝かなければならない。もっと言えば、自己を曲げたり封殺したりしては真に実りある人間関係など築けるわけはない。それこそが片桐さんの処世であり、彼女なりの他者に対する誠意なのだ。
 その生き方は、CVを務めた川口雅代氏のエネルギッシュかつクールな姿にそのまま当てはまる。(国外に暮らし、フリーのジャーナリスト、ラジオパーソナリティー、女優、作曲家等々マルチに活躍されている)
 なんてカッコイイんだ!なんて毅然としてるんだ!卑屈でネクラなオイラにはとても真似できないが、生まれ変わったらそんな風に生きてみたい!片桐さん(川口さん)はオイラの目標だ!憧れだ!って気分にさせられたのだが、しかしその片桐さんが、告白に来てくれるときには、「あなたに会えなくなるかと思うと、たまらなくなって・・・」と思わぬ感傷的な表情を見せ、涙までこぼす姿に完全にノックアウトされてしまったのでした。
 あの片桐さんが、(ゲーム中の)オイラごときのために・・・ってワケです。勿体なくて胸がキュンとなりましたよ。
 だから彼女がメインヒロインとなったドラマシリーズ第2作「彩のラブソング」発売には狂喜しましたが、それだけにプレイしてのガッカリ感もひとしおでした。「虹色の青春」が素晴らしかっただけになおさら期待が大きかったのですが、結果はシリーズ中最悪と言っていいハズレゲームだったのです。トホホホホ。
 何がイケナイって、とにかくストーリー最悪。
 主人公と片桐さんが運命的に出会い、理屈抜きで惹かれ合ってしまうというドラマコンセプトは悪くないんだけど、ドラマの転がし方がひどすぎる。あれでは片桐さんのワガママや気まぐれに主人公や鈴音ちゃんが振り回されているだけではないか。そんなの片桐さんの人となりを貶めるようなものだぞ。
 また今どき「留学による別離」ごときをストーリーの核に持ってくるのも納得がいかないというかアホらしくなるというか。昭和初期じゃあるまいし、たかがパリくらい会いたくなったら行けば良いだけのことで、今生の別れみたいにオタオタされても見ている方は白ける一方である。
 攻略のキーとなるギター演奏ゲームも(オイラ的には)ムズくてしかもつまらないし、故に今まで一度もリプレイしていない。せっかく夢の片桐さん主演ゲーだったのになあ・・・・
 

朝日奈夕子

 かつて雅楽助さまがこう仰ったことがある。
 「朝日奈ってと○メモキャラとは思えないほど普通」
 まさに至言である。
 朝日奈さんは遊び好きのミーハーギャルという設定で、教師からは不良娘としてマークされており、実際エスケープの常習犯だわカンペは作っちゃうわと素行はよろしくない。とこれだけ聞くとまあまあキャラが立っているように思われるかもしれないが、何しろ舞台はと○メモだ。異常者が群れをなしているキャラ群にあって、「不良っぽいアーパー女」ごときは通行人Aレベル、いやそれ以下かもしれない。と○メモには「ブティック・ベラノッテの店長」のようなスーパー濃いいゲストキャラも多いですからね。
 んなわけで、本来派手なキャラのはずが、結果として地味〜な印象になってしまっているのは不憫なり。田舎の番長がいきなりバキの「世界最強トーナメント」に引っ張り出されてるようなもんだもんな。
 CVの鉄砲塚葉子氏はなかなか良いんですけどね。「も〜、ちょ〜サイコ〜」がサイコ〜可愛いです。


古式ゆかり

 お嬢様育ちの天然キャラというギャルゲーの常備品を狙って設定されたのだろうが、しかしどうも狙ったとおりのキャラになってないところがいかにもと○メモ。始祖でありながらステロタイプに堕してないのがスゴイです。
 彼女はまあ確かにお嬢様なのですが、家は旧家とか元華族とかいうわけではなく、単なる大金持ち。お父さんは不動産業なのですが、どう見てもヤ○ザの親分さんです。
 このお父さんに溺愛されているらしい古式さんは、故にか非常におっとりしており、ていうか脳が止まってるんじゃないかというくらいのスローペースで喋り、世間の常識は何一つ分からず、勉強も運動も得意ではない。つまり深窓の令嬢と言うよりは、成金のズレたボケボケ娘という感じですな。
 可愛いし、決して悪い娘ではないんですが、あの独特の口調はほのぼのすると言うよりむしろ痛く、付き合うのはちょっとシンドイ気がします。
 ちなみに特技は編み物なんですが、「彩のラブソング」でマフラーの早編み勝負をするというようなエピソードがあり、しかし速さなど全く気にせずに、マフラーを使う人のことを考え、心を込めて編み棒を操る古式さんは素敵でした。良い娘ではあるんだよなあ、確かに。


如月未緒

 一作目のヒロイン中唯一のメガネっ娘で、故にか高い人気を誇るキャラである。オイラも未緒ちゃん好きだけど、しかし何度も書いていることですが、ちょっと恋人にはしたくないタイプと言えるかも。どうも情も業も深そうで、捨てたりしたら刺されそうで引いてしまうのです。
 またやたら身体が弱いことを強調して人前でぶっ倒れたり、泣きそうな顔で重い本を運びながら人前を横切ってみたり、二人三脚のパートナーになってくれとブルマで迫ってきたり、まあ本人にはそのつもりはないのかもしれないが、どうも「お願い守ってビーム」で男の気を惹こうとしてるようなイベントが多くて身構えてしまう。
 清純派を標榜しながら、いつも恋愛小説を読んで1人妄想にふけっているあたりも、何か内面のドロドロした情欲を映しているようで怖くなる。関根さんのCVも良いし、可愛いんだけどね。
 ちなみにゲーム中彼女のメガネを外した顔を拝める機会が二度ほどあるが、これがスゴイ美少女で最初ビックリしました。


紐緒結奈

 変態とか基地外が目白押しのと○メモヒロイン中にあっても、その存在感で遥かに他を圧倒する究極の異常者。ていうかこの娘は人類ではないです。
 何しろ巨大ロボは発明するわ半径数キロを蒸発させるレーザー砲は発明するわ妙な兵器で宇宙人を撃退するわと大暴れ。夢は宇宙征服だってんだけど、結構実現できちゃいそうなのが恐ろしい。
 恐らく紐緒さんは女子高生の形をした欺瞞用デバイスであり、内部で異星人だか異次元人だかが操縦しているのであろう。ロボ作ってる自分がロボ紐緒。
 そんな物(者ではない)と恋愛が成立するわきゃないと思うのだが、実は紐緒さんの人気は結構高い。「紐緒様の天才的な発明と言いなさい!」などという常に命令調のベシャリが、M入ってる男の子にはグッと来るのかもしれない。確かに紐緒様の犬というかブタになるのもたまには良いかもしれないなあ。


美咲鈴音

 「彩のラブソング」にサブヒロインとしてデビューした娘で、清楚で控えめ、しかし一途に主人公を慕っているという役どころから高い人気を博した。
 彼女はあくまでサブヒロインなので攻略は出来ないが、しかしその圧倒的な存在感ですっかりメインヒロインの片桐さんを食ってしまった感がある。
 わけても鈴音ちゃんが主人公への感情をむき出しにし、「どうして私じゃダメなんですか?ねえどうしてッ!!」と泣きながら迫るシーンは、桑島法子氏のさすがの名演で超絶迫力!すっかりこのシーンがクライマックスのノリで、その後の主人公と片桐さんとのハッピーエンドが蛇足状態となるなど、結果的にドラマ全体の構成をも歪めてしまった。(鈴音ちゃんが悪いんじゃないけど)
 ちなみにこのシーンは「と○メモ」にしてはドロドロしすぎていてキライだという声も多く聞くが、オイラは逆に鈴音ちゃんの真摯な姿に打たれて涙が出ました。あんな強く他人を恋慕出来るピュアさが羨ましい。オイラならあの瞬間絶対鈴音ちゃんを選んでしまうと思う。
 鈴音ちゃんは「旅立ちの詩」にもチラリと出演するが、新たな恋に目覚め始めている近況を語る姿がかえって痛々しい。つくづく「彩のラブソング」の主人公はヒドイヤツである。


伊集院レイ

 主人公の同級生で、よくある「イヤミなお坊ちゃまキャラ」だが、大いなる秘密(笑)を持った隠しキャラの1人でもある。その秘密を主人公や好雄が探ろうとするイベントがシリーズを通じてあるが、総じて狙撃(!)されたり記憶喪失にされたりして不発に終わる。
 レイ自身はステロタイプだがなかなか味わいの深いキャラで、シリーズを追う毎に独特の陰影を増していき、それと共にファンも増やしてきた感がある。一見鼻持ちならないが、実は友達思いで情に脆いのだ。
 津野田なるみ氏のCVは最初痛いなあと思ったが、次第に伊集院というキャラにピッタリはまり、しまいにゃ「いやぁ〜君たち!庶民同士で何の相談だねッ?アーッハッハッハー!!」という決めゼリフが真から心地よくなってしまったのだから面白い。
 ちなみに「彩のラブソング」ではラストで実に美味しいところをさらってまた株を上げた。


早乙女好雄

 主人公の親友。主人公は作品毎に別人の筈だが、その全ての親友という御都合主義キャラ。まあ全ての主人公のお隣さんかつ幼馴染みである詩織よりはマシだが。
 脳天気なナンパ野郎であることから主人公をしょっちゅうトラブルに巻き込んだりはするが、反面お人好しで友情に篤い男でもあり、その優しさにホロリとさせられる場面もしばしば。名前の通り実にイイヤツなのだ。
 CVはこの手の三枚目をやらせたらまさに日本一の上田祐司。見事にハマっていて唸らされる。スゴイよ上田さん!
 ちなみに修学旅行の時はあえて女の子を無視し、好雄と一緒に行動するのも楽しくてオススメだ。


外井雪之丞

 と○メモキャラ中最も恐ろしい男。
 伊集院家の執事なのだが、明らかにモーホであり、目つきが完全にイッている。
 どうやらマッチョな男が好きらしく、主人公の運動パラメータが高いとポッと顔を赤らめたり、プールで身体を拭いてくれようとしたりする。あげく卒業式の日に告白に現れたりと悶絶イベントが目白押し!
 ちなみにシリーズが進むたびに顔が若返っている気がするが嬉しくも何ともない。


サッカー部キャプテン

 ギャルゲー史上最も顔が強烈なバイプレーヤー。とにかくもう紹介せずにおれないくらい強烈。その濃すぎる顔は一回見たら絶対に忘れないだろう。最初はギャグかと思った。


栗林みえ

 96年に行われた「コナミときめきティーンズコンテスト」でグランプリに輝いてデビュー、と○メモの実写映画版などに出演したでっち上げアイドル。(失礼)
 ゲームではドラマシリーズ三作ともに出演していて、主人公らが劇中で偶然アイドル・栗林みえに出っくわすという展開。コマンドで彼女にプロフィールや近況を聞いたり出来る。
 ちょっとしたサービス&宣伝という感じで、彼女のセリフは演技というレベルのものではないが、それでも一生懸命声をアテている様子には好感が持てた。ちなみにゲームキャラと実際の本人は全く似ていない。

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