薄暗い小部屋の中で、その少女は孤独な苦闘をひたすらに続けていた。
少女は一糸纏わぬ全裸で、両手両足を革手錠で束ね留められている。その惨めなスタイルのまま床に転がされ、しかし何とか前に進もうと、尺取虫のように身をくねらせているのだ。
歳は十六、七だろうか・・・まだ多分に幼さの残る顔つき、体つきが、縛められた少女をかえって艶めかしく見せている。
「うッ!・・・」
不意に呻き声を上げ、少女は裸身を竦ませた。ヒップをずり動かしたはずみに、またあの甘い衝撃が突き上げてきたのだ。
耳の奥がジーンと鳴り、我知らずに切なげな吐息が漏れる。身体の芯から熱いものが湧き出し、内股をヌルヌルと汚してゆくのが分かった。
(ああイヤ!・・・一体どうすればいいの?・・・)
誰か見ている者がいるわけでもないのに、羞恥で全身が熱くなり、涙があふれ出してくる。目の眩むようなその官能の味は、少女にとって、未だおぞましい禁忌の世界であるらしい。
・・・だがそれも無理はない。超一流の名門女子校に通い、極端なまでの無菌状態で育ってきた彼女は、ほんの半日ほど前まで、自慰すら知らない未通(おぼこ)娘だったのだから。
しかし今、彼女の局所は強く熱を帯び、淫らな汗を垂れ流しにしている。腰を少しでも大きく動かすと、濡れた柔らかな果肉が刺激され、目の前が真っ白になるようなエクスタシーが襲ってくるのだ。
(これ以上身体をおかしくされたら、本当に気まで狂ってしまう・・・)
そんな恐怖心が、胸の内に黒々と渦巻いている。・・・そう、彼女の身体は、彼女を捕らえ、ここに監禁した者たちによって、狂わされてしまったのだ。
・・・守ってきた純潔を無情に散らされ、媚薬によって初めて性の高みへと追い上げられ、あげくに・・・・・。
身の毛のよだつような記憶が蘇り、少女はシャギーに刈った短髪をサワサワと震わせた。
(何とかして逃げ出さなくては!・・・)
歯を食いしばり、下半身の疼きをこらえながら、少女はジリジリと床を這ってゆく。前方にはがっしりとした木製のドアがあり、そこまで辿り着こうとしているのだ。
恐らくドアには鍵がかかっているのだろうが、何とかこじ開けられないものか、試してみて損はないはずだ。そのためには、監視の目が無くなった今こそがチャンスだった。とにかく、もう一瞬でもここにはいたくない。
ようやくドアの前まで這い進み、少女は壁に肩をこすり付けるようにして立ち上がった。
背中に束ねられた手首を苦心して動かし、ドアノブをつかむ。施錠の有無を確かめようと手に力を込めた時・・・。
「あッ!・・・」
ドアが不意にこちらへ向かって開かれ、少女はたまらず前のめりに床へ倒れ込んだ。
「う・・・・」
膝をついたはずみで危うく気をやりそうになり、苦しげにギュッと眉根を寄せてから、おずおずと背後を振り返る。
・・・開かれたドアの前にはスラリとした人影が立ち、無言で少女を見下ろしていた。
背後から差し込む光のため、人物の表情は深くシルエットに沈んでいて判然としない。ただ分かるのは、その口元から洩れだしてくる忍び笑いが、底知れない邪(よこしま)な響きを帯びているということだけだ。
少女の背がブルッと震え、激しい恐怖の色が顔中を隈取った。・・・影となって立つその人物こそが、彼女をここに監禁し、心と身体をズタズタに嬲り苛んだ張本人だったからだ。
「・・・お願い・・・許して下さい・・・・」
か細い、ささやくような声で哀訴する少女を、人物は乱暴に引き起こし、仰向けに裏返すと、そのまま押さえ込むように覆いかぶさってきた。
「あッ、やッ!・・・ご、後生です・・・ひッ!・・・」
相手の指が、舌が、淫らに熱を持った性の急所を巧みに苛んでくるのを感じ、少女は何とか逃れようと身をもがくが、狂わされた肉体の方は、裏腹に喜悦の涙をあふれさせて屈辱的な呵責を受け入れてゆく。
必死に拒む声が、やがて打ち負かされたようなすすり泣きに変わる頃、たっぷりと露を溜めた肉果を割って柔軟な槍が突き入れられ、はちきれんばかりのボリュームでその秘奥を蹂躙し始めた!
「あーッ!!・・・・・」
切れ切れに尾を引く哀しい悲鳴が、狭く薄暗い室内を、さらにどす黒い絶望の色に染め上げていった・・・・。
→次章を読む
→最低書庫のトップへ
|